漫画『ダンジョン飯』に登場する魔術師マルシルは、レッドドラゴンに食べられたファリンの友達であり、ファリンを蘇生させるためにライオスたちとともに迷宮へ潜っています。
そんなマルシルは終盤で狂乱の魔術師シスルに次の主として迷宮を支配する者になりました。
今回はマルシルが迷宮の主になってどうなったのかをご紹介したいと思います。
この記事で紹介する内容は?
- マルシルが迷宮の主になった巻数と話数
- マルシルが迷宮の主になった経緯
- マルシルの願い
- マルシルが迷宮の主になってやったこと
- マルシルとの戦闘や迷宮の主の辞退
- マルシルの最後とその後
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マルシルが迷宮の主になったのは何巻何話?
引用元:九井諒子『ダンジョン飯』 出版:KADOKAWA
マルシルが迷宮の主になったのは単行本11巻第75話『迷宮の主』です。
狂乱の魔術師シスルの家にてカナリア隊と対峙したマルシルは、本を奪われる直前で迷宮の主になることを宣言しシスルの次の迷宮の主になりました。
時系列としては以下の通り。
単行本11巻 第72話『シスル』 |
翼獅子に欲望を食べられたシスルが自分が消える前に誰でもいいと念じ近くに倒れていたマルシルの手を掴む |
単行本11巻 第73話『ババロア』 |
狂乱の魔術師の家でカナリア隊と対峙し、マルシル以外は幻覚術をかけられる |
単行本11巻 第74話『リリクムムアレ』 |
本の回収を狙うミスルンとマルシルが邂逅し、本を巡ってカナリア隊とマルシルが対立 |
単行本11巻 第75話『迷宮の主』 |
マルシルが迷宮の主になる |
マルシルが迷宮の主になった経緯
ある時、翼獅子は「悪夢を通して私はきみの恐怖を見た。半身を取り戻したらきみの力になると約束しよう」とマルシルに語り掛けます。
そして、単行本11巻第72話『シスル』にて、翼獅子に欲望を食べられたシスルが最後にマルシルの手を掴み蘇生させてあとを託すと、第73話『ババロア』にてカナリア隊が狂乱の魔術師の家に到着しライオスたちが幻覚術に落ちている間、第74話『リリクムムアレ』にてミスルンとマルシルが邂逅。
悪魔(翼獅子=本)を探すミスルンとマルシルでひと悶着ありますが、マルシルはカナリア隊に狂乱の魔術師シスルを無力化したことを報告。しかし、ミスルンを筆頭にカナリアは悪魔(翼獅子=本)の回収を試みると、マルシルは彼らの証言から本当に願いが叶うことを知り本の提供を拒むのです。
カナリア隊はマルシルの説得に失敗すると、マルシルは家の中を逃亡。
しかし、ミスルンの転移術であっという間に取っ組み合いに持ち込まれたマルシルは本を守るように丸くなると呪文を唱えます。
次の瞬間、マルシルの衣服の隙間から翼獅子が姿を現すと、第75話『迷宮の主』にて、カナリア隊は翼獅子を呼び出したマルシルを殺すべく本格的に攻撃に転じ、マルシルの命を奪う寸前まで追い込みます。
マルシルは命を奪われそうになる間際に走馬灯のようにこれまでの冒険を回想すると『諦めきれるわけがない』と気を取り戻し、「私が迷宮の主になるから今すぐ私の願いを叶えなさい!」と翼獅子に迷宮の主になることを宣言するのでした。
こうして正式に迷宮の主になったマルシルはカナリア隊を排除するのです。
マルシルの願いは『人種の寿命の差をなくす』こと
マルシルの願いは『人種による寿命の差をなくす』ことです。
トールマンもドワーフもエルフもみんな同じ速度で生きて欲しいというのがマルシルの願いであり、今の大きすぎる寿命の差は不幸の元であると考えています。
寿命の差によって人種間には見えない溝があり、お互いを同じ人間だと思えない。マルシルは人種間の寿命の差をなくすことでこの溝を取り除き、世界中の人たちに一緒に生きて欲しいと考えています。
