漫画『呪術廻戦』の登場人物・乙骨憂太は、四人の特級術師の一人ですが、新宿決戦編で宿儺に敗北しました。
しかし、乙骨は最終手段を使用して復活を果たすのですが、何とその姿は恩師である五条悟の体だったのです。
では、乙骨はなぜ五条の体で復活できたのでしょうか。
今回は乙骨憂太が五条悟の体を乗っ取り復活したことについてご紹介したいと思います。
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乙骨憂太が五条悟の体を乗っ取る──とは?
引用元:芥見下々『呪術廻戦』 出版:集英社
新宿決戦編にて、五条悟の敗北後、鹿紫雲→日車と虎杖→乙骨と次々と戦力を投入していきましたが、乙骨は宿儺の世界を断つ斬撃を受けて胴体を真っ二つに切り裂かれました。
その後、乙骨の体はリカに回収されると憂憂の術式によって家入硝子の下に移動させられましたが、胴体を両断されたという状況から反転術式でも再生できない負傷レベルであることが判明し、乙骨は死を待つだけになりました。
しかし、乙骨は事前に家入たちとこの状況を予測して対策を講じていたのです。
羂索の肉体を渡る術式を模倣
新宿決戦において、対宿儺の初陣は五条悟が務めましたが、羂索も野放しにはできません。
そのため、五条悟が敗北した場合は鹿紫雲を始めとする五条に次ぐ戦力を固めて投入していく作戦が立てられましたが、羂索に対しては天賦の才を持つ髙羽史彦と乙骨憂太が割り当てられました。
乙骨が宿儺ではなく羂索への戦力に割り当てられたのは去年の百鬼夜行の因縁と夏油傑の肉体を殺した際に予期される呪霊操術の暴走を確実に食い止められるのが乙骨しかいないというのも理由の一つですが、羂索の持つ『肉体を渡る術式』を模倣するといった明確な目的がありました。
そして、髙羽の奮闘によって羂索を追い詰めたところで乙骨が止めを刺すと、乙骨は羂索の遺体をリカに捕食させて『肉体を渡る術式』の模倣条件を満たしたのです。
五条悟が敗北した場合、乙骨憂太が五条悟の肉体へ乗り移る
乙骨が羂索の『肉体を渡る術式』を模倣したのは、五条悟が宿儺に敗北した場合は乙骨憂太が五条悟の肉体へ乗り移って戦うという計画のためでした。
五条が敗北した後の戦力ははっきりと言って有象無象に等しいものですが、乙骨が羂索の術式を使って五条の肉体に乗り移ることができれば戦局は変えられます。
乙骨がこの手段に考え至ったのは、五条の肉体の一部を摂取して無下限呪術を模倣できたとしても無下限呪術は六眼がなければ扱えないし、六眼は術式ではなく体質なので模倣不可であるため、五条の肉体そのもに移動した方がよいという考えからでした。
模倣術式の5分制限の懸念
乙骨の模倣術式はリカの完全顕現中の5分という制限があります。
そのため、乙骨が羂索の術式を模倣して五条悟の肉体に乗り移ったとしても模倣制限の5分を超えた場合どうなるのかという懸念があります。
- 羂索の術式が常時または断続運転タイプなら肉体と魂のどちらかが維持できずに死ぬ
- 術式が間欠的に運転するタイプなら即死はないがいずれ死ぬ
- 術式が単発・一度きり発動の場合は5分経過しても無下限呪術を使用できる
- 肉体の移動が完了した時点で乙骨の術式は破棄されて五条悟の肉体で生きていくことになる
以上の通り、乙骨が模倣した『肉体を渡る術式』で五条悟の肉体に乗り移った場合に想定できる懸念点が四つもあがりました。
この問題点に関しては実際に運用しなければ答えはでません。
乙骨は五条悟の代わりに怪物になることを選択
今回、乙骨がこの作戦を最終手段として申告したのには、これまで五条悟一人に怪物になることを押し付けてきた後悔に駆られた思いがあったからでした。
結果、道徳的に問題があろうとも史上最強の術師両面宿儺を相手にするなら迷わず人間性を捨ててでも怪物になるという選択を決意します。
一方で、乙骨がこの作戦を伝えたところ、高専メンバーは乙骨の体を心配してその提案を却下しますが、乙骨は五条悟一人には怪物になることを押し付けてきたのに自分の時は引き止めるのかと反論。
唯一の怪物である五条悟がいくなった場合、誰かが怪物にならなければならない時がくる──その時に誰も怪物になる気がないなら自分が怪物になると意思表明するのでした。
高専メンバーと意見が衝突した後、乙骨は五条本人に計画を伝えますが、五条は自分の死体に関しては興味がないらしく特に断ることはありませんでした。なお、家入が反対しなかったのはちょっとムカつくと反発。
この作戦を思いついた時期は五条悟の封印解放後であり、乙骨は作戦を五条に伝えた後、呪術総監部の上層部の老害を始末しに向かう五条を「もう独りで怪物になろうとしないでください」と言って東京校二年生メンバーと一緒に見送るのでした。
