漫画『BLEACH』に登場したユーハバッハ直属精鋭部隊・神赦親衛隊が一人ペルニダ・パルンカジャス。
初登場時のペルニダは異質な能力を用いて千手丸を肉団子になるまで折り畳むという奇怪な技を披露しましたが、その能力やフードの下の正体は何者なのでしょうか。
今回はペルニダ・パルンカジャスの正体や最期についてご紹介したいと思います。
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ペルニダ・パルンカジャスとは
引用元：久保帯人『BLEACH』 出版：集英社
星十字騎士団及びユーハバッハの神赦親衛隊の一人。
滅却師の中でも一際小柄な体格でフーデットコートで全体像を隠した人物であり、寡黙かつ性別は不明。
一方で、作中では衝撃に吹き飛ばされそうになっているところを瓦礫に必死に捕まって風に靡いている姿が描かれるなど、やや絵的に可愛らしい描写があり読者からもマスコット的存在として親しまれることも。
聖文字『C』、能力『強制執行』
ユーハバッハから与えられた聖文字は『C』。
能力は『強制執行（ザ・コンパルソリィ）』。自らの神経を敵の体に潜り込ませて動きを強制的に制御するというもの。
滅却師は血管の中にまで霊子を注ぎ込み自らの力とする血装を得意とするため、ペルニダは体内の他の物──神経を霊子で操る能力を使用しています。
また、『強制執行』の効果は無機物にも適応。
初使用時に修多羅千手丸を肉団子に変えた演出から星十字騎士団内で最もおっかない能力だと読者に恐れられた能力でしたが、涅マユリ戦で能力の解析がされると滅却師として何ら不思議でもない能力でした。
しかし、神経を打ち込まれた者が肉団子になるまで折り畳まれる光景は『恐怖』のエス・ノトに匹敵するトラウマ級の能力です。
滅却師完聖体は不明
本編では残念ながらペルニダは滅却師完聖体を使用していませんので、名称や能力は不明です。
しかし、アニメBLEACH千年血戦篇第2クールの零番隊との闘いにて、ユーハバッハの聖別で復活した際に滅却師完聖体の光輪と羽が出現。
ペルニダの羽は角ばった五指のような黄色い翼となっていることが判明しました。
ペルニダの正体は『霊王の左腕』
ペルニダの正体は霊王の左腕です。
霊王の左手は前進を司るらしく、ペルニダは戦闘中でも神経を繋いだ全てのものの情報を吸い上げて進化していきました。
霊王の左腕を滅却師が所持している理由
かつて、兵主部一兵衛は銀架城を訪問し三界のバランサーとして光の帝国と不可侵の盟を結ぼうとユーハバッハと対談しました。
その際、話し合いが破断になりかけユーハバッハが全知全能を発動したところ兵主部は左手を翳しました。兵主部が翳した左手こそ『霊王の左腕』であり、兵主部は霊王の左腕を通してユーハバッハに三界開闢の真相と霊王の正体を全知全能を通して教えるのです。
しかし、霊王の真実を知ったユーハバッハは全知全能で兵主部がその左手で自分を殺そうとしている未来を視て腕を掴むと力を吸い取ろうとしますが、兵主部は霊王の左腕を引き換えにユーハバッハの全知全能が二度と開かないように策を講じたのです。
こうして光の帝国は霊王の左腕を所持することになりました。
ペルニダの最期は何巻何話？
引用元：久保帯人『BLEACH』 出版：集英社
ペルニダの最期が描かれたのは単行本71巻643話～644話『BABY, HOLD YOUR HAND 6～七』。
- 単行本68巻604話で零番隊と交戦し一度死亡しますが聖別で復活し逆転
- 単行本70巻635話で更木剣八と涅マユリと交戦し、剣八を戦闘不能に陥らせ、マユリと継戦
- 単行本単行本71巻643話～644話で涅マユリ・涅ネムと交戦し敗北、ネムと相打ちで死亡
以上がペルニダの動向になります。
神赦親衛隊vs.零番隊
ペルニダは親衛隊として霊王宮侵攻に同行。
その際、零番隊と交戦しますが二枚屋王悦が登場すると鞘伏の一振一殺によって能力を使用する前に頭部を貫かれて殺害されてしまいます。
しかしアニメ版追加シーンでは、ユーハバッハの聖別により更なる力を与えられて復活すると曳舟桐生と交戦し、光輪と翼の能力を行使。曳舟が痩せるほどのカロリーを消費させるまで追いつめますが、修多羅千手丸が卍解し反物に封印されました（第2クール最終話であるため以降は第3クール待ち）。
