第8特殊消防隊の大隊長を務める秋樽桜備(アキタル オウビ)。
桜備は無能力でありながら「火事場の馬鹿力」を使えるため前線でも多くの活躍をしており、仲間からの信頼も厚い優秀な消防官です。
しかし、第8の「光」であり、ジョーカーからも「この国に必要な人間」「本物の光」と言われていた桜備ですが、最終章でついに死亡してしまいました。
では、桜備はどのように死んで、どんな活躍をしたのでしょうか。
今回は秋樽桜備(アキタル オウビ)の最期と死亡と復活についてご紹介したいと思います。
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秋樽桜備(アキタル オウビ)の死亡は何巻何話?
引用元:大久保篤『炎炎ノ消防隊』 出版:講談社
第8特殊消防隊の大隊長・秋樽桜備は単行本33巻第290話「穿たれた希望」で死亡します。
人類の未来を消す目論見で最後の一手として伝導者一派が行ったのが桜備の殺害であり、第8特殊消防隊の中に桜備のドッペルゲンガーを紛れ込ませた後、本物の桜備は他の仲間の目の前で喉元を切り裂かれて即死しました。
【大災害前】桜備(おうび)の活躍
海上に現れた巨大な柱が八本揃い、八本目の守護者を倒したタイミングでシンラたち柱がアドラに移動すると、伝導者一派は大災害を引き起こすために天照の起動スイッチを狙います。
その際、桜備はアローの助言と協力を経て第8を率いて天照へ向かい伝導者一派を迎え打つことに。天照攻防戦では天照の正面口でカロン・リツ・ドラゴンなどの白装束とリツのネクロパイロで操られた焔ビトの集団や大焔人と交戦することとなり、桜備も焔ビトの侵入を防ぐべく応戦。
しかし、第8の奮闘も虚しく天照の起動スイッチを入れられてしまいついに大災害が起きてしまいます。
【大災害後】桜備(おうび)の活躍
大災害発生後、上空には巨大な目玉が出現し皇国各地で大規模な火災が発生。水平線は燃え、聖典の通り世界は炎に包まれることになります。
世界を燃やしているのは人間の負の感情。「狂気」「受動」「無関心」「激怒」「破滅」「恐怖」「嫌悪」「絶望」、これらは一括りに人の絶望を現したものであり、伝導者が古代から人類に植え付けて来た太陽の炎に還る宗教観と人類が進化の果てに望む死が絶望のエネルギーとなっていました。
一方で、伝導者一派は大災害を引き起こすためにシンラの英雄化を恐れていた事実から炎の燃料が人の絶望ならば「希望」が消火剤になるとリヒトは考察します。また、ショウがアローに述べた「希望を捨てるな」という言葉を流用し、桜備は消防隊各隊にリヒトの見解と「希望を捨てるな」というメッセージを伝えて第8を統率し市民の救援活動を行います。
各隊がドッペルゲンガーと戦う最中、第8は救援活動をしている様子がちらほら描かれており、宇宙でアーサーがドラゴンを討ち取ったことで強者の絶望が祓われ光で大災害の炎が消化される際には、地上からアーサーを称賛。
その後、フェアリーが月を落として絶望を再開させようとした際には市民に避難を呼びかけながら何かできないか模索しますが、フェアリーに関してはショウが、月に関してはシンラがそれぞれアドラから戻り撃破および食い止めることに成功。
しかし、フェアリーが命と引き換えに確立者のドッペルゲンガーを呼び起こしたことで第8はアサルトのドッペルゲンガーと交戦。第8の前衛であるマキ・火縄・桜備がそれぞれ攻め込むものの各個撃破されてしまい、桜備も力で敵わず腹部に強烈な殴打を受けて撃沈してしまいます。が、本物のアサルトが駆けつけた後、アサルトと環の共闘でアサルトのドッペルゲンガーを撃破することに成功します。
ドッペルゲンガー討伐後は復活しパンイチで筋肉を見せびらかせる余裕も。
桜備(おうび)の死亡
大災害発生から幾度かの死地を乗り越えながらも市民の救援活動を続ける第8でしたが、同時刻、アドラで決着をつけんとする日下部一家とハウメアの場面でハウメアは「地上をご覧なさい、最後の絶望の炎が起ころうとしています」とシンラの注意を誘います。
場面は再び地上の第8へと戻り、彼らがさまざまな区域で逃げ遅れた市民を救助している姿が描かれます。桜備はまもなく市民の避難が完了することにホッとし、後はシンラを信じて待つだけだと前向きな様子。
目の悪い老婆に「目が悪くても消防官さんは光って見えますよ」と言われると「皆さんが希望を失わないためです」と返答するなど、いつもの桜備の姿が。
しかし、その最中別場所で住民の避難誘導をしていたリヒトの元に桜備が姿を現すと、リヒトは「何かありましたか?」と訊ねるものの「様子を見に来ただけだよ」と言ってすぐに立ち去る桜備。その後も、なぜ桜備がこっちに来たのか不思議に思うリヒトが描かれます。
そして今度はマキが桜備を見つけて「こちらの避難誘導完了しました」と報告すると、桜備はマキを労った後に「残る仕事はあと一つ…」と正面を見据えます。
視線の先にはもう一人の桜備と対峙する環がおり、環は視界に二人の桜備が入り込んだことで「エ…」と困惑。
