【薬屋のひとりごと】子昌(シショウ)の血筋・家族構成・目的は?最後は「悪役」を演じて死亡する?

薬屋のひとりごと

主人公・猫猫が薬師の知識を持って後宮内の謎を解明していく中華風後宮ミステリー「薬屋のひとりごと」。

後宮内で大きな権力を持つ一人が上級妃・楼蘭の実父である子昌(シショウ)ですが、子昌は羅漢と双璧を成す敵にしてはいけない人物です。

しかし、子北洲に東宮を招いた「狩り」を発端に徐々に子昌の裏の顔が露見していくと、ついに子昌の目的が明かされていきます。

では、子昌の目的、そしてその結末はどのようなものだったのでしょうか。

今回は子昌の目的・血筋・家族構成・最期についてご紹介したいと思います。

『薬屋のひとりごと』のアニメを視聴できるのはこちら!
薬屋のひとりごとアニメ画像 エンタメ・アニメが見放題!【DMM TV(DMMプレミアム会員登録)】 *SEO用 商品リンクあり
スポンサーリンク
スポンサーリンク

子昌(シショウ)とは

「薬屋のひとりごと」子昌

 

子昌(シショウ)とは、「子」の一族の現当主であり、楼蘭(ロウラン)妃の実父。子一族は、帝の直轄地から離れる国の北にある子北洲を治める一族であり、建国のおとぎ話に出てくるほど古くから茘に仕えています。

一般的には、先帝の母親である皇太后(女帝)の寵愛を受けた男として有名な上級官僚の宰相。若輩の頃より周囲から重きを置かれていた人物だったため、女帝没後も宮中での地位は高く、現在の皇帝も頭が上がらない古参です。

宮中には西と東に狸と狐がいると言われており、東の狐は軍師の呼び名で知られる羅漢、西の狸は子昌を指します。

子昌の血筋

子昌は子北洲を治める王の子ですが、実際には養子。養父母の娘である神美と結婚したため正確には娘婿となります。

子昌の色盲と王母の血

子昌は元は子一族の傍流に過ぎませんが、傍流のままで終わらせるには惜しいほどの聡明さを持っていました。

また、子昌は色の見分けがつかない王母の眼を持っていたことから、子一族は子昌を本家に迎えるために娘の神美の婿に推薦しました。

子昌と羅漢と東宮を交えた茶会の際に、子昌は葡萄酒の色で色覚異常が疑われましたが、子昌が色を見分けられなかったのは子昌が王母の血筋を引いていることが原因でした。

子昌の家族構成

子昌には二人の妻と二人の娘がいます。

片方は後妻の神美と、神美との間に生まれた楼蘭。

もう片方は先妻の大宝の娘と、娘との間に生まれた翠苓になります。

子昌と神美と楼蘭の関り

元々、子昌と神美は幼い頃から婚約していました。

しかし、当時国内に限り奴隷制は健在でしたが先代の子一族当主(神美の父)は他国へ奴婢を輸出する奴隷交易を行っていたことから女帝の目をつけられてしまい、子一族の監視と人質という名目で娘(神美)の入内を命令しました。

娘を人質に取られた子一族は奴隷交易を縮小するしかありませんでしたが、それでも奴隷の輸出がなくならなかったため、やがて子昌は女帝に奴隷交易に代わる事業を提言したのです。それが現在の後宮の拡大化であり、他国へ輸出されるはずだった若い娘たちを保護する場所として後宮を提案すると、女帝は未だ御子がいない先帝の幼女趣味を踏まえ、政を行う為政者として、かつ息子を思う母として一石二鳥の策を承諾しました。

その最中、先帝が神美に仕えていた侍女・大宝に手を出して子供を作りますが、先帝は認知せず母子を引き離すように不義の子として我が子を医官とともに追放。追放した子と医官は子昌が匿いますが、先帝は罪悪感から子昌の手引きで何度か娘に会いにいっており、娘が適齢期に成長すると信頼できる子昌に娶るよう頼みます。

そして、子一族当主が病床に伏し、先帝にとって最も信頼できる子昌が家督を継いだため、子一族の監視のために入内させていた神美を人質として後宮に置く理由がなくなると、神美を下賜という形で一族の下へ戻し、子昌は20年振りに婚約者を取り戻すことになりました。

