グランドライン前半の海で麦わらの一味の前に立ちはだかった元王下七武海ゲッコー・モリア。
モリアはドクトル・ホグバックの医療技術により修復強化された死体に他人の影を入れて不死身のゾンビ軍団を作り上げていましたが、その中にはワノ国の剣豪である『リュウマ』の姿や、ワノ国の宝とされる刀『秋水』を所有しているなど、さまざまな疑問がありました。
しかし、2025年発売の週刊少年ジャンプ40号にて、ワノ国の鈴後に『光月もりあ』なる人物の墓があることが判明します。
今回はゲッコー・モリア=光月もりあについてまとめてみました。
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ゲッコー・モリアの正体は『光月もりあ』?二人は同一人物?
引用元:尾田栄一郎『ONE PIECE』 出版:集英社
2025年に発売された週刊少年ジャンプ40号第1158話の扉絵にて、元王下七武海であるゲッコー・モリアが『光月』の血筋ではないかと言われるようになりました。
1109話から始まった扉絵連載26弾目となる『鬼の子ヤマトの金稲荷代参』。錦えもんより、死んだ康イエに代わって白舞の閻魔堂へ刀を納めることになったヤマトは、道すがらおでんのようにワノ国を漫遊することに決めます。
その最中、鈴後に到着したヤマトは鈴後の親分・お蝶と新大名菊之丞のすすめでとある英雄の墓参りに赴くことに。
そして、そのお堂の前に建てられた墓標に書かれていたのが『光月もりあ』だったのです。
ゲッコー・モリアの名前の由来
ゲッコー・モリアの名前の由来は公式(SBS含む)には発表されていません。
しかし、王下七武海の名前のモチーフとして動物の名前が含まれているに因んで、読者見解としては英語でヤモリの意味を持つ『Gecko(ゲッコー)』と、ゲッコー・モリアのフルネームの中に『蝙蝠』を含む、さらにモリアは『ヤモリのアナグラム(※この場合「ア」と「ヤ」が違う)』であるとされています。
そんな中、ワノ国編で『光月』の名前が登場すると同時期に光月を逆にした月光からゲッコー・モリアが光月家と何か関係があるのではないかとネタ的に考察されるようになりました。
数年もの間、ネタとして扱われていた月光=光月ですが、今回の扉絵に登場した『光月もりあ』の墓標により、読者も驚愕の展開です。
ゲッコー・モリアと『光月もりあ』の出身地は同じ
引用元:尾田栄一郎『ONE PIECE』 出版:集英社
ヤマトを案内したお蝶曰くこの墓で眠る『光月もりあ』なる者は「西の海生まれ鈴後育ち」とのこと。
対して、ゲッコー・モリアもビブルカードなどで確認できるように「西の海」の出身の海賊です。
ワノ国は鎖国していますが、55年前に霜月コウ三郎が侍達と共に海へ飛び出し大冒険した末に東の海のとある土地で「シモツキ村」を作ったように、ワノ国から海に飛び出した侍も過去には何人かいたのだと仮定すれば、比較的海域の近い西の海にモリアの祖先が移住した可能性は高いです。
一方で、何らかの事情で光月家の縁者が西の海に赴いたか、あるいは何らかの事情でモリアの方がワノ国にやってきて預けられたか、また、育ての親が光月家の者でモリアに光月の性が与えられた可能性もあるため、モリアが光月の血縁者かどうかは現時点で不明です。
ゲッコー海賊団と百獣海賊団の戦争
引用元:尾田栄一郎『ONE PIECE』 出版:集英社
当時カイドウの支配を受けていたワノ国。光月おでんの帰還から2年後、鈴後で起きたのがゲッコー海賊団と百獣海賊団の戦争でした(第969話より)。
モリアとカイドウの戦いについてはスリラーバーグ編でモリア自身がルフィの影を手に入れた際に「これ程の部下がいりゃあの時…!!新世界でカイドウの野郎に敗れる事もなかったか…!!」と口にしています(第456話より)。
そして、お蝶によると鈴後でカイドウと戦った『光月もりあ』は遺体も残さず死んでしまったとい言います。そのため、鈴後では光月もりあのことを英雄視しており、光月もりあの墓は英雄の墓、また、光月もりあは『正義の海賊』と呼ばれ、現在も奉られています(第1153話扉絵より)。
