漫画『チェンソーマン』に登場する武器をモチーフにした一部の悪魔は『武器人間』と呼称され、人間の人格を持ち悪魔に変身できる特殊な個体です。
武器人間は主人公のデンジを始めマキマ戦で勢揃いしましたが、彼らの契約する悪魔は何なのでしょうか。
今回は武器人間についてご紹介したいと思います。
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武器人間とは
本作における武器人間とは、人でも悪魔でも魔人でもない者たちの総称。
本来正式な呼称が存在しましたが過去にチェンソーマンに食べられたことでその名前は消失。しかし、具体的な理由は明かされないものの、なぜかチェンソーマンに食べられた数々の名前の中で唯一存在が許された者たちです。
このような特殊な状態の者は珍しいらしく、作中ではデンジを含めて8人しか登場していません。
変身能力
武器人間はデンジのようにトリガーとなるアクションを起こすことで悪魔に変身が可能。
といっても、外見上は悪魔よりも人型の名残りを感じさせる魔人に近いようで、基本的に変身は頭部・両腕が悪魔化する仕様。中には変身時に、レゼのようにダイナマイト付きのエプロン、サムライソードのように軍帽とコートが付与される事例も。
不死身
武器人間は血を飲んでトリガーを引けばたちまち回復・蘇生するため、基本的には不死身に近い存在です。
しかしながら、血が足りない場合やトリガーが引けない場合は回復手段がなく、両腕を失っていれば自らトリガーを引くこともできないため、不死性が高いだけで無敵というわけではありません。
自分でトリガーを引けない場合は誰かがトリガーを引く必要があるため、本人の戦闘能力が低ければ簡単に討伐されてしまいます。
なお、血が足りない状態でトリガーを引いても復活はするものの悪魔化は不完全なもので止まるようで、傷の治りも極めて遅くなります。
不老
単行本16巻第143話（第二部）にて、鞭の悪魔はこのように述べています。
「私はババアから遥か遠い存在だ。老いず強靭で死なない…まさに人間の上位種」
この台詞が本当であれば鞭の悪魔は不老ということになり、もし他の武器人間にもこの台詞が該当すれば武器人間は不老ということになります。
武器人間一覧
※以下登場順
※名称不明は標的名で掲載
デンジ / チェンソーの悪魔
引用元：藤本タツキ『チェンソーマン』 出版：集英社
| 名前 | デンジ |
| 悪魔 | チェンソーの悪魔 / ポチタ |
| 変身トリガー | 胸のスターターロープを引く |
| 変身後 | チェンソーが生えた悪魔の頭部、両腕にもチェンソーを生やす |
| 戦闘能力 | チェンソーで斬るだけでにあらず、助けを叫ぶとやってくる。叫ばれた悪魔はチェンソーで殺され、助けを求めた悪魔もバラバラに殺される。何度もエンジンを吹かして起き上がる地獄のヒーロー。 また、チェンソーマンが食べた悪魔はその名前の存在がこの世から消えるという特殊能力を持つ。 |
| 概要 | ヤクザに殺されたデンジに対しポチタが「私の心臓をやるかわりにデンジの夢を私に見せてくれ」と契約したことで、ポチタがデンジの心臓となり復活。 以降は胸にスターターロープが出現し、トリガーを引けばチェンソーマンに変身できる。 マキマと接触後は公安対魔特異4課早川アキの部隊に配属され公安デビルハンターとして活動するも、チェンソーマンを狙う刺客によって普通の生活からもやがて外れていく。 |
サムライソード / 刀の悪魔
引用元：藤本タツキ『チェンソーマン』 出版：集英社
| 名前 | 不明（サムライソード） |
| 悪魔 | 刀の悪魔 |
| 変身トリガー | 左腕を鞘のように取り外す |
| 変身後 | 水平に伸びる刀を生やした悪魔の頭部、両腕にも刀を生やし、軍帽とコートが出現 |
| 戦闘能力 | 戦い方はデンジとほぼ同じで、基本的には頭部と両腕の刀で斬る。 一方で、必殺技と思しき低姿勢の構えから発せられる移動術はその軌道を見極めることが困難なほど俊敏であり、作中ではパワーやデンジも見切ることができなかった。 |
| 初登場 | 3巻第23話「銃声」 / 1期8話「銃声」 |
| 再登場 | 10巻第86話「デートチェンソー」 |
| 第二部 | 17巻第144話「銃・釘・刀」 |
| 概要 | デンジが非正規のデビルハンターとして雇われていたヤクザの孫であり、ゾンビの悪魔の事件を知らないため祖父を殺されたと思い込んでデンジを憎悪。武器人間になった経緯は沢渡アカネされたため心臓が刀の悪魔になったとのこと。デンジに敗北した際に金玉を蹴られ悶絶し、公安に捕獲される。 その後はマキマの指揮下・公安対魔特異5課として再登場しチェンソーマンと戦うが敗北。 第二部では公安対魔特異7課に所属していることが判明しており、未だチェンソーマンへの恨みは健在。 |
