漫画『GANTZ』に登場するガンツの敵対勢力として登場した吸血鬼。
吸血鬼は玄野計が死ぬよりも前からガンツのプレイヤーと接触し敵対してきたようですが、東京チームの入れ替わりが激しいせいか吸血鬼の情報に関しては西丈一郎も知らず、かっぺ星人編で初めて登場します。
では、吸血鬼の正体は何だったのでしょうか。
今回は吸血鬼の正体や最後についてご紹介したいと思います。
この記事で紹介する内容は?
- 吸血鬼(ヴァンパイア)の正体・特徴・目的・能力
- 吸血鬼(ヴァンパイア)の活躍と動向
- 吸血鬼(ヴァンパイア)の最後
吸血鬼(ヴァンパイア)とは
引用元:奥浩哉『GANTZ』 出版:集英社
ガンツのミッションとは関係なくプレイヤーに影響を与える組織化された黒服の集団であり、自らを吸血鬼(ヴァンパイア)と呼称。
ガンツの標的ではないため殺しても得点にはならないものの、ガンツスーツに匹敵する身体能力を持ち、スーツの耐久力を破壊する弱点を知っているなど、非常に厄介な相手でもあります。
初登場はかっぺ星人編のクリア直後、転送が開始された際にプレイヤーを襲撃。玄野計の活躍で大勢のプレイヤーが生き残ったにもかかわらず、ほとんどのプレイヤーが彼らによって惨殺されました。
ガンツのプレイヤーを『ハンター』と呼称し、執拗に根絶やしを企んでいる模様。
吸血鬼(ヴァンパイア)の正体
吸血鬼(ヴァンパイア)の出自については劇中でも明らかにされていませんが、人間の体内に吸血鬼ウイルスが入ることで吸血鬼化するようです。
吸血鬼化の特徴は背中に翼のような形をした痣の発現と鋭く尖った牙が生えることのほか、人間の血を好むようになります。また、皮膚が頑丈になり筋力が強くなることで身体能力が向上しますが、外見上人間と違うのは牙があるかどうかのみ。
主食が人間の血液ということから吸血鬼のモデルになっているのではないかと自らの種族を推察。
なお、人間の食事だけでも生きていけるものの慢性的な頭痛と背中に羽のような湿疹が出現するため、血液を補給すると格段に楽になる模様。
吸血鬼化した後の寿命などは不明。
吸血鬼(ヴァンパイア)はどこからやってきた?
吸血鬼化は、吸血鬼ウイルスが生物の体内に入り数週間かけて細胞を吸血鬼のものに入れ替えることで完成します。
このウイルスのような働きを持つのが『ナノマシーン』であり、吸血鬼化ウイルスの基。出自は不明ながら数百年前には存在する模様(地球産なのか他の惑星産かも不明)。
しかしながら、カタストロフィ編で女吸血鬼(きるびる)が「ここも…もう終わりね」と発言していたことや、元々ガンツの標的にされているのは地球に移住してきた異星人という前提を踏まえると、吸血鬼も他惑星から移住してきた異星人の一つの可能性はあります。
吸血鬼の講師がセミナーで世界中で知られる吸血鬼のモデルになっていると述べているため、少なくとも数百年前から地球人に紛れて暮らしているようです。
吸血鬼(ヴァンパイア)の正体は星人?