乙骨憂太の肉体から五条悟の肉体へ移動
新宿決戦で宿儺に敗れた乙骨の肉体はリカが回収し憂憂の術式で家入硝子の下へと届けられますが、反転術式で治療できる範囲を超えていました。
乙骨は辛うじてリカと繋がっているおかげで保てていた意識はありましたが、このままではじきに死亡してしまうため予め連絡していた肉体を渡る術式での乗り移りを行うことを申請します。
今回の作戦、乙骨の術式のバックアップを担当するのが家入硝子・新田新・甘井凛の三名。
- 家入硝子:回収した五条悟の遺体の縫合処置を終わらせる
- 新田新:乙骨の傷の具合が悪化しないよう術式で固定する
- 甘井凛:糖分を増幅させて出力させる術式で乙骨の術式運用時に脳で消費される糖分を補う
乙骨は三人の補助を頼りに羂索から模倣した『肉体を渡る術式』を発動させると五条悟の肉体に乗り移ることに成功します。
五条悟の肉体に乙骨が乗り移った証明として五条の額には縫い目が描かれています。
魂の入れ替え修業で結界術の向上
新宿決戦において影のMVPが憂憂です。
憂憂の術式はおもに空間移動ですが、術式自体の対象を魂と肉体と分けて考えるため、本人の承諾があれば魂同士の入れ替えも可能とのこと。
そのため、虎杖も日下部と魂の入れ替え修業を行っていましたが、乙骨も五条と魂の入れ替え修業を行って結界術の向上に至りました。
リカはどうなる?
五条悟の肉体に乗り移った段階でリカは五条の肉体には憑いてきていません。
つまり、五条の肉体に移った乙骨は生来の模倣術式は使用できなくなりました。
なお、リカは抜け殻となった乙骨の肉体を抱き締めて涙を流しています。
五条の無下限呪術は副次効果
羂索の術式で肉体を渡った時点でリカが憑いてこなかったため、乙骨は模倣術式を使用できません。
しかしながら、羂索が肉体を渡る術式で夏油傑の肉体を奪い呪霊操術を使用していたように、乙骨もまた肉体を渡る術式で五条悟の肉体に移ったことで無下限呪術を使用できるようになりました。
また、五条の肉体には六眼があるため無下限呪術を難なく使用できます。
乙骨(五条の肉体)vs.宿儺
乙骨が肉体を渡る術式を使用している一方で、新宿では虎杖悠仁と東堂葵が宿儺と激闘を繰り広げており、虎杖が宿儺に決定打を与えた──という場面でしたが、宿儺は領域展開で戦局をひっくり返そうとしていました。
ですが、五条の肉体に乗り移った乙骨が再び新宿に送り込まれると、宿儺は五条の再来に一瞬驚愕。しかし、すぐにその正体が五条悟の肉体に乗り移った乙骨憂太であると見抜くと、虎杖たち軽くいなした後、乙骨と向き合い「そこまでできる奴とは思わなんだ!乙骨憂太!」と賛辞を贈ります。
そして、乙骨は宿儺の結界を閉じない領域に対し、五条悟が導き出した最適解である無量空処の『小さい結界』で対抗します。
五条対宿儺戦で描かれた通り、五条が打ち出した小さい結界ならば約3分間領域外から結界外殻への伏魔御廚子の術式効果に耐えることが可能です。乙骨は魂の入れ替え修業で結界術が向上していること、加えて宿儺は連戦での疲労があるため五条のように3分間は領域を持続させることが可能と読みます。
一方で宿儺も伏魔御廚子の効果範囲を乙骨の領域の外殻を覆う程度にまで狭めることによって時間制限99秒を取り払いました。
つまり、
となります。
五条の肉体と術式は扱いが難しい
五条が打ち出した対伏魔御廚子の最適解は映像を通して情報を共有できていましたが、結界の中での出来事は共有されていないため、乙骨は宿儺が領域を展開したまま領域展延を使えることを知りません。
そのため、初手は宿儺が領域展延を纏って無下限呪術を貫通し拳を打ち込みました。
しかしながら、宿儺は左腕を失ってから(前回の乙骨戦)世界を断つ斬撃を使用してこないため、領域展延意外で無下限呪術を破る術はない状態。対して乙骨はリカがいないためその他の模倣術式を使用できませんが五条の術式があるためアドバンテージとしては乙骨に分があります。
が、入れ替え修業で体験したとはいえ、五条の肉体の手足が長く距離感を掴みづらいことに加え、万能である無下限呪術も実際に使うと扱いが難しく一度の入れ替え修業で使いこなすことができなかったため、節々で不発が目立つ始末。
連戦に次ぐ連戦で宿儺は五条戦よりもかなり疲弊していますが、乙骨のこのミスの連発により勝負は五分となります。
宿儺に『茈』をぶつける
宿儺は乙骨(五条の肉体)と領域内で手合わせする際、乙骨にリカが憑霊していないことから現在の乙骨が使用できるのは五条の肉体に刻まれた無下限呪術のみであると断定します。