おそらくその後は本編の展開通りユーハバッハが兵主部一兵衛を撃破したところで零番隊を撃破し親衛隊の勝利となる展開に繋がるかと思われます。
ユーハバッハ及び親衛隊vs.黒崎一護一行
霊王宮霊王大内裏にやってきた黒崎一護一行（黒崎一護、井上織姫、茶渡泰虎、志波岩鷲、四楓院夜一）は、ユーハバッハと対峙しますが、ユーハバッハの全知全能により霊王は一護の手で両断されることに。
三界が崩れ去ろうとする中、一行は霊王の安定を図りますが、ユーハバッハは崩れた霊王を留め置こうとする夜一の処理をペルニダに一任すると、ペルニダは突如夜一の背後に姿を現し『強制執行』の力で夜一の右腕を捻じ曲げるのでした。
なお、ペルニダの攻撃によって負傷した夜一は更にユーハバッハによって霊王大内裏から吹き飛ばされると、一護一行も石田雨竜によって霊王宮から落下させられたため、ここでの戦闘はこれで区切りとなりました。
ペルニダvs.更木剣八・涅マユリ
真世界城誕生後、護廷十三隊隊長格が門を通り霊王宮へ到着したため、親衛隊は各々分散する護廷十三隊隊長格の始末に向かうことになり、ペルニダは更木剣八・涅マユリ・斑目一角・綾瀬川弓親・涅ネム・山田花太郎と対峙（斑目一角・綾瀬川弓親・涅ネム・山田花太郎は足手まといになるので物陰に隠れて見守っている模様）。
剣八が早々に斬りかかってきたためペルニダは頭をかち割られてしまいますが『強制執行』を発動し剣八の右腕を破壊する戦果と痛み分け。続いて、ペルニダはフードの中で五指を広げて戦闘モードに移行。
そして、再び斬りかかってきた剣八の刀を受けるものの、『強制執行』の能力で剣八の両足を破壊するとそのまま全身を畳もうと画策。しかし、寸前でマユリが疋殺地蔵を剣八に突き刺して肉体を麻痺させたため、強制執行の効果が失われて剣八は九死に一生を得ました。
こうして、剣八は早々にリタイアすると、剣八の特攻のおかげで大体の能力を解析したマユリとペルニダの戦いが始まります。
ペルニダvs.涅マユリ
マユリはペルニダの固有能力が神経だと見抜くと神経に直接作用する薬品を使用し対策を講じます。
しかし、ここでペルニダがフーデットコートを突き破り素顔を晒すと、左腕の掌に複数の瞳を持つ単眼という姿形の正体が判明。指先には封印なのか鎖が打ち込まれていましたが、鎖を破壊すると前進し巨大化。
攻撃手段は五指の爪当たりから神経を飛ばす──というもので、マユリはあらゆる発明品を展開して神経攻撃を回避。見たこともない観察対象を前に悦びを禁じ得ないマユリは、ペルニダの薬指を破壊し研究材料にしようと考えますが、切断された小指からも強制執行の神経が伸びたことで右腕を浸蝕されることに。
マユリは咄嗟に片腕で手術を施し神経・血管・筋肉の配置を組み変えることで強制執行の効果を封じますが、ペルニダの切断された小指を核にもう一つの霊王の左腕が誕生し襲い掛かります。
薬品を投げつけて牽制するマユリですが、ペルニダは更に自分から中指を引き千切ると、合計三体目の左腕を生み出すのでした。
この状況を打開すべくマユリは戦闘中に送り込んだ情報を基に改造した金色疋殺地蔵・魔胎伏印症体を解放し、神経が七万の層に分かれた体表を持つ疋殺地蔵を産み落とすと、ペルニダの『強制執行』を封じつつ研究のために疋殺地蔵に丸呑みさせます。
しかし、この疋殺地蔵は対ペルニダ特化として神経攻撃対策は手を加えられていたものの、通常の滅却師の能力には不十分であり、ペルニダは体内で神聖滅矢を放ち金色疋殺を破壊。
腹から出てきたペルニダが片言口調で滅却師であることを忘れていると挑発すると、マユリは霊王の左腕が自らを滅却師だなど恥知らずなことを吐くとは思いもしなかったと発言。
するとペルニダは千切れた指を再生しつつ流暢な口調で「──滅却師を名乗る事が恥知らずとはどういう事だ。余はもとより滅却師である」と一瞬だけ霊王を彷彿とさせる威風を放つと、すぐに元の片言のペルニダに戻るのでした。
これは霊王の記憶を取り戻したというよりも、マユリの推測通り前進を司る左腕の進化による影響であり、剣八やマユリとの戦闘で経験値を溜めて進化していることが影響を及ぼしていました。