GANTZ MANUAL掲載の奥先生の解説に、吸血鬼はこれまでガンツの標的にされてきた星人の一種と書かれています。
種族の特徴としては、人間社会に寄生するタイプの星人であり、ガンツワールドと現実世界の両方に同時に存在する珍しいタイプとのこと。
したがって、元々は他の星人同様にやはり他惑星から地球に移住してきた異星人だと考えられます。
吸血鬼(ヴァンパイア)の目的
吸血鬼はこれまで登場したネギ星人や田中星人などガンツに標的にされてきたひっそりと地球で暮らす星人とは違い、人間を家畜と称し捕食対象として見ています。
また、人間ではないことに誇りを持っており、常人を凌駕する身体能力を秘めているなど、地球人が吸血鬼に勝てる道理はありません。
しかし、彼らには明確な『敵』がいるのです。
それが黒い機械の服を着た連中であり、彼らは吸血鬼にとって唯一の天敵。そのため、吸血鬼は仲間を集い組織化するとセミナーを開いてガンツの住人の情報や弱点を共有しています。
その目的は天敵であるガンツの住人を根絶やしにするためです。
なお、天敵を根絶やしにしたあとに地球を支配するのかは不明。これまで通り家畜として好きな時に捕食するのかもしれません。
吸血鬼(ヴァンパイア)の能力と道具
吸血鬼は不死身ではありませんが常人を凌駕する身体能力を持ちます。
加えて、身体から複雑な機構を持つ武器を現出させる能力を有しており、劇中では拳銃や刀を掌から創造し使用していました。
また、天敵であるガンツの住人に対抗すべくステルス機能を見破る特殊なサングラスやコンタクトレンズを開発しており、科学力においても地球人を凌ぐようです。
吸血鬼の能力まとめ
- 人間を凌駕する身体能力
- 身体から武器を創造
- 対ガンツの住人用の特殊サングラスとコンタクトレンズ
和泉紫苑を襲撃し殺害
吸血鬼はガンツのプレイヤーの情報を組織内で回しており、とくに和泉紫苑に執着(GANTZ minusにおいて氷川と和泉は戦闘経験がありますが、和泉は記憶を消して解放されているため覚えがない模様)。
かっぺ星人編でガンツのプレイヤーを襲撃し和泉と吸血鬼が対峙しますが、その際に和泉の尊顔を写真に収めており、その後に和泉の顔画像が組織内で共有。そして、和泉を生け捕りにするよう部下に通達します。しかし、吸血鬼の中でも実力者である齋藤一綺が統率するグループが渋谷で和泉を襲撃するものの、和泉はスーツをオシャカにしながらも彼らを一人で撃退したため失敗しました(14巻~15巻)。
オニ星人編ではガンツのプレイヤー情報(プレイヤーの位置、和泉やスーツの弱点など)を彼らにリーク(17巻)。しかし、オニ星人側が向かわせた幹部たちが全滅したと部下から連絡を受けると、オニ星人のボスが動き出すこととなり、氷川は「アイツが直接やり合うとか俺も想定してなかった。アイツが出るならハンターは一人も生き残らない」として撤退を決めており、途中ですれ違った玄野計たちに「一人でも生き残ったら相手してやるよ」と言いのけて渋谷を去りました(18巻)。
しかし、ガンツのプレイヤーがオニ星人に勝利するという誤算が生じることに。
その後、フリーライターの菊池がガンツチームと敵対する組織の建物を突き止めて吸血鬼と接触し、取引の材料としてガンツチームの一人の住所──和泉紫苑の情報を提供。
その晩、和泉は電車内で西丈一郎とたまたま鉢合わせたところで吸血鬼の襲撃を受けることになり、乗客を巻き添えにしながら電車を破壊し彼らを撃退。一方で、菊池から連絡を受けた玄野(記憶を消されて解放されているため和泉や部屋のことは覚えていないが襲撃のことを教えるように頼まれる)は携帯電話に登録されていた和泉に連絡し襲撃があるから逃げるよう伝えると、和泉はすでに終わったと返答。
が、自宅マンションに着いたところで再び吸血鬼の襲撃を受けると住所が割れていることに気づき彼らを撃退するものの、大勢の吸血鬼を撃退したところで氷川たち幹部4人と戦闘することに。
激闘の末に3人の幹部を討ち取ったところついにスーツはオシャカがなると、和泉と連絡が取れずに自宅まで会いにきた篠崎涼子が和泉を守ろうと身を挺すことになり、和泉は篠崎を庇う行動を取ります。
そして、氷川は和泉の背中を刀で斬りつけて殺害するのでした(20巻)。
玄野計の殺害
和泉紫苑を殺害した翌日、次の標的は玄野計。
