【結界師】烏森の正体や正統継承者の真実は?宙心丸が選んだ完全封印の結末は?

墨村良守に感謝を伝える宙心丸 結界師

漫画『結界師』は、結界師を生業にする墨村良守と雪村時音を主軸に置いた妖怪・ファンタジーです。

彼らが管理する「烏森」の土地は妖を呼び寄せる不思議な力を宿しており、墨村と雪村の子孫は約400年もの間その土地を守ってきましたが、本作の主人公の代でついに「烏森」の正体が判明し、その力を完全に封印することになりました。

では、約400年間も土地に関わる者を苦しませ続けた烏森の正体とは一体何だったのでしょうか。また、烏森の土地はどのような結末を迎えたのでしょうか。

今回は「烏森」の概要と正体と結末についてご紹介したいと思います。

この記事で紹介する内容は?
  • 烏森とは
  • 烏森の正統継承者の仕組み
  • 烏森の正体
  • 烏森の完全封印
  • 烏森の最後とその後

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烏森とは

烏森の神佑地

引用元:田辺イエロウ『結界師』 出版社:小学館

烏森は『神佑地(しんゆうち)』と呼ばれる特殊な力を持つ土地の一つであり、神佑地は及ぶ力の強弱はあれど全国にいくつか存在します。

烏森は神佑地を主とした特別区域の中でも最上位の危険指定を受けている土地であり、かつてこの地を治めた烏森家の殿様の成仏しきれぬ魂を沈めた土地として『おかしな力を持つ』と言い伝えられています。

結界師という家業は霊的エネルギーが高く妖を寄せてしまう烏森家に開祖・間時守が仕えたことに始まり、烏森家が滅んだ現在も殿様の霊魂を祀った『寄せてしまう土地』に仕え続けているのが間時守の弟子であった墨村家と雪村家でした。

当時は何もなかった場所に現在は烏森学園が立っていることから、街中にこのレベルの神佑地がポツンと存在するのは異例。

烏森は主に妖を寄せ付けてその力を増幅させる作用があるほか、「死を望む者」や「受け入れる者」にも力を貸すと推測されており、烏森の力の及ぶ範囲の境目は学校の敷地の外壁キッカリとなっています。

作中では、烏森の特徴を「わがままで気まぐれ」「何をするかわからない力の塊」「ヘタなことをすればその怒りの矛先がこちらに向かいかねない危うさがある」と評定しており、現在では烏森の力は強まり始め不安定な状態となったことから烏森を危険視する者もいます。

裏会が神佑地の規模を表す特別重要保護地としての烏森の位置づけは『小一宮(神佑地の規模を表すピラミッド表の小宮・中宮・大宮の下の上)』であり、神佑地が持つ力の強弱は特認定。特認定は、他の神佑地にも影響を与えるほど強力な土地や他に類を見ない特徴を持つ土地に与えられるもので、通常は大宮レベルの神佑地に与えられます。

つまり、烏森は小宮レベルの規模に大宮レベルの強力な力を持った土地と認定されています。

仮に烏森が野に放たれれば天変地異や地割れや地震といった災害など、何が起きるかわからないと危惧されているのです。


烏森の正統継承者

烏森の地を守る墨村家と雪村家の正統継承者には『方印』が体に現れます。

『方印』の現れ方は一定ではなく、何代か続けて出現しなかったことや同じ兄弟の中に二人現れたこともあることから、『ある一定の条件をクリアした者』に正統継承者の証が現れると考えられています。

正統継承者は土地と共鳴関係にあるためか烏森の地で滅多に死なないと言われているほか、同時期に複数の正統継承者が現れた場合はどちらかに力が偏るらしく、祖父の代では雪村に、良守の代では墨村に偏りが生じています。

また、正統継承者に選ばれる条件は主に烏森の好みに左右されるもので、善悪の区別はなく、単純に烏森が面白いと思った者──とくに『まっすぐで思いが強く何をするか分からない者』が気に入られやすい傾向にあります。

