【ぬらりひょんの孫】リクオの父・奴良鯉伴の死因は?山吹乙女の失踪と若菜を選んだ理由や最期とその後

半妖の郷で再会する山吹乙女と奴良鯉伴 ぬらりひょんの孫

漫画『ぬらりひょん孫』の主人公・奴良リクオの父親である奴良鯉伴。

鯉伴は物語開始時すでに故人であり、彼の死によって奴良組は弱体化していましたが、鯉伴はなぜ死んでしまったのでしょうか。

今回は奴良鯉伴の死因と半生についてご紹介したいと思います。

この記事で紹介する内容は?
  • 奴良鯉伴の死因
  • 奴良鯉伴の半生
  • 奴良鯉伴と山吹乙女・若菜の関係性
  • 奴良鯉伴の最期とその後
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奴良鯉伴の死因

山吹乙女に指される奴良鯉伴

引用元:椎橋寛『ぬらりひょんの孫』 出版:集英社

鯉伴の死因は、リクオの幼少期にとある少女に魔王の小槌で斬られてしまったためです。

リクオの目の前で起きた出来事であり、鯉伴自身も刺される直前までまったく警戒していなかったため躱すこともできずに殺されてしまいました。しかし、全ては地獄で結託した安倍晴明と山ン本五郎左衛門の策略だったことが判明しています。

享年392歳でした。


奴良鯉伴の生涯

妖を「鬼纏う」奴良鯉伴

引用元:椎橋寛『ぬらりひょんの孫』 出版:集英社

ここからは奴良鯉伴の半生を綴りながら鯉伴の活躍・結婚・死因・最期・その後などの情報をまとめていきたいと思います。

【392年前】奴良鯉伴、誕生

鯉伴は妖怪ぬらりひょんと人間の珱姫との間に生まれた人と妖の半人半妖です。

妖怪ぬらりひょんとしての「畏」を持ち10歳には明鏡止水を会得。珱姫の治癒能力を受け継ぐほか、真の信頼関係を持つ妖を纏う「鬼纏」を生み出すなど血筋と能力は高く、本作でも全盛期のぬらりひょんに匹敵するかそれ以上の才を持つキャラクターとして描かれています。

妖も人も伴うのが自身であり、それを背負って生きるのが自身の運命であることを受け入れた鯉伴は二代目奴良組総大将を引き継ぎ妖に生きる道を選択しました。


【江戸時代】奴良鯉伴の活躍

江戸の頃の鯉伴は遊び人の「鯉さん」として人間社会に溶け込んでおり、人に仇なす妖怪を叩き潰し江戸を仕切る奴良組の領土を守っていました。

同じ時代、山ン本五郎左衛門は江戸の大富商として伝説的な豪遊で名を馳せていましたが世の中を遊びつくした後に怪談(百物語)を世に広め怪異を生み出していました。しかし、山ン本五郎左衛門は怪談を広めて畏を集める算段でしたが、生み出した怪異を次々と鯉伴が消したため計画に支障がでます。

山ン本五郎左衛門は百物語の怪異・黒田坊を出陣させ鯉伴の殺害を決行させますが、黒田坊との戦闘中に他の怪異が鯉伴を襲撃し一時的に鯉伴は行方不明に。鯉伴が不在となった江戸の街で再び百物語組が怪異を広めて畏を集め始めますが、鯉伴はひっそりと百物語の本拠地を調査し特定。

百物語組が油断していたところ山ン本屋敷に潜入し奴良組を率いて彼らの野望を阻止するのでした。

しかし、恨みを持って死んだ山ン本五郎左衛門は自らが奴良組を滅ぼすまで決して滅びぬ妖怪「魔王・山ン本五郎左衛門」として蘇り暴走すると、人も妖も喰らうべく江戸の街を蹂躙。鯉伴は黒田坊を鬼纏うことで魔王・山ン本五郎左衛門を退治し江戸を救うのでした。

