刀鍛冶の里編で竈門禰豆子は太陽を克服することができましたが、その理由が作中で明かされることはありませんでした。
今回は、禰豆子が太陽を克服できた理由を考察したいと思います。
この記事で紹介する内容は?
- 禰豆子が太陽を克服した話数
- 禰豆子が太陽を克服できた理由の考察
禰豆子が太陽を克服したのはいつ?
引用元:吾峠呼世晴『鬼滅の刃』 出版:集英社
禰豆子が太陽を克服したのは単行本15巻126話『彼は誰時・朝ぼらけ』の終盤。
半天狗(恨の鬼)を追いかけていた炭治郎・禰豆子・玄弥の三人は崖付近でもみ合いとなり半天狗と竈門兄妹が崖から落下。木陰の無い原っぱを半天狗が逃走。
刀を失った炭治郎は崖上から投げ渡された(無一郎が投げた)日輪刀を掴み半天狗の頸を斬ることに成功。しかし、それは怯の鬼を体内に隠す擬態でした。
そんな中、夜明けが始まると、炭治郎は禰豆子を日陰に隠そうとしますが禰豆子の視線の先には逃げる頸を失っても半天狗。しかも、その向こうに刀鍛冶の職人が居たことから半天狗の狙いは人間を食べて力をつけることになると見抜き、炭治郎に訴えかけました。
振り返った炭治郎は半天狗が生きていることに気づき追いかけようとしますが同時に日光に禰豆子が焼かれてしまい、禰豆子に覆いかぶさります。
- 刀鍛冶を助けられる距離にいるのは炭治郎のみ
- 禰豆子を日光から守れるのも炭治郎のみ
しかし、禰豆子を失いたくない炭治郎が決断できないでいると禰豆子は炭治郎を高く蹴り上げて半天狗の方へと放り飛ばすのでした。驚く炭治郎でしたがその最中に見た禰豆子は笑顔。
こうして炭治郎は刀鍛冶の救助を優先した禰豆子の想いを汲んで半天狗の本体の頸を斬ることができましたが、人助けと上弦の鬼の討伐と引き換えに大切な妹を失うことに──。
禰豆子を犠牲にした炭治郎は悲しみに暮れていましたが、何と振り返ると日に照らされた原っぱの上を悠然と歩く禰豆子の姿が。太陽に焼かれたと思った禰豆子は炭治郎が半天狗を討伐する間に太陽を克服したのです。
禰豆子が太陽を克服できた理由の考察
禰豆子が太陽を克服した明確な説明は本編やファンブックにはありませんでしたが、それらしい理由付けとして禰豆子には他の鬼にはない特徴がいくつかあります。
禰豆子が太陽を克服できた要因と思しき三つの特徴を見ていきたいと思います。
太陽の克服理由①『禰豆子と他の鬼の違い』
禰豆子は炭治郎が鬼殺隊の最終選別に向けて鱗滝左近次の元で修業をした際、約二年間眠り続けていました。
通常鬼が長い期間人の血肉や獣の肉を口にできなければ狂暴化されると言われていますが、禰豆子の場合は眠り続けることで体が変化しているのではと珠世が語っています。(単行本2巻参照)
禰豆子の特徴は?
- 二年間眠り続ける間に血の成分が何度も変化(15巻127話)
- 人の血肉を喰わずに自分の力で急速に強くなる(2巻)
- 禰豆子は自力で無惨の呪いを外している(6巻52話、鬼殺隊見聞録・弐)
- 禰豆子の血で浅草で鬼化させられた男性が自我を取り戻し無惨の支配から解放(15巻127話)
そして15巻、珠世は憶測ですが禰豆子が近いうちに太陽を克服すると予想しており、実際にその通りになりました。
また、禰豆子はこれまで人間を食べていないことも影響しているのかもしれません。
太陽の克服理由②『竈門家とヒノカミ神楽』
最終巻で炭治郎が鬼化させられましたが、無惨は炭治郎が陽の光を克服する最強の鬼の王になれると確信していました。
その理由が禰豆子と血を分けた兄弟であり継国縁壱と同じ呼吸を使うことができた唯一の者であるとされていますが、どうして竈門兄妹だけが特別だったのでしょうか。
考えられるのが以下になります。
竈門家の特徴
- 先祖の竈門炭吉から継国縁壱から耳飾りと日の呼吸の型を継承し代々『ヒノカミ神楽』として子孫に伝えている
炭治郎は炭十郎からヒノカミ神楽や呼吸法、透き通る世界について聞いており、戦いの最中で炭十郎の言葉を思い出して日の呼吸へと発展していきました。
禰豆子は日の呼吸は使えませんが、仮にも代々『ヒノカミ神楽』を継承してきた竈門家の血が流れているほか、小さい頃から炭治郎のヒノカミ神楽を間近で見ている描写があるため、僅かながら日の呼吸に適性があったのかもしれません。
そうなると、双子の継国巌勝(黒死牟)が太陽を克服できなかったのは日の呼吸を最後まで会得できなかったためかもしれませんね。
太陽の克服理由③『青い彼岸花を食べてた?』
実は竈門家は元々継国縁壱が住んでいた家というのは御存知でしょうか。
竈門家の歴史(22巻190話幕間参照)
- 縁壱が留守にしていた間にうたとお腹の子供が鬼に襲われて死亡
- 縁壱はうたを埋葬(家の近く?)して鬼殺隊になる
- 竈門炭吉とすやこがあばら屋になっていた縁壱の家を発見し住み始める
- 縁壱が鬼殺隊を追われた際、ふらふらと帰宅すると炭吉とすやこが鬼に襲われていたので救助
- 産気づいたすみやこのために縁壱が産婆を呼び無事すみれを出産
竈門家の先祖と継国縁壱は上記の出会いから親しくなり、以来竈門家は縁壱の家で暮らし続けているわけです。
一見、この出来事と青い彼岸花の関係性が無いようにも思えますが、実は青い彼岸花が咲いている場所はうたを埋葬した場所だと判明しています。(鬼殺隊見聞録・弐参照)
そして、竈門葵枝は青い彼岸花が咲く場所を知っているほか、幼い炭治郎に一度だけ見せていました。(鬼殺隊見聞録・弐参照)
彼岸花は有毒植物ですがすりつぶして何度も水にさらすことで球根は飢饉の非常食に使われており、団子などに混ぜて食されていたとか。竈門家はそこそこ貧しいので、もしかしたら葵枝が青い彼岸花を採取して非常食として食していたかもしれません。
青い彼岸花は鬼舞辻無惨が太陽を克服するために必要な秘薬の原料であるため、竈門家が知らず知らずに接種していたとすれば禰豆子や炭治郎が太陽を克服できたことに納得です。
まとめ
禰豆子が太陽を克服できた理由は作中で明かされませんでしたが、禰豆子には他の鬼にはない特徴をいくつも持っていました。
- 人を食べていない
- 二年間眠ることで血の成分が何度も変化
- 自力で無惨の支配を解く
- ヒノカミ神楽(日の呼吸の型)を継承する竈門家の血が流れている
- 母が青い彼岸花が咲く場所をしっている
これらの特徴が太陽の克服と関係しているのかは分かりませんが、逆にこれしか克服理由が無いだろうというほどの根拠にも思えます。
はたして禰豆子が太陽を克服できた理由が明かされる日は来るのでしょうか…。
鬼滅の刃 公式ファンブック 鬼殺隊見聞録・弐
作者:吾峠呼世晴 出版社:集英社 |
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