一方で、神美は自身が後宮に入内した本当の理由を知らなかったため、当時は後宮に入り主上の子を生んで皇后の座に就く野心を抱いていました。しかし、先帝の幼女趣味によって神美はお手付きにならず、幼い侍女の大宝が懐妊するという屈辱を受けると、そのまま先帝のお手付きにならないまま下賜されることに。

そのため、神美は血筋も容姿も兼ね揃えた自分が虚仮にされたという怒りから国を滅ぼしたいほど先帝を憎むようになりました。子昌曰く入内前の神美は今のような性格ではなかったらしく、20年振りに戻ってきた神美は別人のように歪んでいたといいます。

神美が戻ってきた頃には、子昌はすでに先帝の娘と結婚し子供をもうけていたため、神美視点では子昌は父が倒れてすぐに家督を継いで別の女を娶った男という認識であり、それでも子昌との間に子供を作ったのは子昌が王母の血筋を引いているからという理由でした。神美は子昌との間に生まれた楼蘭を新しい王母に据えることで国を乗っ取ろうと企んでいたのです。

神美が一族に戻って以降は、一族の実験は神美が握っていました。宮廷での子昌の権力に比べ、一族内での力は所詮は養子として軽く扱われており、子昌は神美の言いなりとなります。

子昌と大宝の娘と翠苓の関り

子昌の先妻は、怪談回で登場した先帝のお手付きとなり一生後宮を出られないまま亡くなったとされる女官・大宝の娘──つまり、先帝と大宝の子供になります。

当時、先帝は大宝との間に出来た子供を認知せず不義の子として医官とともに後宮を追放しますが、その娘と医官を密かに匿っていたのが子昌であり、先帝は罪悪感からたびたび子昌の手引きで娘を一目見るため顔を出していたといいます。

子昌は婚約者だった神美が入内したため今後妻を持つ意思はありませんでしたが、20年前、娘が適齢期に達した際、急激に弱り始めた先帝が『吾子を頼む』と子昌に頼むのです。神美を想い独り身を貫いていたことが災いし、先帝にとって自分のことに親身になってくれる子昌はまさに理想の婿でした。そのため、子昌は先帝直々に「娘を娶って欲しい」と頼まれてしまうと、その頼みを断ることができずに娘を娶ることになりました。

また、娘との間にできた子供を子一族の子として育ててくれれば子昌の望みを叶えると取引を持ち掛けられたため、子昌は神美を取り戻すべく先帝の娘を娶り、その間に生まれた子を子一族の子として育てるしかありませんでした。

女帝に目を付けられていた養父母が病床に伏したのもこの時期であり、子昌は家督を継いで子一族の当主になると約束通り先帝の娘と結婚。後に『子翠』が誕生します。子翠という「子」のつく名前を与えたのは先帝との約束に応えたものであり、子一族の血筋を強調するためでもあります。こうして、先帝は孫に「子」を冠した名がついたことに安心し約束通り神美の下賜を決定します。

しかし、下賜された神美は後宮で過ごした20年の屈辱で性格が歪んでおり、本家に戻った後は幼い子翠とその母を屋敷から追い出し使用人のようにこき使います。子翠の母は表向き病死とされていますが、おそらく折檻の末に死亡。また、妾の子として扱っていた子翠に子一族を現す「子」の文字があることを嫌っていたため、神美は子翠からその名前を取り上げると自分の娘である楼蘭の幼名として使用しました。子翠が「翠苓」と名乗るのは、そのような経緯があります。

その後、楼蘭が異母姉の存在を知ったのは10歳の頃になります。

子昌の目的

子昌の目的はこの国の腐敗を一手に集める必要悪として存在し自ら国賊を演じて子一族の膿もろとも破滅することでした。

子昌は幼い頃に決められた婚約者・神美にべたぼれであり、神美の入内が決定した後も妾の一人も囲わずにずっと独り身を貫くほどに純情な男でした。しかし、先帝に娘を頼まれてしまったがために神美との確執が大きくなります。

子昌は例え裏目になろうとも愛する神美のためならばと彼女の復讐のために動きますが、同時に国を思う忠臣でもあったため国を裏切れず、何十年もの間いつ破滅してもおかしくない悪役を演じ続けることになったのです。