レゼ / 爆弾の悪魔
引用元：藤本タツキ『チェンソーマン』 出版：集英社
| 名前 | レゼ |
| 悪魔 | 爆弾の悪魔 |
| 変身トリガー | 首筋のピンを引き抜く |
| 変身後 | 投下型爆弾の形状をした悪魔の頭部、導火線を巻きつけたような両腕、大量のダイナマイトを巻きつけた前掛け |
| 戦闘能力 | 爆発を利用した加速や跳躍、殴打が爆発する、触れたものを爆発させる、指を鳴らして火花を飛ばして爆発させる、などなど戦闘能力は著しく高い。不死身である肉体を利用して首と胴体を分断して突撃させる、相手に抱きついて自爆するといった手法も用いる。 ただし、水中ではしけて爆発できない模様。 |
| 初登場 | 5巻第40話「恋・花・チェンソー」 |
| 再登場 | 10巻第86話「デートチェンソー」 |
| 第二部 | 未定 |
| 概要 | ソ連が国家に尽くす為に秘密裏に作り上げた実験体の一人で、成功体。 チェンソーマンの心臓を狙う刺客の一人であり、同時にチェンソーマンの存在を他国に知らしめるという重要な仕事をこなした。と同時にデンジに敗北するも、デンジの意思でその場から姿を晦ますことに。 一方でデンジには本気で好意を向けており、彼から逃避行を提案された際にはしばらく揺らいだ結果ともに逃げる決断をするが、直前にマキマに拘束される。 その後はマキマの指揮下・公安対魔特異5課として再登場しチェンソーマンと戦うが敗北。第二部での登場は未だなし。 |
クァンシ / 弓矢の悪魔
引用元：藤本タツキ『チェンソーマン』 出版：集英社
| 名前 | クァンシ |
| 悪魔 | 弓矢の悪魔 |
| 変身トリガー | 右目から弓矢を引き抜く |
| 変身後 | 針鼠のような後髪が生える悪魔の頭部、両腕に弓矢を装着 |
| 戦闘能力 | 岸辺が「全人類が集まって素手で殴り合う競技があったなら一位がクァンシ」と述べるように、高い機動力を持つ。不意打ちとはいえ同じ武器人間が変身する暇がない高速の剣技で首を斬り落とすなど技術は高く、変身後は貫通力をほこる弓矢を放つなど殺傷力は高い。 |
| 初登場 | 7巻第54話「江の島にいくには」 |
| 再登場 | 10巻第86話「デートチェンソー」 |
| 第二部 | 16巻第142話「デンジファンクラブ」 |
| 概要 | チェンソーマンの捕獲依頼を受けた中国からの刺客。 元々は岸辺のバディである公安デビルハンターだが、中国で4人の女性を囲いハーレムを築いていたところ依頼を受けて来日。が、サンタクロースとの三つ巴に発展したことでチェンソーマンと一時共闘するものの、サンタクロース制圧後は即座にデンジの首を斬り落とす。しかし、マキマと対峙したことで即降参しるも容赦なく殺害され拘束されることに。 その後はマキマの指揮下・公安対魔特異5課として再登場しチェンソーマンと戦うが敗北。 第二部ではハーレムメンバーが人質に取られているのか公安対魔7課に所属していることが判明。 |
須郷ミリ / 長剣の悪魔
引用元：藤本タツキ『チェンソーマン』 出版：集英社
| 名前 | 須郷ミリ |
| 悪魔 | 長剣の悪魔 |
| 変身トリガー | 右腕を鞘のように取り外す |
| 変身後 | 二本の長剣を飾り付けたような悪魔の頭部、両腕にも両刃の長剣が生える |
| 戦闘能力 | 基本的には頭部と両腕の両刃剣で戦うが戦闘描写が少ないため技などは不明。本人は「剣を使う中々強い奴」と思っている。 |
| 初登場 | 10巻第86話「デートチェンソー」 |
| 第二部 | 16巻第138話「ソードマン」 |
| 概要 | マキマの指揮下・公安対魔特異5課として登場した高校生ほどの青年。 チェンソーマンとの戦闘に投入されるも他の武器人間同様に成す術もなく敗北する。 第二部にてマキマの支配から解放された後にデンジのような悪魔になれるコミュニティ『ウェポンズ』に参加し、チェンソーマン協会の協会幹部に属していることが判明。マキマの支配から解放してくれたデンジには感謝しており、友達になりたかったことからチェンソーマン協会の勧誘を建前にデンジの通う学校に転校してきた。 |
バルエム・ブリッチ / 火炎放射器の悪魔
引用元：藤本タツキ『チェンソーマン』 出版：集英社
| 名前 | バルエム・ブリッチ |
| 悪魔 | 火炎放射器の悪魔 |
