【金田一少年の事件簿】クズ犯人・的場勇一郎|学園七不思議殺人事件の被害者と犯行動機の全容 | 漫アニぶろぐ

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【金田一少年の事件簿】クズ犯人・的場勇一郎|学園七不思議殺人事件の被害者と犯行動機の全容

【金田一少年の事件簿】的場勇一郎の犯行動機アイキャッチ 金田一少年の事件簿

漫画『金田一少年の事件簿』の中でもクズな犯人と知られるのが学園七不思議殺人事件で登場した的場勇一郎。

学校という日常空間を舞台に「七不思議」と連続殺人を重ねた初期の代表作の一つであり、的場は、怪談めいた雰囲気の中で教師という立場を悪用し過去の罪を守るために生徒を殺害しました。

今回はクズな犯人の一人・的場勇一郎の事件概要と犯行動機を紹介したいと思います。

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【学園七不思議殺人事件】事件概要と的場勇一郎の犯行動機

【金田一少年の事件簿】事件概要と的場勇一郎の犯行動機

引用元:天樹征丸・さとうふみや『金田一少年の事件簿』 出版:講談社

舞台は金田一一が通う私立・不動高校の旧校舎。

十年前、創立祭を一ヵ月後に控えた不動高校で青山ちひろ(当時17歳)が下校途中行方不明となったのが本事件の序曲であり、現在の不動高校には「不動高校の七不思議」が広まっていました。

不動高校の七つの不思議を全て知ると『放課後の魔術師』に殺される──。魔の十三階段を始め、旧校舎にまつわる七不思議が囁かれる中、今年は旧校舎を立て直す計画が動き出したため、創立祭一ヵ月前に校長のもとに放課後の魔術師と名乗る人物から『校舎を壊せば七つの呪いが降りかかる』という内容の脅迫状が送られてきました。

今になって七つの怪談が復活したのはこの脅迫状がきっかけであり、旧校舎に部室を構えるミステリー研究会の部員たちは、創立祭に発行するテーマとしてこれらの噂の真相を調べ脅迫状を送り付けた謎の人物の究明を行うことに。そして、ミステリー研究会の顧問こそが今回の犯人であり、的場勇一郎でした。

番号 七不思議 内容
1 魔の十三階段 旧校舎北側の階段が一段多くなる
2 あかずの生物室 旧校舎一階の生物室で女生徒が首吊り事故(別名・あかずの間)
3 知恵の女神 校庭の隅にある女神像の下敷きになった生徒が死亡
4 血に染まる井戸 裏の井戸で生徒が落ちて死亡
5 首吊りイチョウ 裏庭にあるイチョウの木で生徒が首吊り自殺
6 這い回る手首 印刷室の裁断機で手を斬り落とした生徒が出血多量で死亡。死後、部屋の中で手首が這い回る
7 呪われた楽器室 楽器室のガラス戸に突っ込んだ生徒が首を切り即死(現ミス研の部室)

学園七不思議殺人事件の被害者一覧(死因)

【金田一少年の事件簿】学園七不思議殺人事件の被害者一覧

引用元:天樹征丸・さとうふみや『金田一少年の事件簿』 出版:講談社

被害者 所属 死因・状況
桜樹るい子 ミステリー研究会部長 絞殺。旧校舎で首吊りのような形で発見。壁の中の白骨遺体に気づいたことが殺因。
尾ノ上貴裕 ミステリー研究会部員 撲殺されたうえ、木に吊るされる。部室のポスターを剥がそうとしたため狙われた。
青山ちひろ 10年前の推理部部員 的場ともみ合いの末、階段から転落して死亡。遺体は壁(ポスターの裏)に埋められた。
七瀬美雪 ミステリー研究会部員 襲撃され後頭部を殴られるが未遂。一命を取り留め入院する。
被験者 高畑製薬の被験者 新薬の人体実験に使われるも全員死亡。研究所(旧校舎)の六不思議の場所に隠される。

犯人と殺害トリック

犯人は、物理教師でミステリー研究会顧問の的場勇一郎。彼が怪人「放課後の魔術師」の正体でした。

桜樹るい子殺害トリック

本事件の最大の見せ場となった第一の被害者・桜樹るい子殺害の「密室・消失」めいたトリック。旧校舎の外から開かずの生物室にて桜樹の遺体と魔術師の影を目撃した金田一と的場でしたが、旧校舎に入り生物室を開けたところ中はもぬけの殻──という桜樹と魔術師の姿が消失した状況に陥り困惑。しかし、その翌日に生物室にて桜樹の首吊り死体が発見されるという展開でした。

