漫画『ONE PIECE』のエッグヘッド編から本格的に登場した海軍特殊科学班(SSG)班長ベガパンク。
ベガパンクは空白の100年に迫る文献を解読したことで世界の『真実』の一部分を知ってしまい、世界政府から命を狙われることになりました。
そして、ベガパンクは解読した文献と自身の科学の集大成を基にある仮説を立て、世界中の人々に配信を通して真実を伝えたのです。
今回はベガパンクが世界に配信した内容についてご紹介したいと思います。
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ベガパンクの配信とは?
引用元:尾田栄一郎『ONE PIECE』 出版:集英社
未来島エッグヘッド編の終盤、サターン聖によりバスターコールが発動される中、ベガパンクは黄猿のレーザーを受けて致命傷を負ってしまいます。
しかし、ベガパンクは自身の死を引き鉄にとあるメッセージが起動するように仕組んでいました。
それが世界へ向けたベガパンクの配信であり、世界政府がひた隠しにする真実の暴露でした。
この念波は世界中の海軍支部を中継して最大出力で強制的に配信されているらしく、海軍も通信を切ることはできず、ベガパンクが語る「真実」は世界中の国々に配信されてしまったのです。
ベガパンクの配信収録回
ベガパンクの配信が始まりから終わりまでは以下の通りです。
配信開始(導入) | 第1108話「応答せよ、世界」 |
配信開始(本筋) | 第1113話「STALEMATE」 |
配信終了 | 第1122話「イザッテトキ」 |
第1108~1112話までは映像配信までの準備時間であり、世界の真実を語り出すのは第1113話から。
そして、第1122話で配信終了となります。
ベガパンクの配信内容まとめ
ベガパンクの配信内容(真実の暴露)は如何に分類されます。
また、前提として真実を知ったベガパンクを裁く者が誰であれそれが『悪』と説くわけでなく、本配信は善悪を論ずるものではないと前置きしており、全世界に上記の項目について打ち明けています。
そのため、全世界の人々はベガパンクの配信を通して『空白の100年』の簡単な概要を知ってしまいました。
「空白の100年」について
今回の配信内容の全体に関わるのが『空白の100年』であり、約900年前から800年前にかけての100年間──ぽっかりと白紙になった歴史についてベガパンクは触れます。
空白の100年の記録は全てかき消されており、その途切れた歴史を知る術は世界中にひっそりと点在する「歴史の本文」を読み解くしかありません。
しかし、「歴史の本文」の解読は世界政府により固く禁じられているのです。
ベガパンクは政府に所属していながらも空白の100年の解読に踏み込んだため、政府に命を狙われることになったことなどを包み隠さず暴露しました。
ベガパンクは人々が知る権利として『空白の100年』というワードを世界中の人々に発信します。
「ジョイボーイ」について
続けて、ベガパンクは空白の100年の出来事を打ち明けました。
不完全な100年間の物語の主人公の名はジョイボーイ。900年前にあるまじき高度な文明を持つ王国に生まれ、エルバフに伝わる太陽の神ニカのように伸縮する体で戦った男と言われています。
そして、ジョイボーイはこの海で初めて『海賊』と呼ばれた男です。
ベガパンクが解読した文献によると、「歴史の本文」にはとてつもなく巨大な戦いが記録されており、ジョイボーイの敵は現在の世界政府を指します。正確には、世界政府樹立前の前進である20の王国の臨時共同体「連合軍」でした。
なぜジョイボーイと連合軍が戦うことになったのかは判明していないため、ベガパンクは戦いの火種が分からない以上は善悪ではなく「二つの思想」がぶつかったと表現しています。
ジョイボーイが生きた王国は驚異的に文明が発達している国であり、空白の100年の戦争中に実在した兵器は現代の科学力(天才科学者ベガパンク)をもっていても作り得ない代物でした。
しかし、空白の100年はジョイボーイの敗北によって幕を下ろしたと見解を示すのです。
「天変地異」による海面上昇
空白の100年の終焉は戦争の爪痕による天変地異でした。