つまり、ゲッコー海賊団と百獣海賊団が対峙する第969話のコマと、今回の扉絵のお蝶の解説によりゲッコー・モリア=光月もりあが同一人物であることがほぼ確定しています。
モリアがリューマの死体を所有していた理由
引用元:尾田栄一郎『ONE PIECE』 出版:集英社
スリラーバーグ編で登場したブルックの影で動く伝説の侍『リューマ』の死体。そして、侍リューマが持つ大業物21工・名刀『秋水』。
リューマとは、数百年前に亡くなった竜をも斬り捨てたというワノ国の侍。そして、秋水はリューマが歴戦の戦いで黒く成った刀であり、死後、リューマは刀神様として名刀秋水と共にお堂に祀られ国の宝となります。
しかし、おいはぎ橋でゾロから秋水を奪取した牛鬼丸の話では『秋水は盗まれた』とのこと。そして、秋水を盗んだ犯人こそ鈴後で百獣海賊団と戦争を行ったゲッコー海賊団の船長ゲッコー・モリアであり、当時ゲッコー海賊団と百獣海賊団の戦争勃発と同時期に起きた刀神リューマの墓荒らし事件に繋がります。
百獣海賊団との戦争時にモリアがすでにリューマの死体と秋水を手に入れていたのか時系列は不明ですが、鈴後はカイドウの手により廃墟となっていますので、おそらくカイドウに敗北した後に墓荒らしをしてワノ国から脱したのだと思われます。また、当時のモリアは自力と過信と野心に満ち溢れていたとスリラーバーグ編で語っているため、まだ部下を重要視していない時期。そのままカイドウに挑んだ末に敗北し、仲間の重要性を学んで墓荒らしをして素体を集めたと考えられます。
ワノ国で育ったモリアであればリューマの死体がある場所がわかるのも当然ですね。
一方で、鈴後には寒くて桶に入れた遺体は数百年腐らない・墓標には刀を使うという『常世の墓』という習慣があるため、昔から墓荒らしが後を絶たないようです。モリアがリューマの死体や秋水を簡単に手に入れられたのも寒い土地や埋葬の風習が関係していました。
黒ひげがゲッコー・モリアを仲間に誘う理由
引用元:尾田栄一郎『ONE PIECE』 出版:集英社
黒ひげ海賊団は世界を獲るために能力者狩りをしていますが、並行してラフテルに行くための歴史の本文を解読できる者を手中にしようと画策し、第三の目を持つシャーロット・プリンを拉致監禁しています。
一方で、アブサロムを助けるべくハチノスに乗り込んだモリアに対し、ティーチは「おれの船に乗れ」とまずは勧誘しています。その後、モリアは黒ひげ海賊団に敗れてしまいますが、能力者狩りをしているにも関わらずなぜかモリアは殺されず牢屋で軟禁状態。
歴史の本文は光月家に伝わる一子相伝の暗号であり、一族の末裔であるおでんもその技術を引き継いでいましたが、カイドウの一件で息子のモモの助や日和に伝える前におでんが死亡したため途切れてしまいました。
しかし、もしゲッコー・モリアが光月もりあ本人であり、モリアが光月家の人間でその技術を引き継いでいれば歴史の本文を解読できる可能性が出てきます。その場合、なぜ黒ひげがそのことを知っているのかは不明ですが、モリアが能力を奪われず生かされている理由としては納得できます。
まとめ
以上「ゲッコー・モリアの正体は光月もりあ」についてのまとめでした。
かねてからモリアは光月の関係者などと考察されていましたが、まさかの扉絵で光月家の出自であることが判明しました。
本当にモリアは光月家の出自なのか、それとも養子なのかは現時点ではまだ分かりませんが、ワノ国でカイドウと戦った理由は故郷を守るためだったのかもしれません。
しかし、モリアが光月家の人間で故郷を守るために鈴後で百獣海賊団と戦ったとすれば、なぜ同じ光月家の人間であるおでんやヤクザの親分たちが加勢しなかったのか謎が残ります。
少なくともお蝶の話では鈴後の英雄として祀られているので人望がなかったとは思えませんが、モリアとおでんが共闘していれば百獣海賊団に勝てていたのは事実です。
このあたりの疑問も今後の扉絵連載かSBSで明かされるのでしょうか。
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ONE PIECE 作者:尾田栄一郎 |