ところが、実際は金田一が目撃した場所は生物室ではないというのが真相。廊下の交差点に、車輪付き黒板へ貼った大きな鏡を斜めに置き、別の部屋の光景を鏡に映して「生物室に遺体がある」ように見せた視覚トリックでした。夜の狭い廊下と照明・ろうそくの条件を利用し、遠くから見た人間の錯覚を誘導。犯人がその場から消えたように見えたのも、この仕掛けと動線の計算によるものになります。

尾ノ上貴裕殺害トリック

第二の被害者・尾ノ上に関しては特にトリックはありません。

桜樹が遺したフロッピーディスクの暗号を解こうとしていたところ、後ろから忍び寄った犯人により金槌で撲殺。その後、七不思議に見立て、裏庭のイチョウの木に吊るされた状態で遺体が発見されます。死因は頭蓋骨骨折による脳挫傷。死体の口の中には生物室の鍵が入れられていました。

一方で、尾ノ上が吊るされていた木は七不思議のイチョウの木の一つ隣のただの木であったため、金田一が犯人が七不思議になぞらえて吊るす木を間違えたのかどうかと疑いを持つ要因になります。

神保博士と研究所と旧校舎の関係

現在不動高校が建てられている土地は、第二次世界大戦中は軍部の研究所が建っていました。

当時日本軍は多方面に兵隊を派遣していましたが日に日に戦局は悪化し兵士の数が不足。しかし、国内に残された兵士は戦地から送り返された怪我人ばかりで軍はなすすべもない状況に陥ります。この時名乗りを上げたのが当時の日本科学界の黒幕・神保博士であり、彼は怪我を負った兵士をすぐ戦地に行けるようにすると表明。

しかし、彼の声明を経て数十人もの傷ついた兵士が建物に運ばれましたが、一人も兵士が出て来ないという不自然な状況に軍関係者が疑問に思い研究所を訪れると、そこにはバラバラに刻まれた兵士たちの亡骸が。神保博士は兵士たちの傷の無い部分を繋いで完全な人間を作ろうとしていたことが判明します。

神保博士は軍部によって逮捕されるも、憲兵に牢獄へ連れていかれる間際、彼は『せっかく私の魔法で不死身の兵士が完成するところだったのに!!キサマら私を殺す気だな!?いいだろう、やってみるがいい。私は魔術師!!何度でもよみがえってやる!!』と言い残しました。

神保博士の真相

終戦後、神保博士の研究所は民間に払い下げられ高畑製薬という会社が買取しますが、新しい建物の建設中であった和35年に高畑製薬も突然研究所を封鎖し移転しました。

30年以上前のことであるものの、高畑製薬研究所で新薬開発の際に被験者が何人か消息を断っていることが現在の調査で分かっていること。その特徴から第二次大戦中に異常者として処刑されたという神保博士の話を連想しますが、実際は神保博士はスパイ容疑で処刑されていたことが発覚。

人間を繋ぎ合わせて完全な人間を作ろうとしたというエピソードも作り話であり、本人は化学兵器の開発を命じられた際に科学者の良心からそれを拒否したため、命令に従わない彼を同じ研究員が敵国のスパイとして密告し、神保博士は兵器開発の研究をやるくらいならと逮捕を甘んじて受け入れたというのが真相でした。

一方で、その建設中の建物が現在の旧校舎であり、不動高校は創立するにあたりこの建物を校舎として利用していたという過去があります。

高畑製薬の人体実験

昭和30年代後半、薬品会社・高畑製薬は研究所で新薬を開発すると人体実験を行うため六人の人間を雇いました。

実験は失敗に終わり全員が死亡すると、研究員はこの事実が世間に知られると薬品会社が潰れると焦り、当時建設中だった新しい研究所──現在の不動高校旧校舎になっている建物とその周りに六人の死体を隠すことにしました。研究所を移転したのは噂から遠ざかるためであり、その後完成した研究所は学校なら簡単に取り壊しされないと考え不動高校に寄付したのです。

