エッグヘッド編でようやく登場した海軍の天才科学者『Dr.ベガパンク』。
その全容が徐々に明かされてきましたが、中でもベガパンクがクローバー博士、ドラゴン、くま、戦桃丸、黄猿と所縁があったと判明したのは驚きです。
今回は天才科学者Dr.ベガパンクについてご紹介したいと思います。
◆ この記事で紹介する内容は? |
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Dr.ベガパンクの正体
引用元:尾田栄一郎『ONE PIECE』 出版:集英社
【名前】 | Dr.ベガパンク |
【年齢】 | 65歳(22年前43歳のため) |
【所属】 | SSG(海軍特殊化学班)班長 |
【悪魔の実】 | ノミノミの実 |
【初登場】 | 単行本106巻第1066話『オハラの意志』 |
【声優】 | 多田野曜平 |
『世界一の頭脳を持つ男』の正体は御年60を超える男性。
額から上を切り開いているため、頭部はりんごのヘタをつけたような状態であり、長い舌を垂らしているのが特徴。おそらくモデルは有名な理論物理学者のアルベルト・アインシュタインの舌出し写真から。
これまで登場したシーザー、クイーン、ジャッジなどの科学者とは打って変わった人格者であり、人権などにも配慮しています。一方で科学への探求心は際限がなく、空白の100年に足を踏み入れることに。
ベガパンクが天才科学者として五老星に謁見して世界政府に入った理由は自分の知恵と技術を活かすには莫大な資金が必要であるため。かつてパンクハザードに研究所を構えていましたが、現在はパンクハザードに研究所を構え、僅か数年で未来島へと発展しました。
語尾は『~クエーサー』。
ベガパンクは元MADSの所長
MADSとは、闇金王ル・フェルドの慈善事業『平和研究所MADS』のことであり、世の為人の為に集められた有望な科学者たちが所属していたかつての組織。
所属する数多の科学者の中にはシーザー・クラウン、クイーン、ヴィンスモーク・ジャッジがおり、ベガパンクは平和研究所MADSの所長を務めていました。
なお、現在CP0の諜報員に所属するステューシーはMADSクローン実験成功体第1号とのことで、ベガパンクの味方になります。
ベガパンクの能力
ベガパンクは『ノミノミの実』の能力者で脳ミソ人間。
あらゆる知識を際限なく記憶できる一方でデータ容量に比例して脳ミソもどんどん肥大する無限のデータバンクです。
過去には巨人族に届く勢いで成長を遂げていた脳ですが、現在は切断してエッグヘッドの天辺にある巨大な卵の裏側に『パンクレコーズ』と書き記した脳ミソ格納庫を設置。世界最大の頭脳に育ったベガパンクの脳は今もなお巨大化しており、切り離したあとはアンテナを通じて念波で繋がっている模様。
ベガパンク曰く全人類で相互的にパンクレコーズをアップデートして行けばベガパンクの脳を遥かに超越した『知識の海』を作る事も可能であり、脳はいつか人類で共有できると話します。
また、パンクハザードに置いてあった悪魔の実はベガパンクがカイドウの血統因子から20年かけて多額の研究費を投入し作った人工的な悪魔の実でしたが、同じ成分の実にならなかったため失敗作のようです。なお、失敗要素は色がピンクだからとのこと。
加えて、忙しすぎて猫の手も借りたいと考えたベガパンクは自分の分身である6人の『猫』を作り出しました。
ベガパンクの夢
ベガパンクの夢はいつか世界中に無償でエネルギーが行き渡る世界を作ることです。
エネルギーを生み出す資源は国々が奪い合う戦争のタネになるため、ベガパンクこの愚かな行為を阻止すべく、そこらじゅうに感じるエネルギーを可視化する『力』に変換できれば戦争の大きな火種を一つ世界から消すことができると考えました。
しかし、ベガパンクの求めるエネルギーに辿り着こうとすればするほどに『古代のエネルギー』に近づいてしまうという難点があり、その先には禁じられた歴史『空白の100年』と密接に関わってしまうため、政府の意志と反することになるのです。
ベガパンクが政府に消される理由
単行本106巻第1066話『オハラの意志』で正が語った通り、ベガパンクはオハラのクローバー博士とは馴染みであり、オハラが政府に消された理由が『その王国の存在に気付いてしまったことが原因』であると考えていました。
