炎炎ノ消防隊に登場する『伝導者』と呼ばれる存在。
初めてその名前が登場したのは単行本4巻の烈火星宮との闘いであり、その目的は「全ての人間を炎に変えて地上を炎炎ノ炎で包む」と言われていましたが、正体が発覚したのは最終章である単行本33巻でした。
では、伝導者とは何者でなぜ地上を救いの炎で焼き尽くそうとしていたのでしょうか。
今回は伝導者の正体や目的、伝導者一派をご紹介したいと思います。
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伝導者とは?
引用元:大久保篤『炎炎ノ消防隊』 出版:講談社
伝導者とは一説に大災害でできた空間の裂け目より来た者と言われています。
約250年前に世界を荒廃させた大災害後に向こう側の次元から空間の裂け目を通ってやってきた存在であり、人間ではなく、されど偶像ではなく、人体発火の炎など全てを知っている存在です。
伝導者の目的は250年前の大災害を再び起こして不完全な地球と人類を救いの炎で焼いて第二の太陽に変えることだと言われていますが、その目的は終盤まで謎に包まれていました。
伝導者の正体
伝導者の正体は人類の集合的無意識が形を成した存在です。
集合的無意識とは、人類に共通して伝えられる無意識化の総意をさし、伝導者は人類の無意識そのもの、人類が秘かに望む願いを実現する存在となります。劇中に描かれた絶望(大災害前の描写が違う世界や、怒りや憎悪・不安や人為的破壊に自然災害といった人類の絶望の歴史)こそが伝導者の正体となります。
聖女ハウメアは生まれてからずっとこの集合的無意識を受信し『伝導者とは何か』『無意識とは何か』を知り、イメージの終着点、人類は進化の果てに絶望を望んでいると結論付けました。
伝導者一派の目的
聖女ハウメアは集合的無意識を受信することで人類は進化の果てに絶望を望んでいることを知ります。
神が人を生んだのではなく人が絶望から神を生んだ──。そして、神こそが新たなる絶望を生む──。
神とは太陽神(宗教)に限らず、人の『救い』となる友・情報・科学・芸術・文明・家族など何でも構いません。しかし、その『救い』とは裏腹に人類の歴史は戦争・虐殺・事故・災害・病気といった多くの大打撃を受け多くの絶望が生まれてきました。
そして、その多くの絶望から多くを学び倫理・価値観・医療・技術・法律を得ると、文明は進歩し一人一人の魂の価値を上げ死を遠ざけることに成功し、人類は安全を勝ち取ったわけです。
しかし、安全になればなるほど『救い』が強くなるほどに死が恐ろしくなり心の恐怖は強くなりその絶望も強くなって大災害が起きたのです。
『救い』が強くなるほどその分だけ『絶望』も強くなる。そのため、聖女ハウメアは因果である絶望と救済の連鎖を止めるには死をもって以外に救済はないと考えるに至り完全な大災害を引き起こそうとしていました。
したがって、伝導者一派の目的は人類を死をもって救済すべく星を第二の太陽に変えようとしたわけです。
8人のアドラバーストを集める理由
アドラバーストは異界『アドラ』の炎でありあらゆる熱に干渉できる特別な炎です。そのため、大災害を引き起こすには不可欠な要素です。
伝導者一派が8人の柱を集めていた本当の理由は『アドラバーストの覚醒』が狙いであり、8人のアドラバースト持ちを集めることでアドラとこの星を繋ぐ柱を用意するためでした。
約250年前の大災害の原因は大量に放出されたアドラバーストによるものですが、失敗に終わった理由はアドラバーストを持つ柱が不足していたからです。
しかし、幸いにもアドラと星の繋がりは強くなったため、伝導者一派のヨナは蟲とともにこの星に来ることができ、天照のアドラバーストで再度文明を築きアドラと繋ぐ柱を生もうとしたのが太陽暦の始まりの出来事になります。
この星にやってきたヨナが大災害の生存者でありキャラバンのリーダーだったラフルス一世を殺害後、ラフルス一世に成り代わり『聖陽教』を立ち上げ教祖として人類を復興および再建し文明を築いたのは、約250年後に星を滅ぼすための盛大な準備期間となります。
伝導者一派一覧
伝導者麾下・柱
名前 | 階級 | 能力 |
天照 | 一柱目 | ※世代不明 アドラリンクで人に憑りつき操る |
ハウメア | 二柱目 | 第三世代能力者 熱エネルギーを電撃に変換し、アドラリンク時には電気信号で人を操る |
