猫猫の下女仲間で数少ない友達の小蘭。
小蘭は情報通ということもあり作中では何度も謎解き中の猫猫に情報を与えた陰の功労者ですが、一時期は読者からスパイ説も浮上しました。
そんな小蘭は奉公期間二年の間にどのようなことをしていたのでしょうか。
今回は小蘭についてまとめたものをご紹介したいと思います。
この記事で紹介する内容は?
- 小蘭について
- 小蘭の声優
- 小蘭が後宮で働く理由
- 小蘭の交友関係
- 小蘭が字を学ぶ理由
- 小蘭と手習い所
- 小蘭の手紙と就職先について
『薬屋のひとりごと』のアニメを視聴できるのはこちら! | ||
小蘭(シャオラン)とは
引用元:原作・日向夏 / 作画・ねこクラゲ『薬屋のひとりごと』 出版:スクウェア・エニックス
小蘭は貧しい農家の生まれの下級女官であり、猫猫に後宮内の情報をくれる友達でもあります。
年齢は猫猫より二歳年下(猫猫が初登場十七歳であるため、小蘭は初登場十五歳)。身長は猫猫よりも小柄です。
尚服所属で東側によく出没。洗濯小屋の裏が下女たちの駄弁り場所となっているため、そこで小蘭はよく他の下女たちと噂話を盛んに行っています。猫猫曰くおしゃべり娘とのこと。壬氏には人懐っこい栗鼠のような女官とも。
また、喋り方は舌足らず。
下級女官(下女)には農民出身・町娘・官の娘などいろんな者がいますが、小蘭は農村育ちで文字を読みことができません。ですが、性格とキャラクター性で下女仲間に知人が多く、作中では猫猫に文字を教えてもらっているシーンがあります。
猫猫自身も友達(あるいは妹みたいなもの)として認識しているほか、作中の謎解きに関わる貴重な情報源でもあります。
基本的に本編にあまり登場しないサブキャラクターですが、猫猫が後宮務めをしている間は短い休憩時間や洗濯場によく登場。貧しい環境で育ったせいか甘いものはいくらでも食べられるらしく、猫猫からおすそわけされた点心には目を輝かせて食べています。
小蘭の声優『久野美咲』さん
◇ 久野美咲さんの情報 ◇
- 出身:東京都
- 生年月日:1993年1月19日
- 職業:声優
- 事務所:大沢事務所
- 『かいじゅうステップ ワンダバダ』… ピグちゃん
- 『逆転裁判 〜その「真実」、異議あり!〜』… 綾里春美
- 『アイドルマスター』… 市原仁奈
- 『リコリス・リコイル』… クルミ / ウォールナット
- 『実は俺、最強でした?』… ティアリエッタ・ルセイヤンネル
- 『新米オッサン冒険者、最強パーティに死ぬほど鍛えられて無敵になる。』… アリスレート・ドラクル
小蘭が後宮で働く理由
小蘭は猫猫とほぼ同時期に後宮で奉公する下級女官ですが、彼女が後宮で働く理由は口減らしで親に売り飛ばされたからです。
しかし、小蘭からしてみれば後宮では仕事があり食べ物もそれなりに与えられるためそこまで苦ではない様子。親に売られた陰は見せず、甘いものに貪欲で噂好きであるなど、たくましい一面もあります。
一方で、奉公期間は二年と定められているため後宮を出た将来の職探しのことを考えています。なお、親に売り飛ばされて後宮にやってきた小蘭が年季明けに家に戻ることはないだろうと猫猫は踏んでいるため、余計に都か伝手探しに躍起になっている模様。
小蘭は服に興味がある
後宮に隊商がやってきた際、小蘭は「新しい服が欲しい」と呟いています。
下級女官の服は夏に三着、冬に二着与えられる仕事着だけであり、替えの服はよほど着古した場合のみ新しいものを与えられます。そのほかにも髪紐・下着・日用品なども全て支給品ですが、妃の侍女や生まれの良い物は実家から荷物が届けられることも。
しかし、何の後ろ盾もなく親に売られただけの小蘭にはそのような伝手もなく、私物を増やす給金もないため、高位の女官たちが買いたたいた後に残ったものを僅かな小銭で手に入れるしかありませんでした。