神保博士の噂は、高畑製薬での被験者失踪の噂をうやむやにするために利用した脚色であり、失踪事件そのものの責任も彼が引き起こしたものだと、研究所たちが作為的に流布したものでした。

犯人(的場勇一郎)の犯行動機と事件解決の全容

【金田一少年の事件簿】的場勇一郎の犯行動機と事件の解決の全容

引用元:天樹征丸・さとうふみや『金田一少年の事件簿』 出版:講談社

犯人の的場が犯行に至ったのは30年前の人体実験被験者の死体および10年前に殺害した青山ちひろの死体を隠すためでした。

的場勇一郎は当時の高畑製薬の研究員の一人であり、何らかの形で隠した死体が偶然発見されることを恐れた研究員ら(高畑製薬の社長)が不動高校に教員として送り込んだことが発覚。的場は、六つの死体を隠した場所を舞台とした怪談話を作り校内に流すと、生徒は次第にその場所に近寄らなくなりました。

こうして的場が平穏に教師としての日々を送っていたところ、十年前、推理小説部(今でいうミステリー研究会)に所属する青山ちひろが六不思議に興味を持ち調査を開始。そして、青山は的場が研究員の一人であることも調べ上げると、警察に通報しようとしました。的場は彼女を説得しようとしますが、軽くもみ合っていたところで青山が階段から足を踏み外し事故死。的場には殺意はありませんでしたが、後に引けなくなった彼は彼女の死体を楽器室の壁にぬり込み「七つ目の怪談」を作り上げました。こうして現在の『学園七不思議』が誕生します

しかし、的場の誤算が二つ重なってしまいます。一つは、今年創立祭前の旧校舎建て直し計画であり、焦った的場は校長に脅迫状を送り付けることに。もう一つは、何の因果か、使われなくなった「呪われた楽器室」がミステリー研究会の部室として使用され、部員達が七不思議に興味を持ったことです。的場は死体の発覚を阻止するために桜樹らの監視目的で顧問になりました。

的場の不運はこれに尽きず、地震や老朽化により壁の一部が崩れぬり込んであった死体の一部がはみ出すことに。青山ちひろの白骨体が露見したため、的場は修理時間がないことから時間稼ぎにポスターを被せることで一時的に隠蔽しますが、ミステリー研究会の部員たち(桜樹、尾ノ上、美雪)が次々とその異変に気付いてしまったのです。(※なお、長期休暇に入ったら修繕するつもりだった。真壁のポスターを選んだのは、彼の立場上誰もこのポスターを剥がすものはいないと考えた)

第一の被害者・桜樹るい子は七不思議調査中に青山ちひろが調べていた1983年夏号の会報に行き当たると、当初は『不動高校六不思議』だったこと不動高校の歴史を調査。その最中、偶然の地震によって一部露出してしまった壁にぬり込まれた青山ちひろの白骨体を発見。彼女はいち早く金田一に知らせようと思う一方で、ワープロに入力し暗号化して驚かせようと企みます。暗号化された内容の解き方は、第二被害者となった尾ノ上が解読しようとしていた血痕がヒントとなり、ワープロのローマ字入力モードで暗号と思しき文章を打ち直すと『壁に骨が隠されている』と文章になるトリックでした。

しかし、その時旧校舎には的場も残ってたため、逮捕を恐れた的場は彼女が秘密を明らかにする前に口封じとして殺害することを決意。また、的場はこのままでは旧校舎に残っている自分が真っ先に疑われると悩んだところで七不思議を利用するトリックを思いつくと、資料室にあったニューギニアの呪術師の仮面や視聴覚室の暗幕といったありあわせの変装道具を使い放課後の魔術師を演じました。

尾ノ上貴裕が標的にされたのはポスターを張り替えると述べたためで、七瀬美雪(未遂)が狙われたのは彼女を監視していたところ直接ポスターを剥がそうとしたため。そして、いずれも七不思議の舞台となったイチョウの木や井戸とは若干ずれた場所で発見されていますが、これは過去に死体を埋めた場所の真上に放置すると偶然昔の死体が発見されてしまうかもしれないという、的場の心理的不安によるものでした。