マルシルは長命種と短命種の寿命の差に恐怖している
マルシルの恐怖の根源は人種間の『寿命』です。
マルシルはトールマンの父とエルフの母を両親に持つ混血種(ハーフエルフ)。短命種より丈夫でエルフを凌ぐ長寿ですが、寿命や成長速度が不安定な上に子を成すことができないのが欠点と言われています。
希少なハーフエルフは記録上1000年生きたと言われていますが、混血種であるマルシルはこの先1000年生きるとしてもどの種族とも同じ時を生きることは叶わないほか、100年後に同じ食卓を囲む者さえいなくなるのです。
マルシルが寿命の差に恐怖を覚えているのは単行本6巻第42話『悪夢』で描かれています。マルシルの父親は高齢で結婚し子どもを作っているため、マルシルの記憶には父親はすぐに年老いて衰弱していく姿として刻まれており、誰も混血種の自分と同じ時を生きられないことから魔術を勉強するようになったのです。
走る速さが違うという現実と、これから1000年も続く時の流れでたくさんの人を見送らなければならないというのがマルシルにとって悪夢でした。
そのため、『首刈りうさぎ』にライオスたちが殺されて一人だけ残された時は、何とか『首刈りうさぎ』を倒しライオスたちを安全な場所に避難させると「私がみんなの死体に囲まれてるとこ少しでも想像した…?」と涙を流しています。
マルシルが迷宮の主になってやったこと一覧
迷宮の主となったマルシルは欲望に抗えなくなり以下のことを行使しました。
- 迷宮内の階層を一つにする(ファリンの竜部分を皆に食べてもらうため)
- 階層を一つにしたことで生態系が狂う
- ファリンの死体をジャックフロストを使って冷凍(食べるまで腐らないように)
- 離れ離れになったライオス一行を魔物を使って捜索
- 全人類の寿命を延ばすために迷宮で地上を包もうと地上を目指す
- カナリア隊と交戦しミスルンを殺害
マルシルの目的は願いを叶えるために『迷宮で地上を包む』こと
捜索に向かわせた魔物によって無事に自分が作り出した新しい空間でライオス一行と合流したマルシル。
ライオスはカブルーから「カナリアが本(悪魔=翼獅子)を欲しがるのは何か理由がある」と聞いていたため、このままカナリアと敵対し続けるのは損だと判断し、マルシルに話し合いを求めます。
しかし、マルシルはカナリアとは話が通じるとは思えないと却下し、『人種間の寿命の極端な差をなくす』ために強行を決意。ファリンを助けたとしても数十年もすれば寿命で死んでしまう──マルシルは今回の旅で今のままでは500年後ですらライオスたちはこの世からいなくなると改めて思い、100年後も500年後もご飯を食べたり話をする可能性が欲しいと強く願うようになったのです。
ただ、全人類の寿命を延ばすには全人類を願いが叶う範囲である迷宮内に入れなければなりません。そこで思いついた方法が『迷宮で地上を包む』というもので、マルシルは魔物を使って迷宮と地上の境を破り、迷宮を広げようと考えました。
しかし、ライオスは万人が満足する方法はないとして、ファリンを連れて皆で地上へ戻ろうと説得。
ライオスたちに協力を断られたマルシルは、このままライオスたちが戻ってもカナリアたちはファリンの蘇生に協力するとは思えない、また、ライオスたちさえも殺されかねないと判断し、願いの実行は一人ですることに。
そして、それまでライオスたちを保護すべく空間内に軟禁するのでした。
マルシルとの戦い
単行本12巻第82話『マルシル』より、迷宮の主となったマルシルは地上を目指します。
その行動により大気中の魔力が増加し地上全てが迷宮と化すのは時間の問題となり、西方エルフは悪魔の進行を察知し各員と通信。その間、迷宮から生じた地割れが島を丸ごと飲み込む勢いで拡大。カーカブルードより島主に軍隊の上陸許可が求められるほか、出港船と入港船で港が大混乱の事態に。
その後すぐ、シーサーペントが迷宮から地盤を突き破って地上へ姿を現すのでした。