小蘭は猫猫に髪紐をプレゼントされる
隊商がやってきた最終日、猫猫は玉葉妃から小遣いをもらい小蘭と見物に回ります。
小蘭は手持ちがないため見て回り楽しむだけでしたが、猫猫は綺麗な色の髪紐を見つけると一つ購入。元気な小蘭に似合いそうな濃いめの桃色の髪紐をプレゼントし結ってあげるのでした。
小蘭は喜びを表すように猫猫に抱き着いており、猫猫も妹を持ったような気持ちが芽生えています。
小蘭の交友関係
小蘭はおしゃべりで愛嬌のあるキャラクターのせいか、猫猫の知らないところで新キャラである子翠とも友達になっています。
また、猫猫に連れられて医局に同行しており、やぶ医者(虞淵)とも知り合いに。宦官というだけで女官に冷たい目で見られるやぶ医者にとって普通に接してくれる小蘭の反応は嬉しかったそうで、彼にとって小蘭の存在は癒しの模様。
猫猫曰く小蘭は後宮のいたるところで可愛がられているとのこと。
小蘭、子翠、猫猫の三人組
子翠登場後は、小蘭、子翠、猫猫の三人でつるむことが多くなっています。
年季まであと半年に迫った小蘭は働き口を探していましたが、子翠の勧めで大浴場にいくことに。子翠曰く妃専用の浴場に入り伝手を作りにいくというやり方で、妃のマッサージをして気に入られれば仕事先を紹介してくれるという算段。
そのため、三人は大浴場で伝手作りのためのアルバイトを開始して見返りに装飾品や果実ジュースなどを獲得しています。その後も猫猫がいない時にもマッサージをしているらしく、簪を貰ったりしています。
猫猫曰くこの三人でつむるのは楽しかったと独白しているので、利害関係のない純粋な付き合いだったことが窺えます。
玉葉妃の新入り女官・赤羽が登場した際には、猫猫は同年代の赤羽を小蘭と子翠に紹介しており、残り少ない年季の中で赤羽とも仲良くなっています。
高順に餌付けされて猫猫のお目付け役をしたことも
壬氏はとある変人軍師から青い薔薇の話を持ち掛けられ、薔薇が咲く猶予のない期限付きの依頼を猫猫に頼みます。
猫猫は一つのことに集中すると休憩も取らずに動き回る、またそのせいで傷口が開くなど自分を顧みないという長所とも短所ともいえる部分があるため、高順はお目付け役として猫猫と親しい小蘭を連れてきました。
小蘭は仕事がサボれる上に点心まで貰えるという待遇に大喜びで引き受けたそうです。何気に壬氏や高順に認識されている時点で小蘭も普通の下女の範疇を超えてしまったように思えますね。
なお、猫猫曰く高順に餌付けされていた模様。
小蘭は猫猫から字を教わる
後宮女官の識字率向上のために壬氏は小説を妃に流行させており、その目論見通り小蘭も女官に読み聞かせてもらったのを機に『字』に興味を持ちます。
そのため、仲の良い猫猫に字を教えて欲しいと頼み込んでおり、猫猫もこれを了承。猫猫が地面に書いた文字を小蘭が真似て書いて覚えるという勉強法をとっています。初めて教わったのは字は自分の名前の『小蘭』。
最初は猫猫が読み聞かせると提案しましたが、小蘭は自分だけそんなズルはできないと生真面目なところを見せたため、思わず猫猫は小蘭の頭を撫でています。
なお、自分の名前である『小蘭』の字が思ったより難しく苦戦。猫猫から見ても地面に書かれたものが小蘭と読めないレベルであったため、まだまだ練習中。
また、猫猫曰く小蘭という漢字も一般的に使用されている字を猫猫が勝手にあてたものであり、それが小蘭の名の漢字なのかは不明。小蘭の両親も字を習っていないと予想されるため、そもそも正解が分からない模様。
小蘭が字を学ぶ理由は小説を読むためだけではなく、字を覚えることで仕事の幅が広がるためであり、字を読める・書ける女官が後宮外の事務処理に回されるように、後宮の奉公期間が終わった後も就職に有利だからです。
小蘭は手習い所の一期生になる