しかしながら、本来の乙骨の模倣術式の持続時間が唯一の気がかりであり、高専メンバーと同じくもし乙骨が模倣した羂索の術式の持続時間が終了した場合にその肉体が維持できるのかどうかということを危惧していました。
仮に乙骨が初めから戦いの先を考えていないとすれば乙骨が取る手段は一つ──無下限呪術の奥義『茈』を何が何でもぶつけるはずと考えます。
宿儺の読み通り乙骨は五条の記憶を読み取りながら『茈』の呪詞を詠唱しますが、宿儺は『茈』を出す隙を作らせないように厳しく追撃。
しかし、宿儺の誤算は乙骨が模倣した術式を二つ同時に行使できないという前提であり、乙骨は宿儺の裏をかいて術式順転の『蒼』を発動。
蒼によって引き寄せられたのは領域内のガラクタと一つのボイスレコーダー。そのボイスレコーダーから流れたのは狗巻棘本人の『呪言』であり、宿儺を「動くな」という呪言を受けてその場から動けなくすると乙骨は呪詞を詠唱し奥義『茈』を放つのでした。
茈によって無量空処の結界を破壊してしまいましたが、その威力によって宿儺は大ダメージを負うことになりました。
また、宿儺は伏魔御廚子を使用したので再び領域展開直後の術式使用困難の状態に陥ることになります。
術式の焼き切れ
領域決壊後、領域から乙骨が飛び出すと同時に外界にいた虎杖と東堂が合流し、再び術式使用困難に陥った宿儺に追撃しようと躍り出ます。
しかし、乙骨もまた領域展開直後による術式の焼き切れによって羂索の術式の運用が止まり動けなくなるのでした。
乙骨は肉体を渡る術式を使用した際にリカが憑いて来なかったため、模倣術式はすでに自分のものではなくなり焼き切れるのは無下限呪術だけで羂索の術式は機能し続けると考えていましたが、実際には依然羂索の術式は模倣術式の扱いだったのです。
羂索が九十九由基戦で領域展開直後にも術式を運用できたのには何かからくりがあったそうですが、乙骨は模倣した術式の情報からはそれが読み取れなかったとのこと。
乙骨は死亡した?
領域展開直後に羂索の術式が機能しなくなった乙骨は身体を動かすことができないのかその場に倒れてしまいましたが、フェードアウトするまで意識はあるようでした。
しかしながら、乙骨がフェードアウトした後は彼の描写はないため生死は不明であり、高専メンバーが危惧したように、
- 羂索の術式が常時または断続運転タイプなら肉体と魂のどちらかが維持できずに死ぬ
- 術式が間欠的に運転するタイプなら即死はないがいずれ死ぬ
- 術式が単発・一度きり発動の場合は5分経過しても無下限呪術を使用できる
- 肉体の移動が完了した時点で乙骨の術式は破棄されて五条悟の肉体で生きていくことになる
以上の四つの想定のどれに該当するのかは現時点でわかっていません。
おそらく乙骨の生死がわかるのは宿儺戦の決着時か最終回あたりだと考えられるため、しばらく乙骨の安否は不明かもしれません。
まとめ
乙骨憂太が五条悟の体を乗っ取り復活したことのまとめ
- 新宿決戦前に乙骨は『五条悟が宿儺に敗北した場合は乙骨憂太が五条悟の肉体へ乗り移って戦う』という最終手段を表明していた
- 新宿決戦時、乙骨は岩手県の御所湖結界で羂索を撃破し『肉体を渡る術式』の模倣条件を満たす
- 羂索撃破後、宿儺との戦いで胴体を真っ二つにされたため、家入の下で最終手段を発動
- 乙骨は羂索の術式で五条悟の肉体に乗り移る
- リカは憑いてこなかったためその他の模倣術式は使用できない
- 羂索の術式の副次効果で五条悟の肉体に刻まれた無下限呪術と六眼は使用できる
- 再び宿儺と戦うと伏魔御廚子に無量空処で対抗し『茈』をぶつけて大ダメージを与える
- 領域展開使用によって羂索の術式が焼き切れて五条の体が動かなくなり倒れたままフェードアウト
- 乙骨の生死は不明
乙骨雄太が五条悟の肉体に移った際の未知の懸念点
- 羂索の術式が常時または断続運転タイプなら肉体と魂のどちらかが維持できずに死ぬ
- 術式が間欠的に運転するタイプなら即死はないがいずれ死ぬ
- 術式が単発・一度きり発動の場合は5分経過しても無下限呪術を使用できる
- 肉体の移動が完了した時点で乙骨の術式は破棄されて五条悟の肉体で生きていくことになる
乙骨は五条の遺体に羂索の術式で移りましたが、結果、リカは憑いてこず無下限呪術だけが残りました。
現段階では乙骨が五条の肉体のままで生きていくのか、模倣の持続時間後に死亡するのかなどはわかりませんが、いずれにせよ本来の乙骨の肉体は再生不可能な傷を負っているため、明るい最後を迎える期待はできないかもしれません。
しかしながら、宿儺の領域を封じた功績は大きいため、乙骨の作戦は必要不可欠だったのではないでしょうか。
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