漫画『呪術廻戦』に登場する裏梅。
裏梅は宿儺の手下として色々と動き回っているようですが、1000年前の呪術師なのになぜ生きているのか、受肉体なのか、性別はどっちなのか、などなど最後まで明かされない謎が多くあります。
今回は裏梅の正体や最後についてご紹介したいと思います。
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裏梅の正体
引用元:芥見下々『呪術廻戦』 出版:集英社
裏梅の正体は1000年前の呪術師であり、宿儺の手下及び専属料理人、そして羂索の協力者です。
髪型に差異はあれど平安時代と現代も同じ白髪の中性的な顔立ちであり、現代では白髪に赤模様が混じっています。
劇中では宿儺の忠実な手下として宿儺の完全復活に向けて裏方作業を担い、その過程で羂索にも協力。冷気を操る氷凝呪法を駆使し、単身で一級呪術師を圧倒する強さを披露。高度な反転術式も使用可能。
その強さは宿儺や五条悟には及ばないものの、一級呪術師までが出揃った高専呪術師を一人で制圧できる実力。
『凍星』の異名を持ちます。
裏梅の性別
裏梅の性別は現状不明のままです。
7巻53話にて組屋鞣造の「あの坊主──男か女かも分かんねえ白髪オカッパのガキ」という供述をもとに冥冥が「性別不詳のオカッパ坊主のガキんちょ」と発言しているものの、羂索が大統領と直接会談を行った回ではお偉いさんから「美しい」と評価されていたり、現在の容姿に関しては中性的な子供なのか美人なのか人によって印象は異なる模様。
一方で、平安時代の裏梅の恰好が男性用の袴に見えることや、最終話で描かれた裏梅と思しき子供の出で立ちが男性用の着物に見えるという感想も多く、本来の性別は男ではないかと予想されています。
なお、新宿決戦で秤金次との戦闘中に上着を失ったところ胸元あたりまでサラシを巻いていることが発覚したため、受肉体の性別は女性の可能性が高まりました。
しかしながら、作者が性別を明言しているわけではないため性別不詳のままです。
裏梅はなぜ生きてる?
渋谷事変で宿儺は裏梅と約1000年ぶりに再会を果たしますが、一見してすぐに裏梅と気づきませんでした。
仮に、現在の姿と平安時代の裏梅の姿形は異なるものと考えると、裏梅は宿儺が呪物化して現代の人間に受肉したように、羂索の協力の下現代の人間へ受肉して蘇ったと予想されます(万が「裏梅は?アイツは受肉してるの?」と宿儺に訊ねたこともあります)。
といっても、ショートボブからオカッパに変わっているだけで顔は一緒のように見えるため、現在の姿が裏梅自身の姿なのか、受肉体の姿を維持しているのかは依然不明。
ちなみに受肉体へのアドバンテージがあると自由に顔を変えられる(本来の自分の姿か、受肉体となった人間の姿のままかを選べる)そうなので、裏梅が平安時代の姿ではないとなると現在は受肉体の容姿を維持していることになります。
受肉体の本名
裏梅の受肉体の本名は氷見汐梨(ひみしおり)です。
25巻220話にて、羂索が死滅回遊に総則追加する際に「夏油傑、伏黒恵、氷見汐梨を除く全泳者の死亡をもって死滅回遊を終了する」と述べたことで判明しました。
夏油傑=羂索、伏黒恵=宿儺、であることと、羂索と宿儺陣営に他に協力者がいないこともあり氷見汐梨=裏梅はほぼ確定しています。
なお、名前的に受肉した人間の性別は女性と思われます。
裏梅と宿儺の関係
裏梅と宿儺の関係については公式ファンブックで少し触れられています。
裏梅は当時から料理が得意だったらしく、「おいしい料理が作れる」という理由で宿儺の隣に立つことを許された人物です。万の回想である平安時代においても宿儺に仕えていることから1000年前から付き合いはありますが、それ以前は不明。
なお、宿儺自身は人間も食すらしく、人間を調理するのが難しい中、裏梅はそういった才能に秀でていたこともあり気に入った様子。
渋谷事変で宿儺に「またな」と去り際に再会を約束された時に瞠目していたり、宿儺に褒められた時には内心『超うれしい』と心境を注釈されるなど、裏梅にとって宿儺はただの主従関係ではないことが窺えます。
裏梅の最後
引用元:芥見下々『呪術廻戦』 出版:集英社
最終章となる新宿決戦篇では、裏梅は秤金次と一騎打ちしています。
宿儺(伏黒恵に受肉)と五条悟の決着後、次鋒に鹿紫雲一が投入されると、裏梅は遥か上空から巨大な氷塊とともに登場。氷塊の中には万が死に際に託した『呪具・神武解』があり、裏梅はそれを宿儺に届けにきた様子。
しかし、宿儺と戦いたいという鹿紫雲の要望を叶えるために秤が裏梅の足止めを引き受けることとなり、裏梅は秤の領域に足止めされる形となりました。なお、氷塊自体はそのまま降下を続けたため宿儺に『呪具・神武解』を届けることは達成できた模様。
その後は秤によって宿儺と引き離されると、住宅地で秤と対戦。