象 日下部 | 三柱目 / 灰焔騎士団団長 | 第三世代能力者 アドラリンク時、宇宙の膨張熱を操作し時間を操る |
因果 春日谷 | 五柱目 | 第三世代能力者 熱エネルギーの流れから発火・爆発を予測。熱エネルギーの変遷から未来のビジョンが視える |
シスター 炭隷 | 七柱目 | ※世代不明 寒い時に自然に身体が震える生理機能「ジバリング」を強化し超振動を起こす |
柱とは? | ハウメアの正体 | インカの死亡 |
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アイリスの正体 | ||
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伝導者麾下・守リ人
名前 | 階級 | 能力 |
カロン | 二柱目の護衛 | 第二世代能力者 運動エネルギーを熱エネルギーに変換してカウンター攻撃 |
アロー | 三柱目の護衛 / 灰焔騎士団 | 第三世代能力者 炎で作った弓矢で攻撃 |
リツ | 四柱目の護衛 | 第三世代能力者 死体を焔ビトとして操る |
カロンの死亡 | アローの死亡 | リツの死亡 |
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伝導者麾下・灰焔騎士団
名前 | 階級 | 能力 |
ヨナ | 団員 | 第三世代能力者 熱で血流を操作し局所的な体のむくみを利用して姿形を変える |
アサルト | 殲滅特化兵 / 元屠リ人 | 第三世代能力者 炎で作った大型の弾丸で攻撃 |
ハラン | 団員 | 第一世代能力者 ※浅草で角付きの焔ビト化 |
フレイル | 団員 / 第3特殊消防隊 | 第三世代能力者 鎖に炎の鉄球がついた連接棍で攻撃 |
ミラージュ | 団員 / 第3特殊消防隊 | 第三世代能力者 熱で空気に密度差を作って陽炎を生む |
伝導者麾下・紫煙騎士団
名前 | 階級 | 能力 |
オロチ | 団員 | 第三世代能力者 炎の鞭を操る |
アイアン | 団員 | 第三世代能力者 体内の鉄分を加熱し即座に冷却することで身体の硬度を操作する |
サソリ | 団員 | 第三世代能力者 不明 |
とんがりフードその2 | 団員 | 第三世代能力者 不明 |
伝導者麾下・屠リ人
『屠リ人』=対能力者のエキスパートであり能力者の暗殺を得意とする戦闘特化集団。
名前 | 階級 | 能力 |
ゴールド | 屠リ人 | 第三世代能力者 生み出した熱エネルギーを金属の籠手に流し磁力に変換して操る |
ストリーム | 屠リ人 | ※世代不明 炎で起こる気流を利用して竜巻やカマイタチを生み出す |
ドラゴン | 屠リ人 | ※世代不明 自在に自分の身体を焔ビト化させて黒く硬質化。ドラゴンのような形態に変化させ、人間を越えた圧倒的な攻撃と防御を持つ |
伝導者麾下・大災害執行特務部隊
名前 | 階級 | 能力 |
フェアリー | 執行官 | 第三世代能力者 引力を操作する / 重力で時空を歪め時間の運びに干渉 |
まとめ
以上「伝導者の正体・目的・一派」の紹介でした。
伝導者の正体は人類の集合的無意識を形を成した存在であり、人類が無意識に抱く絶望によって大災害を引き起こすのが目的でした。
集合的無意識を受信する聖女ハウメアの見解でもある「死をもって救済」が人類を救済できる道筋であるとして、伝道者一派は伝導者およびハウメアに共感する者たちの集団となります。
伝導者麾下メンバーにおいては色々と組織が分かれているため覚えづらいですが、ネームドキャラクターは案外少ないですね。
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炎炎ノ消防隊
作家:大久保篤
出版:講談社 全人類は怯えていた──。何の変哲もない人が突如燃え出し、炎の怪物’焔ビト’となって、破壊の限りを尽くす’人体発火現象’。炎の恐怖に立ち向かう特殊消防隊は、現象の謎を解明し、人類を救うことが使命! とある理由から’悪魔’と呼ばれる、新入隊員の少年・シンラは、’ヒーロー’を目指し、仲間たちと共に、’焔ビト’との戦いの日々に身を投じる!! 燃え上がるバトル・ファンタジー、始動!! |
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