漫画『ONE PIECE』の登場キャラクター、ジェイガルシア・サターン聖は世界最高権力五老星の一人で、エッグヘッド編の重要人物です。
エッグヘッド編では、元王下七武海バーソロミュー・くまとジュエリー・ボニーの過去に関与していたことが発覚した人物でもありますが、何と今回の一件のラストで死亡が描かれました。
では、なぜサターン聖は死亡してしまったのでしょうか。
今回はジェイガルシア・サターン聖の死亡と後任についてご紹介したいと思います。
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サターン聖の死亡は何話?
引用元:尾田栄一郎『ONE PIECE』 出版:集英社
五老星【科学防衛武神】の座に君臨するジェイガルシア・サターン聖の死亡は第1125話『何をもって死とするか』(週刊少年ジャンプ2024年41号)で描かれました。
サターン聖の死亡
未来島エッグヘッドで起きた大事件の終盤、麦わらの一味が巨兵海賊団とともに島を脱出した後、サターン聖は軍艦の船室で突如苦しみ始めます。
喉元に手を当てて膝から崩れ落ちるサターン聖の体中から黒煙の如く立ち上る闇のオーラ。
世界最高権力者であるサターン聖の身に何かあっては大問題になると海兵たちが狼狽える中、サターン聖は生気を吸い取られたかのように干上がると唐突に人体発火。
ドール、ウルバン、ハウンド、レッドキング、土茶が目の前の現象に当惑していると、サターン聖は呻吟の後断末魔の叫びをあげるのでした。
イムによる粛清
サターン聖の人体発火現象はイムによる粛清でした。
生命力を吸い取られたかのように干上がり発火していくサターン聖は、念話のようなものでイムへ「慈悲」を求めますが、イムはジョイボーイを取り逃がしたことに激怒している様子。
サターン聖の弁解の余地はなく『イムさ──』と助けを請う最中に爆発的な炎上が起こると、サターン聖はあっという間に骨になってしまうのでした。
その場にいた中将たちはこの荒唐無稽な惨状を前にただただ困惑し腰を抜かしています。
『不死』を剥奪?
現時点で明確な答えは出ていませんが、イムによって引き起こされたと思しき人体発火現象に伴いサターン聖の不死性が剥奪されたことから、どうやらイムが五老星に『不死』あるいは『悪魔の実の能力』を与えているようです。
サターン聖の失態
エッグヘッド編で描かれた通り世界政府の目的はDr.ベガパンクの暗殺でしたが、そこに偶然麦わらの一味とジュエリー・ボニーが邂逅したことで問題が続出しました。
そして、今回の件を担当していたサターン聖が自ら出向き大将黄猿とCP0の出動、さらにバスターコールと五老星の召喚と持てる手札をすべて使用した結果、
① | モンキー・D・ルフィ(ジョイボーイ)の殺害 | × | 失敗 |
② | ベガパンクの殺害 | △ | 失敗? |
③ | ベガパンクの配信阻止 | △ | 失敗? |
④ | 『欲』の確保 | 〇 | 成功 |
⑤ | パンクレコーズの確保 | △ | 失敗? |
⑥ | 融合炉の確保 | 〇 | 成功 |
※④、⑤、⑥は『消えない炎』の使用に不可欠 |
『消えない炎』という最低限の確保は死守しました。
しかしながら、モンキー・D・ルフィ(ジョイボーイ)およびジュエリー・ボニー、ひいては麦わらの一味や巨兵海賊団、ベガパンクの本体、バーソロミュー・くまなど、世界政府に不都合な者たちの逃亡と、ベガパンクが発信する世界政府の真実を語る配信を一部許してしまったのです。
『鉄の巨人』を廃棄しなかった
サターン聖の失態の一つは『鉄の巨人』を廃棄しなかったことです。
約200年前、マリージョアを襲撃した鉄の巨人はその後廃棄を命令されていましたがサターン聖は万が一露見すれば自分が責任を負うと述べて独断で科学者たちに研究を進めるように指示しました。
曰く鉄の巨人は『未来』であり、いずれ軍の役に立つ可能性を見出してのこと。
以降200年間鉄の巨人が動く気配はありませんでしたが、皮肉にも五老星の敵としてモンキー・D・ルフィを守るために始動してしまったため、直接的にサターン聖がイムに粛清される最大の原因を生みました。
パンクレコーズを盗掠される
麦わらの一味らの脱出を許してしまったサターン聖は、最悪『消えない炎』を手中に収める条件をすべて確保したと思っていましたが、ベガパンクのサテライトによって『パンクレコーズ』を盗掠されてしまいます。
とはいえ、『欲』自身もパンクレコーズにアクセス可能なのは変わらないため『消えない炎』を行使するには支障がないのかもしれませんが、形式上現物を管理できないのは不都合かもしれません。
なお、パンクレコーズが奪還されたのはサターン聖の粛清および死後のタイミングですので、サターン聖が粛清された理由とは関係ないようです。
ベガパンクの配信阻止
エッグヘッドでの失態の中でも五老星が一番危惧しているのが『ベガパンクの配信』による世界情勢であり、サターン聖もベガパンクの配信を予期できず止められなかったことを大失態と捉えています。
