エッグヘッド編のジュエリー・ボニーの回想から始まった『くまの記憶』ですが、そこで登場したのが当時奴隷だったジニーという少女。
ジニーはボニーの母にあたりますが、いったいどのような人生を歩んだのでしょうか。
今回はジニーについてご紹介したいと思います。
この記事で紹介する内容は?
- ジニーについて
- ジニーとくまの関係
- ジニーとくまの革命軍加入
- ジニーの拉致と死亡
- ジニーとサターン聖の関係
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ジニーとは?
引用元:尾田栄一郎『ONE PIECE』 出版:集英社
【名前】 | ジニー |
【年齢】 | 13歳(初登場時)→39歳? |
【所属】 | 革命軍東軍軍隊長 |
【登場回】 | 第1095話~1098話 |
【声優】 | 未定 |
ジニーとは、バーソロミュー・くまの回想に登場した女性キャラクターで故人。初登場は第1095話『死んだ方がいい世界』(週刊少年ジャンプ2023年46号)。
38年前、世界政府非加盟国の西の海のゴッドバレーでは天竜人による人間狩りが行われており、その少し前に両親を殺害された奴隷のくま(当時9歳)はゴッドバレーで脱走。しかし、くまは海兵に捕まってボコボコにされることに。
その時に登場したのが当時奴隷だった子供時代のジニーとエンポリオ・イワンコフだったのです。なお、当時のジニーの年齢は逆算すると13歳になりますが、どう見てもそれ以下の子供にしか見えない模様(くまは当時9歳。ジニーはくまの4歳年上という設定)。
自称、特技は窃盗・盗聴・通信で腕前はプロ並。
ゴッドバレーからの脱出
ゴッドバレーの真相は資源を得るために世界政府非加盟国の先住民を追い出すついでに殺人ゲームを行ったところ、天竜人、神の騎士団、海軍、ロックス海賊団、ロジャー海賊団、ガープ中将の援軍が一同に集った大規模なデスゲームのような戦いのこと。
そんな大激戦の渦中にて、イワンコフとジニーは可能な限り奴隷たちを集めてこの地獄のような包囲網から脱出する作戦を決行。脱走のカギとなるのは人間狩りの賞品である『ウオウオの実』と『ニキュニキュの実』であり、どちらも最強クラスの悪魔の実で食べれば島から脱出が可能とのこと。(これらはジニーが通信を盗聴し情報を獲得)
そして大混乱の最中にイワンコフとくまが賞品の悪魔の実を発見しますが、食べる直前でビッグ・マムの強襲を受けたイワンコフが悪魔の実『ウオウオの実』を奪取されることに。しかし、くまはイワンコフに「食え、くま!考えるな!」と言われるままにビッグ・マムに奪われるより早くニキュニキュの実を食べるのでした。
直後、サターン聖の襲撃を受けて吹き飛ばされるくまでしたが、ここで一波乱起きたのか、ロックスやロジャーの介入があったのか、描写は割愛。しかし、くまはニキュニキュの実を使ってあの大混乱の中500人もの命を救いました。
そのため、イワンコフとジニーはニキュニキュの実の能力でくまの故郷ソルベ王国の教会にやってきており、無事にゴッドバレーから脱出し奴隷から解放されている様子が描かれています。これにはジニーも泣いて感謝を示しました。
その後、イワンコフは自由を謳歌するために海へと旅立ち、ジニーは身の振り方を考えるためくまと一緒に教会で暮らすことを選択。
年齢的にジニーはくまより4つ年上のお姉さんになるのでまだ9歳のくまを食べさせるために労働に勤しみますが、実際にはほとんどくまが薪を割り、割った薪を担いで売りに行く(ジニーは上に乗っている)という状況。とはいえ、二人は楽しそうに日々を過ごしており、くまをイジメる子供がいればジニーが変わって成敗する姿が描かれています。
また、お腹いっぱいにご飯を食べられる日常が訪れたため、二人は幸せを噛み締めるように号泣するのでした。
ジニーとくまの暮らし
ゴッドバレーの事件から8年後、ジニー(21)はソルベ王国の教会で牧師となったくま(17)と変わらず共同生活を送っていました。(第1097話『ジニー』、週刊少年ジャンプ2023年49号)
くまはニキュニキュの実の能力で老人たちの痛みを取り除いてあげていましたが、『苦しみと痛みの塊』は誰かが引き受けない限り消えないため、くまは夜に人知れず一人で受け止めて倒れていました。ジニーは毎週この痛みを繰り返しているくまの看護。そして、くまの体のことを心配している様子。
