漫画『名探偵コナン』に登場する黒ずくめの集団、通称『黒の組織』。
工藤新一を幼児化させた宿敵となる組織ですが、2018年に黒の組織が『あの方』と呼ぶボスの名前『烏丸蓮耶』であると判明しています。
そこで今回は現在(2023年時点)判明している烏丸蓮耶に関する情報と初登場回などについて紹介したいと思います。
この記事で紹介する内容は?
- 黒の組織のボスの正体が烏丸蓮耶と判明した理由
- 烏丸蓮耶について
- 烏丸蓮耶の初登場回と『集められた名探偵』のあらすじ
- 烏丸グループと宮野厚司と宮野エレーナの関係
- 烏丸蓮耶は生きているのか
- 烏丸蓮耶が生きているとしたら誰に変装しているのか
黒の組織のボスの正体は烏丸蓮耶
引用元: 青山剛昌『名探偵コナン』 出版:小学館 掲載誌:週刊少年サンデー
単行本95巻FILE.5(アニメ942話)にて、黒の組織のボスの正体が烏丸蓮耶であることが空かされました。
17年前に殺害された羽田浩司が遺した暗号『PUT ON MASCARA』の割れた手鏡。割れた鏡に残った文字は『PTON』。コナンは『PUT ON MASCARA』から残された『PTON』を除外した『UMASCARA』から羽田浩司殺害の容疑者と考えていた浅香のアルファベットを分けて考えることで『ASACA RUM』と推測し、浅香=RUMと導き出しています。
しかし95巻では、工藤優作の推理で羽田浩司が殺害された現場に残された『PUT ON MASCARA』の暗号は『ASACA』と『RUM』とで分けるのではなく、全部で一つの名称『CARASUMA』、つまり『烏丸蓮耶』を意味するのだと判明しました。
烏丸蓮耶って誰?
半世紀前に99歳で謎の死を遂げた大富豪で既に故人とされていますが、千間降代によると実際には100歳を超えて亡くなったそうです(30巻FILE.8)。
工藤優作の言葉を借りれば日本で最も強大な人物を敵に回すことになると言われるほどの人物。
一方でベルモットからは烏丸蓮耶は慎重居士で石橋を叩き過ぎて壊しちゃうタイプ(67巻FILE.8)と言われており、組織を破滅させる銀の弾丸になりえる赤井秀一を最も警戒し恐れています。
嘴が大きい烏のマークが烏丸蓮耶の紋章で、組織のカラーや七つの子の歌など、これまで出てきた組織のイメージそのものであることから『あの方の考察』ではよく名前が挙げられていました。
烏丸蓮耶の初登場は漫画・アニメの何話?
引用元: 青山剛昌『名探偵コナン』 出版:小学館 掲載誌:週刊少年サンデー
タイトル | ||
漫画 | 30巻FILE.4-8 | 『叫合』『惨劇』『密殺』『誑欺』 |
アニメ | 219(R85-86) | 『集められた名探偵!工藤新一VS怪盗キッド』 |
烏丸蓮耶の初登場は30巻(アニメ219話)で、黄昏の館に集められた名探偵たちの会話の中で名前とシルエットが挙がった程度です。
その時のシルエットは烏のような鼻と杖をついた老人の姿、そして烏が描かれていました。
40年前に起きた黄昏の館の事件とは?