| 変身トリガー | 右上の奥歯を押す |
| 変身後 | 燃料タンクを積んだ悪魔の頭部、両腕が火炎放射器となる |
| 戦闘能力 | 両手の火炎放射器から炎を放つだけであるが、火力は極めて高い。戦闘描写が少ないため強さは不明。 |
| 初登場 | 10巻第86話「デートチェンソー」 |
| 第二部 | 16巻第140話「天秤」 |
| 概要 | マキマの指揮下・公安対魔特異5課として登場した中年男性。 マキマの支配から解放された後は、『ウェポンズ』とともにチェンソーマン協会に所属し、チェンソーマン協会副総帥の地位につく。半年後に現れる恐怖の大魔王（死の悪魔）を殺して人類を救うべく飢餓の悪魔と徒党を組み、チェンソーマンの復活を目指し銃器密輸や信者の学生への悪魔取引を持ち掛けて暴動を生む。 マキマに支配されてはいたものの、チェンソーマンの力を使って世界を管理し平和をもたらすというマキマの目的には支配解放後も同調しており、マキマが生きていれば死の悪魔も倒せていたとデンジを恨んでいる。 チェンソーマンのファンでありチェンソーマンライターを所持。 |
名称不明 / 槍の悪魔
引用元：藤本タツキ『チェンソーマン』 出版：集英社
| 名前 | ── |
| 悪魔 | 槍の悪魔 |
| 変身トリガー | 脊髄から槍を引き抜く |
| 変身後 | 頭部は悪魔化するが、悪魔の要素を持つ両腕は人間の形にとどまり槍を所持 |
| 戦闘能力 | 他の武器人間と違うのは武器が所持している槍しかないことだが、作中では唯一の武器である槍を投擲して使用。対チェンソーマンに使用したが投擲した槍はチェンソーマンの胴体を貫いたため貫通力は高いことがうかがえる。 |
| 初登場 | 10巻第86話「デートチェンソー」 |
| 第二部 | 16巻第141話「普通の人生プラス」 |
| 概要 | マキマの指揮下・公安対魔特異5課として登場したメガネの男性。 マキマの支配から解放された後は『ウェポンズ』に参加し、チェンソーマン協会幹部に所属。任務のためならば殺しを厭わない冷淡な性格の持ち主。敬語調で話す喫煙者。 |
名称不明 / 鞭の悪魔
引用元：藤本タツキ『チェンソーマン』 出版：集英社
| 名前 | ── |
| 悪魔 | 鞭の悪魔 |
| 変身トリガー | 指パッチンを鳴らす |
| 変身後 | 鞭の触覚が生えた悪魔の頭部、触手が束ねたような両腕に変化 |
| 戦闘能力 | 攻撃手段は両腕に複数ある鞭を振るうというシンプルなもの。ただし作中ではチェンソーマン相手に対したダメージを与えられていないことから強さは不明。人間相手であれば両断できる威力を持つ。 |
| 初登場 | 10巻第86話「デートチェンソー」 |
| 第二部 | 16巻第141話「普通の人生プラス」 |
| 概要 | マキマの指揮下・公安対魔特異5課として登場した女性。 マキマの支配から解放された後は『ウェポンズ』に参加し、チェンソーマン協会幹部に所属。第二部で82歳と判明するほか、不老で強靭な肉体をもつため神に選ばれた人間の上位種と考えている模様。なお、頭はデンジと同じくらい悪い。 |
まとめ
武器人間の詳細とメンバーのまとめ
- 武器人間とは、人でも悪魔でも魔人でもない者たちの総称であり、チェンソーマンに食べられた数々の名前の中で唯一存在が許された者たち
- 人間の人格を持ちながら悪魔に変身できる
- 血を摂取することで傷の治癒・再生・蘇生する半不死性を持つ
- 鞭の悪魔曰く老いず強靭な肉体を持つということから、武器人間は不老説がある
- 武器人間一覧
- デンジ / チェンソーの悪魔
- サムライソード / 刀の悪魔
- レゼ / 爆弾の悪魔
- クァンシ / 弓矢の悪魔
- 須郷ミリ / 長剣の悪魔
- バルエム・ブリッチ / 火炎放射器の悪魔
- 槍の悪魔
- 鞭の悪魔
デンジ、サムライソード、レゼ以外の武器人間は初期からマキマの支配を受けた状態で登場したため、どのような経緯で公安に捕まったのかは不明のままでした。
しかし、マキマの死後はそれぞれ自由に行動しているようで、そのまま公安に飼われている者もいれば、マキマの意志を継ぐかのようにチェンソーマンの力を利用しようとする勢力に移るなど、個性豊かです。
一方でただの武器として利用されることにうんざりしている須郷ミリのように、わりとデンジに近しい感性を持つ者もいるので、何人かはデンジの仲間になったりするのでしょうか。
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