漫画『結界師』の主人公・墨村良守とヒロイン・雪村時音。
二人は400年間続く烏森の完全封印に向けて各々の役割を全うしましたが、烏森の結界師の責務を終えた後、恋愛的にはどのような結末をむかえたのでしょうか。
今回は墨村良守と雪村時音の結婚についてご紹介したいと思います。
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墨村良守と雪村時音は結婚する?
引用元:田辺イエロウ『結界師』 出版:小学館
結論から述べると、良守と時音は結婚していません。
というのも、最終話の段階で一学年進学しているだけで二人は現役の中学生と高校生。烏森を封印したことで正統継承者の「方印」も消え、夜の妖家業をする必要がなくなり普通の学生生活を送れるようになった──という段階で物語は終了しています。
ただし、良守と時音の関係性は一先ず一段階進展していると考えてもいいように思えます。
良守へ対する時音の心境の変化
良守が時音のことを大事に思っているのは相変わらずですが、時音は黒芒楼の一件以来、良守の無茶な単独行動には本気で心配し𠮟りつけるようになっています。
時音が土地神を殺害したことで検察室に連行された回で、良守に「お前って全然人頼んねーじゃん」と言われたことが尾を引いており、親友のまどかに相談することも。また、良守が怒っていると勘違いしていた際には、自身が良守を生まれた時から知ってる年下の弟のような存在と認識しているため今更素直に感謝できないと考えていたようで、夕上やまどかのアドバイスを受けて良守に対し少しだけ素直になれるよう前進しました。
烏森狩りを行ったミチルとカケルたちを始末するためにやってきた扇七郎との初対戦時、良守が烏森の力を使って真界もどきを張り巡らせた際に意識が飛んだ状態になると、時音は完全に暴走状態となった良守の身を案じて抱き締めて目を覚まさせるなど感情的になる一面も。自身も辛い心境の中、氷浦蒼士の負傷に落ち込む良守を慰めるなどの描写もありました。
宙心丸を移動させる際には烏森の影響で暴走していた姿を思い出し良守に「あたしはあんなのもう嫌…お願いだからもっとちゃんと気を付けて行動して…」と面と向かってお願いをするようになっており、烏森を完全封印するために良守が守美子と一緒にしばらく遠征することを告げると良守の雰囲気からただならぬ気配を読み取り「戻って…来られないの?」と当惑する姿が描かれています。
烏森の完全封印に向けては、時音も神佑地の土地神と直接交渉する役目を承っていましたが、良守を前にすると大きい役目を自覚して大人びてきた自分の知らない表情を見て、良守が遠くに行ってしまうような感覚を覚え涙を流す場面も。
しかし、良守がお別れだからお前が笑ってくれた方がいいといつもの表情で頼むと、気を取り直し「昔はバカにしてたけど…あんたの優しい所…大好きよ。そこはずっと変わらないでね」と思いの丈をぶつけています。
つまり、烏森完全封印の前には幼少期から知っている近所の弟程度の枠組みから良守は外れているようです。
良守から時音への告白
烏森完全封印に向けて「真界」の習得と制度の向上の修行に励む良守。
修行で仕事着傷んだため衣類の補充を頼もうと修史の携帯電話に連絡すると、修史はスーパーで偶然時音と遭遇し、時音に変わることに。久しぶりに会話した良守は時音に会いたくなって修行に身が入らなくなりますが、翌日、仕事着を届けに時音が修行場にやってくることに。
時音は大きなお役目を承ったプレッシャーから最近元気がないようで、良守と会えば少し元気が出ると考え会いに来ましたが、実際に会うと久々の対面で気まずい空気が流れることに。お互いにお役目について情報交換すると、良守は強力な土地神と対峙する時音のことを心配してくれますが、時音は空元気を見せます。
その後、用事を済ませた時音は帰路につきますが、道中、自身の過ちに気づくことに。自分よりもずっと危険なのは良守であるはずなのに弱気になって空元気を見せたことを後悔。この機会が最後になるかもしれないと考えた途端、時音はさらに不安を隠しきれなくなります。
しかし、時音が不安になっていると、時音の表情に違和感を覚えた良守が追いかけて来ては開口一番「何だその顔!?元気とか言っといて、全然元気ねーじゃん!!」と注意。
そして、時音の心境を見透かすように本当に嫌ならお役目は断っていいと述べると、せっかく久しぶりに会えたのにまともに笑わない時音に対し「すぐ一人で抱え込んで文句の一つも言わねーの、いい加減やめろよな」と一喝。
しかし、時音が謝罪を口にしようとすると、良守は途端に赤面し顔を背けると何かを決意したように小言を唱えて精神統一。そして、覚悟が決まって改めて時音に向き直ると「俺はっ…お前が元気に笑ってんのが…いっちばん好きなの!!」と面と向かって告白するのでした。
この良守の言葉が時音の不安を消し去ったのか、時音は良守に抱き付いて「もう会えないって事ないよね?」と確認。良守が「ねえよ」と即答すると、時音は「ありがと…元気出た」と述べ、口許を緩ませています。