段階的に言えば、最初は素質と相性で『方印』を授け、面白いことをしてくれると思えば力を与え、期待に応えたらまた力を与えます。

正統継承者の実態

墨村家と雪村家は新しく子供を授かると烏森の地へ連れていき土地へ伺いを立てる儀式を行うしきたりがあります。

この実態は、間時守が烏森の土地と墨村・雪村が住んでいる土地にまじないをかけて第一印象で『烏森の力』が好ましいと思った人間に方印が浮き出るように施したものであり、その他にも墨村と雪村の者には不可解な儀式やしきたりが存在ます。

これらすべては時守が墨村・雪村を烏森の土地に縛り付けるための仕組みであり、力を切磋琢磨してもらうための競争原理でした。

墨村と雪村がいがみ合う関係になった原因となります。


烏森の変化と疑惑

  • 13巻123話時点で浮遊霊キヨコが「烏森はいずれ目覚める」と予告。
  • 15巻144話では、人と人の作ったものを破壊するよう設定された妖・黒兜が烏森を攻撃し始めたことから、烏森が人造物である可能性が浮上。また、烏森自身が土地を破壊する者を倒すべく、土地の結界師である良守に力を貸す場面も。
  • 16巻では、烏森にストレスという概念があり、溜まった力の捌け口として妖に力を与えてガス抜きしている事実が判明。
  • 19巻176話では、『恐れよ、血の臭い纏いし災いの神、この地に舞い降りん』と各地の神佑地が危機にさらされると予言があり、烏森はとくに危険度が高いと判明。
  • 23巻221話では「もういやだ」と烏丸の意志が良守の耳に届いたことから、烏森が生き物の類であることが判明。また、良守の言葉に反応を示す回数が増えていきます。
  • 24巻234話では、「外に出たい」と意思表明し、良守は烏森と会話。烏森に意思や人格のようなものがあると推察されます。
  • 25巻240話では、無想部屋の番人・縞野が烏森の目覚めが近いことを宣告。烏森は力の塊であるものの、その力を使う術を持たず、意識的に何かに力を与えて自分の力を他者に行使していることが発覚します。そして、烏森が力を与える相手を選んでいることが明かされると、今一番烏森に選ばれているのが墨村の22代目正統継承者である良守でした。曰く、良守は烏森の一番の『共鳴者』であるそうです。

しかし、28巻273話にて、新たに烏森は神佑地ではないことが判明します。


烏森の正体

烏森の正体は『魂蔵持ちの人間』であり、名前は『宙心丸』。烏森の力と呼ばれていた力の本当の出所は土地ではなく生きた人間が源でした。神佑地として、烏森家が滅んだ現在もお殿様の霊魂を祀っている──というのはほぼデタラメ。

本当は間時守が人が誰も住んでいない土地を選び宙心丸を封印した場所となります。

また、烏森の土地自体は所謂神佑地にたる土地ではありましたが、開祖・間時守は土地の力を借りてその宙心丸を封印するものの、完全に封印しきれなかったため、間流結界術の弟子である墨村と雪村を見張り役あるいは保険としてつけたという背景があります。

烏森の地下には間時守が作った結界(四隅に強い呪具を置いて正方形に固定したもの)が維持されており、結界の中には真界で作り上げた天守閣、そのお城の中に烏森の力の源である『宙心丸』が封じ込まれています。

詰まる所、墨村と雪村が結界師の家業を行っているのも、墨村家の家族仲がこじれたのも、墨村家と雪村家がいがみ合っているのも、烏森の地の影響で色んな人が苦しんでいるのも元をたどれば間時守が原因でした。

『魂蔵』とは、エネルギーを無尽蔵に蓄える特異体質であり、ごくまれに魂蔵を持って生まれる人間が現れます。

魂蔵持ちは魂蔵に蓄えられた力が空にならない限りは基本的に不死身の体質を持ち、相性が良い相手に限って自身の力を分け与えることが可能。

烏森が気に入った妖や人間に力を与えられるのは、魂蔵持ちがごく限られた共鳴者に自分の力を分け与える能力を持つからです。

魂蔵持ちは一説によると主の代替わりの近い神佑地の傍で生まれやすく、古来より神器と表現されることも多かったとのこと。

宙心丸の誕生

烏森の地に封印されていたお殿様の名前は『宙心丸(ちゅうしんまる)』という無邪気な子供であり、この少年が400年近く多くの人間を巻き込み危険を生み出し続けていた源となります。