なお、痛みを治してくれるお礼として老人たちから食料を貰っており、二人は食事に困らない生活をしているようです。
ジニーの告白と結婚
慎ましい暮らしながらもくまとの生活は楽しいようで、5年後(くま22歳、ジニー26歳)のジニーは「結婚しようよくまちー♡」と突然の告白。
驚きのあまり「え…!しないよ!!」と断るくまでしたが、ジニーは「何でだよ!するぞ!てめー!ウチの事大好きだろ!?」と強引に結婚を迫ると「幸せにしてやるからよ!!!」と自信満々に口説き落とすのでした。
一方でくまは自分がバッカニア族の血筋であり、父親の最期を目の当たりにしているせいかジニーを不幸にしないために話題を逸らして結婚を渋ります。ただ、ジニーと結婚すれば間違いなく自分は幸せになるだろうという確信はあったので、好意はあったようです。
また、ジニーはくまがバッカニア族ということは知っていますが、くまが結婚になると話題を逸らそうとする様を見ては籠を投げつけて「ばか」と一言放ち、くまの考えを見透かしているようにため息をついていました。
そのため、結局二人は結婚はしていないようです。
ジニーとくまの革命軍入り
3年後(くま25歳、ジニー29歳)、ソルベ王国のベコリ王は天竜人を真似た奴隷政策を導入し天上金の支払額の少ない南部の国民を拉致するという事件が勃発。
これにより旧知の老人たちを攫われたくまは反逆し投獄されるものの、ジニーや漁師のギョギョたちも加わって同じく投獄されることに。ベコリ王は天竜人の手先のような人物と思想であり、現在のベコリ王の独裁を打ち破るには世界政府と戦う覚悟が必要だと迫るジニー。
そんな中、ソルベ王国にやってきたのは『自勇軍(後の革命軍)』でした。
自勇軍、そしてその2本柱であるドラゴンとイワンコフの介入によりソルベ王国は悪政から逃れると、この縁からジニーとくまは自勇軍に加入。
8年後のジニー(37歳?)は革命軍東軍軍隊長になっています。
ジニーは天竜人の妻として拉致される
ジニーの拉致は突然でした。(同上、週刊少年ジャンプ2023年49号第1097話『ジニー』に収録)
革命軍の仕事でとある王国にやってきていたジニーは明日にはくまの部隊と合流できると知り笑顔。その様子を仲間に揶揄われるジニーでしたが、仲間からは口が悪くとも憧れの存在として慕われているほか、美人ということもあり愛されていたようです。
しかし、次のコマでは革命軍総本部バルティゴに『ジニーが攫われた』という一報が入り驚くドラゴンの様子が。
ジニーが攫われた理由は『天竜人に目をつけられていた』とのことですが、回想では細かな描写は無し。以来、ジニーとの連絡はつかないどころか、2年の空白期間が空くことになります。
ジニーの病気と死亡
ジニーの死亡が描かれたのは1098話『ボニー誕生』(週刊少年ジャンプ2023年50号)。
革命軍はゴア王国と、そして南の海のトゥミの反乱では勝利を導きましたが、約2年間ジニーとは音信不通。また、救出もできない状況でしたが、唐突にジニーから電伝虫を通して連絡が入るのです。
当初、ジニーの開口一番は下界へ戻って来たという明るい口調だったものの、続く言葉は『病気』になって天竜人に捨てられたという信じられないような報告。本人はラッキーと明るく振る舞いますが、突然の連絡と告白にドラゴン、イワンコフ、くまは絶句。
更に「みんなにまた会いたかったけど…これはお別れの通信なんだ」という一方的な別れを告げらます。
もう二度と会えないと思っていたくまはジニーに居所を訊ねますが、ジニーは病気により余命幾ばくも無いために絶対に会いに来ないで欲しいと伝えます。
そして、ドラゴンとイワンコフに優しいくまのことをよろしく頼むと述べると、最後に「そしてくまちー…ずっとずっと大好き」と伝えて通信を切るのでした。
一方でくまはジニーの言葉を最後まで聞かずにジニーの帰る場所はあそこしかないと思い浮かべてニキュニキュの実の能力でソルベ王国へ飛んでいきます。くまの思いついた場所はソルベ王国で10年以上もともに暮らした教会。案の定、くまが教会に戻ると旧友たちが騒然とし、ジニーが戻ってきている様子でした。
旧友たちはジニーを匿っていましたが、くまは案内された場所でジニーと対面すると顔面蒼白に。