再生速度という一点のみ宿儺や五条を凌駕する秤の自動反転術式と、人間であろうとする現代の術師特有の「人間性を保つ」心が秤にないことから認識を改めることになり、秤を人と判断せず全力で潰すことを宣言します。
裏梅の死亡
裏梅の死亡が描かれたのは第268話『決着』。
虎杖によって伏黒恵から宿儺が引き剥がされ消滅を迎えたところ、宿儺の消滅を感じ取った裏梅は「終わりだ」と宣告し戦いを中断。
秤は宿儺側の戦いが終わったという認識で相槌を打ちますが、裏梅は宿儺が敗北したためこの戦いに意味がないと訂正しました。
そして、自身の首元を氷凝呪法で凍らせていきます。
裏梅は「貴様らが強かったわけじゃない、運が良かっただけだ。千年遅れて生まれたことで命拾いしたな」と述べますが、秤が『俺にとっては最大級の褒め言葉だ』であると返答すると、裏梅は最後に「…ふっ、そうだな」と笑いながら首を凍らせて砕き自決しました。
裏梅は裏梅で、最後にとても現代の呪術師と思えない秤との戦闘で得たものがあったのかもしれませんね。
意外にも最後は一番の笑顔でした。
裏梅のその後
宿儺は消滅後、循環する魂の通り道を通っています。
その際、魂に干渉する術式を持つ真人の残滓と対面すると、自身の人生において「生き方を選ぶきっかけは二度あった」と述べています。
二度のきっかけとして宿儺の背後に描かれた二人の人物の後ろ姿。一人は御子姿の女性であり、もう一人は着物姿の子供でした。
そして、宿儺が自身の人生を顧みるとその傍らにはきっかけの一人である着物姿の子供──平安時代の裏梅を幼くしたような子供が伏し目がちに泪を零しているのです。
宿儺は真人との対話を終えると、その子供の手を引いて循環する魂の通り道を進んでいくのでした。
おそらく、この子供は裏梅で間違いないのでしょうが、宿儺に手を引かれて歩いた場所が循環する魂の通り道ということは輪廻転生に向かっていると解釈できるのかもしれません。
また、宿儺が「次があれば生き方を変えてみるのもいいかもしれない」という台詞とともに裏梅と思しき子供の肩に手を添えていることから、この台詞は自身と裏梅にも呼び掛けるものだったという見方もできます。
裏梅の迷言
裏梅は秤との戦闘中に「宿儺様はまだ本気を出していない」と述べていましたが、いざ宿儺が敗北すると「宿儺様が負けるとしたら敗因は『受肉体であること』それ以外ありえん」と発言。
たしかに宿儺は本気を出さずに遊んでいる場面が目立ちますが、五条悟戦においては十種影法術の魔虚羅による手本がなければ『世界を断つ斬撃』を会得できなかったこともあるなど魔虚羅の恩恵が大きかったこともあり、敗因が受肉体というのも少々引っかかるものがあります。
そのため、裏梅の発言はネット上でネタとして引用されるようになりました。
一応、最終決戦時の宿儺は宿儺の指19本状態であるため受肉体という不利な面はありましたが、十種影法術や自身の即身仏、万の呪具、術式拡張(世界を断つ斬撃)などなど当時以上のパワーアップもあるため、本当に敗因が受肉体だからなのかは難しいところです。
まとめ
裏梅の正体・性別と最後についてのまとめ
- 裏梅の正体
- 1000年前の呪術師であり、宿儺の手下及び専属料理人
- 「おいしい料理が作れる」という理由で宿儺の隣に立つことを許された人物
- 氷凝呪法を使用し『凍星』の異名を持つ
- 性別は現状不明
- 現代では『氷見汐梨』という人間に受肉している
- 裏梅の最後
- 新宿決戦篇では秤金次と一騎打ち
- 第268話『決着』で宿儺が敗れたため氷凝呪法で自らの首を凍らせて砕き自決
- 秤に「運が良かっただけだ」と述べるが『俺にとっては最大級の褒め言葉だ』と返されたため「…ふっ、そうだな」と笑う最期を迎える
- 死後、『循環する魂の通り道』にて、子供時代の裏梅と思しき人物が宿儺に手を引かれて進む姿が描かれる
裏梅は性別不詳のキャラクターを演じる声優・斎賀みつきさんが演じていることもあり、余計に性別について気になるキャラクターとなりましたが、結局最終回まで裏梅の性別が明かされることはありませんでした。
ただ、断片的に描かれた回想の恰好から何となく「男」ではないかと予想される意見が多いと見受けられます。
受肉体に関しては、漫画ベースだと睫毛まで白いもののアニメベースだと黒い睫毛になっていることもあり、こちらも裏梅の姿を維持しているのか氷見の姿を維持しているのか判断がつきません。
結局のところ、裏梅に関しては宿儺にとって生き方を選ぶきっかけとなった人物の一人ということしか分かりませんでした。
今後公式ファンブックが発売されない限り裏梅の情報については永久に謎かもしれませんね。
呪術廻戦 画集 Vol.1 原作:芥見下々 出版社:集英社 |
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