漫画『葬送のフリーレン』には、魔王を討ち取るため多くの勇者が魔王軍と戦っていますが人類最強と言われているのは南の勇者です。
魔王を討ち取ったヒンメルが現代に語り継がれる人類の勇者として有名ですが、影でヒンメル一行の道を切り開いたとされる南の勇者は一体どのような功績を残し、フリーレンとはどのような関係があるのでしょうか。
今回は「南の勇者」についてご紹介したいと思います。
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「南の勇者」とは?
引用元:山田鐘人・アベツカサ『葬送のフリーレン』 出版:小学館
「南の勇者」とは、北側諸国を近辺の村などごく狭い地域に伝えられるかつて魔王討伐に挑んだ勇者の一人であり、整えられた口髭や紳士的な容姿が特徴の男キャラクター。
当時魔王軍七崩賢の支配から救われた人間が多い北側諸国の一部地域ではヒンメルよりも南の勇者に対する信奉が篤く、現代でもファーベル村に銅像が残り大切に扱われています。
「南の勇者」の能力
南の勇者は剣を二本扱う二刀流使いとして描かれていますが、本人曰く自分が人類最強たる所以は『未来が見える』能力にあると語っています。
おそらく確定した未来予知のような能力であるようで、南の勇者は自分が北部高原の地で命を落とすことを知った上で勇者として魔王討伐に赴いていました。
この能力に関しては表記上『魔法』と書かれているため、「未来が見える」能力の正体は南の勇者固有の「魔法」であることが明かされています。
「南の勇者」の功績
南の勇者は魔王討伐に出てわずか一年で魔王軍の前線部隊を壊滅させています。
その後、南の勇者は魔王軍の補給経路の心臓部だった北部高原最北端で全知のシュラハトと七崩賢と戦っており、その戦いがきっかけで七崩賢の支配から救われた人々が大勢いました。
そのため、現在でも北部一部地域では南の勇者に対する信奉が篤いというわけです。
「南の勇者」の死亡
南の勇者の死因は全知のシュラハトとの相打ちになります。
南の勇者の快進撃は凄まじく魔王軍前線部隊壊滅後は魔王軍の補給経路の心臓部である北部高原最北端へ辿り着きますが、その地で魔王の腹心で千年後の未来まで見通す魔法を操るとされる「全知のシュラハト」と、全知のシュラハトが召集をかけて集結した「七崩賢」と対峙することに。
南の勇者は一人で全知のシュラハトと七崩賢を相手にした末に討ち取られたのです。
七崩賢三人の討伐
南の勇者は一人で全知のシュラハトと七崩賢と戦っていますが、圧倒的不利な状況下にもかかわらず七崩賢を三人を討ち取ったことで知られています。
この戦いで七崩賢は三人が討伐されてしまい魔王軍は戦力大幅ダウン。後年、ヒンメル一行が二人(不死なるベーゼ、もう一人は未登場)、フリーレン一行が二人(断頭台のアウラ、黄金郷のマハト)を討ち取る結果に繋がりました。
全知のシュラハトと相打ち
南の勇者は北部高原最北端の戦いの末、七崩賢三人を討ち取った後に全知のシュラハトと相打ちしたと言われています。
ファーベル村など一部地域では南の勇者の死体が見つからなかったことから今でも南の勇者と全知のシュラハトの戦いは続いているという伝説が後世に残っており、人形劇などで現在の子供も知る童話のようになっています。南の勇者が人類最強と言われる所以はこうした快進撃からなる実績からでした。
一方で、フリーレンは魔族の習性から実際には南の勇者は死後に魔族に食べられてしまったと考えています。
「南の勇者」とフリーレンの関係性
南の勇者の活動歴がいつの時代なのかは明言されていませんが、フリーレンがヒンメル一行に勧誘された際の地に定住しているところに接触している描写からして、フリーレンが戦闘から身を引くきっかけとなった600年前の黄金郷のマハトとの戦い以降からヒンメル一行に出会う間になります。
当時、南の勇者はフリーレンを魔王討伐メンバーに勧誘しますが拒否されます。しかし、南の勇者は「未来を見る魔法」によって事前にフリーレンの返事を知っていたため、さほど驚きはしませんでした。
