『犬夜叉』に登場する人間の少女・サツキは、子狐妖怪の七宝が初めて本気で恋をした相手としてファンに印象深いキャラクター。兄の帰りを待ち続ける純粋な心と、七宝との切ない出会いが心に残ります。
原作での短いエピソードながら、七宝の成長や想いを象徴する存在として記憶に残るキャラクターとなりました。
今回は少女サツキと七宝の関係とその後についてご紹介したいと思います。
「サツキ」とは
引用元:高橋留美子『犬夜叉』 出版:小学館
サツキは武蔵の国に住む人間の少女で、単行本21巻1話「石の花」、同巻2話「砕かれた夢」で登場したキャラクターです。CVは市原由美。
年齢は不明ですが、外見は黒髪で質素な着物姿の少女。性格は純粋で健気で、戦で亡くなった兄の帰りを信じ続け、兄がくれた「石の花」(石英)を四魂のかけらと信じて願をかける健気な一面を見せています。
また、弥勒が「結構かわいい」と評していることから、七宝が一目惚れするのも頷ける魅力があります。
村の名主から養子になるよう勧められても拒み兄の帰りを待ち続ける強さを見せていましたが、心の中で事実を受け入れ始めていた只中にイモリ妖怪に騙されてしまい、その事件をきっかけに七宝たちと出会いました。
サツキと七宝の出会い
引用元:高橋留美子『犬夜叉』 出版:小学館
犬夜叉一行は四魂のかけらがあると聞く人里にやってくるもかごめが気配を感じないと述べたため、解散しそれぞれ自由行動で情報収集。そんな中、七宝は子供達に盗人と言われて蹴られている少女・サツキと偶然出会い、少女を助けることに。
その後、悪いのは干柿を盗んだサツキだと判明するも、「あんた強いんだね」と笑顔を向けるサツキに七宝は一目惚れしてしまいます。
サツキの兄は戦で大手柄をたて侍になって迎えに来ると約束したまま音信不通。そのため、現在は兄と暮らしていた小屋に一人で住んでいますが、サツキは兄の死を受け入れつつも「たとえ死んでたって生きて帰ってくる」と固く信じていました。その理由は彼女が持つ四魂の玉かけらであり、四魂のかけらに願をかければ何でも願いが叶うという噂を信じていたからです。
しかし、その四魂のかけらの正体は単なる石の花(石英)と判明。七宝はサツキの願いを叶えようと本物の四魂のかけらをかごめから盗み取ろうとしてしまいますが、犬夜叉に見つかり失敗。
翌朝、七宝がサツキの事を気にかけていると事態が急転。何とサツキから兄が帰ってきたと報告を受け、彼女が暮らす小屋へ向かってみると傷を負っているもののサツキの兄が確かに戻っていたのです。が、七宝はすぐに兄の正体が昨晩弥勒が退治した(追い出した)名主の家に住み着いていたイモリ妖怪だと気付くと、サツキを守るために兄に飛び掛かります。
兄に殴り飛ばされる七宝を見て当惑するサツキ。兄は七宝に四魂のかけらを持ってこいと要求すると、サツキは自身の四魂のかけらを取り出しますが、兄はサツキの前でニセモノの四魂のかけらを粉砕。そして、兄がサツキを人質にもう一度七宝に四魂のかけらを要求したことで、サツキは兄が偽物ではないかと疑念を抱くことに。
次瞬、七宝の狐火を受けて兄の正体がイモリ妖怪と暴かれると、隙を突いてサツキを奪還する七宝。そのまま狐妖術の馬を使ってサツキを遠くへ逃がすと、七宝は一人でイモリ妖怪と交戦し、果敢に挑みます。しかし、イモリ妖怪との力量差は明確で、七宝の攻撃は通用せず逆にピンチに。そこへ駆けつけたのが犬夜叉であり、犬夜叉はイモリ妖怪をワンパンで戦闘不能にし、続けて顔を出した弥勒の錫杖でトドメを刺されるのでした。
イモリ妖怪を討伐後、サツキはかごめたちと戻ってくると妖怪を倒してくれたのことに感謝を示しますが、七宝は自分ではないと憂愁。しかし、犬夜叉は自分が来たときにはもう妖怪はボコボコにされていた──と嘘を吐くのでした。
サツキは七宝にお礼を述べますが、七宝はイモリ妖怪がサツキを利用したのは犬夜叉たちに敵わないと悟り七宝と親交のある彼女を狙ったからと考え、自分のせいでサツキを辛い目に遭わせてしまったと落ち込みます。
そうした贖罪の気持ちを踏まえて七宝はサツキに謝罪しますが、サツキは今回の一件で本当は兄がすでにこの世にいないことは分かっていたと向き合うことができたとして、自分の身を心配してくれている名主の所で世話になる決心を固めたと七宝に伝えます。