西方エルフから迷宮にいるカナリア隊に迷宮の主の捜索及び殺害命令が下りますが、迷宮内ではすでにマルシルが作り出した魔物の軍勢が集結。西方エルフたちが島へ向かっている間、カナリア隊が地上へ進軍する魔物の軍勢を食い止めることになり、迷宮の主はミスルンが相手をします。
一度カナリア隊に殺されそうになったマルシルはトラウマから腰が引けていましたが、翼獅子は彼女が自信を持てるように布を被せると、マジックの早着替えの要領でマルシルを『勇気の出るドレス』に着替えさせます。
特段勇気が湧いてくることはなかったものの、翼獅子がマルシルの頬に口づけをするとマルシルは目をとろんとさせて恐怖心を無くすのでした。
そして、翼獅子に言われるがままに『ファリンやライオスたちを守るために自分が戦わねば』と暗示を掛けられたように、魔物を指揮し、カナリア隊と交戦開始となります。
マルシルvs.ミスルン
マルシル及び魔物の軍勢とカナリア隊の交戦。
ミスルンは転移術を使いマルシルに接近するも、マルシルは翼獅子の力と自身の魔術を使い、奇襲を回避。また、ウンディーネを使いミスルンの足を撃ち抜き負傷させます。
しかし、先々代の迷宮の主だったミスルンは『ひとつ欲望を満たしてもつ魏の欲望がお前を苦しめ、その渇きと飢えは決して癒えない』と述べ、ここで死ぬか力を渡すか選ぶよう訴えかけるのです。
対してマルシルはここで力を渡してもカナリア隊ひいてはエルフがファリンの蘇生やライオスたちを助けるとも思えないと訴え、力の譲渡を拒絶。自分の夢と仲間のために翼獅子の力を使うことを改めて宣言します。
交渉決裂したためミスルンはマルシルの殺害を継続し、転移術で背後を取りますが、翼獅子に防御されたため刃はマルシルに届きませんでした。
そして、興奮状態だったマルシルは奇襲を翼獅子に防がれて隙ができたミスルンに向けて魔術を放つと頭を撃ち抜いて殺害するのでした。
ミスルンが倒れたことでカナリア隊は総崩れ。魔物の軍勢によって次々と負傷者が続出していきます。
マルシルを止める方法
マルシルを止めるには結局のところ悪魔(翼獅子)をどうにかしないといけません。
しかし、悪魔は生物ではないため本能や習性、骨や血肉がなく、殺せないし食べても減りません。行動原理が読めない、何をしてくるか予想できない悪魔は『倒す』という概念がないのです。
そんなライオスの元にケン助を通して翼獅子が登場すると、この混乱を止める方法はライオスもまた迷宮の主となって『この混乱を収めたい』と願えばよいと教えます。
また、なぜか翼獅子はケン助から触手を伸ばしてライオスの右手に絡みつきます。
マルシルを止める決心がついたライオスは、仲間たちとともにマルシルがいる場所を目指しますが、翼獅子がライオスの右手に絡みついているせいか、はたまたマルシルがライオスたちは保護対象と認識しているためかライオスたちが歩くと魔物たちは進路を空けるのでした。
ライオス一行がマルシルを説得
マルシルが潜む空間にやってきたライオス一行はマルシルと邂逅。
しかし、マルシルはミスルンが言ったように欲が止まらずに次から次へと欲が溢れて止まらないとやや錯乱気味でした。
そんなマルシルを止めようとするライオスでしたが、マルシルの願いを叶えるように突如上から巨大なパイが出現し落下。この時マルシルはパイが食べたいと願っており、その後も果実が食べたい、道具を新調したい、と願い続け、ライオスたちが立っていた場所はマルシルが欲しいと願ったもので満杯になってしまいます。
一方で本来の願いも実行中であるため、マルシルは人類の寿命の差をなくすために地上への進軍を止めることはできず、かといって欲望も止めることができず苦しむように頭を押さえながら悶えるのです。
その時、苦しむマルシルを見かねたセンシは「作ろう!」と声を上げました。