空白の100年とは、かつて存在した高度文明のある王国と20の王国の戦いの歴史であり、戦いに勝った20の王国はその後世界政府を発足し今の世界を作った──そしてある王国の思想を誰にも継がせない為に歴史からその全てを消し去ったと語ります。
オハラの学者たちは貴重な資料の研究をし続けて仮説を立てた結果消されてしまいましたが、Dr.ベガパンクはこの事実を知りオハラの読み解いた世界の謎を全て自分の脳に受け継ぎ研究を進めてきたのです。
本人は学者の性だと述べています。
そして、禁じられた歴史を紐解こうとした結果、歴史に深入りしすぎたベガパンクは如何に有能な科学者であろうとも政府の抹殺対象になりました。
ベガパンクとオハラ、ドラゴンの関係
単行本106巻第1066話『オハラの意志』では、ベガパンクとドラゴンが旧知の仲であったことが判明。
22年前、クローバー博士と顔馴染みの当時パンクハザード研究所所長だったベガパンク(43歳)はバスターコールで壊滅したオハラ跡地に赴き、当時自勇軍隊長として活動していたモンキー・D・ドラゴン(33歳)と再会。(ドラゴンもクローバー博士と知り合いの模様)
また、オハラの学者たちはバスターコールの砲撃で焼き払われる前に大事な本を湖へ投げ入れて保存を行いましたが、ベガパンクがオハラを訪れた段階ですでに巨人族たちが本を湖の中から回収しているところに遭遇しました。
ドラゴン曰く巨人族たちはエルバフからやって来た文献の価値を知る者たちであり、彼らの船長は全身に包帯を巻いた男(後にサウロと判明)。彼らはオハラが命がけで残した財産はこのまま歴史から消させないために動いたそうです。
さらに、法律という名を得た理不尽に意見しただけの非力な学者たちが暴力で叩き潰されたという現実を目の当たりにしたドラゴンは、オハラに花を手向けると『戦える軍隊を作る』ことを宣言。ベガパンクに「俺が世界を変えてやる」とオハラの意志を無駄にしないために意気込みを伝えるのでした。
その年の内にドラゴンはエンポリオ・イワンコフとバーソロミュー・くまとともに『革命軍』を作りました。
ベガパンクと戦桃丸の関係
今でこそ海軍本部科学部隊隊長の座に就く戦桃丸ですが、当時の食えない戦桃丸を拾ったのはベガパンクでした。
当時、とある島で野生のクマが人里を荒らしていると海軍に連絡が入ると、ベガパンクは危険な山を調査するために同行。そこで目撃したのが相撲でクマたちをなぎ倒して山のボスに君臨する一人の少年『戦桃丸』であり、ベガパンクは自分のボディーガードとして戦桃丸を雇ったそうです。
単行本106巻のSBSに収録されています。
ベガパンクとくまとボニーの関係
くまにとってベガパンクはボニーの命の恩人であり、ベガパンクとくまは友人関係にあります。
くまはボニーの病気『青玉鱗』を治すために右往左往していましたが、革命軍のドラゴンから海軍の科学者『Dr.ベガパンク』の情報を聞き、会いに行くことを決めました。
時期はパンクハザードの事故で研究所をエッグヘッドへ移転させた警備が手薄となった頃で、くまは当時8歳のボニーを連れて面会に。
お互いの第一印象は、ベガパンクがくまの体躯や筋肉を見て科学の発展に興味津々である一方、くまはベガパンクの頭の大きさに絶句。なお、ボニーはベガパンクの頭を見て「キモ」と一蹴すると、ベガパンクは「クソ生意気な」と愚痴を零しています。
ベガパンクはボニーの診察をすると『青玉鱗』を治ると診断し、まだ医療の現場に下ろしていない『幹細胞を作り移植する』技術を使う模様。それには莫大な費用と手間がかかるものの、ベガパンクはくまがバッカニア族の血筋だと知ると『血液の提供とクローン兵を作る許可をくれればボニーの手術費をゼロでいい』と交渉。
くまはドラゴンに『妙な男だが欲求に正直で信用できる』と聞かされていましたが、目の前のベガパンクがまさしくその通りの人物であったため交渉を受けてボニーの治療を頼みました。
また、ベガパンクがくまを聖人と呼ぶと、くまは自分のことを『気弱な平和主義者』と表現したため、未来のクローン兵をパシフィスタと名付けることを決めたようです。