結果、取り返しのつかないところまで来てしまったため、神美が一族に集めた膿とともに後宮に仇なす逆賊という悪役を演じきり死のうと考えました。

子昌の死亡と最期

猫猫の行方不明と楼蘭妃の逃走から始まり壬氏側は子の一族が数年前から飛発を生産を始めていた反逆の証拠を揃えると、先刻の狩りの際の壬氏暗殺未遂や楼蘭妃の後宮逃亡の件を合わせ、子昌を逆賊として討つため禁軍を動かすことになります。

子昌の責任

壬氏たちの行軍が到着する数刻前、楼蘭が砦内で爆発騒ぎを起こしたため、仮眠をとっていた子昌は轟音で目を覚まします。

壬氏との対峙を前にこの騒ぎを対処すべく、一族の女と金で買った男たちと楽しんでいる神美がいる隣の部屋の扉を開けると、同タイミングで騒ぎの元凶である楼蘭が同階に登場。

しかし、楼蘭が凛とした態度で母や一族の女たちに対し「子どもたちを放置し、快楽に身を投じるあなた方にだけは」と侮蔑した言葉を吐き捨てるのを見ると、これまで神美の従順で言われた通りの衣を身に着け振る舞う人形という印象を一転させます。

また、楼蘭が神美の折檻を受けていた翠苓を手慣れた仕草で解放していた様子から、子昌が宮廷に行っている間に神美が翠苓を常習的に折檻していたことに気づかされます。

そして、楼蘭は子昌に向けて「最後くらいは責任を持ってください」「お父さまは狐の里の狸おやじです。最後まで化かしましょう」と、内情を見透かすように述べます。

楼蘭の言葉に答える間もなく再び轟音で砦が揺れると、バルコニーから砦の東側の武器庫が崩壊していることに気づきます。子昌はその光景を唖然として見ていましたが、楼蘭は三度「勝てぬ相手とわかっていたはずです。責任を持ってください」と、堂々たる態度で訴えかけました。

神美のことは自分が見届けると述べて彼女の前に立つ娘の姿を前に、子昌は『責任を持て』という一言にぐっと拳を握り命を賭す覚悟を決めるのでした。

子昌の最期

子一族の砦に到着した壬氏率いる禁軍。壬氏は猫猫の救出を終えると、李白に猫猫を託し自身は馬閃と武官二人を連れて逆賊・子昌を討つべく砦の回廊を進んでいきます。

そして、広間で一族の者であろう反逆者五名と対峙し交戦しながら黒幕である子昌の居所を尋問していると、突如、内一名が飛発に撃たれて死亡。現れたのは飛発を持った子昌であり、子昌の登場に壬氏たちは身構えます。

壬氏は帝から印を頂いた子一族を捕らえる旨が書かれた書状を広げて見せますが、子昌は無下にし飛発を構えます。本来、飛発とは火種を必要とする飛び道具。そのため、臣下の一人は種火がなければ飛火を使用できるはずがないと踏んでやや前傾に出ますが、生憎と子昌が使っているのは火種を必要としない改良された新型飛発。壬氏は寸でのところで臣下を引き下げると、子昌が発砲した弾は壁に当たって弾け、運が悪いことに一族の一人の足に着弾し悲鳴をあげることに。

しかし、子昌は何の感情もこもっていない声で「情けないな。おまえとて、試し打ちで獣を撃っていたではないか。早く人で試したいとうずうずしていたのに、残念だな」と、まるで棒読みの台詞を吐くように綴ります。また、子昌は「ふむ、これで終わりか、もう少し時間があればな」と持っていた飛発を投げ捨てると、壬氏を見て一瞬だけ表情を緩めるのです。

壬氏は子昌の言動に違和感を覚えていたものの、それを問い詰める時間はありませんでした。

子昌が飛発を捨てたタイミングで馬閃は武官を率いて突撃。瞬く間に、子昌の胴体は三本の剣に貫かれてしまい、子昌は叫び声も上げずにただ上を向いて吐血。しかし、倒れることもなく上を向いたまま両手を広げて笑い声をあげながら息絶えるのでした。

壬氏は、子昌の最期の行動の真意を知ることはできませんでしたが、その最期はまるで子昌という男の舞台を観劇しているような気分になりました。一方で、子昌という男の最期と思えばあっけない最期でした。