その正体は400年前の間時守と烏森家の姫・月影の子供であり、時守は身分差から当時の当主の怒りを買い追い出されると、自分を認めないこの世への復讐心のつもりで生まれてくる子供に大いなる力を与える禁術・秘術を発動──神佑地に近い性質を持つ烏森家の土地の力を使って力を与えました。

しかしその代償は大きく、宙心丸はそこに存在するだけで周りの生き物全ての命を奪う体質として生まれて落ちてしまい、その影響で同じ天守閣に住まう母・月影や烏森家の者、はては家臣たち全ての人間は命を吸い取られて死亡してしまいます。

時守がその事実を知ったのは月影の霊魂が会いに訪れて少し経過してからであり、月影の霊魂の導きで烏森家の破滅と宙心丸の力を知ることになりました。自分が想像もしていなかった結末を目の当たりにした時守は、月影を攫ってでも静かに暮らしておけばよかったと激しく後悔。

間接的に月影を死なせてしまった罪悪感、我が子に忌み嫌われる力を与えた後悔に苛まれますが、月影が二人の子供である宙心丸を時守に頼み成仏すると、時守は月影に託された宙心丸を人里離れた場所でひっそりと育てることにきめるのでした。

『宙心丸』という名前は、生前、時守と月影が一緒に考えた名前となります。

宙心丸と間時守の関係性

間時守は宙心丸の実の父親ですが、時守は自身には親の資格がないと考え、事実を隠し『家臣』として烏森の殿様となる宙心丸に仕えています

時守は月影に赤子を託された後、彼なりに宙心丸を育てていましたが、自制できない力の影響で心労は増していき、やがては宙心丸の漏れ出す力の被害を受けて白尾が死亡してしまいます。

時守は赤子にこの世の全てを掴ませようとした結果「全てを奪う力」を宿させてしまったことに再度後悔すると、自身の愚かさを今一度反省し、忌み子として産み落としてしまった宙心丸に謝罪を繰り返します。

一方で、子守りの過程で宙心丸が『妖に力を注ぐことができる』こと、『注がれる力を受け止めきれない妖は自壊する』ことを知ると、時守自身が隙なく管理する必要性があると判断し、宙心丸の世話は基本的に自身の式神か首輪をつけた妖のみに限定していきます。

こうして宙心丸を烏森家にふさわしい立派な人物に育て上げようと奮起すると、宙心丸の『家臣』としてその成長と力の制御を見守っていました。そのため、成長し物心がついた宙心丸は、時守が実の父親であることを知りません。

宙心丸の封印

ある日、宙心丸は町へ行きたいと駄々をこねると、時守は特別仕様の箱に入った状態であれば町を見て回ることを許可します。

しかし、時守が道具屋で封印に使えそうな道具を拝見していると、宙心丸は約束を破り箱から外に出てしまいます。そして、独楽で遊ぶ民に興味を持ち独楽を譲るように話しかけたところ、民は拒否。すると、宙心丸の力が発動し目の前の民を始め、町の住人たちの命は瞬く間に奪い取られて死亡してしまうのです。

時守が駆けつけたところ宙心丸は当惑していましたが、この事態を自分が招いたことを僅かに自覚しており、時守が箱から出るなと忠告した意味を理解し悲痛な表情を浮かべます。

この時、時守は民たちの死は「原因不明の流行り病」が死因であるとごまかしますが、この出来事を経て宙心丸は少しの自覚が生まれてしまうと、加速度的に力が増していくようになり、以降も無意識無自覚に多くの人里を潰すことになります。

いつしか宙心丸は悪夢を見るという理由から眠ることを怖がるようになってしまったため、時守は宙心丸がこれ以上自分のしたことを理解する前に時間を止めることを決意すると、時を止め、肉体を消し、結界で雁字搦めにして忌まわしい力を抑えます。