マルシルが望んで出した食べ物よりも美味いものを作ってやると豪語するセンシは、必死に「どんなパイが食べたい?」と訴えかけます。すると、マルシルの動きがピタリと静止。連動するように迷宮内の魔物たちの動きも静止したため、魔物と戦闘中の者は謎の行動に首を傾げます。
センシの言葉を受けたマルシルはどんどんパイを食べたくなってきたらしく、ライオスたちの頭上にいくつものパイが出現。
それを見てライオスは以前レッドドラゴンの肉を焼いた時にセンシが焼き加減に後悔していたことを思い出し、今度はミートパイに再挑戦してみてはどうかと提案します。ライオスに同調したセンシが具材を事細かに説明すると、マルシルは食欲に逆らえず必要な食材を召喚。
もう一押しと思ったライオスが他にも食器とか心地のいい椅子などを欲しがらせますが、ここでマルシルは両親にもセンシの料理を食べさせたいと願ってしまったため、ドッペルゲンガーの偽物の両親が出現し、ライオスたちが襲われることに。
そこで何か策はないかと頭をひねったところ、チルチャックが「俺の家族が見たくないか!?」とまさかの提案をするのです。
何とチルチャックの家族に興味津々なマルシルは「(会いたい!!)」一番の反応を示すのでした。また、チルチャックが家族の仲を修復できるように一緒に作戦を考えてほしいと頼めば、マルシルは「(考えたい!!)」と食い気味に。
続いて何か言えとチルチャックに煽られたイヅツミが自分を獣人にした奴に一矢報いるために「手漕ぎ舟を一艘くれ」と頼みますが、ここでは実物ではなくなぜか地図や海図、古代魔術史、道徳や倫理の本が出現。
しかし、ライオスは出現した巨大な本に飛び乗り登っていくと、マルシルの元に辿り着き説得を開始。この力があれば他人の好き嫌いも意のままにできると語るマルシルに対して、「本当にそれが望みなのか?」と詰め寄ります。
本当にマルシルが思うままに願っているのならば、その力を使って自分の夢に賛同するライオスたちを作れば済む話であり、ファリンの蘇生も翼獅子に命じればいいだけです。
つまり、本当はマルシルはこの力の歪さ、不愉快で不都合で不安なものが存在しない理想の世界にはきっと幸福がないことに気付いているのではないかとライオスは熱弁。
その力を手放すべきだと面と向かって言われたマルシルは杖をライオスに向けますが、すぐに杖を下げると、本当は寿命の差の原因を調べて数百年かけて十年程延ばせたら上出来だったはずと後悔を口にします。
ただ、今回の冒険でその速度では研究後にライオスたちがいなくなっていると悟ったマルシルは自分のやろうとしていることの無意味さに打ちひしがれるとともに、ずっとライオスたちと一緒に居たいがために死を遠ざけようと願ってしまったのです。
しかし、そんな思いの丈を吐露するマルシルにライオスは「俺たちはもうずっと前から翼獅子の力を使わずとも寿命を延ばす方法を知ってるはずだろ」と語ります。
それは、
- バランスのとれた食生活
- 生活リズムの見直し
- 適切な運動
この3点を気を付ければ自ずと強い身体は作られるとライオス、チルチャック、センシは堂々と言ってのけるのでした。(なお、イヅツミはびっくりした顔芸)
するとマルシルはぽろぽろと涙をこぼし、ライオスたちに抱き着いて号泣。ようやく欲望から解放されたマルシルはライオスたちに囲まれて泣き続けるのでした。
マルシルは迷宮の主を辞める
正気を取り戻したマルシルはライオスに言われた通り手に余る迷宮の力と主の座を手放そうと決断します。
しかし、魔物を退けようとしても支配が及ばず困惑。その理由は「今降伏すれば罰せられるかもしれない」というわずかな恐怖に反応して魔物が主であるマルシルを守ろうとしているとのこと。
それならばと、マルシルは自分で終わらせることを宣言すると、ライオスの右手に寄生した翼獅子目掛けて本を閉じます。力の本体である翼獅子を封印することで魔物の支配を断ち切ったのです。