こうして山ン本五郎左衛門は死亡しますが、彼が産み落とした一部により百物語組は山ン本五郎左衛門の復活のため300年間暗躍することになります。


【数百年前】山吹乙女との出会い

時期は不明ですが、鯉伴と山吹乙女が出会ったのは山ン本五郎左衛門の件より前になります。

鯉伴と山吹乙女の出会いは、田舎の小妖怪が暮らす化物屋敷。山吹乙女は、生前武家の生まれで古歌や古文を学んでいた人間の女性ですが若くして亡くなった幽霊であり、幽霊となった山吹乙女は化物屋敷で寺小屋のように学問を教えていました。

興味を持った鯉伴は化物屋敷に通い娘の幽霊と親しくなると彼女の生い立ちを聞きます。そして、化物屋敷に通うようになり、やがて彼女と恋に落ちるのでした。

山吹乙女という名は元来の彼女の名前ではなく、名を失った娘(幽霊)に鯉伴が化物屋敷の裏手に咲き誇った美しい山吹になぞらえて名付けたもの。山吹乙女は生前のまま心優しい妖でした。

鯉伴は、自分と乙女の子供が次の魑魅魍魎の主になることを夢見て、その時のために乙女とともに奴良組を大きく栄えさせる意欲を掲げており、山吹乙女にプロポーズ。プロポーズの際の言葉は「一緒になるぞ。一生ついてくるんだ」。

結婚後も山吹乙女は寺小屋を続けていましたが、街のために日々奔放している鯉伴がその目的を果たしたときに家で待つのが妻である自分の役目と考えており、鯉伴には心から尽くしていました。鯉伴もまた自身を理解し、妖なのに「人が好き」という山吹乙女の優しさに心から惹かれていたのです。

山吹乙女との別れ

山吹乙女を連れて奴良組に戻ってきた鯉伴は、ぬらりひょんに彼女との結婚を表明。ぬらりひょんから見ても山吹乙女はお淑やかで美しい妖であり、鯉伴は乙女を妻にしてから奴良組を瞬く間に成長させ栄華を極めていました。

しかし、鯉伴には羽衣狐が遺した「狐の呪い」があるため妖との間に子供を成すことができませんでした。

当時のぬらりひょんはそのことに気づいておらず、鯉伴もまた呪いについて知らなかったため、山吹乙女は50年もの間鯉伴の子供を授からないのは自分のせいだと考えるようになり、やがては八重咲きの山吹を一枝残して姿を消してしまうのです。

ともに残された手紙には古歌が添えられており、手紙を読んだ鯉伴は山吹乙女の辛苦を受け止めながらも彼女を見つけることができず、永遠の別れとなりました。


【十数年前】奴良若菜との出会い

山吹乙女が姿を晦ませてから数百年後、鯉伴は後妻をとっていませんでしたが、若菜と出会い変化していきました。

若菜は質の悪い悪霊に憑りつかれていたところ鯉伴に助けられたそうで、以後は鯉伴と親密になり、彼が奴良組二代目総大将と知っても妖怪を恐れず一緒に過ごしていました。

「幸せは笑ってる人にやってくる」といつもにこやかな若菜と接する内、長い間暗い影を落としていた鯉伴にも笑顔が戻るようになり、彼の百鬼夜行である首無も若菜がいれば鯉伴が幸せを掴めると確信するほどに彼女の存在は大きくなったのです。

鯉伴の心を慰めてくれたのが若菜でした。

【数年前】奴良リクオの誕生

鯉伴は生前若菜と結婚する際に、人と妖が結ばれることを見せるために若菜を連れて半妖の里を訪れたことがあり、里を通して鯉伴が理想とする世界の形を若菜に教えました。

その後、リクオが誕生し奴良組にもようやく跡取りができました。

鯉伴にとって、リクオは人と妖が共存する社会の象徴であり、人と妖の未来を切り開く存在になると信じていたのです。


【数年前】奴良鯉伴の死亡

奴良鯉伴は、幾度となく百物語組や羽衣狐の復活の機会を潰していたことから彼らに酷く恨まれており、安倍晴明もまた自身の転生には鯉伴の存在が邪魔だと認定し、地獄で山ン本五郎左衛門の知恵を受けて鯉伴の暗殺を決行します。