そのため、フリーレンは南の勇者の反応を見て「まるで結果がわかっていたかのような物言いだね」と質問すると、南の勇者はフリーレンならば自分の魔法を打ち明けても問題ないと判断し、これから先、自分が北部高原で全知のシュラハトと七崩賢に討たれて死亡することを話します。
また、近い内にフリーレンの下に若い勇者が訪れフリーレンはその青年たちと旅に出て魔王を倒し、世界を救うと断言するのです。
フリーレンは南の勇者の言葉を信用しませんでしたが、南の勇者は「会えばわかる。彼は君の人生を変えるぞ」と述べると、立ち去る間際に未来の勇者に向けて伝言を頼みます。いつかその勇者に出会ったら「道は必ずこの私が切り開く。人類最強であるこの南の勇者が」と伝えて欲しいと。
その後、どれほどの年月が経過したのかは不明ですが、南の勇者の予言通りフリーレンの下にヒンメル一行が現れるとフリーレンはヒンメルたちと共に魔王討伐を成し遂げました。
南の勇者は知っている
ヒンメルの死から29年後、フリーレン一行は北側諸国ファーベル村へやってきます。
そこで勇者様の像を磨いて欲しいという依頼を受けたフリーレン一行は、南の勇者の銅像と邂逅。フリーレンはフェルンたちに、この地域ではヒンメルより信奉が篤い南の勇者の偉業を話すと綺麗に汚れを落とし依頼を達成。
その際、フリーレンは過去に南の勇者が「例え私の偉業が歴史の影に埋もれようとも」と発言したことを踏まえて、現代の人々が南の勇者を信奉している様子から「何が未来が見えるだ。ここの人達は覚えている。ちゃんと歴史に残っているよ」と独白します。
そして、この回の収録号の煽りにて『南の勇者は知っていた。世界が救われる事を。その時、自分がいない事を』と添えられました。
しかし、南の勇者は未来を見る能力でヒンメル一行によって世界は救われることを知っていたようですが、「例え私の偉業が歴史の影に埋もれようとも」という去り際の台詞から自分の死後、ちゃんと偉業が称えられて人々の信奉を受けている未来については見えていなかったのか謎です。
南の勇者強すぎ問題
南の勇者は全知のシュラハトと七崩賢と戦い、七崩賢を三人撃破し全知のシュラハトと相打ちになっています。
つまり、南の勇者は七崩賢7人と魔王腹心であるシュラハトの計8人に対し一人で挑んだ末に4人を討ち取ったことになりますが、そんな滅茶苦茶なことは今のフリーレンや当時のヒンメルでも不可能でしょう。
七崩賢の魔法は人知を超えた魔法として知られ当時の人類には対抗策のない絶対的な魔法であり、フリーレンでさえ80年の年月をかけてアウラの魔法を解析し、600年以上をかけてマハトの魔法の解析を終えたほどです。
全知のシュラハトも強さこそ不明ですが力こそ全ての魔族七崩賢を集結させるほどの人望や能力は有しているはず。しかし、そのシュラハトでさえも未来視の能力で何万何億回と南の勇者と戦った結果、七崩賢を集結させて相打ちの末路を辿るしかないと判断したのが南の勇者の実力なのです。
南の勇者がシュラハトと七崩賢を一同に相手にしたということは、アウラの『服従させる魔法』やマハトの『万物を黄金に変える魔法』、マハトと相性の悪いグラオザームの魔法なども無効化あるいは掻い潜る術を持っていたということになりますが、いくらなんでも全員を一度に相手にして4人を道連れにするのは規格外の強さとしか言えません。
人類最強どころか全種族最強といっても過言ではないでしょう。
まとめ
以上、「南の勇者」についてのまとめでした。
南の勇者はたった一人で七崩賢三人を討ち取り全知のシュラハトと相打ちになったバケモノ級に強いキャラクターですが、一部界隈では、南の勇者の生存説が囁かれています。フリーレンの想像通り魔族に食べられたなら死体が出てこないことに納得ですが、現段階では全知のシュラハトの死亡時の様子も直接描写されていないため、童話通り本当に今でも二人が戦ってる可能性も捨てきれません。
南の勇者と全知のシュラハトの戦いについて今後回収されるのかは分かりませんが、南の勇者が現代に登場したら熱い展開ですね。