『黄昏の館』というのは、烏丸蓮耶が建てた別荘であり、館の扉から床、手すり、リビングのチェスの駒からトランプにいたるまで全て彼が特注した代物で揃う建物でした。
40年前、『黄昏の館』を舞台に99歳で他界した『烏丸蓮耶を偲ぶ会』と銘打ち財界の著名人を招いて集会が開かれます。その実態は生前の烏丸がコレクションしていた高価な美術品を競売するためのオークションでした。
その二日目、ずぶ濡れの二人の男が館を訪ねてくると「嵐が止むまで居させてくれ」と主催者に懇願。しかし、男らは受け入れを渋る主催者に一枚の葉を渡すと、その葉を紙に巻いて煙草のように吸うことを勧めます。言われた通りに葉を巻いて吸い込んだ主催者はみるみる内に陽気になると、男らを館内に招き入れるのでした。
しかし、葉の正体はマリファナ。
男らから渡された葉を客達が吸い始めるとたちまち館内は狂気に包まれることに。美術品を奪い合う地獄絵図と化し、一夜にして八名の死者と十数名の昏睡状態の客を出したのです。
そして悪夢のような一夜が明けると、二人の男は美術品と共に姿を消していました。
客達の中に政界に顔が利く名士か一族が居たのか、この事件は世間に知られていません。作中では誰が誰を殺したのかわからない状況の中に政界に顔が利く人物がいたとなれば、ヘタに解明される前に事件をまるごと握り潰すほうが得策だから、と考えられています。
が、この話はこの回の犯人千間降代が父親の遺した暗号を元に考えた作り話です。
40年前に起きた黄昏の館の真相
黄昏の館で起きた40年前の惨劇は烏丸蓮耶が行いました。
40年前当時の烏丸蓮耶の実際の年齢は100歳を超えており、母親から受け継いだ館(黄昏の館)に財宝が隠されている手掛かりを見つけ、自分の命が尽きる前にその宝を一目見たいという理由で大勢の学者を呼び集めました。
しかし、死期が迫り業を煮やした烏丸は見せしめのために学者達を一人ずつ館内で殺し始めたのです。
考古学者だった千間降代の父も烏丸に呼ばれて黄昏の館に行ったきり連絡が途絶えており、結果行方不明に。
その惨劇の真相を千間降代が知ったのは20年後。最後に送られてきた父の手紙を明かりにかざすと、針で手紙に穴を空けて別の文章が浮かんできたのです。
しかし、この手紙の細工に気づいた時には既に烏丸蓮耶は他界しており、烏丸家も衰退し黄昏の館も人手に渡っていたということで、千間降代は警察には言いませんでした。
千間降代が探偵たちを黄昏の館に集めた理由は、烏丸蓮耶が学者を読んで解読させようとした40年前の暗号(自分が生きている内に父が遺した暗号)を解くためです。
そして、コナンが暗号を解いた結果、時計のスイッチをある法則で起動させると館の外壁が崩れて中から金が出てくるという仕掛けでした。『黄昏の館』とは、館そのものが純金(黄金)に覆われるため黄金の館になるという意味が込められています。
1000億は下らないと言われています。
『黄昏の館』の惨劇の真実を語った千間降代により、20年前時点で烏丸蓮耶は死亡していることになりますが、果たして…。
烏丸グループと宮野厚司と宮野エレーナの関係
単行本95巻FILE.8(アニメ952~954)では、安室透の回想で約18年前の段階で烏丸グループが宮野厚司の研究をバックアップするという話が出ています。
また、この時点で宮野エレーナの姉・メアリー(MI6職員)が烏丸グループを胡散臭いと言っているため、既に烏丸グループが組織的に犯罪に手を染めていたと考えられます。
宮野夫妻と言えばAPTX4869の開発者ですが、上述で紹介した40年前に起きた黄昏の館の惨劇の真相の通り、20年前に烏丸蓮耶は亡くなったと千間降代が語っています。
しかし、ちょうど烏丸蓮耶が亡くなったとされる18~20年前のタイミングで烏丸グループが宮野厚司の研究に目をつけているため、もしかしたら烏丸蓮耶は生きている可能性も出てきました。
その場合140歳越えの死に掛け状態ですが、烏丸グループが宮野厚司に接触した段階で烏丸蓮耶が生きていたのかは今のところはっきりしていません。
烏丸蓮耶は生きている?