どんな大物でも必ず油断する時はあるとして、鯉伴の偽りの娘をでっちがあげる必要がありました。そこで山ン本五郎左衛門が目に付けたのはかつて鯉伴と恋に落ち結婚していた山吹乙女であり、安倍晴明が反魂の術で山吹乙女を蘇らせ、山ン本五郎左衛門が偽りの娘の記憶を幻術で植え付けたのです。

奴良鯉伴の暗殺

反魂の術で少女として蘇った山吹乙女は「鯉伴の娘」という偽りの記憶を植え付けられて幼い奴良リクオと接触。そして、リクオと遊んでいるところに鯉伴が現れると、山ン本五郎左衛門の思惑通り鯉伴は山吹乙女そっくりの少女を見て戸惑ってしまいます。

自身のことを「お父様」と呼び慕う少女を鯉伴は受け入れると、自身の子供のように接し少女も幸せな一日を過ごします。

しかし、山吹の花を見つけた鯉伴がかつて山吹乙女が遺した「古歌」を口ずさみ、目の前の少女を二人が待ち望んだ娘のようだと哀愁に浸っていたところ、少女は豹変。鯉伴が後ろを向いた瞬間、少女は摘んでいた山吹の花束を魔王の小槌に変化させると鯉伴の背中を一突きするのです。また、鯉伴が口にした「古歌」が全てを思い出す鍵となっており、鯉伴を刺した直後に少女も山吹乙女だった頃の記憶を思い出し酷く狼狽してしまいます。

そしてその直後、山吹乙女の心の闇に憑りつくように羽衣狐が彼女の体を依代として転生を遂げてしまうのでした。

ここまでのシナリオは全て山ン本五郎左衛門の台本であり、鯉伴が最も警戒心を抱かない山吹乙女に奴良鯉伴を暗殺させた後、愛した男を殺害し錯乱する山吹乙女の心の闇を利用し羽衣狐の依代に利用したのです。


【現代】奴良鯉伴の墓

鯉伴は死後、半妖の里に墓を建てられました。

ただし、リクオの深い記憶の記憶の断片にしか鯉伴の墓石と思しきものは登場していません。

この墓石が浮世絵町に建てられているのか、半妖の里に建てられているのかは定かではありませんが、若菜曰く半妖の里に鯉伴は眠っている・鯉伴の墓があるとのことなので、概ね半妖の里に墓が建てられていると推察されます。

山吹乙女と和解

ぬらりひょんが羽衣狐を復活させる際、半妖の里に彼女を連れていき大木のある湖に沈めていましたが、その際、羽衣狐(山吹乙女)は半妖の里に眠る鯉伴と再会しています。

羽衣狐(というよりも依代となる山吹乙女の魂)と鯉伴は互いに謝罪の言葉を交わしながら手を取り合い、当時は互いに互いを想いすぎてすれ違い不幸の道を選んでしまったことを悔やみます。鯉伴は結局山吹乙女置いて一人だけ幸せなったことを謝罪しますが、鯉伴の幸せは山吹乙女の望みであるため後妻をとったのは些細なことでした。

一方で、数年前、山ン本五郎左衛門の幻術にかけられた山吹乙女が鯉伴を魔王の小槌で刺した際、刺された鯉伴は「乙女に許されていなかった」と思っており、死に際には心から山吹乙女に心から許しを乞うていたことが判明します。

しかし、こうして直接話し合った今、全ての誤解が解け、全てがすれ違いだったことを知った二人は謝罪を口にしながら抱き締め合うのです。

このままともに黄泉路を歩くことを願う二人でしたが、羽衣狐(山吹乙女)にはまだ元凶である全ての運命と呪縛を解く必要があるため、一度現世に戻り安倍晴明と決着をつけなければなりません。そのため、羽衣狐(山吹乙女)は「もう一度ここで会えたらともに黄泉路を歩く」と約束すると、鯉伴と別れ再び現世に九度目の転生を行うのでした。