玄野は記憶を消されているため身に覚えがないことばかりでしたが、玄野がかつてはガンツチームのリーダー的存在だったと考える菊池の計らいで警視庁の知り合いに玄野の護衛を依頼。
また、吸血鬼になった弟の玄野アキラから襲撃の密告が連絡されますが、玄野は未だ半信半疑。しかし、アキラから太陽光は致命傷になるという情報を教えられており、念のために秋葉原で太陽光に近いライトを購入。
加えて、覚えのない電話帳の名簿からレイカに襲撃される旨を伝えるとガンツチームが応援に来てくれることになり、玄野なりにでき得ることは準備していました。
そして、襲撃当日の晩、氷川は仲間を連れて玄野のアパートを襲撃すると菊池が用意した警視庁の護衛たちをアパート前で殺害し建物内へ進軍。道中、騒ぎを聞いて出てきたアパートの住人も容赦なく殺害すると、吸血鬼たちは玄野の部屋へ。
しかし、玄野は予め取り換えていた部屋の照明を点灯させると太陽光に近い光を浴びた吸血鬼たちはたちまち塵となり消滅することに。部屋の様子を知らない吸血鬼たちが続々と玄野の部屋へ飛び込むものの、次々と光を浴びて塵となって消滅。その様子を氷川は外から見上げて刮目。
玄野が吸血鬼の弱点を知っていることを把握するとすぐさま電線を切断し電気がつかないようにすると、吸血鬼たちを玄野討伐へ向かわせますが、玄野は蓄電式の携帯ライトを使用し吸血鬼たちを次々と塵に変えていき、その様子を見て「アイツ…人間…だよな」と一目置く氷川。
氷川以外の吸血鬼を一人で倒した玄野でしたが(女吸血鬼を除く)、ここで氷川はアキラの生首を掲げて玄野の動揺を揺さぶることに。弟の死を前に玄野は狼狽えながらライトを向けて氷川へ襲い掛かりますが、氷川はライトを躱して玄野の間合いに飛び込むと逆手持ちで玄野の胴体を斬り裂くのでした(20巻)。
ガンツの部屋の住人になる
玄野計殺害後、玄野が要請したレイカたちが遅れて到着すると氷川と女吸血鬼と戦闘。
しかし、タイミング悪く次のミッションの転送が開始してしまうと氷川は鈴木良一を、女吸血鬼はレイカを掴んだことで一緒に部屋に転送されることになりガンツチームのアジト──黒い玉の部屋へ潜入します。
天敵のアジトに潜入した氷川はガンツのプレイヤーを絶滅させるためにレイカたちと戦闘になりますが、ガンツからミッションが表示されたことで加藤勝が「ここの人間を根絶やしにしたかったらそこの玉をぶっ壊すことだ」と事情を説明し一旦戦闘解除。
氷川はしばらく思案した後にガンツの中の人間の殺害を実行するものの攻撃が通らないため断念。
加藤が言うように、自分用に用意されたガンツスーツの支給から見て、自分たちが彼らと同じ立場に陥ったことを悟るのでした。
また、ミッション開始の転送後に部屋に招かれた新規参加者がエリア外に出た瞬間に頭が爆発したのを見たことで、自分たちが囚われの身であることを痛感し、しばらくはあてもなく道頓堀を彷徨うことになります(21巻)。
ぬらりひょん編の活躍
氷川は女吸血鬼とともに道頓堀を彷徨っていると星人の襲撃を受けることになり、否応なしに応戦(戦闘描写はないものの、襲撃を受ける描写はあり)。
その後、星人の幹部である天狗に事情を説明し交渉する姿が描かれるもののの、氷川たちから敵の信号が出ているから殺されても文句は言えないと追い返されることとなり、交渉は決裂。
しかし、道中で般若と小面の妖怪に出会うと、一応氷川は星人と共闘しガンツのプレイヤーを駆除することが目的として行動しますが、大阪メンバーと遭遇し般若と小面と協力し彼らを殺害。
が、プレイヤー殺害後、突然女吸血鬼が小面に右腕を切断されると氷川は般若と小面と戦闘となり、右手の人差し指を失うことに。そして、一人で般若と小面と斬り結び勝利すると、女吸血鬼を担いでレイカたちの下へ行き、生存して部屋に転送されれば傷は元通り再生されることを聞いて建前上指を元に戻すために星人と戦うことを選択します(22巻)。
終盤にはかつてない強敵ぬらりひょんをガンツのプレイヤー総動員で倒すことになりますが、ぬらりひょんにダメージを与えられるのは意識外の攻撃だけと判明し苦戦を強いられることに。
多くの犠牲を出しながら加藤勝が止めのZガンを撃ち込もうとしたところでぬらりひょんに攻撃するタイミングを認識されてしまいますが、直後に氷川がぬらりひょんを後ろから斬りつけたことで意識外からのダメージを与えることに。
