キメラアント編は、HUNTER×HUNTERの中で最も激しく、深いテーマを描いたエピソードです。
しかし、蟻の脅威に対処する人類側の判断ミスや個人的な行動が被害を拡大させた点が多くみられることから、多くのキャラクターがファンから「戦犯」と呼ばれています。その中には主人公・ゴンの名前も挙げられており、彼らの迂闊な行動で被害が拡大、あるいは蟻の強化に繋がってしまいました。
今回はキメラアント編の戦犯となったキャラクターをご紹介したいと思います。
キメラアント編の被害拡大の原因や判断ミスのキャラクター6選
戦犯①|ポックル
引用元:冨樫義博『HUNTER×HUNTER』 出版:集英社
- 役職:シングルハンター / 幻獣ハンター
- 念能力:放出系 / 七色弓箭(レインボウ)
ポックルはキメラアント編で最も指摘される戦犯の一人です。 カイトらとほぼ同時期にNGLの内情を探るために調査に赴いたポックルですが、現地でキメラアントの兵隊蟻を直に見て実力不足を痛感。一度NGLを出て全世界にNGLの実情を発表し正式な駆除隊を結成しようと撤退しようと考えていました。
しかし、兵隊蟻に居場所がバレて仲間の一人がやられたのをきっかけに師団長級クラスのパイクに見つかると、パーティーは崩壊。ポンズを逃がし、残った一人でパイクを相手取りますが、パイクはポックルの体を覆っている生命エネルギーを見ることができました。これが念能力を知らない蟻にオーラの存在を知らせる要因に繋がります。
また直後にザザンに神経毒で生きたまま捕縛された後は、蟻の巣の調理場の骨下に隠れていたところをピトーに見つかると、尋問で脳を直接操作され念能力の存在や系統の判別方法など念能力に関わる情報を漏洩させられることになりました。
これがキメラアントの兵隊蟻にとどまらず、最もヤバイ直属護衛軍に直接伝わる要因となったので、キメラアント編最大の戦犯と言われています。とはいえ、ポックルのパーティーの他に五組のハンター達が先に全滅しているので、その中にプロのハンターがいればそちらから情報漏洩はしていたでしょう。
しかし、結果として蟻の進化を加速させる連鎖を生み出した発端であり、新人ながらプロハンターとして先陣を切った責任は重く、もし迅速に報告できていれば事態は違っていた可能性があります。死後、死体を弄ばれた悲劇性もありますが、初動のミスが被害拡大の起点となった点は否めません。
戦犯②|ゴン・フリークス
引用元:冨樫義博『HUNTER×HUNTER』 出版:集英社
- 役職:シングルハンター
- 念能力:強化系 / ジャジャン拳(超強化パンチ)
ゴンが戦犯として挙げられる理由はラモットを仕留め損ねたことです。NGLでの調査中にカイトたちはキメラアントの兵隊蟻(ラモット)と遭遇しますが、カイトはラモットを二人だけで倒すように指示。その際、キルアの落雷からゴンのジャジャン券で仕留める算段でしたが、ラモットの生来の肉体の強度が強く殺すに至らず、逃がしてしまいます。
結果的に、この時取り逃がしてしまったラモットはゴンの念による攻撃を受けたことで念を開花させ、念を習得したラモットから蟻全体に念が広がる引き金となりました。この出来事が、師団長級や近衛軍の念習得を加速させ、人類側の被害が拡大した要因となります。
最終的には、ゴンは護衛軍の一角を作戦中に抑え留め、かつ自力で落とす活躍をしているわけですが、ラモットを確実に仕留めていれば人間側に猶予があったでしょう。
戦犯③|ナックル=バイン
引用元:冨樫義博『HUNTER×HUNTER』 出版:集英社
- 役職:ビーストハンター/ シングルハンター
- 念能力:具現化系 / 天上不知唯我独損(ハコワレ)
ネテロが王と一騎打ちする舞台を作るため、ゴンたちはそれぞれ分散して護衛軍を分断したわけですが、ナックルはシュートと共にユピーを相手取り、作戦ではメレオロンの神の共犯者で存在を消しながらハコワレを打ちこむ手筈でした。
ユピー戦においてハコワレの破産──つまり強制的に「絶」にする能力が大前提としてあり、作戦中、ナックルはメレオロンの神の共犯者で姿を隠しつつユピーが破産するまで逃げ続けるのが役目でした。しかし、ナックルの優しい性格が災いし、シュートの言葉に感化され危険を冒してユピーに正面から挑むほか、師匠であるモラウが殺されそうになるとモラウの命乞いをし、ユピーが「こいつ(ポットクリン)を消せば話は別だ」と交渉すると破産目前まで迫っていたのにも関わらずポットクリンを解除してしまいます。
ナックルのこの行動は作戦開始時から命懸けで蓄えてきたシュートやモラウ達の努力を無に帰す行為であり、唯一のユピーを倒す手段を放棄したこととなり、結果的にその後の王を強化することに繋げてしまったと言えます。
ユピーの身体スペックでユピー一人が念能力を使えないだけで戦況がひっくり返るとも言えませんが、念能力次第ではユピーを倒すのではなく戦力から除外できたとも考えられるので、ナックルもまた戦犯に数えられています。
戦犯④|カイト
引用元:冨樫義博『HUNTER×HUNTER』 出版:集英社
- 役職:生物調査専門のハンター / プロハンター
- 念能力:具現化系 / 気狂いピエロ(クレイジースロット)