鯉伴の最期

安倍晴明との最終決戦に勝利した奴良リクオ率いる百鬼夜行でしたが、リクオが重傷を負ったため羽衣狐はリクオを連れて半妖の里へ連れていき養生させます。

その際、羽衣狐が鯉伴と約束した通り、羽衣狐の中の「乙女」は鯉伴とともに黄泉路を歩いていきました。

また、鯉伴はこの世を去る前にリクオの前に現れると、これまで以上に若菜のことを頼むと述べるほか、狐の呪いを解いてくれたことへ謝意を述べており、その後は山吹乙女と手を繋いで黄泉路へと旅立つ姿が描かれています。


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まとめ

奴良鯉伴の生涯と死因と最期のまとめ

  • 奴良鯉伴の半生
    • 数百年前、山吹乙女と出会い結婚する
    • 山吹乙女と結婚後、奴良組を大きく栄えさせる
    • 江戸時代、遊び人の「鯉さん」として人間社会に溶け込み江戸を妖怪たちから守る
    • 百物語組・山ン本五郎左衛門を倒し江戸を守る
    • 羽衣狐が遺した「狐の呪い」により、山吹乙女との間に子ができず、山吹乙女は50年もの間鯉伴の子供を授からないのは自分のせいだと考える
    • 山吹乙女が古歌を添えた手紙を残し姿を消す
    • 十数年前、悪霊に憑りつかれていた若菜を助ける
    • 若菜と親しくなり長い間暗い影を落としていた鯉伴にも笑顔が戻る
    • 若菜と結婚しリクオを授かる
  • 奴良鯉伴の死因
    • 数年前、地獄で安倍晴明と山ン本五郎左衛門が共謀し山吹乙女を蘇生させ「鯉伴の娘」と偽りの記憶を作り操る
    • 少女の姿で復活した山吹乙女は鯉伴と接触すると彼の油断を突いて魔王の小槌で殺害する
    • 死ぬ直前に鯉伴が読み上げた山吹の古歌によって少女は山吹乙女の記憶を取り戻し狼狽するが、心の闇が生じ羽衣狐の依代となる
  • 奴良鯉伴の最期
    • 最終決戦の直前にぬらりひょんが羽衣狐を蘇生するべく半妖の里へ連れて行くと、羽衣狐(山吹乙女)と鯉伴の魂が再会し和解
    • 羽衣狐(山吹乙女)は全ての運命と呪縛を解くために一度安倍晴明と決着をつけるべく現世に転生するが鯉伴と「もう一度ここで会えたらともに黄泉路を歩く」と約束する
    • 最終決戦後、羽衣狐がもう一度半妖の里を訪れると羽衣狐の中の山吹乙女は奴良鯉伴とともに黄泉路へと旅立つ
    • 鯉伴は旅立ちの前に全てを解決したリクオに若菜を託し感謝を述べると、山吹乙女と手を繋いで黄泉路へ旅立つ

本作の最強キャラクターの一人である奴良鯉伴ですが、その死因は安倍晴明と山ン本五郎左衛門の共謀によって企てられた暗殺でした。

彼らの見立て通りかつて愛した妻と瓜二つの少女を前に鯉伴は油断してしまい魔王の小槌に貫かれて亡くなっており、死の間際には自分だけ幸せになった罪悪感から山吹乙女へ謝罪しています。

しかし、彼の墓所でもある半妖の里で山吹乙女の魂と再会を果たすと、互いの誤解とすれ違いが解消され一緒に黄泉路へと旅立ちました。

始まりはぬらりひょんの代から始まった「狐の呪い」による妖との間に子ができないことが発端ですが、安倍晴明と山ン本五郎左衛門の二人に目をつけられたのが不幸の始まりでした。

あの世では山吹乙女と幸せに暮らせているといいですね。


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