なお、ベガパンクとくまが内々に交わした契約は海軍に筒抜けであり、監視役として黄猿が派遣。また、契約内容に関しては五老星の一人・サターン聖が立ち入ると、くまには様々な条件が課せられました。
サターン聖からの要望でくまは自分自身が海軍の人間兵器になり最終的には一切の思考と自我を捨てる契約をさせられますが、ベガパンクは「改造人間から人の意志を取ればただのロボットじゃろう!私に人を殺せというのか!?」と反論。しかし、くまがボニーの病気を治すために条件を受け入れたため、ベガパンクはここから2年にわたる治療と改造に携わることになり、研究所でくま、ボニー、戦桃丸、黄猿と過ごす日々が始まります。
研究所で過ごす期間で印象的だったのは、くまが解放の戦士『ニカ』を教えて皆でドンドットットと踊りあかしているシーン。また、皆で囲って食べた巨大ピザは今ではボニーの大好物になっているのも納得であり、それほど研究所での生活が楽しかったようです。
そして、2年の月日が経つとサターン聖はくまの自我を奪うばかりか自爆スイッチの搭載を義務づけることをベガパンクに命令。約束の日には、ベガパンクは娘のために命を捨てるくまに向けて「お前を愛した人間の数だけお前の死は迷惑である!ええか、くま、お前こそヒーローじゃ!ボニーの!みんなの!」と号泣しながら最後の処理を終えるのでした。(当時の研究員と戦桃丸はくまやボニーと仲良しになったので自我を失う瞬間は悲しみながら祈りを捧げています)
また、この2年の間にベガパンクはくまからモンキー・D・ルフィの話を聞いており、解放のリズムに乗って人々を笑顔にする戦士『ニカ』は彼であるとくまは断言。故に、ベガパンクは2年後に本当にゴムゴムの実を覚醒させて太陽の神ニカの姿になったルフィを見た時には驚愕しています。
これらの経緯からベガパンクとくまは友人となり、ベガパンクはくまが自我を失う直前にくまの記憶をニキュニキュの実の能力で抽出し保管する装置を開発。そのため、エッグヘッドの研究所にはくまの記憶をニキュニキュの実の能力で抽出したモノが大事に保管されています。
加えて、くまからボニーの10歳の誕生日に向けた『太陽を模したサファイアのネックレス』を預かっており、いつかボニーに渡そうとしていましたが、くまはボニーの治療に関して政府と交わした内容を知らされていなかったのでくまを改造人間に変えたベガパンクを恨んでいました。
しかし、エッグヘッド編で研究所内に保管されたくまの記憶を覗き見ることでベガパンクの誤解が解けて晴れてベガパンクはくまから預かった誕生日プレゼントをボニーに渡すことができたのです。
まとめ
- Dr.ベガパンクの正体はSSG(海軍特殊化学班)班長の65歳男性
- ベガパンクは平和研究所MADSマッズの所長を務めていたが海軍へ移る
- Dr.ベガパンクは『ノミノミの実』の脳ミソ人間で、あらゆる知識を際限なく記憶できる
- Dr.ベガパンクは脳をエッグヘッド上部の格納庫に保管し念波で繋げており、猫と共有しアップデートしている
- Dr.ベガパンクの夢は『いつか世界中に無償でエネルギーが行き渡る世界を作る』
- Dr.ベガパンクはオハラの読み解いた世界の謎を全て自分の脳に受け継ぎ研究を進めてきたため世界政府に標的にされる
- Dr.ベガパンクはクローバー博士やモンキー・D・ドラゴンと知り合い
- Dr.ベガパンクは少年時代の戦桃丸をボディーガードとして雇った
- Dr.ベガパンクはバーソロミュー・くまと取引をしてボニーを病気から救い、くまを生物兵器に変えた
Dr.ベガパンクは自分の知識と技術を遺憾なく発揮するために資金のある海軍に所属していますが、人格的には人の人権に歩み寄るちょっと変わった完璧主義の天才科学者といった印象でした。
とくにくま、ボニー、戦桃丸、黄猿との関係は意外であり、一緒に解放の戦士のリズムに乗って踊った仲だったのは今の黄猿の印象から予想外でしたね。
現在は政府に命を狙われているベガパンクですが、果たして無事にエッグヘッドを脱出できるのか今後に期待です。
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ONE PIECE 作者:尾田栄一郎 |
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