漫画『鋼の錬金術師』に登場するアルフォンス・エルリックは、主人公エドワード・エルリックの弟で鎧姿が特徴です。
アルが鎧姿になったのは人体錬成が発端ですが、なぜアルは人体錬成を行っていながらも所謂『手合わせ錬成』ができなかったのでしょうか。
そして、どのようにして『手合わせ錬成』ができるようになったのでしょうか。
今回はアルフォンスの記憶と手合わせ錬成についてご紹介したいと思います。
◆ この記事で紹介する内容は? |
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アルフォンスが真理の記憶を思い出したのと手合わせ錬成は何話?
引用元:荒川弘『鋼の錬金術師』 出版:スクウェア・エニックス
アルが真理の記憶を思い出したのと手合わせ錬成を初披露したのは以下の通りです。
漫画 | アニメ | |
真理の記憶 | 8巻30話「鎧の中 真理の奥」 | 14話「地下にひそむ者たち」 |
手合わせ錬成 | 8巻33話「ラッシュバレーの攻防」 | 15話「東方の使者」 |
ダブリスで起きたデビルズネスト掃討戦で真理の記憶を思い出し、シン国からやって来たリン一派との交戦で初めて手合わせ錬成を披露しました。
アルフォンスが鎧になった経緯
アルが鎧姿になったのは母親の人体錬成が発端です。
幼少期(エド5歳、アル4歳)、母トリシャが流行り病で亡くなると二人は母を生き返らせようと人体錬成の研究を始めます。
ある日、観光で立ち寄ったカーティス夫妻と出会ったエルリック兄弟はイズミに弟子入りするとダブリス観光名所カウロイ湖の無人島で一ヵ月のサバイバルを生き抜き『全は一、一は全』の答えに辿り着き、錬金術に必要な大きな法則に従う自然の流れを理解しました。
イズミの下で錬金術を学んだエルリック兄弟は『真理』こそ教えてもらえませんでしたが、帰郷後はイズミの下で学んだ錬金術を基に人体錬成の理論を独自に組み立てていきます。
そして、4年前(エド11歳、アル10歳)、エルリック兄弟はようやく人体錬成の理論を組み立て終えると母親の人体錬成に取り掛かるわけですが、大人一人分の身体を構成する元素・構築式・魂の情報(兄弟の血)を用意して錬成を行ったところ結果はリバウンド。
兄弟の身体は分解され真理の扉の前にやってくると通行量と引き換えに膨大な情報を流し込まれてしまい、エドは左足を、アルは全身を失ってしまうのです。
また、エドは唯一の弟を取り戻すために自らの右腕と引き換えにアルの魂を取り戻し近くに置いてあった鎧にアルの魂を定着させるのでした。
なお、鎧の背中の内側の印がアルの魂と鎧の仲立ちになっているため、この印が消されるアルの魂の定着が阻害されてしまいます。
アルフォンスの記憶の欠落
真理の扉を開き戻れた者は作中における『手合わせ錬成(己の手を合わせることで構築式の円環を成す)』が可能になりますが、物語開始地点でのアルは真理の扉の記憶を持ち合わせていません。
これに関しては分解時のショックで記憶が飛んでいる可能性が示唆されています。
しかしながら、通行料としては全身という破格の対価であるため、最も真理に近い存在とされています。
真理を見た記憶を取り戻す
エルリック兄弟は情報を得るためにかつての師であるイズミが暮らすダブリスにやってきますが、そこでアルは人造人間グリードが統括するデビルズネストに誘拐されてしまいます。
不死の身体が欲しいグリードは人造人間の作り方を材料にエドに取引を持ち掛けますが、時を同じくしてダブリスの視察にやってきたキング・ブラッドレイ大総統がデビルズネスト掃討作戦を開始したため、デビルズネストに潜んでいた合成獣人間は一斉掃討されることになりました。
そんな中、アルを捕縛するため鎧の中に入って動きを抑制していたマーテルがブラッドレイにより殺害されると、アルは鎧の中でマーテルが殺害されたショックで人体錬成を行い身体を失った当時の記憶を呼び覚ましてしまうのです。
なお、自分の肉体が真理の扉に持って行かれた時の記憶が戻ったものの、人体錬成についての情報は何も掴めませんでした。
手合わせ錬成の会得
アルが『手合わせ錬成』を初めて使用したのはシンからやってきたリン一派の登場からです。
不老不死の法を手にするべくアメストリスにやってきたリン一派は、ラッシュバレーにて偶然エルリック兄弟と出会うと、兄弟から賢者の石についての情報を引き出すために臣下をけしかけました。
その際、アルはフーと対決し、錬成陣を必要としない手合わせ錬成で意表を突いて素早いフーの動きを封じました。
アルフォンスの強さ
アルが『手合わせ錬成』を使えるようになったことで、エドとアルの差はほぼ同等どころか、肉体(鎧)のアドバンテージを考えるとアルの方が戦闘面では有能となりました。
元々、エドと鎧姿になったアルとでは、手合わせの喧嘩で一度もエドが勝てたことがないと作中で語られており、純粋な錬金術のテクニックも同等です。
これまでは真理を見たためエドは『手合わせ錬成』という有利性を持っていましたが、真理を見た記憶を取り戻したアルも『手合わせ錬成』を使えるようになったため、錬金術テクニックもエドと並ぶことになりました。
そのため、鎧姿という利点から無尽蔵の体力であることも踏まえると、戦闘においては体力・腕力・錬金術とアルの方が高いことになりますが、身体の大きさが不利に働くことがあるためエドとは適材適所です。
最終的な強さは人間側で上位、マスタング大佐やイズミには劣る程度と予想されますが、長期戦であれば間違いなく人間側最強でしょう。
まとめ
アルフォンスの真理の記憶と手合わせ錬成のまとめ
- アルフォンスの真理の記憶と手合わせ錬成の回
- 真理の記憶:漫画8巻30話「鎧の中 真理の奥」、アニメ14話「地下にひそむ者たち」
- 手合わせ錬成:漫画8巻33話「ラッシュバレーの攻防」、アニメ15話「東方の使者」
- アルフォンスの記憶の欠落と取り戻すまでの経緯
- 母親の人体錬成を行った際に通行料として全身を持って行かれるが真理の扉での記憶を忘れている
- デビルズネスト掃討戦にて、鎧の中でマーテルを殺害された際のショックで真理の記憶を取り戻す
- 真理の記憶が蘇ったことで『手合わせ錬成』が可能となる
- アルフォンスの強さ
- 物語開始地点で、エドより喧嘩が強い
- 手合わせ錬成可能後は、錬金術テクニックも同等になる
- 鎧という特性上無尽蔵の体力であるため、人間側ではマスタング大佐やイズミに次ぐ強さ
エルリック兄弟は元々才能ある錬金術師でしたが、人体錬成を経て真理の扉を開いたことで錬金術師の中でも指折りの実力者です。
アルに関しては真理の記憶を失っていたことから通常の錬金術師の枠に収まっていましたが、デビルズネスト掃討戦以降は手合わせ錬成を使えるようになったため、戦力強化としては十分以上の強化となりました。
一方で、同じ錬金術師でもマスタング大佐の焔はホムンクルスでも太刀打ちできない火力特化であったり、イズミに関しては格闘技でエルリック兄弟が勝てた試しがないため、エドもアルも人間側で作中最強というわけではありません。
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