しかしながら、この良守の告白が本当の意味で時音に届いていたのかは不明。時音が告白と受け取っているのか、激励と受け取っているのかは定かではなく、烏森封印後もこの件に関して触れることはありませんでした。
しかし、時音は良守から元気を貰った後はすっかり不安が晴れたようでお役目に自信を持つようになるほか、快活な姿を見せています。
良守と時音のその後
烏森の完全封印を成し遂げた数日後、良守と時音の「方印」は徐々に薄れていきます。烏森を裏会総本部の下の神佑地に移したため、今後は烏森があった土地に妖が集まることがなくなり、二人は夜の妖退治をする必要がなくなったことから普通の学生に戻りました。
一方で、守美子が真界を内側から閉じる役目を負ったため、良守は守美子と二度と会えなくなりましたが、時音は良守が時折見せる寂しそうな表情を見て頭を乱暴に撫でると「泣きたくなったら言いなよ。あたしは…お父さんの時我慢しちゃったから──あれは良くなかったと思う」と昔の自分と重ねて励まします。
また、まどかが今の良守を見て「彼、なんか大人っぽくなったんじゃない?」と述べると、時音はどこか物憂げな表情で「うん」と良守を見つめています。
良守と時音の夢
烏森が完全封印されたため墨村と雪村の務めも果たされました。
そのため、両家がいがみ合う必要もなくなり互いの家へ行き来することも増えた様子。良守は家族の留守中に時音を自宅に招くと、以前約束したお菓子作りを教えるため二人でキッチンに立つことに。
その際、良守は将来城を建てるために建築家になりたいと語ります。時音は夢見がちな良守に「さすが中坊」と悪態をつきますが、良守は「俺はさ…別に大きい城じゃなくたっていいんだよ。つまり、お…おおおっ…俺とお前が住めるくらいの…」ともじもじしながら述べると、時音と二人で過ごす様子を妄想。
しかし、時音は建築には数学が必要だと教えると、良守は建築家の夢には苦手な数学が必須と知り愕然。
ですが、落ち込む良守を見て、時音は「仕方ないわね、あたしが教えてあげる」とほんわか笑顔。時音は数学の教師になることが夢であると良守に打ち明けると、良守は自分の予想と違う時音の夢を聞いて「俺の予想と違う!未来のお前何かコエエ」と悲鳴をあげるのでした。
結局、良守と時音は付き合っている?
『結界師』の最後は、良守が時音を自宅に招いて一緒にお菓子作りをしながら夢を語ったところで終了しています。そのため、良守と時音が付き合うのかどうかは分からないままです。
しかし、捉え方によっては時音は良守の夢に協力すると言っているので、高校を卒業したとしても接点を作っていると考えられます。
また、良守の「俺はさ…別に大きい城じゃなくたっていいんだよ。つまり、お…おおおっ…俺とお前が住めるくらいの…」という発言を聞き入れた上で数学を教えるつもりであれば、ある意味でプロポーズを受けたようなものです。
一方で、時音が良守の発言を聞き逃していればまだまだ進展は見込めません。
しかしながら、本編を通してすでに時音にとっても良守はただの近所の弟のような存在ではなくなっているため、墨村家と雪村家の問題も撤廃された今、二人には何のしがらみもないのでくっつくのも時間の問題のように思えます。
いずれにせよ、時音の気持ち次第ではないでしょうか。
まとめ
墨村良守と雪村時音の結婚についてのまとめ
- 墨村良守と雪村時音の結婚について
- 最終話時点で二人とも学生であるため結婚はしていない
- 時音は作中で「昔はバカにしてたけど…あんたの優しい所…大好きよ。そこはずっと変わらないでね」と発言している
- 良守は作中で「俺はっ…お前が元気に笑ってんのが…いっちばん好きなの!!」と発言している
- 良守の将来の夢は建築家であり、「俺はさ…別に大きい城じゃなくたっていいんだよ。つまり、お…おおおっ…俺とお前が住めるくらいの…」と発言している
- 時音の将来の夢は数学教師であり、「仕方ないわね、あたしが教えてあげる」と発言している
- 良守と時音が付き合うのかどうかは分からないまま終わっているが、時音の良守の発言の受け取り方次第で進展具合が変わると考えられる
結局、本編中に付き合うことはなかった二人ですが、最終話でのやり取りは読み手の受け取り方次第で交際に進展するかどうか考え方が違うと思われます。
良守の気持ちはすでに時音に伝わっているように思えますが、時音は良守のことを、これまでのように近所の弟のような立ち位置ではなくちゃんと一人前の男として見るようになったのではないでしょうか。
進展とは言えば進展していますが、最後の良守のほぼプロポーズと同等の台詞に対し何もツッコんでいないため、絶妙な距離感で終わっています。
今後二人が付き合うにしても時音の気持ち次第なところはありますが、良守からしてみれば一歩前進のような距離感が最終回になります。
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結界師 作者:田辺イエロウ |