現代こそ世界は島々を行き来するものという認識と常識がありますが、1000年前の世界は大陸間(島と島)がある程度陸続きだったと予測されます。
しかし、空白の100年の戦争の爪痕により世界は200mの海面上昇を受けていくつかの大陸や島が海底に沈んでしまったと言うのです。
「古代兵器」の存在の言及
200mの海面上昇についてベガパンクはある可能性に辿り着きました。
もし自然災害であれば数百年単位で永続的な被害を世界にもたらすはずです。気候学・地質学・環境科学・大気科学全ての側面から計測してもたった100年で収まるような変動ではないため、ベガパンクはこの海面上昇は自然災害ではなく人為的災害と結論付けます。
そして、先日の世界規模の海面上昇を感知したベガパンクは「原因」と「実在」を確信したのです。
ベガパンクが配信内で語った先日の世界規模の海面上昇とは、イムの命令で行われたルルシア王国消滅の影響を指しており、それによる地震と海面上昇を受けて「古代兵器」の現存を確信しました。
つまり、800年前に世界を海に沈めたと推測される「古代兵器」は今なお現存しており、それが誰かの手で再び起動されたことを明かしたのです。
また、古代兵器は過去に三つ存在し、ジョイボーイはそれを後世に受け継ごうとしていると仮説を立て、その全てが開示される日こそ世界沈没が危惧される時であると警告を促しました。
ルルシア王国の滅亡と古代兵器の関係
ベガパンクは、発展する世界の産業の礎となる動力を作るため、研究の集大成でもある『消えない炎』を開発しました。
『消えない炎』は実用化にまでこぎつけたものの現時点では未完成。いつの日か世界中の国々の生活を豊かにできる動力でしたが、ある日、『消えない炎』の一欠片だけ盗まれてしまったのです。
一欠片の炎が盗まれてから約二週間後、ルルシア王国方面の空が激しく光り王国は跡形も無く消えたという情報を得たベガパンクは、更にその後に世界的な地震の予兆を観測。そこでベガパンクはこのような莫大なエネルギーは『消えない炎』を置いて他にないと確信すると、炎を盗んだ何者かが古代兵器を起動させたと推測しました。
ベガパンク自身は生活の発展のために『消えない炎』を開発したわけですが、不本意な使用であっても多くの人命を奪う行為に加担した結果を受けて重責を感じ、配信を通して大々的に謝罪しました。
しかし、意図せず何者かが使用した「古代兵器」によって海面上昇が起きたことから、皮肉にも空白の100年に起きた天変地異による海面上昇は人為的に実行可能と証明されたのです。
「空白の100年」の全てを知った一団の存在
クローバー博士らオハラの学者たちが遺した文献を解読し空白の100年に踏み込んだベガパンクですが、彼をもってしても現時点で空白の100年の全てを解読できていません。
しかし、謎に満ちた空白の100年の全てを知った者達の存在を明かします。
それこそが海賊王ゴールド・ロジャーの一団でした。
海賊王の一団は前人未到の世界一周を果たし歴史の全てを知ったはずです。しかし、最も純粋な過去の声を聞いたにもかかわらず誰にも何も告げずに消え、彼らが動くことありませんでした。
なぜ海賊王の一団が当時動かなかったのかは明かされていません。
近い未来「世界は海に沈む」と警告
ベガパンクがこの配信で伝えたかった結論は「この世界は海へ沈む」ということです。
全世界の大陸の沈没という人為的大災害を引き起こした兵器が未だ意図して存在する事実から、ベガパンクの見解は「空白の100年が呼び起こされる日は必ず来る=古代兵器による人為的な海面上昇で世界は海に沈む」というものでした。
加えて、有事の際に向けて歴史の因果により執拗に滅亡を望まれる稀有な種族の末裔達にもしもの時は己の身を守るようにと警告を発しました。
稀有な種族とは、ルナーリア族(キング)や三つ目族(シャーロット・プリン)などを指しており、彼らの存在あるいは種族が今後重要になると予想されます。
『ひとつなぎの大秘宝-ワンピース-』を手にする者
ロジャーが死んで25年、白ひげが死んで2年、伝説達の陥落は新時代の幕開けとなりました。
しかし、奇しくも空白の100年の真実に最も近づいているのがその新時代の先端を行く海賊たち。ベガパンク曰く、この大海賊時代はロジャーが意図して仕掛けたのではないかと推察しています。
