2024年に約6年半の連載が終了した『呪術廻戦』ですが、最終巻単行本30巻にて四本のエピローグが収録されました。
その内の一つが裏梅のエピローグであり、裏梅と宿儺が初めて出会った回想が描かれています。
では、裏梅はどのようにして宿儺の専属料理人として手下に加わったのでしょうか。
今回は裏梅のエピローグと宿儺との関係についてご紹介したいと思います。
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両面宿儺と裏梅の関係
裏梅は宿儺の唯一の「手下」と言える存在です。
宿儺と裏梅の付き合いは1000年前から(※公式ファンブック参照)と回答されており、裏梅も呪術全盛の時代に生きた術師です。現代では、宿儺復活に向けて夏油傑の中の人物である羂索と徒党を組んで準備に勤しんでおり、容姿に関しては1000年前と髪型程度しか差異が見受けられないことから完全な受肉体である可能性があります。
宿儺の隣に立つことを許されたのは裏梅ただ一人です。
【エピローグ】裏梅の過去
最終巻(単行本30巻)に収録された裏梅のエピローグにて、裏梅と宿儺の出会いのエピソードが描かれました。
裏梅の術式の暴走
エピローグで判明したのは、子供時代の裏梅が(おそらく呪術の知識もなく)術式を無意識に垂れ流しにしていたことです。
冒頭の一コマ、裏梅は氷漬けになった廃村(※村落全てが氷漬け状態)で座り込んでおり、その周りに凍死していると思われる人間が横たわっている風景が描かれています。
その直後、村に立ち寄った宿儺が状況を訊ねると、裏梅は「分からない…いつもこうなんだ。気づいたら周りの人間が冷たくなっている。父様も母様も私のせいで同じように死んだ」と答えていることから、本人の意志とは無関係に術式が暴走しているようでした。
このことから、裏梅は自我が芽生えた頃に術式が開花していたか、あるいは少し前から術式が開花し暴発して両親や知人といった周囲の人間を殺めてしまったことがうかがえます。
少なくとも宿儺と出会った頃にはすでにこの現象に慣れている様子ですので、呪術の知識がない分、長い間謎の凍結現象に苦しんでいたのかもしれません。
裏梅と宿儺の出会い
先述通り、エピローグは子供時代の裏梅が無意識に術式を垂れ流して村を氷漬けにしてしまったところに宿儺が立ち寄ったところから始まっています。
宿儺の容姿はすでに呪術全盛時代の異形の姿ですが、裏梅の年齢から考えれば二人が出会ったのは万や烏鷺亨子といった術師が台頭した回想時点より数年から数十年前と予想されます。
事情を聞いた宿儺は「ついてこい、童」と裏梅に一声かけると、先日うっかり潰してしまった氷室があった場所へ連れて行き、氷室の番人に裏梅を任命するのです。すると、宿儺は自分が仕留めた動物の死体を指差して「みな冷たくなるんだろう?やれ」とむちゃぶりすると、裏梅は「え」と動揺しながらも初めての作業に試行錯誤しながら何とか氷室の役割を成し遂げるのでした。
裏梅の料理の才覚
なりゆきで宿儺の氷室の番を務める裏梅ですが、当然お腹が空きます。
しばらく我慢していたのか、ある時宿儺に空腹を訴えると宿儺は「馬鹿か?目の前に肉があるんだ。勝手に食えばいいだろう」とそっけない態度。思わず裏梅も「いいんだ…」と感想を漏らしますが、さっそくお肉の調理に移ります。
すると、肉が焼ける匂いに反応を示した宿儺は裏梅が焼いた肉を頬張り「…美味いな」と感嘆。裏梅は赤身肉を低温で冷やしながら風を当てて乾燥させたものを焚火で焼いたと説明すると、宿儺は興味をそそられたのか「誰に教わった?」と質問。
しかし、裏梅は「いや特には…暇だったので…」と返答。裏梅の料理スキルは、まさかの暇潰しに試行錯誤していた研鑽の賜物でした。
そんな裏梅を気に入ったのか宿儺は「オマエ、人間は捌けるか?」と更に質問を投げかけると、人間を珍味と称して、困惑する裏梅を余所に専属の料理人として側に置くことを決意するのでした。
これが裏梅が宿儺の料理人として側に仕える始まりのエピソードとなります。
宿儺にとって裏梅は特別だった?
宿儺にとって裏梅はおいしい料理を提供してくれる「手下」であるわけですが、エピローグを見る限りどうやら裏梅の存在はそれ以上に思えます。
裏梅のエピローグは裏梅が宿儺と出会った頃の回想から始まり、最後は現在──新宿決戦後に『循環する魂の通り道』を歩く宿儺と裏梅の後ろ姿と同じ構図が描かれています。そこで裏梅が「宿儺様は何故私の近くにいても冷たくならないのですか?」と疑問を投げかけており、宿儺は「それはオマエも同じだろう、裏梅。俺の側にいて冷たくならなかったのは」と返答し、エピローグは終了します。
鹿紫雲一との問いかけから宿儺が忌み子であったことが判明しており、『循環する魂の通り道』で真人と対話した際に宿儺は異形の忌み子として生まれた自分を蔑み虐げた者達への復讐に生きていたことが明かされています。その際、宿儺はそれ以外の生き方を選ぶことができたきっかけが二度あったと吐露していますが、その一つが裏梅の存在です。
おそらく、忌み子であることから蔑まれて生きてきた宿儺に対して主従関係はあれど一人の人間として接してくれた初めての人間が裏梅だったのかもしれません(※公式ファンブックでも、当時周りの人間が宿儺を「人間」と認識していたかは微妙と回答されており、呪いの王として今も昔も皆から恐れられているのが宿儺です)。
エピローグで宿儺が裏梅に返した「それはオマエも同じだろう、裏梅。俺の側にいて冷たくならなかったのは」という台詞は、打算もなく忠義を尽くす裏梅へ向ける宿儺の心理を如実に表現しているのかもしれません。
つまり、宿儺と裏梅は互いに自分の側にいられる初めての人間として見ていたのではないでしょうか。
まとめ
裏梅のエピローグと宿儺との関係のまとめ
- 両面宿儺と裏梅の関係
- 裏梅は宿儺の唯一の「手下」
- 裏梅は宿儺の専属料理人
- 宿儺と裏梅の付き合いは1000年前から
- 宿儺の隣に立つことを許されたのは裏梅ただ一人
- 両面宿儺と裏梅の出会い
- 最終巻(単行本30巻)に収録
- 子供時代の裏梅は無意識に術式を垂れ流していたため両親や周囲の人間を氷漬けにして殺してしまう
- 宿儺は裏梅と出会い氷室の番に任命する
- 裏梅は暇つぶしに覚えた調理法でおいしい料理を提供し、宿儺は裏梅を気に入る
- 裏梅にとって宿儺は側にいても凍らない初めての人間
- 異形の忌み子として虐げられてきた宿儺にとって裏梅は自分と接しても冷たくならない人間であり、復讐以外の生き方を選ぶことができたきっかけの一つ
エピローグでは裏梅と宿儺の出会いの冒頭部分しか描かれていませんが、その後、裏梅が宿儺に忠義を示していたり、死後も伴だって『循環する魂の通り道』を歩いていることから、二人は互いに唯一気を許している間柄だったことがうかがえます。
もし、宿儺が復讐以外の生き方を選んでいれば裏梅の料理に舌鼓を打つ宿儺が見られたのでしょうか。
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