しかし、ここまでしても森を枯ら度に宙心丸の力は強くなる一方で、宙心丸がそこにいるだけでその場を悪くするようになったため、時守は宙心丸の力を封じる方法と安らかに過ごせる場所を探し続けました。

そうして辿り着いた場所が現在の烏森学園が建つ土地であり、烏森の土地神であるウロ様との交渉の末、森の真ん中を譲ってもらうことができ、宙心丸を封じた結界を地下に封印したのです。また、時守自身も宙心丸と一緒に結界の中に入り、内側で結界を閉じ外界と隔絶しています。

400年前の人間である宙心丸の見た目が子供のままなのはこのためであり、このような処置をとったのは、もし宙心丸が成長し知恵をつけてしまえば、自身の莫大な力を好きに振るう恐れがあるからでした。

宙心丸の完全封印計画

烏森の土地に宙心丸を封印した時守は、結界の中と世界を完全に閉じることで城の外の存在を忘れるようにまじないをかけますが、宙心丸はそれでも外の気配を感じていました。

完全に宙心丸の力を抑えきれていないと悟った時守でしたが、当時すでに封印し直す力が残っていなかったため、結界の中で宙心丸と過ごす傍らでひっそりと城を抜け出し、工作を施したり、墨村や雪村の先祖となる者を見つけては指導したりしていましたが、月日の経過で自身の肉体も消滅したため次第にそれも難しくなると、やがて宙心丸を完全に封印できる自分以上の術者が現れることを期待し待つことにしました。

そして約400年後、本編の10年前に現れたのが墨村守美子であり、彼女こそが時守が待ち望んだ次元の違う術者でした。

その後、時守は守美子に持ちかけられた宙心丸の完全封印計画を実行するため、守美子は全国の神佑地を下見して宙心丸を封印する場所を選定し、時守は烏森の地の近辺を見張りつつ計画実行の調整を担います。

また、宙心丸を外に出したくない最大の理由は、魂蔵持ちの体質の人間は不死であるものの不老ではないため、その末路は年老いて身体がボロボロになっても力を使い果たすまで死と再生を繰り返すという過酷な実態を知っているからであり、時守は宙心丸をこれ以上苦しめたくない一心で完全封印を計画しました。


烏森(宙心丸)の結末

良守の母・守美子は、烏森を封印するべく10年以上前から下準備に取り掛かっており、正統継承者である良守と時音が力をつけた段階で協力を頼み、ともに宙心丸を別の神佑地へ移動させ完全封印する計画を実行しました。

その際、宙心丸は烏森の土地から覇久魔の土地に移動するべく、異界と同じ時を止める術を施した特殊な『玉』の中へ一旦移し替えられると、斑尾や白尾と同じ状態になって霊体として外の世界に出ることが可能になります。

烏森の地は宙心丸を連れ出したことで加護がなくなり、一応は神佑地の対面を保ってはいるものの、これまでのように妖を寄せ付ける不思議な力が消失し普通の土地となりました。

400年前、間時守は宙心丸の封印を一人で成し遂げましたが、今代は良守と時音が役割分担することになり、良守の役目は『烏森(元凶である宙心丸)を最終的に結界で完全封印する真界を修得する』こと、時音の役目は『裏会総本部がある覇久魔の土地神を説得し他所へ移す』こと。それぞれが難題をクリアし、宙心丸の完全封印の下準備を整えます。

完全封印当日、守美子が裏会総本部の真下に新たな封印場所の下準備を整えると、時音が覇久魔の土地神・まほらの説得を果たし、目覚めたまほらは良守たちが連れてきた宙心丸と対峙し交渉成立。神佑地を譲渡とします。

そして、時音や墨村と雪村の現当主二人がまほらが移住する土地を見つけにいく傍ら、良守は宙心丸の力を使って、全てを初期化する──すなわち新しい世界を創る結界術『真界』を使用し、宙心丸を封じ込める新たな世界を覇久魔に創造することになります。


宙心丸の最後

宙心丸は400年経った現代まで自身の体質について知りませんでしたが、良守が宙心丸の体質いついて全て説明しています。

良守は宙心丸に体質のことを話した上で今後は自身が守ることを条件に外で一緒に暮らそうと説得しますが、宙心丸は自身の体質を重く受け止めると、良守の提案を断り、今後もこれまで通り結界の中での封印を望みました。