次瞬、桜備のドッペルゲンガーが本物の桜備の背後から喉元を切り裂いて殺害するのでした。マキから報告を受けていた方の桜備がドッペルゲンガーであり、環に気付かれた瞬間にナイフを取り出しまるでアサシンのように瞬時に桜備の背後に回りナイフを引くという無駄のない動き。おそらく、桜備は自分が殺されたことにも気づかず死亡しています。
喉元を切り裂かれた桜備は膝から崩れ落ちた後に仰向けに倒れ、環は悲鳴。
桜備の死体を前にしたマキは絶望から涙を流し呆然とし、火縄は「そんな…ありえない…」と呟いています。
桜備(おうび)の死の影響
ハウメアの目的は大災害の完遂であるため、完遂させるにはさらなる絶望を起こす必要があり、そのためには聖女である自身の死か、希望となり得るシンラの死が必要でした。
この時のシンラは目の前でスミレとインカの死亡を見届けたことやアイリスや天照の死体を見せられたことで「怒り」によりハウメアを殺そうとしており、自身の死でも大災害が完遂できるとしてハウメアにとって都合がいい展開となっていましたがショウがシンラの「怒り」を諫めたため中々うまく事が運びませんでした。
しかし、シンラの「怒り」を最高点にする最後のピースが桜備の死であり、桜備の死亡を見たシンラは「怒り」に呑み込まれてしまい絶望が加速。人類の未来はなくなり、星は黒いの炎に呑み込まれて地上の人間は全員死亡してしまいます。
先にハウメアが述べていたように「怒りは死と絶望を呼ぶ一番の材料」であるため、桜備の死亡はシンラを復讐の悪魔に変える最後の手段だったようです。
桜備(おうび)の復活
単行本34巻第299話「答え」では、聖女ハウメアとの決着時、シンラはショウと万里と魂の共鳴を行い森羅万象マンとなると、神の力を宿し万物を創造する能力で世界を創りなおしました。
そして、ハウメアが流した涙から魂を戻すことで死んでしまった人たちを生き返らせており、過去の人物も含めて人類は蘇ります。
ドッペルゲンガーに殺されたはずの桜備もまた地面に横たわった状態で地上に復活。目を開けるとすでに生き返っていた第8の仲間達が顔を覗き込んでおり、桜備が目覚めると同時に歓声を上げて彼に抱き付くのでした。
桜備(おうび)の首
この世に「生」がある限り「死」の恐怖からは逃れられないというハウメアの主張に対しシンラが導き出したのは『命の価値を軽く』するということでした。
世界を再生するのと同時に命の価値を軽くした結果、この世界の描写が変わってしまったことで生前の傷(例えば欠損など)が治っているように見えても突けばもげてしまうなどの描写となっており、桜備もまた首を切られて亡くなったことから油断すると首が後ろにのけぞり切断面が開いてしまうという狂った描写になっています。
なお、首の傷口はユウの額の絆創膏を受け取ったヴァルカンが桜備の首に貼り付けて仮止めした模様。
桜備本人は「気が付いたら首の建て付けが悪くなってる…」と呑気な様子で、ヴァルカンに「鍛えようぜ」と言われると服を脱いで「だな!」とかなりポジティブ。
桜備(おうび)のその後
引用元:大久保篤『炎炎ノ消防隊』 出版:講談社
シンラが世界を救ったエピローグでは、第8などのその後の様子が描かれています。
人体発火や発火能力などが世界からなくなり特殊消防隊も解散となりましたが、桜備は世界英雄隊総隊長となり最前線で平和活動を続けています。
元々無能力者であった桜備ですが世界が創り直された後では魂の強い人は以前よりパワーアップしているらしく、桜備は片手で大地をひっくり返すほどの力を有しているとのこと。
ちなみに首には縫い目が描かれています。
なお、プライベートなことは一切描かれていないため桜備が独身なのか既婚者なのか、そういったことは不明です。
まとめ
以上「桜備の活躍や死亡と復活にその後」についての紹介でした。
桜備はジョーカーからも「この国に必要な人間」「本物の光」と言われるほど、シンラや第8に留まらず大災害を食い止めるためには必要な人間の一人として描かれてきましたが、最後の最後でシンラを「怒り」に沈めるための犠牲に使われてしまいました。
しかし、最終的には他のキャラクターともども桜備も生き返っており、その後は更にパワーアップして世界英雄隊総隊長として活動を続けています。
プライベートなことも知りたい気持ちですが、アニメ化で何か加筆されるといいですね。
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炎炎ノ消防隊
作家:大久保篤
出版:講談社 全人類は怯えていた──。何の変哲もない人が突如燃え出し、炎の怪物’焔ビト’となって、破壊の限りを尽くす’人体発火現象’。炎の恐怖に立ち向かう特殊消防隊は、現象の謎を解明し、人類を救うことが使命! とある理由から’悪魔’と呼ばれる、新入隊員の少年・シンラは、’ヒーロー’を目指し、仲間たちと共に、’焔ビト’との戦いの日々に身を投じる!! 燃え上がるバトル・ファンタジー、始動!! |
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