また、氷川が最前線でぬらりひょんと斬り結ぶことでぬらりひょんが加藤の存在を完全に意識から外す時間を稼ぐ結果となり、最終的には加藤が意識外からZガンを撃ち込んでぬらりひょんを倒すことができました。
転送後はちゃんと氷川の指も女吸血鬼の腕も回復しています。
なお得点は氷川42点、女吸血鬼0点。
採点後は加藤勝によって再生された玄野計と相対し一触即発するものの、加藤が事情を説明し戦闘は回避。
更に、西丈一郎によって人類が残された時間(カタストロフィまでの時間)を知るのでした(25巻)。
ラストミッションの活躍
ラストミッションに転送された時点では氷川と女吸血鬼の姿は確認できますが(26巻)、ミッション中の動向は一切不明。
ミッション終了後は早い段階で部屋に転送されていますが、採点では二人とも0点だったため、ダヴィデ星人とはそもそも戦っていないか、一体も倒していない模様。
なお、今回のミッションでガンツから解放されると、今後死者を再生できないと知り慟哭する玄野たちの姿を見て興ざめしたのか、女吸血鬼に「今からコイツら全員殺る?もう…自由なんでしょ…」と問われると「いや…もう…興味ねェ…」とそっぽを向いて部屋を退室し彼らを見逃しました(27巻)。
その後、自由になったガンツプレイヤーが吸血鬼に襲撃されるといった展開もなく、氷川たちは表舞台から退場しています。
吸血鬼(ヴァンパイア)の最後
カタストロフィ編でも吸血鬼や氷川の出番はありませんが、地球を侵略する巨人との戦いの終盤、街中の大型ビジョンにて玄野計とイヴァ・グーンドとの戦いを群衆に紛れて見ている姿が描かれています。
玄野が蹴撃技で戦線から外れたことで他の東京チームが総動員でイヴァ・グーンドに立ち向かい散っていく様子を見て、女吸血鬼が「ここも…もう終わりね」と発言。
一方で氷川は「……」と黙ったまま画面を注視しているだけでしたが、玄野ならばイヴァ・グーンドに勝利するのではないかとわずかに想見していたと予想。
その後、玄野がイヴァ・グーンドに勝利し地球は救われたものの、氷川たち吸血鬼がその後も地球に住み続けているのか、また、氷川と女吸血鬼以外に吸血鬼の生き残りがいるのかなども不明のまま物語は終了しました。
まとめ
- 吸血鬼(ヴァンパイア)はガンツチームに敵対する組織された集団
- 吸血鬼(ヴァンパイア)の正体は人間社会に寄生するタイプの星人であり、他惑星から地球へ移住してきた異星人の一種
- 吸血鬼はウイルスのような働きを持つ『ナノマシーン』が人間の体内に入り数週間かけて細胞を吸血鬼のものに入れ替えることで誕生
- 吸血鬼になると皮膚が頑丈になり筋力が強くなるほか、牙が生え、主食が人間の血液になる
- 人間の食事だけでも生きていけるが、血液を摂取しなければ慢性的な頭痛や背中の湿疹が出現する
- 吸血鬼はガンツのプレイヤーを根絶やしにすることが目的
- かっぺ星人編で初登場し東京チームを襲撃
- オニ星人編後に和泉紫苑を襲撃し殺害
- 和泉紫苑殺害翌日に玄野計を襲撃し殺害
- 氷川と女吸血鬼のみ生き残る
- 転送前のプレイヤーに触れてガンツの部屋へ潜入するが、プレイヤーとしてカウントされてしまったため、囚われの身となる
- ぬらりひょん編では仕方なく東京チームと協力しぬらりひょんを撃破
- ラストミッションでは解放されて自由の身になるが、玄野たちに興味を無くして根絶やしは取りやめ本編から姿を晦ます
- カタストロフィ編では、玄野計とイヴァ・グーンドの戦いを街中の大型ビジョンで観戦している姿が描かれる
- 吸血鬼のその後は不明
吸血鬼の登場は一体なんだったのかと読者によく言われますが、おそらくガンツの部屋から解放された玄野計を殺害するための舞台装置だったのではないでしょうか。
とはいえ、部屋の住人になって次のミッションですぐに解放されたため、カタストロフィでは出番がなく終わってしまうなど、登場とは裏腹に退場の仕方はあっさりめです。
大阪編で氷川が述べたように種が殺されても特に何も感じないようなので、復讐心などが無いために自由になった後にガンツからあっさり手を引くのは納得できますが、カタストロフィ編で何をしていたのか、その後は地球に居続けているのかなど気になることが多いキャラクターでした。
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