『HUNTER×HUNTER』に登場するゾルディック家の四番目の子供、アルカ=ゾルディック。
キルアの妹あるいは弟として描かれるアルカの中には『ナニカ』と呼ばれる正体不明の存在が宿っています。ナニカは、いつ発動するかわからない「おねだり」と何でも叶う強力な能力を有していることから、ゾルディック家の地下室に幽閉されていました。
今回はアルカ=ゾルディックとナニカの性別・能力・正体について判明している部分をご紹介したいと思います。
アルカ=ゾルディックとは
引用元:冨樫義博『HUNTER×HUNTER』 出版:集英社
アルカ=ゾルディックは、暗殺一家ゾルディック家の五人兄弟の四人目の子供にあたります。キルアが12歳、末っ子のカルトが10歳という設定なので、年齢は11歳。
父親のシルバ曰く「あれは人ではない。家族だと思ってはいけない」「あれは別の何処かから来た闇だ」とのことで、幼少期は執事をあてて屋敷で一緒に暮らしていたものの、現在は厳重なセキュリティで封鎖された地下室の個室で半ば軟禁状態となっています。
キルアはアルカを大切な妹として接していましたが、現在まで幽閉に口を出さなかったのは、おそらくイルミの針に操作されていたものと推測されており、キメラアント編直後、ゴンを助ける際にアルカを幽閉から救出し命をかけて守り抜く覚悟を決めました。
なお、アルカの身体能力は普通の子供とかわらない模様。
アルカの性別
アルカの性別は作中で明言されていないため現在も不明です。
作中での扱い・公式ガイドブックの説明・本人の容姿や一人称において、いずれも性別が統一されていないことから、アルカが『女性』でナニカが『男性』、あるいはその逆か、アルカの性自認が男性でキルアが女性として接している──などの考察があります。
公式設定における性別
ゾルディック家として、基本的にアルカを『弟』として接しています。
シルバやイルミにミルキといったゾルディック家の男性はアルカを明確に『弟(男性)』として扱っており、回想でアルカの世話を務める執事らも一様に『坊ちゃん』と定めています。
なお、公式ガイドブックとなる『HUNTER×HUNTERハンター協会公式発行ハンターズ・ガイド』において、アルカは弟と記載されていますが、本ガイドブックには記載された情報ミスが目立つこともあり信憑性が疑われているようです。
キルアの扱い
ゾルディック家の人間がアルカを『弟』として接する反面、キルアのみがアルカを『妹』と呼んで接しています。
キルアがアルカの力を借りるためにゾルディック家に戻った回のタイトルが『兄妹』であり、キルアはシルバに向けて「オレは兄妹としてあいつに頼む」と意思表示するほか、移動中の雑事を全部任せるためにカナリアを同行させた際にゴトーがカナリアの同行を疑問視すると「アルカは『女の子』だぞ!」と指摘しています。
この出来事からアルカが『妹』である可能性も浮上していますが、キルアがアルカの性自認を尊重して接している可能性もあるため、結局のところ性別を確定できません。
なお、モラウと連絡を取った際は彼が「兄貴が弟を…!?」と発言しているため、おそらくキルアはゾルディック家の家族内指令を話した際にアルカを弟と伝えている節があります。一方で、ゴンには妹と紹介している模様。
しかし、キルアがモラウと連絡を取った際のアルカは「寝ている」状態で、ゴンに紹介した際は「起きてる」状態という違いがあるため、キルアはアルカが起きている間は女の子として接しているのかもしれません。
見た目と性格からの印象
アルカの外見は一見して女の子にしか見えません。
パッツンの長い黒髪、袴・和装をモチーフにした可愛らしい衣装、ぬいぐるみだらけの部屋など、典型的な女の子像として描かれています。また、一人称は「あたし」で、アニメ版の声優は女性が担当(ゴンとキルアも同様で、声変わり前の子供なので女性が担当していてもおかしくはない)。
性格もキルアに対しては無邪気で甘えん坊な部分が多く、キルアとの関係は「兄と妹」として自然に描かれています。
ファン考察と作品内の位置づけ
アルカの性別に関しては明言されていないため「生物学的には男の子だが、性自認は女の子(トランスジェンダー的な解釈)」とする意見が多いようです。
他には、アルカが『女性』でナニカが『男性』、あるいはその逆という見解もあり、アルカの性別の考察はまだまだ収束を迎えていません。
ナニカの正体 / 暗黒大陸出身の出所
引用元:冨樫義博『HUNTER×HUNTER』 出版:集英社
ナニカの正体は、単行本33巻収録の幕間ページで「暗黒大陸出身」と明記されています。
また、作中に登場する五大厄災の一つ「ガス生命体アイ」は、「欲望の共依存」という異名を持つ黒いガス状の生命体であり、ナニカ同様に黒い目と口に「あい」という相槌を発声。そして、人類が保管する暗黒大陸へ行った人間が縄状に捩り殺された死体などが映し出されています。このような類似要素から、ナニカの正体は「ガス生命体アイ」ではないかと予想されています。
人類は暗黒大陸に挑戦する度に人類滅亡級の厄災を抱えて敗走してきたというのが、V5が条約締結後に水面下で試みた成果であり、ジンは「案内人が戒めのため持ち帰らせた」と推察しています。
そして、かつてネテロはジグ・ゾルディックとリンネ=オードブルの三人で公式記録にないお忍びで暗黒大陸に赴いたことがあります。つまり、ナニカはゾルディック家の先祖(ジグ・ゾルディック)がネテロとともに遠征した際に連れ帰ったのではないかと考えられています。