烏丸蓮耶が組織のボスの名前と判明しましたが、生きていれば推定140歳を超える計算になります。
コナン同様にAPTX4869を服用し若返っていると仮定しても、十代後半の工藤新一と宮野志保が小学一年生程度に後退化しているのに対し、五十代のメアリーは中学生程度の体に後退化しています。現在判明しているデータだけを見れば年齢によってAPTX4869の後退化の現象が違っていることになります。
つまり、もし烏丸蓮耶がAPTX4869を服用して生きていたとしても、必ずしも小学生か中学生程度に幼児化しているとは限らないでしょう。
そもそも烏丸蓮耶が生存しているのかも不明であるため、烏丸蓮耶の現在の容姿や動向などは一切分かりません。
一応『あの方』が組織に指示や連絡を送ったり、お気に入りのベルモットにメールを送っている様子が描かれていますので、ちゃんと生きている可能性の方が高いと思われます。
まだまだ分からないことが多いですね。
生きているとしたら烏丸蓮耶が誰に化けているのかは不明
『名探偵コナン』は現在(2023年時点)も連載中ですが、2名ほどシルエットに塗り潰された烏丸蓮耶と思しきキャラクターが登場しています。
- 呼吸器をつけた年老いた老人(単行本102巻FILE.10、漫画1096話)。
- 黒のガウンを着て杖を持つ老人(漫画1102話)。
①の老人は運転手(従者?)をつけて車で移動しており、何故か世良真純を尾行しメアリーを外に誘き出して遠くから観察。そして「まるで夢を見ているようじゃわい…」と感想をこぼしています。
APTX4869の後退化(幼児化)の効果についてはベルモットが秘匿しているので組織は知らないはずです。なので、何処からかメアリーの幼児化の報告を聞いて確認しに来た可能性もありますが、目的がメアリーならば烏丸蓮耶ではないかもしれません。
もしかしたらAPTX4869の後退化の効果の方を確認しに来た可能性もありますが。
②の老人は富豪に似つかわしい豪華な一室で椅子に座っており、スマートフォンに怪盗キッドを追い払ったキッドキラーこと江戸川コナンの記事を表示した状態で地面に置き、杖で何度も叩き割っています。
その背後から一羽の鳥が飛んできていますが、模様や形から鷲か鷹であるため烏ではありません。
また、記事の画像にはコナンの他に鈴木次郎吉が映っているため、次郎吉に対してスマホを叩き割っていた可能性があります。
こちらも鈴木次郎吉が標的なら烏丸蓮耶ではない可能性が高いですが、次郎吉も鈴木財閥の重鎮なので、17年前にラムが資産家アマンダ・ヒューズを組織に引き入れようとしていたように鈴木財閥も狙われている可能性も無くはないでしょう。
両方ともミスリードの可能性が高いですが、コナンあるあるの一つ『犯人は大抵3人の容疑者に絞られる』ことから考えても、あと1人くらい怪しい人物が登場しそうな気がしますね。
烏丸蓮耶のまとめ
- 単行本95巻FILE.5(アニメ942話)で黒の組織のボスの正体は『烏丸蓮耶』と判明
- 羽田浩司が遺した『PTON』を除外した『UMASCARA』のアナグラムは『ASACA RUM』ではなく『CARASUMA』と工藤優作が推理
- 烏丸蓮耶は100歳を超えて20年前に死亡した大富豪で、日本で最も強大な敵
- 嘴が大きい烏のマークが烏丸蓮耶の紋章
- 烏丸蓮耶の初登場は30巻(アニメ219話)
- 烏丸蓮耶は40年前に黄昏の館に隠された財宝を見つけるために考古学者を集めるが、死期が迫り業を煮やした結果全員を殺害した
- 18~20年前には烏丸グループを作り宮野厚司の研究に目をつけスポンサーになっている
- 烏丸蓮耶が現在生きているかは不明だが、生きていれば推定140歳を超える
- 最新話では、呼吸器をつけた年老いた老人と黒のガウンを着て杖を持つ老人の2名が登場している
2023年現在で100巻を超える長編漫画となった名探偵コナン。
烏丸蓮耶の名前が登場したのが単行本30巻であるため、週刊連載かアニメをリアルタイムで見ていた人ではないと、黒の組織のボスの名前が烏丸蓮耶と判明しても「誰?」といった感想を抱くかもしれません。
ただ、当時の読者や視聴者にとっては烏丸蓮耶の名前が登場した『集められた名探偵』の回は印象強く残っていたので、すぐに分かったと思います。
『あの方』の正体が分かったところで、今現在の容姿や、APTX4869で幼児化している可能性、または変装している可能性なども考えられるので結局何も進展ないようにも感じますが、最新話では怪しい老人が登場しているので近いうちに烏丸蓮耶に繋がる謎も解けていくのかもしれませんね。
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