壬氏が小説を広めたのは識字率の向上が目的ですが、本当の目的は識字率を上げることで奉公が明けた下女の就職先を広げるというもの。そのため、見事に小説が広がり字を学ぼうとする下女が増えたため、次に下女が読み書きを習える『手習い所(学校)』を後宮内に作ろうと構想し、猫猫に相談。
これには年季明けの下女の仕事にも繋がるため猫猫も大賛成。
そして、後宮の北側にある建物を改修し、表向き『職業訓練』として触れ回り手習い所を開きます。
小蘭は手習い所の第一期生に選ばれて参加。
最初は十人程度だったのが現在は二十人ほどに増えているそうで、最初のうちは日常的な言葉から建国物語の読み聞かせなどを学習。小蘭は睡魔と戦いながら熱心に勉強。わからないところなどは授業の終わりに老宦官の教師に教えてもらっているらしく、猫猫曰くまるで孫のように扱われているとのこと。
なお、勉強の成果か日常会話で「神出鬼没」などおよそ小蘭から出てくる言葉としては想像のつかない熟語を使うようになっていきます。
小蘭は危うく処罰を受けそうになるも猫猫に助けられる
子翠の勧めで始めたマッサージが好調らしく、簪の貰い物や次回の予約までしてもらったと順調な様子を報告する小蘭でしたが、とある失敗を犯してしまいます。
ある日、上機嫌で猫猫にマッサージ業の成果を報告をしていた小蘭。しかし、前方不注意で荷物を運んでいた宦官とぶつかってしまうことに。不運にも宦官が運んでいたのは楼蘭妃が夕涼みに頼んでいた貴重な氷であり、小蘭がぶつかったせいで人一人を買える高級な氷は砕けてしまいます。
この失態で縛り首にはならないものの、鞭打ちはあり得ると狼狽える宦官、そして青ざめる小蘭。小蘭はどんな罰が下るのか想像すると恐ろしくなって泣きじゃくります。
しかし、このままでは小蘭が罰を受けることになると考えた猫猫は使える伝手は何でも使ってでも小蘭を助けようと行動開始し、壬氏に調理場と材料の提供を頼み込むのでした。
なお、壬氏に自分がやらかした失態ではないのになぜそこまで必死にやる必要があるのかと問われた猫猫は、小蘭の笑顔を思い出しながら「寝覚めが悪いから」と即答。猫猫は普段から小蘭の就職先が普通のものであるように祈っていたり、最悪緑青館の紹介は最終手段と考えていたり、小蘭に対してかなり感情移入していることが窺えます。
そのため、このまま小蘭が処罰されれば寝覚めが悪く、かつ仕事に支障をきたすと説明すれば、壬氏は猫猫の仕事に支障が出るのは困るとして、全面的に猫猫に協力。調理場の使用許可と必要な材料を用意させるのでした。
結果、猫猫は揃えた貰った材料と砕けた氷を使って『氷菓(アイス)』を作り上げると、小蘭と氷を運んでいた宦官はお咎めなく事なきを得るのでした。
なお、氷菓完成後に宦官が氷菓を楼蘭妃の下へ運ぶのと入れ替わるように子翠が登場。猫猫、小蘭、子翠の三人は残った氷菓を仲良く食べるのでした。
猫猫と子翠がいなくなった後
子一族の謀反によって子一族は皇弟が率いる華軍によって滅ぼされました。
その後、玉葉妃は東宮を無事に東宮を出産。皇帝が玉葉を后にとると同時に猫猫もお役目御免となり後宮を出て花街の薬屋に戻ることに。そして、当然ながら楼蘭妃は子一族の一件でいなくなったため、小蘭からしてみれば突然猫猫と子翠がいなくなったことになります。
小蘭が二人がいなくなったことに気付いたのは後のことであり、事後報告で表向き猫猫と子翠は引き抜かれて後宮を出たと教えられたそうです。
猫猫が薬屋に戻ったある日、赤羽が訪ねてくると手渡されたのは小蘭からの手紙。赤羽曰く小蘭は「一言くらいあってもいいのに」と寂しくて落ち込んでいた様子だったとのこと。
小蘭の手紙
赤羽が猫猫に渡した手紙は二通。一つは猫猫宛、もう一通は子翠宛でした。
手紙の差出人のところには何度も何度も地面に書いて練習していた字で小蘭の名前が書かれており、猫猫が文を広げると発展途上の拙い文で、書き損じた字を塗りつぶしては精一杯の現状を綴っていました。