ジニーは自然光を浴びると体の至る箇所が青い石のように皮膚が固まる『青玉鱗』に罹っており、既に全身に青い石が広がった瀕死の状態。また、最後の通信後に倒れたように横たわっている状態でした。(もしかするとこの時点で既に死亡していた可能性あり)
くまは涙を浮かべつつ、子供時代に美味しそうに食事をしていたジニー、奴隷から解放されて涙ながらに「幸せだね」と喜ぶジニー、大人になって「結婚しようよくまちー」と迫るジニーの姿を回想。そして、「幸せにしてやるからよ」というジニーの言葉を回想しつつ号泣しながら衰弱したジニーを抱き抱えるのでした。
描写ではジニーからの返答は一切なく、その後、数コマ先では墓が建てられています。そのため、最後にくまの言葉は届いたのか、それともくまが辿り着いた時点で死亡していたのかは不明。
もし、くまが教会にやって来た時点で死亡していれば、電伝虫を通して伝えた「そしてくまちー…ずっとずっと大好き」というジニーの最期の言葉はくまに届いていなかったことになります。後にドラゴンやイワンコフからジニーの最後の言葉は聞いているかもしれませんが、直接伝えられていなかったとすればあまりに救いがありません…。
ジニーがソルベ王国に帰った理由
ジニーが残り少ない寿命でソルベ王国へ戻って来たのはボニーのためでした。
神々の地では自分やくまのような奴隷の待遇で生きて行かなければならないため、ボニーが生きていけるように自分の命がある内に陽の当たる海を渡り故郷ともいえるソルベ王国の教会に戻ってきたのです。
そのため、くまは『青玉鱗』で息絶えたジニーの傍らで元気に泣いている赤ん坊をみて、ジニーの意志を尊重し「ジニー、安心してくれ…この子はおれが育てる」と決意を固めました。
ジニーはサターン聖から薬物実験を受けていた
この回では、サターン聖の口から『後に聖地の者の第8夫人となったお前の母に薬物実験をしたのも私だ。また副作用の青いアザが出て失敗…』とボニーに向けて語っているほか、赤子だったボニーに悪魔の実をエキス状にして与える実験をしたことも明かされています。
ただし、何の薬物実験を行ったのかは今の所不明。
いずれジニーに行った薬物実験の成功例が出てくるかもしれませんね。
ジニーが誰の子を産んだのかは不明
第1103話(2024年1月)時点では、ボニーの父親が誰なのかは不明。
本編の情報だけを読み取れば天竜人の第8夫人として連れて行かれたのでその天竜人の子供という可能性が今の所濃厚ですが、名前など一切情報が出ていません。
エッグヘッド編終了までにはもしかしたら判明するかもしれませんね。
まとめ
- ジニーは38年前のゴッドバレーで登場した奴隷の少女
- イワンコフのことを『アニキ』と呼び慕うが血縁関係は不明
- ジニーはゴッドバレーでくまと出会いニキュニキュの実の能力で助けられた後、ソルベ王国の教会でくまと共同生活を送る
- ジニーは26歳の頃にくまに逆プロポーズするが、くまは自身がバッカニア族の血筋であり、天竜人に殺された両親を目の当たりにしていたため結婚を渋る
- ジニーが29歳の頃にソルベ王国のベコリ王が奴隷政策を導入したため、国民やくまと一緒に反逆。拘束されたところに『自勇軍(後の革命軍)』が介入しベコリ王の悪政から助けられたため、ジニーとくまは自勇軍に加入する
- 数年後、ジニーは革命軍『東軍』軍隊長になっている
- ジニーは37歳頃に天竜人に目をつけられたため拉致されて第8夫人に迎え入れられる
- 2年後、ジニーは『青玉鱗』という病気に罹ったことで天竜人に捨てられると、赤子のボニーを連れてソルベ王国の教会に帰還するが、間もなく死亡する
- ジニーが命がけで連れ帰ったボニーをくまが育てることを決意する
- ジニーの病気『青玉鱗』はサターン聖による薬物実験の副作用だった
くまの回想にのみ登場した元奴隷の少女ジニー。
その半生はほとんどくまと一緒に過ごしたものでしたが、読者の想像通り天竜人に弄ばれる悲惨な最期を遂げていました。
また、ジニー、くま、ボニーを人生のどん底に引き込んだ張本人がサターン聖であると判明したため、エッグヘッド編ではサターン聖と決着がつきそうな展開ですが、果たしてどういった結末を迎えるのか楽しみです。
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ONE PIECE 作者:尾田栄一郎 |
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