守美子と時守が下準備した移住地・覇久魔の土地を良守とともに訪れると、良守は『真界』を発動。宙心丸を封印するための世界を新たに構築していきますが、そこは真っ白な空間。

ここから先は全ての望みが叶う夢の世界──。

良守はこの世界に何を作り出すかを宙心丸に訊ねると、宙心丸は『城』を所望。宙心丸は良守に力を与えると、良守が思い描く天守閣『真・烏森城』が出現。立派な天守閣を前に高揚する宙心丸を前に、良守は自身の力と宙心丸の創造力があれば真界の中は自由自在だとして、城の周囲に次々と城下町の町並を生み出していきます。

真・烏森城とそれを囲う広大な城下町、背景には富士山。宙心丸は安息地なる自分の居住区を見て感動し無邪気な笑顔を浮かべますが、良守は続けて宙心丸の遊び相手としてさまざまな妖を生み出していきます。

妖の中には斑尾に白尾、これまで出会った土地神や敵だった妖の姿があり、良守は思いつく限りのすべての妖を生み出して真界の中を大勢の妖で賑やかに埋め尽くします。また、烏森の土地に封印された時にいた女性や家臣たち、子供に町の人々など、宙心丸が寂しくならないように人間も生み出すと、宙心丸は大勢に囲まれて楽しそうにはしゃぎます

また、その際には自身の我儘として志々尾限と自分自身の分身も生み出しており、二人に宙心丸の遊び相手を頼み見送っています。

楽しそうに笑う宙心丸の表情とは対照的に良守の表情は優れません(良守は宙心丸を封印することに最後まで納得できていなかったものの、それ以外に解決する手立てがないため、宙心丸の要望を受け入れた)が、こういった解決法しかないことを悔やむ良守に対し、宙心丸は「良守、わしはこんなに楽しいのは生まれて初めてなのだ。これでよかった。お前の創った面白き世界は最高ぞ」と屈託のない笑顔で感謝を伝えるのでした。

こうして宙心丸は良守が創り出した真界に完全封印されました。

真界の完全封印の完了

『真界』は内側から完全に閉じることで完成します。

そのため、宙心丸を完全封印するには真界を内側から封じる者が必要であり、烏森学園があった土地では間時守が内側に留まりました。今回は、墨村守美子が内側に留まり真界と外との繋がりを完全に断つ役割を担っています。

真界完成後、守美子の力によって真界と外の世界は遮断されています。

神佑地の管理者

新しい烏森(宙心丸)の封印場所は、裏会総本部の下(覇久魔の土地)であるため、管理者は引き続き総本部です。ですが、新体制となった総本部は、幹部である墨村正守に覇久魔に居を移して欲しいと頼んでいます。

烏森の土地のように烏森の力を求めて妖が寄ってくることはなくなりましたが、正守は封印に身を捧げた母・守美子のこともあり総本部の要求を受け入れました

そのため、今後実質的に管理するのは正守が率いる『夜行』となるようです。


烏森(宙心丸)のその後は?

残念ながら、本編で良守が創った真界を守美子が内側から閉じて以降の様子は描かれていません。

しかしながら、烏森の土地から覇久魔に移住する際に仮宿として用意した籠(玉)に封印した際に斑尾や白尾と同じ状態(本体が玉にある状態)となり、自在に表に出ることが可能となりましたが、時守が創った真界の中でその玉が割れたため肉体は消失。

真界の中では本当の肉体を持つことがないため、今後はその存在が消え去るまで真界の中で暮らしていくことになります。

一方で、良守が外へ出る途中、間時守には真界の中限定の実体を与えており、宙心丸の傍にいるように促しています。その際、「いつかちゃんと(父親と)名乗ってやれ」と告げているほか、宙心丸の時間を止めていないと発言しているため、真界の中で宙心丸は年を重ねるようになっており、いつの日か時守が父親であることを打ち明ける未来が予想されます。