しかし、これが子昌が決めていた必要悪の最期の姿であり、愛した妻を娘に託して悪役を演じた「責任」を全うする姿でもありました。

なお、壬氏はその後に対峙した楼蘭から子昌の真意を聞かされることになります。

スポンサーリンク

まとめ

■子昌(シショウ)とは
・「子」の一族の現当主
・楼蘭(ロウラン)妃の実父
・先帝の母親である皇太后(女帝)の寵愛を受けた上級官僚
・西の狸と言われている
■子昌(シショウ)の血筋
・子北洲を治める王の子であるが、厳密には養子
・元は子一族の傍流だったが傍流で終わらせるには惜しい聡明さがあった
・色の見分けがつかない王母の血を引いている
■子昌(シショウ)の家族構成
・二人の妻と二人の娘がいる
・前妻は、先帝の娘(先帝と大宝の娘)、その間の子供は子翠(=翠苓)
・後妻は、元婚約者だった神美(子一族本家の娘)、その間の子供は楼蘭
■子昌(シショウ)の目的
・目的はこの国の腐敗を一手に集める必要悪として存在し自ら国賊を演じて子一族の膿もろとも破滅すること
■子昌(シショウ)の最期
・楼蘭の逃亡、猫猫の誘拐、子昌の失踪、飛発の生産、壬氏暗殺未遂などの反逆の証拠を掴んだ壬氏は禁軍を率いて逆賊子昌を討つべく行軍開始
・禁軍到着前に楼蘭が一族の砦で爆発騒ぎを起こし、悪役を演じる子昌の最後の舞台を整える
・娘の楼蘭に『責任を持て』と言われた子昌は悪役を演じ切る覚悟を決める
・掃討に乗り込んだ壬氏の隊と砦内で対峙すると、子昌は相応の台詞を吐いて「悪役」を演じる
・馬閃の合図で三人の武官の剣で胴体を貫かれると、叫び声をあげず、倒れることもなく上を向いたまま両手を広げて笑い声をあげながら息絶える
・壬氏は子昌の思惑には気づかないものの、まるで子昌という男の舞台を観劇しているような気分に陥りながら絶命を見届ける
・子昌は最期まで悪役を演じ切った

子昌は幼い頃から婚約していた神美を愛しており、養父母の奴隷交易のせいで神美が質に取られて婚約が破断となっても独り身を貫いていました。

しかし、善良があるが故に国への忠臣を買われて不義の子として後宮から追放された先帝の子を妻として娶るように頼まれてしまい、質として入内された神美を取り戻すために働きかけた結果、先帝に恨みを抱き歪んだ神美を一族内で助長させ国家転覆という歯止めが効かない状況に追い込まれてしまいました。

発端は養父母となる当時の子一族当主と先帝の幼女趣味であり、子昌は神美と国という大事なものを天秤にかけた結果、どちらも捨てられず国賊を演じて子一族の膿もろとも破滅する選択をすることになりました。

養父母の奴隷交易か、先帝の幼女趣味のどちらかがなければ子昌は神美と幸せに暮らせていたのかもしれません。

▼ ガンガン版 ▼

(ガンガン)薬屋のひとりごと
薬屋のひとりごと
漫画:ねこクラゲ
原作:日向夏
キャラクター原案:しのとうこ
出版社:スクウェア・エニックス
掲載誌:月刊ビッグガンガン

▼ サンデー版 ▼

(サンデー)薬屋のひとりごと
薬屋のひとりごと〜猫猫の後宮謎解き手帳〜
漫画:倉田三ノ路
原作:日向夏
キャラクター原案:しのとうこ
出版社:小学館
掲載誌:月刊サンデーGX

▼ 原作小説 ▼

(ラノベ)薬屋のひとりごと
薬屋のひとりごと《ライトノベル》
作者  :日向夏
イラスト:しのとうこ
出版社 :主婦の友社
レーベル:ヒーロー文庫

▼ グッズ ▼

 
スポンサーリンク
スポンサーリンク
関連記事
スポンサーリンク
スポンサーリンク
人気記事(本日)
スポンサーリンク
新着記事
スポンサーリンク
スポンサーリンク
タイトルとURLをコピーしました