その場合、ナニカがどのようにしてアルカに寄生および共存するようになったのかは不明。物心つくまでキルア以外がナニカの存在に気付いていなかったことから、未就学児以前に寄生していることがうかがえます。
アルカとナニカの関係性
基本的にアルカの肉体に寄生・共存しているのがナニカになります。
二重人格ではなく二人は全く別の異なる存在で、アルカはキルアを「お兄ちゃん」と呼び、ナニカはキルアを「キルア」と名前で呼びます。外見的な特徴としては、ナニカが表に出てきている時は目元に靄がかかったように真っ黒(黒目)になります。
二人が入れ替わる条件としては、『お願い」一つ聞くと白くなる』『三つ「おねだり」聞けば黒くなる』というのが前提であり、お互いはお互いを共感できるようです。
二人ともキルアが大好きですが、キルアがイルミを危惧してナニカにもう出てこないように命令した際、ナニカは内に引っこみますが、アルカは内側に眠るナニカの感情をくみ取れるようで、ナニカを泣かしたキルアを怒り「アルカに優しいお兄ちゃんはナニカにも優しくなきゃダメ」と言い放ちました。この言動から、アルカとナニカは自らの意思で共存し、かつ兄弟姉妹のように互いを大切に思っていることがうかがえます。
なお、アルカが起きているのはナニカが眠っている時だけとのこと。
能力の詳細 / おねだりとお願いのシステム
引用元:冨樫義博『HUNTER×HUNTER』 出版:集英社
ナニカの能力は端的に述べると「どんなお願いでも1つ叶える」というものです。
願いを叶えるにはまずアルカの「おねだり」を三つ聞き入れ叶える必要があり、その見返りとして「お願い」を一つ叶えてくれる仕組み。願いには限界がなく、何でも叶えてくれるものの、アルカへの「お願い」が大きければ大きい程に次のアルカの「おねだり」の内容が大きくなる等価交換の法則になります。
しかし、等価交換とは言っても大きなお願いの尻拭いをするのは次にアルカにお願いをしようとおねだりを聞く別人であるため、実質前回のお願いが軽度であればノーリスクで「お願い」を叶えることができます。
一方で、アルカの「おねだり」を4回連続で断ると、「断った者」と「その者が最も愛している者」が同時に死ぬことになります。また、前回のお願いの内容次第で、次の「おねだり」の難易度と、4回以上断った時の死者の数が増えるのが最大のリスクとなっています。
「おねだり」を4回連続で断った場合の被害の法則
「おねだり」を4回連続で断った場合の被害人数は、「二人」と「大勢」で異なる場合があります。過去の被害状況からゾルディック家が検証した結果、被害者に選ばれる法則を見つけました。
- おねだりを4回拒否または失敗すると、拒否した人物とその最愛の人の最低「二人」が死ぬ。
- 死者の数は前の願いの規模に比例して増える。
- 拒否した人物とその最愛の人の二人の犠牲で足りなければ、「過ごした時間の長い人」から順に選ばれて死亡する。
シルバがナニカを幽閉していたのはこの無差別に死者を生み出すリスクが原因であり、下手をすればゾルディック家はもちろん万単位の道連れ犠牲者を出すことになるためでした。
その他の「おねだり」のルール
ゾルディック家が共有する「おねだり」に関するルール。
- アルカからの「おねだり」を失敗して惨殺(リセット)されると、アルカの「おねだり」の難易度がレベル1に戻る
- アルカが誰かに「おねだり」している途中で別の誰かに「おねだり」が移ることはない
- 「おねだり」されている誰かが途中で死ぬと「おねだり」は失敗とみなされて最低でももう一人死ぬ(※最愛の人・過ごした時間の長い人に該当)
- アルカが名前を知らない人物には「おねだり」できない
- 同じ人間が連続してアルカに「お願い」することはできない
キルアしか知らないルール
以下がキルアしか知らなかった秘匿ルール。
- ナニカは壊すのが得意だが治すのは苦手のため、治す時は実際に対象に触れなければ力が出せない(※ゴンの下へ届けたのはこのため)。治す行為は疲れるのかすぐに寝てしまう。また、何かを治す「お願い」をした後に残酷な見返りはない。
- 結果的に叶える「お願い」が一つであれば、条件指定をして複雑な「お願い」ができる
- キルアのみ「お願い」ではなく「命令」が可能。「おねだり」のリスクを背負わずお願いを叶えられる。
また、アルカが起きている時間は以下の範囲。
- ナニカの「おねだり」が失敗して人が死んだ後、ナニカが次の誰かにレベル1の「おねだり」をするまでの間
- ナニカに「おねだり」されている誰かが途中でナニカの下から離れて「おねだり」が中断されている間
- ナニカが何かを治して眠った後、誰かが「アルカ」にお願いをしてそれがかなうまでの間
まとめ
以上『アルカ=ゾルディックとナニカの性別・能力・正体』についての紹介でした。
アルカは、愛らしい外見とは裏腹に暗黒大陸の厄災「ガス生命体アイ」と共存し作中最強レベルの能力を持つ強大な存在です(※「ガス生命体アイ」は確定ではない)。
「おねだり」と「お願い」のルールは複雑で、願いの大きさに比例し代償は極めて重いものとなりますが、現状、キルアだけは特例でルールを無視して「命令」の形で願いを叶えてもらえることができます。
暗黒大陸に上陸すればナニカの正体が確定されると思いますが、果たしていつになるのか…。