カイトが戦犯とされている要因は主に二つあります。
一つは、ゴンとキルアの同行を許したこと。ゴンがラモットを仕留め損ねるに至ったのは、そもそも実力不足の二人の同行を許したカイトの判断の甘さにあり、まだ念能力を開花させていないキメラアントであれば瞬殺できたものを、結果的に取り逃がして念能力を開花させてしまう痛恨のミスに繋がっています。
もう一つは、ピトーの円に触れたことです。これはモラウ・ナックル・ノヴの推測ですが、ピトーは通常の丸い円ではなくアメーバみたいに形を変えてより遠くまで探れる円を使用しており、カイトはどれ程の強さか知りたくてわざと円に触れたと考えられています。本能に誘われた結果ともいわれていますが、モラウ達の推測が当たっていれば、カイトは自身の不注意と判断ミスでピトーに敗北し、その後兵隊蟻の訓練相手に使用されてしまったことになります。
後日談でジンも追及していますが、ゴンとキルアを連れて行ったのはカイトが二人の実力なら出来ると判断したことであり、ピトーと遭遇して二人に「逃げろ」と言ったのはカイトの読みが甘かったに過ぎません。全てはカイトの読みの甘さと責任になります。
カイトが好奇心に誘われず、かつゴンとキルアを連れて行っていなければ、ピトーと遭遇せずに情報を持ち帰ることはできたのかもしれません。
戦犯⑤|アイザック=ネテロ
引用元:冨樫義博『HUNTER×HUNTER』 出版:集英社
- 役職:ハンター協会会長 / 心源流拳法師範
- 念能力:強化系 / 百式観音
ネテロに関しては極力NGLの民間人の被害を抑える方向で結果的に王を討つことができたのでそこまで戦犯要素はありませんが、しいて挙げるならパリストンの妨害をそのままにしたことと、ゾルディック家に護衛軍並びに師団長クラスの処理を依頼しなかったことでしょうか。
今回の王討伐任務においてネテロは端から少数精鋭で遂行するつもりだったようですが、キメラアント討伐において裏ではパリストンの妨害がありました。そのため、十二支んなどの強力なハンターが控えていたにも関わらず、モラウとノヴの二名、その弟子やゴン達で王を分断することになったわけですが、ネテロは会長として采配すればパリストンの妨害如き簡単に崩せたはずです。そうしなかったのは、チードルの推測通り「ネテロが自分で狩りたかった」に収束すると考えられます。
また、ゾルディック家に分断を依頼しなかったのは単にゾルディック家が割に合わない仕事を断るからだと考えられますが、それでも頼めば師団長クラスの排除程度ならやってくれていたような気もします。
結果的に王を分断し最小限の犠牲で解決に至りましたが、やはり十二支んを動員せず少数精鋭で対応しようとしたのは判断ミスではないでしょうか。
戦犯⑥|ノヴ
引用元:冨樫義博『HUNTER×HUNTER』 出版:集英社
- 役職:プロハンター
- 念能力:放出系 / 4次元マンション(ハイドアンドシーク)
正直、ノヴはよくやってくれました。作戦決行のため一人で宮殿に侵入し能力で出口をマーキングしていったわけですが、絶状態でプフのオーラをギリギリの距離で視てしまったことが原因で精神的にやられてしまいハゲてしまいました。これが原因で当初の作戦からノヴが戦闘のみ離脱してしまいます。
分断作戦中も極限状態のまま仲間のサポートをしてくれていますが、ノヴが万全なら作戦当日も手札が増えてもう少し楽になったのではないでしょうか。とはいえ、そもそも絶状態で護衛軍クラスのオーラを見て精神が折れないプロハンターがどれくらいいるのかという話であり、ノヴが折れてしまったのは仕方のないことだと思います。
戦犯⑦|パリストン=ヒル
引用元:冨樫義博『HUNTER×HUNTER』 出版:集英社
- 役職:ハンター協会元副会長 / トリプルハンター
- 念能力:不明
パリストンは偏にキメラアント討伐の裏で妨害工作を行った戦犯です。モラウ達はNGLで実際にキメラアントの能力を調査し適任のハンターを推選しハントを頼んでいましたが、審査部が別の協専ハンターばかりを送り込んだことで蟻を逃がすことに繋がっており、被害が拡大。また、戦力となる十二支んにさえも情報が回らないよう根回しされていました。
パリストンはネテロを困らせたい個人的な楽しみのために妨害を行っていますが、そのせいで見当違いの協専ハンターの犠牲、師団長クラスの多数取り逃がし──等々でNGLの被害拡大の最大の要因となっています。
パリストンの妨害がなければ助かった民間人も多く、もっと楽にネテロを王と分断できたでしょう。
まとめ
以上『キメラアント編の戦犯のキャラクター』の紹介でした。
キメラアント編は少数精鋭のミッションのためある程度の犠牲を覚悟にすすめられていますが、初っ端から一人のミスから他の一人のミスへと連鎖が連なり、最悪の結果に収束しているのが特徴です。
中でも最初にNGLに調査に赴いたポックルやカイトらのプロハンターがきっかけとなり蟻に念能力を覚えさせてしまう痛恨の極みとなり、その後の対処もネテロの裁量やパリストンの妨害で蟻の脅威を予想以上に大きくさせてしまいました。
もちろん、その過程もあって物語が膨らんでいくのが面白い部分でもありますが、あまりにも戦犯が多すぎて叩かれる要因にもなっています。