そして、文末には『いつかまたあいたいな。また氷菓食べたいよ』と書かれていたました。
おそらく子翠に宛てた手紙は届ける先がないため猫猫に渡されたようですが、猫猫は子翠の文を確認することはしなかったものの、きっと子翠の手紙にも同じことを最後に書いているのだろうと推測。
この手紙を子翠が読むことはないとわかっているせいか、猫猫は小蘭の最後の分を読むと頬に生暖かいものを流し紙面を濡らしています。
猫猫にとって小蘭と子翠は本当の意味で友達だと思っていたため、このような結果で離れることになったのは不本意だったのかもしれません。また、小蘭に本当のことを言えないもどかしさもあったのでしょうか。
小蘭の就職先
猫猫に宛てた手紙の中には小蘭の就職先が書かれています。
小蘭は仕事ができる性分ではないため、年季を明けても結局後宮に引き止められることはありませんでした。しかし、その明るい性格を下級妃の一人が気に入って実家の妹の下女にと雇ってくれたそうです。
猫猫曰く愛嬌のある小蘭ならすぐに打ち解けるだろうと、ひとまず小蘭の就職に安堵。また、猫猫と子翠がいなくなってからは赤羽が二人に代わって小蘭と一緒にいたのではないかと、赤羽がやたら小蘭について詳しいため猫猫は予測しています。
とは言え、小蘭は奉公期間を終えてしまったため今後の出演は極めて低くなるでしょう。
小蘭のその後
その後も小蘭は何度か拙い字で手紙は書いているそうですが、残念ながら住所が書かれていないため猫猫は手紙を出せずにいます。
都のどこかのお屋敷勤めであるそうですが、広い都で偶然再会することは難しく、小蘭の再登場は未だありません。
なお、原作者である日向夏先生への質疑応答にて『小蘭は元気にしているか』という質問に『あーゆーのが長生きします』と回答。他にも再登場に関しては『ネタがなくなったらでます』と回答されているため、退場したわけではなさそうです。
また、日向夏先生のTwitter情報によると、小蘭は数年後に同僚と結婚して周りに祝福されて幸せになるはず──とのこと。
再登場すれば不幸になる可能性があるとも匂わせているため、できれば幸せ路線で再登場してほしいものです。
まとめ
- 小蘭は猫猫より二歳年下の下級女官で尚服所属
- 小蘭の声優は『久野美咲』さん
- 小蘭は親に口減らしのために売られたが、噂好きで明るく人懐っこい性格
- 小蘭の交友関係は広く、中でも猫猫と子翠、赤羽と仲が良い
- 小蘭は奉公期間が明けた就職先を探すために字を覚える
- 小蘭が奉公期間を終える少し前に子一族の謀反によって子翠がいなくなり、その後すぐに猫猫が役目を終えて後宮を去ったため、友達が二人何も告げずに消えたことを寂しく思い落ち込んでいる
- 猫猫と子翠がいなくなった後は、赤羽が小蘭の側にいたようで、赤羽は小蘭について詳しくなっている
- 小蘭は猫猫と子翠に手紙を書いており、文末には『いつかまたあいたいな。また氷菓食べたいよ』と綴っている
- 小蘭は下級妃の一人に気に入られて実家の妹の下女に雇われた
- 小蘭は年季が明けた後、紹介先のお屋敷勤めとなり後宮を出ている
- 小蘭は何度か猫猫に手紙を書いているものの、肝心の住所が書かれていないため猫猫は返事を出せていない
猫猫にとって小蘭とは、最初こそ誰でもいいから情報源がいれば便利程度の認識でしたが、ともに過ごす内にすっかり絆されてしまっています。
猫猫にしては無条件に小蘭の幸せを願っているため、読者としてもこのまま小蘭が平和に幸せになってほしいと思いますね。
ただ、子翠とも再会してほしい気持ちもあるので、再登場は期待したいところです。
\ 薬屋のひとりごとのライトノベルはこちら /
薬屋のひとりごと 著者:日向夏 |
|
\ 薬屋のひとりごとの漫画・グッズはこちら /