こうして犬夜叉一行はこの村を出立することとなり、七宝とサツキは別れることに。その際、七宝は同じく両親がすでにこの世にいない天涯孤独の身として「サツキ…しあわせになれ」と独白するのでした。
サツキと七宝の関係
サツキと七宝の関係は一言で言い表せず、視点によって友達・片想い・恩人と絶妙な関係です。
七宝は明確にサツキを意識しており、弥勒にも「惚れたんでしょう」と図星を付かれ「よしんば惚れていたとしても──」と認めている節もありますが、サツキにとって七宝は打ち解けた友達あるいはイモリ妖怪の一件で助けてくれた恩人となります。
サツキは人間でありながら妖怪の七宝に差別なく友好的に接してくれる稀な存在ですが、まだ子供、かつ自分よりさらに外見的に年下である七宝に恋愛感情を向けているかは怪しいところ。互いに好意は寄せていますが、現時点でサツキが七宝に友達以上の好意を含んでいるかは不明です。
一方で、七宝にとってはサツキは初恋の人であり、サンデー公式ガイドブックでも「想い人」として記載されています。
サツキのその後
引用元:高橋留美子『犬夜叉』 出版:小学館
サツキの登場は単行本21巻1話~2話・アニメ55話のみで、再登場はなく、その後は描かれていません。
作中では兄が戦に出て死んだ後くらいからサツキを不憫に思った名主が家に来ないかと声を掛けていたようですが、サツキは兄は必ず戻ってくると信じ断っていました。しかし、イモリ妖怪退治後は兄の死を受け入れ、七宝に名主の家に世話になることを告げているため、兄と暮らしていた小屋を出て名主の家で暮らしていることがうかがえます。
一方で、アニメ55話の本放送より前に上映された劇場版第1作『時代を越える想い』のエンディングに、七宝とサツキが交流する姿が描かれています。時系列的にサツキと別れた後に、もう一度村に立ち寄った際のワンシーンと思われ、七宝が照れながらもおにぎりをサツキに渡している構図で描かれました。サツキの着物の柄が本編と若干違うように見えるため、名主のところで衣食住には困っていない印象です。
なお、先触れした通り、アニメ映像では本放送より前に劇場版のEDで初登場したため、原作を読んでいなければ七宝と交流する謎の少女となる模様。アニメ視聴者層には謎の少女となりますが、原作読者層に向けた七宝とサツキのその後を描くサプライズとなったようです。
半妖の夜叉姫での登場
犬夜叉の続編となる『半妖の夜叉姫』では、サツキの登場はありません。
最終回から約24年後の時代を舞台にしていますが、七宝の再登場はあってもサツキの名前や関係を示す演出は描かれませんでした。
そもそも厳しい戦国時代に生きているため幸せが継続しているかも怪しい世界観です。犬夜叉一行と別れた後に野盗やその他の妖怪、病といった危険も隣合せのため、サツキが幸せに暮らせていることを願うばかりです。
再登場を望むファンの声はありますが、公式での追加エピソードは確認されず、さつきは今もファン間で語り継がれています。もし今後新たな続編があれば、七宝の大人になった姿でさつきとの再会が描かれる可能性も想像されますが、現時点では原作での出会いが唯一の登場となります。
まとめ
以上『サツキと七宝の関係とその後』についての紹介でした。
サツキは僅か2話の登場でありながら兄の帰りを待つ純粋で健気な少女として、また、七宝の初恋相手として記憶に焼き付くキャラクターです。短いエピソードながら、七宝の成長と想いを引き出し、切ない恋の象徴となりました。
その後は詳しく描かれませんが、公式設定で想い人として残るほか、映画のEDで七宝と再会している様子が描かれているため、作者やアニメ制作スタッフも存在は覚えていることでしょう。
一方で、続編となる半妖の夜叉姫ではサツキは登場しません。夜叉姫の時代は『犬夜叉』から約24年後らしいので、サツキも生きていれば30代に差し掛かり、もしかしたら母親になっているのでしょうか。成長した姿を見たかったですが、少々残念に思います。
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