従来であれば、この一件こそ最大の粛清の原因となると考えられますが、この件に関してイムは言及していないのでこれだけであれば最悪処分は免れていたかもしれません。
麦わらのルフィの逃亡
サターン聖がイムに粛清された最大の理由はモンキー・D・ルフィを取り逃がしたことです。
イム自身はベガパンク暗殺および空白の100年の歴史についての考察配信の阻止は達成したい案件でしたが、怒髪天を衝く要因となったのはモンキー・D・ルフィの逃亡でした。
「サターン、…なぜ逃がした、ジョイボーイを──」との台詞から有無を言わせずサターン聖を処刑しているあたり、かなり激怒している様子。
現在判明しているジョイボーイの情報は、彼がエルバフに伝わる太陽の神ニカのように伸縮する体で「20の王国の臨時共同体・連合国(現在の世界政府)」と戦った最初の海賊というもの。
ジョイボーイの存在は世界政府、とくにイムにとって脅威になるためか最優先で抹消を望まれているわけですが、次代のジョイボーイとなったルフィを眼前に捉えて取り逃がしたサターン聖への怒りは相当なものでした。
エッグヘッドで起きた事件の全てが失態にあたりますが、中でもルフィの逃亡はイムを怒らせた最大の原因となり粛清へ発展しました。
五老星『科学防衛武神』の後任はガーリング聖
サターン聖が粛清される直前、マリージョア「権力の間」に集う五老星(サターン聖以外)の下を訪れたのはフィガーランド・ガーリング聖。
ガーリング聖は神の騎士団最高司令官の肩書を持ち、世界会議で『チャルロス聖殺人未遂』『魚人族をかばった罪』などでドンキホーテ・ミョスガルド聖を処刑した人物。
天竜人の中では五老星に次ぐ立場と戦闘能力を有する人物と思われますが、命令を受けて新たな『科学防衛武神』として五老星に席を置くことになりました。
入手時、これまでは立場は下であったにも関わらず唐突に現れては五老星に躊躇いもなく砕けた口調で話しかけたこと、また、現存の五老星がガーリング聖の態度を咎めていることから、彼らはあまり友好的な間柄ではない印象。
しかし、ガーリング聖が堂々と席に座ると腕組足組をして今後は科学防衛武神を担い『欲』を直属の部下として預かる旨を報告すると、五老星たちはサターン聖の死を予期するのでした。
五老星はイムによる任命制?
サターン聖の死亡で描かれた通り、五老星の生殺与奪の権利はイムが握っているようです。
また、天竜人の中でもさらに頂点である世界最高権力者五老星の任命を指示できる人物が現状イムしかいないため、五老星はイムが選任していることになります。
そして、五老星の『不死性』と『悪魔の実の能力』ですが、現時点ではこれらの能力もイムが自身の力で付与しているものなのか、不死性あるいは悪魔の実の能力自体は五老星のものなのかは明らかになっていません。
しかしながら、マリージョアにいるイムが直々にエッグヘッドにいるサターン聖を粛清している事実から、イムが能力で不死性あるいは悪魔の実の能力を与えてそれを没収した可能性も充分にあります。
五老星自体が悪魔説などが囁かれる昨今ですが、ただの天竜人と思しきガーリング聖が新たな五老星に着任したことから五老星自体は五老星の役職に就いた瞬間から不死の能力を授かるのかもしれません。
まとめ
サターン聖の死亡とガーリング聖の五老星入りのまとめ
- サターン聖の死亡は第1125話『何をもって死とするか』(週刊少年ジャンプ2024年41号)で描かれる
- サターン聖はイムによって『不死』あるいは『能力』そのものを剥奪されたかのように苦しみだすと人体発火し骨に還る
- サターン聖の成果一覧
- ① モンキー・D・ルフィ(ジョイボーイ)の殺害=失敗
- ② ベガパンクの殺害=失敗?
- ③ ベガパンクの配信阻止=失敗?
- ④ 『欲ヨーク』の確保=成功
- ⑤ パンクレコーズの確保=失敗?
- ⑥ 融合炉パワープラントの確保=成功
- 約200年前、マリージョアを襲撃した『鉄の巨人』を廃棄せず独断で研究を進めるように指示するが、今回『鉄の巨人』の妨害を受けてルフィを取り逃がすという大失態を犯す
- ジョイボーイ=ルフィを取り逃がしたことがイムの逆鱗に触れたらしく粛清された
- 五老星『科学防衛武神』の後任フィガーランド・ガーリング聖に決定する
イムを除けば事実上ラスボスの組織の一員であるサターン聖でしたが、エッグヘッド編の失態によってあっさりとイムに粛清されて退場しました。
骨に還ったことから復活はないと思われますが、今回の一件で五老星の生殺与奪権をイムが握っていること、また、不死の能力をイムが与えていた可能性が浮上してきました。
サターン聖に関しては、エッグヘッド編終盤にルフィの手を借りてボニーが一応決着をつけていますが、それにしてもあっさりと退場したため、元々ガーリング聖を引き立てる役割だったのでしょうか。
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