そして、ベガパンクは世界の運命は『ワンピース』を手に入れた者に委ねられると主張するのです。
ちなみにこの時見開きで描かれたキャラクターは、
- モンキー・D・ルフィ
- 赤髪(シャンクス)
- 黒ひげ(マーシャル・D・ティーチ)
- バギー
- 赤犬(サカズキ)
- モンキー・D・ドラゴン
- イム
- コビー
- 青雉(クザン)
- フィガーランド・ガーリング聖
- サボ
- 剣を抜く謎の人物
以上の12名。
海賊「四皇」に海軍・革命軍・五老星(天竜人)と様々な立ち位置の人物が今後ワンピースを奪い合う展開が予想されますが、唯一一人だけ黒塗りのキャラクターが描かれており正体はわかっていません。
とはいえ、ベガパンクの台詞に被せて12名のキャラクターがわざわざ見開き一ページで描かれていることから、この中の誰かがワンピースを手に入れ世界の命運を握るのではないかと予想されます。
「Dの名を持つ者達へ」
ベガパンクは配信の途中に「世界中に点在しているDの名を持つ者達へ」と述べていますが、五老星によって配信用の映像電伝虫が破壊されたため中継が遮断され内容は不明となっています。
ただ、「お前さん達の中に……も…」と言いかけたところで遮断されていることから、「も…」に続く何かがヒントなのかもしれません。
配信再開後には「その理由に翻弄された者に、この声が必ず届く事を祈っている」と続きますが、Dについての謎は読み取れません。
配信の強制終了
世界の運命は『ワンピース』を手に入れた者に委ねられる──と主張するベガパンクでしたが、配信は唐突に終了しました。
ベガパンクの映像電伝虫はエッグヘッドに眠っていたエメトと呼ばれる謎のロボットに仕掛けられていましたが、五老星によって破壊されたため配信は強制的に終了させられました。
なお、配信終了の間際、世界の真実とワンピースを手にする者について語った後、「ジョイボーイは彼の──」と再び何か重要なことを述べようとしたところで映像が遮断されたため、また一つ謎が残る結果となりました。
まとめ
ベガパンクの配信の内容のまとめ
- ベガパンクの配信収録回
- 配信開始(導入) 第1108話「応答せよ、世界」
- 配信開始(本筋) 第1113話「STALEMATEステイルメイト」
- 配信終了 第1122話「イザッテトキ」
- ベガパンクの配信内容まとめ
- 「空白の100年」というワードを全世界の人々に明かす
- 世界政府樹立前の前進である20の王国の臨時共同体「連合軍」と「ジョイボーイ」が戦い、ジョイボーイの敗北で空白の100年は幕を下ろした
- 空白の100年の戦争で使用された古代兵器により、世界は200m海面上昇しいくつかの大陸や島が海底に沈んでしまった
- 800年前に世界を海に沈めたと推測される「古代兵器」は今なお現存しており、それが誰かの手で再び起動された
- ベガパンクが開発した『消えない炎』の一欠片を盗んだ者が、炎を利用して古代兵器を起動させルルシア王国を滅ぼしたと推測し、空白の100年に起きた天変地異による海面上昇は人為的に実行可能と証明
- 海賊王の一団は空白の100年の全てを知っている
- 近い未来に空白の100年が呼び起こされる日が必ず来ると述べ、「世界は海に沈む」と警告する
- 世界の運命は『ワンピース』を手に入れた者に委ねられると主張する
天才科学者Dr.ベガパンクは、クローバー博士らが後世に遺した文献の研究を引き継いで世界の「真実」に辿り着きました。
その結果、政府に命を狙われてしまいましたが、自身の死亡を引き鉄に全世界に「真実」の配信を仕掛けており、未来を生きる人々に自身が解読した空白の100年の一部を明かしました。
ベガパンクの仮説によって世界が古代兵器によって海に沈む恐れがあること、Dの名や稀有な種族の末裔が歴史に関係すること、そして、「ワンピース」を手にした者が世界の命運を握ることが判明したため、いよいよ物語が終着点へ向かっている実感がわきました。
エッグヘッドの次はエルバフに向かっていますので、更なる謎解きが始まりそうですね。
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