つまり、的場という人間は30年前の死体が見つかり自分が逮捕されるかもしれないという保身のために、罪のない生徒を手にかけたのです。

犯人(的場勇一郎)の最後と死亡

【金田一少年の事件簿】的場勇一郎の最後と死亡

引用元:天樹征丸・さとうふみや『金田一少年の事件簿』 出版:講談社

犯人発覚と犯行動機自供後、的場はこう発言しています。

剣持に「なんて奴だ、自分の身を守るために罪もない生徒を何人も…」と言われた的場は、「怖かったんだ。この十年間死体を見つけられたらと…、夜も眠れん日々が続いたんだ。…だいたいお前らが悪いんだぞ。お前らが七不思議にかかわろうとさえしなければ、こんなことにはならなかった」と、死体がいつ見つかってもおかしくない恐怖を綴りつつ七不思議を調査する生徒への責任転嫁。

当時の社長も仲間もみんな亡くなってしまい、こんなことがなければ自分も平穏な日々を送れるはずだった、どうして自分ばかりが──と被害者ぶり悲劇を演じます。

しかしその矢先、警備員の立花良造──10年前に死亡した青山ちひろの父親が的場の腹部にナイフを突き立るのでした。当時青山ちひろの父親は単身赴任だったため、学校の人間は誰も父親の顔を知りませんでしたが、彼は青山ちひろが行方不明となった際に彼女の蒸発が信じられず学校を疑い警備員として潜り込んでいました。桜樹が見つけた推理倶楽部の会報が警備員室にあったのは、彼が会報を読んだためです。

そして、今回の事件を経て金田一の推理を聞き娘の遺体と的場の正体を知り、突発的にこのような行動に至りました。

一方で腹部を刺された的場は「痛い、痛い~、目がかすむ、私はまだ死にたくない、た…たすけてくれぇ…死ぬのが怖い…」と涙を流すと、金田一にすがるようにズボンの裾を掴みながら「たすけ…」と述べた直後に力尽きるのでした。こうして放課後の魔術師は永久に姿を消すこととなりました。

その後、警察の調査の結果、楽器室の青山ちひろの白骨体のほか、七不思議が作られた場所から残り六体の人骨が発見。立花は逮捕されたのか、青山家では父親不在で葬儀が行われており、金田一も出席したようで今回の事件の序曲となった青山ちひろの尊顔を遺影越しに目にします。

一方で高畑製薬に関しては、人体実験は30年前の出来事でその関係者も皆死亡し社名も変わっていることから事情聴取はされてもお咎めはない模様。が、マスコミが大々的に報道しているため信用はガタ落ちとなっています。

その三週間後、不動高校の創立祭は決行されると、皮肉にも事件が起きた場所を一目見ようと来訪する人々が殺到し過去最高に盛況。その傍ら、金田一は立入禁止となった旧校舎を見据えながら『桜樹センパイ…。ここには放課後の魔術師なんていなかったよ。いたのは過去に怯え罪を重ね続けたあわれな人間だけだった』と独白しました。

事件の真相と顛末を経て、金田一は的場は小心者だからこそ後ろめたい過去が実体以上の恐ろしいものに思え、その恐怖心がさらに恐ろしい犯罪へと煽り立てたと分析。青山ちひろの件にしても、隠し立てせず警察に知らせればずっと軽い罪で済んだはず──と、的場の行動を非難しました。

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まとめ

以上「クズ犯人・的場勇一郎が起こした学園七不思議殺人事件」の紹介でした。

学園七不思議殺人事件の犯人・的場勇一郎は、復讐に動きた犯人ではなく、過去の人体実験の隠蔽と秘密を守るために学校に潜入し、露呈の恐怖心から罪のない生徒を殺めた小心者でした。

本事件の被害者はすべて罪のない人物ばかりであり、犯行自供後に的場が自らの保身のために生徒を手にかけたにもかかわらず「七不思議に関わろうとしたお前らが悪い」と開き直り責任転嫁したことから、金田一少年の事件簿の事件史上『クズな犯人』としてその名を残しています。

その一方で、被害者が報われない余韻を残す名事件としても名高い回となりました。

金田一少年の事件簿File (4) 金田一少年の事件簿File (4)
天樹征丸・金成陽三郎・さとうふみや(著)
金田一少年の事件簿File (1) 金田一少年の事件簿File
天樹征丸・金成陽三郎・さとうふみや(著)
金田一少年の事件簿のアニメ TVアニメ「金田一少年の事件簿」
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