いつかは消え去る存在になってしまいましたが、宙心丸本人が選んだ答えであり、安らかに眠れる場所を用意してくれた良守には感謝を伝えています。


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まとめ

烏森の正体と最期についてのまとめ

  • 烏森の正体
    • 正体は土地に封印された『宙心丸』という子供
    • 烏森家が滅んだ現在もお殿様の霊魂を祀っているというのは嘘
  • 宙心丸の出生から封印 
    • 父親は開祖・間時守
    • 母親は烏森家の姫・月影
    • 妖退治に雇われた時守と月影が恋に落ち妊娠するが、激怒した殿様に時守は追い出される
    • 時守は自分を認めないこの世への復讐心から、生まれてくる子供に禁術を施し力を与える
    • 宙心丸は『魂蔵』持ち、かつ『そこに存在するだけで周りの生き物全ての命を奪う体質』を持って生まれる
    • 宙心丸の近くにいた月影や烏森家の家臣たちは命を奪われて死亡し壊滅する
    • 月影の霊魂が時守を訊ねたことで時守は事態を知ることになり、自分の過ちを悔いて謝った後、月影に託された宙心丸を育てる
    • 育児中に宙心丸の『力』を目の当たりにすると、管理が必要と判断
    • 時守は親の資格がないとして『家臣』を名乗り、物心ついた宙心丸の傍に仕える
    • 宙心丸は町中で『力』を暴発させたことをきっかけに何度も暴発を繰り返しながら力を増していく
    • 時守は、宙心丸がこれ以上自分のしたことを理解する前に時間を止めて封印することを決意すると、宙心丸が安らかに過ごせる土地を探し始める
    • 時守は、現在烏森学園が建つ土地を見つけると、土地神であるウロ様と交渉し場所を譲ってもらう
    • 烏森の土地に時守と自分を封印する
    • 保険として弟子の家系の墨村家と雪村家に管理を任せる
    • 封印は不完全だったため、時守は宙心丸を完全に封印できる自分以上の術者が現れることを期待し待つ
  • 烏森(宙心丸)の結末
    • 本編の10年前、時守以上の力を持つ墨村守美子が現れると完全封印に向けた計画を持ち掛ける
    • 守美子がは全国の神佑地を下見して宙心丸を封印する場所を選定し、時守は烏森の地の近辺を見張りつつ計画実行の調整を行う
    • 正統継承者の良守と時音の成長を待ち、実力が伴ったところで二人に接触し封印への協力を求める
    • 時音が覇久魔の土地神を説得し場所を譲ってもらう
    • 良守と守美子が宙心丸を烏森の土地から覇久魔の土地へ移動させる
    • 良守が『真界』の中に宙心丸が暮らす城・城下町・人々を構築する
    • 『真界』を閉じるために守美子が内側に残る
    • 宙心丸は『真界』の中で存在が消え去るまで楽しく暮らす

烏森の正体は、開祖・間時守と烏森家の姫・月影の息子であり、『そこに存在するだけで周りの生き物全ての命を奪う体質』を持つ忌み子でした。

本人は自身の体質を知らないまま時守によって400年間烏森の地に封印されていましたが、その封印は不完全であり、時守を凌ぐ術者を待ち望んでいました。その待ち人が主人公の母親であり、母親は『宙心丸』が最も気に入った正統継承者の良守やその周囲の仲間を利用し、完全封印の土台を整え、良守が宙心丸を封印するに至ります。

宙心丸は体質のせいで時間を止められた状態で400年間も結界の中で過ごしてきましたが、良守のおかげで新たな神佑地に移り住み、創造の世界ではあるもののたくさんの人であふれた真界の中という安らかに過ごせる場所を見つけました。

全体だけ見れば宙心丸は間時守によって呪われた力を持って生まれた被害者であり、400年も生きた人間と接することなく結界の中で過ごした可哀想な子供でもありますが、最後の最後で、生きた人生の中で最も楽しい場所を得られたと笑顔を浮かべているので、最善の結末であったのは間違いないでしょう。


『結界師』の漫画こちら!
結界師単行本1巻表紙

結界師

作者:田辺イエロウ
出版社:小学館

 
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