すると魔物の軍勢は静止。マルシルも翼獅子を封印したことでようやく欲望の声が聞こえなくなると、冷静な自分を取り戻します。
ただ、残る問題はどうやって迷宮の主を辞めるのか──ですが、仮にこの場で辞めることができたとしても迷宮の地形を変えた影響で迷宮全体が脆くなっているほか、魔物の制御が効かなくなれば暴走するのではないかという不安が残ります。
そこでライオスは今いる空間の外にいるカナリア隊に迷宮の主の辞め方を問います。
しかし、エルフはマルシルが行ったこととその結果を突き付けるのです。
マルシルが行った行動による被害状況
- 悪魔の封印解除
- 迷宮の変異と魔物の進軍
- 地上へ穴をあける
- ミスルンの殺害
- 迷宮に島が半分飲み込まれる
- 迷宮から無限に湧き出る魔物をカーカブルードの兵隊が防衛中
- 世界中の迷宮から魔力が吹き出す
マルシルの暴挙によりこのまま地上の魔力濃度が高まり続ければ地上と迷宮の境目は存在しなくなり世界が悪魔の掌の上となりつつあったのです。
それを阻止するために世界中は対処に奔走。穴を塞ぐ結界の準備、代わりの迷宮の主を用意する必要もあります。
そして、迷宮の主を辞める方法は死ぬか迷宮を離れるかの二択しかないと言われますが、そもそも今更迷宮の主を辞めたところで許される罪ではないと激怒されます。
しかし、落ち込むマルシルをよそにライオスはふと何かを考えると、カナリア隊にとある提案をよこすのです。
「俺が悪魔を倒したらどうなる?」
悪魔は生物ではないため『倒す』という概念はないようなものですが、ライオスは空気や水程度の存在に戻すことはできると言います。
ライオスは翼獅子とやり取りした感触から悪魔は人の欲を糧に成長する性質を持った生き物だと認識しており、翼獅子は人の欲食べたさに人間に近づいている一方で同時に人の想像力の中から抜け出せなくなっていると分析。
本来ならば必要のない行為を我慢できなくなっている時点で今の悪魔は無敵ではない。生物にとって食事は隙が生まれるとして、ライオスは翼獅子を倒すことができればマルシルの罪をどうにかできないかと交渉するのです。
また、翼獅子を倒した暁にはファリンの竜部分を皆に振る舞う約束もちゃっかり取り付けるのでした。
マルシルの最後
ライオス一行は翼獅子と対峙するために翼獅子に飲み込まれて翼獅子の宝物庫と言われる空間へ赴きます。
そして、ライオスはまずマルシルの代わりに迷宮の主になり、翼獅子の支配下であっても欲望を制御しようと試みました。
ライオスが新たな迷宮の主になったことでマルシルは迷宮の主を辞めることができましたが、今度はライオスが欲望に支配されるばかりか肉体を翼獅子に乗っ取られることになり、マルシルたちは空間から迷宮に戻りライオス(翼獅子)と戦闘。
翼獅子によって人類が捕食されていきますが、何とかマルシルたちは翼獅子を倒すと崩壊する迷宮を脱出。また、ライオスが翼獅子を食べてしまったため、捕食されたと思った人類は地上へ吐き出されることに。
また、シュローの鈴の音を頼りにライオスの捜索に向かうと、マルシルは森に隠れるライオスを発見。みんなに怒られると思ってしょげているライオスを回収しみんなの元に戻るのでした。
そして、何はともあれ翼獅子を倒したので約束通りみんなでファリンの竜部分を食べるために調理を開始します。
マルシルはライオスたちと一緒に島に残る
悪魔(翼獅子)は消えて古代魔術を秘匿する意味は無くなりましたが、一応決まりとして古代魔術を使用した人間を渡すと島主が同意している以上、マルシルの身柄は西方エルフへと引き渡される予定になります。
とは言え、鞭打ちなどの拷問をされるわけではなく、しばらくの間西方エルフの管理下で生活することになるとのこと。
この結果に納得するマルシルですが、やはり期限次第ではライオスたちと会えなくなることは杞憂のようで、特にこれから自由に過ごすことができるイヅツミは不摂生がたたり早死にするのではないかと勝手に想像し涙するのでした。
また、翼獅子に食べられてしまったのか『髪を手入れしたい気持ち』が失せているようで、髪の括り方がわからくなっています。
そして、肝心のマルシルの身柄ですが、ライオスが新たな島主となると、ライオスは長命種の魔術や魔物の知識、古代文明や魔術の有用性、魔物の被害の抑え方に利用方法などの知識を伝えていくには魔術に詳しい人がいてくれると助かるとしたうえで、マルシルの島への残留を求めるのです。
ライオスの発案に興味津々なマルシルでしたが、罪は罪として、マルシルはこれから先西方に行かなければならないとして一度申し出を断ります。
ですが、ライオスはマルシルを連れてカナリア隊の元へ行くとマルシルの監視はこちらで行うことを宣言するのです。加えて、狂乱の魔術師を倒した恩賞としてこの国の全てを貰い受けたと豪語すると、古代魔術を用いた人間を西方へ引き渡す約束したのは前の島主であり、新たな王となったライオスは合意していないと約束を破棄。
さらに、古代魔術とはなんなのか。なぜ使用や知識を得るだけで罰せられるのか。迷宮や悪魔の関わりとは。どれほどの脅威になるのか、などの説明を全て開示したうえでライオスが納得できたらマルシルの身柄を引き渡すことを検討すると言い出します。
反発しようとするカナリア隊ですが、西方エルフの王が静止。マルシルは用観察対象であるものの、『なんでも望みの叶う魔法』が失われた今となれば時間はいくらでもあるとして、しばらくは羽を休めるように通達し、マルシルの処罰を保留。
こうしてマルシルはライオスたちとともに島に残留することになりました。
マルシルのその後
一年後、ライオスが短命種の王『悪食王』として玉座についた後も、マルシルは王宮もしくは島で暮らしているようです。
役職や立場は明示されていませんが、ライオスが述べた通り魔術や魔物の知識を伝えていく協力をしていると思われるため、立場上宮廷魔術師といった肩書を持っているかもしれません。
また、ファリンが王宮に出入りしている様子から以前のようにファリンも王宮暮らしか、頻繁に会える生活を送っているようです。
そして、最もマルシルの興味を引いたチルチャックの家族を招いてライオス一行(ライオス、マルシル、チルチャック、センシ、イヅツミ)を集結し食事会を開いており、チルチャックの娘たちを見て目を輝かせていました。
なお、寿命の差の問題については言及されません。
まとめ
- マルシルが迷宮の主になったのは単行本11巻第75話『迷宮の主』
- マルシルの願いは『人種の寿命の差をなくす』こと
- ハーフエルフのマルシルは自分の寿命の長さから寿命の差に恐怖を覚え、たくさんの人を見送らなければならない悪夢に怯えていた
- マルシルは願いを叶えるために迷宮で地上を包もうとするが、ライオスたちに説得され正気を取り戻す
- マルシルは、ライオスが新たな迷宮の主になって迷宮の主を辞めることができた
- マルシルの罪(古代魔術の使用と迷宮の主になっての甚大な被害)は新たな王になったライオスの決定で保留にし、島に残留ことになった
- 一年後、マルシルは島で暮らしている
マルシルはハーフエルフの長い寿命の宿命により、これから先大切な人たちを見送っていかなければいけません。
一人取り残されていく恐怖から種族間の寿命の差をなくす研究に走り、その欲から翼獅子に願い迷宮の主になってしまいましたが、最後はライオスたちの説得によって正気を取り戻すことができました。
寿命の差を克服する解決策はありませんが、『バランスのとれた食生活・生活リズムの見直し・適切な運動』がどうにかしてくれることを祈りたいですね。
ダンジョン飯 ワールドガイド 冒険者バイブル 著者:九井諒子 |
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