急激に進化していくペルニダは神聖滅矢に神経を繋ぐという手法でマユリを追い詰めると、弓矢は回避するものの弓矢から伸びた神経攻撃までも避けきれなかったマユリは遂に被弾し左腕を犠牲にすることに。
そして、空中でついに回避が不可能になったところに弓矢が飛来すると、戦いを見兼ねたネムが弓矢を掴んでマユリとの接触を阻止するのでした。
ペルニダvs.涅マユリ・涅ネム
マユリに命中するはずだった弓矢を掴んだネムは即座に自分の右手を斬り落として神経攻撃の影響が体に渡らないように対処しますが、そのままペルニダの神経が広がる地面へと落下。
しかし、ネムが地面と接触する直前でマユリがネムを回収し間一髪命を救われます。
マユリとネムは補肉剤で欠損部分を復元させると二人がかりでペルニダと戦うことになり、マユリは攪乱のために飛廉脚を駆使しペルニダの的に。ペルニダは五指で神聖滅矢を放ちますが一向に当たる気配がなかったため、三つに増殖した腕の五指──計15本の指から神聖滅矢を連射開始。
ですが、これでもマユリは被弾することなく囮の役割を果たすと、その隙にネムが広範囲に高濃度の麻酔薬を散布し、本体より効果が薄い弓矢の神経強度を無効化します。そして、無力化した神経の矢に神経凝固剤を打ち込むことでペルニダ自身の神経の伝達を強制的に停止させるのでした。
マユリの作戦は血液凝固剤を打ち込みペルニダの血流を凝固させて殺害する──というものでしたが、前進を司る霊王の左腕の進化速度故にペルニダは剣八レベルにまで神経を進化させており、全身に神経凝固剤が浸透する直前に凝固剤が届いた部分の指を切断。
さらに金色疋殺地蔵・魔胎伏印症体の神経の層の能力を学習し神経凝固剤によって固まっていた別の左腕も脱皮するように復活すると、虚を突かれたマユリは姿勢的にペルニダの攻撃を回避できない状態に陥ります。
しかし、ネムが自らの意志で組織崩壊の0.8％手前まで引き出すことでマユリを救出。そして、マユリを安全な場所に頬った後、その出力状態のまま魂魄の6％を削った『義魂重輪銃』を放つと、ペルニダの左腕の一体がバラバラに滅されてしまうのでした。
が、木端微塵となった派遣から更にペルニダが増殖すると、落下中のネムに神経を送り込んで破壊──はじけ飛ぶようにネムを殺害するのでした。
ペルニダの最期
ネムを破壊したペルニダの破片は徐々に集合体となり一本の左腕として復活。
そして、再び三本の左腕が揃うと単眼部分から舌を出して肉片となったネムを捕食し始めました。
しかし、ネムの肉片を捕食する最中にマユリはネムの大脳だけは奪取します。
そんな中、ペルニダの指や腕の全体が膨張していく現象に見舞われると、ペルニダは激しく狼狽。実はネムの脳下垂体には被造魂魄細胞の分裂限界を突破するための強制細胞分裂加速器官が埋め込まれており、ネムの場合はこの器官を大脳基底核を通じ頭頂葉と直結させることで制御をしていました。
それを知らずにネムの肉片を取り込んだペルニダは強制細胞分裂加速器官による過剰成長によって自滅を迎えてしまったのです。
膨張し破裂したペルニダは肉片になって飛び散りますが、その飛び散った肉片もまた膨張し更なる破裂を繰り返していき、やがて完全に消滅してしまいました。
ペルニダの最後っ屁
ペルニダが過剰成長で爆散し消滅──したかと思われた矢先、マユリはペルニダが撒いた神経の残骸によって足を捻じ曲げられてしまいます。
ペルニダの死後どのくらいの時間まで強制執行で放たれた神経が動いているのかは不明ですが、死んだ後も厄介な能力であることが明かされました。
まとめ
ペルニダ・パルンカジャスの能力・正体・最期のまとめ
- 星十字騎士団及びユーハバッハの神赦親衛隊の一人
- 与えられた聖文字は『C』
- 能力は『強制執行（ザ・コンパルソリィ）』
- 自らの神経を敵の体に潜り込ませて動きを強制的に制御する
- 滅却師完聖体は不明（角ばった五指のような黄色い翼であることは判明）
- ペルニダの正体は『霊王の左腕』
- 兵主部が霊王の左腕を引き換えにユーハバッハの全知全能が二度と開かないように策を講じたため滅却師側に渡った
- 最期が描かれたのは単行本71巻643話～644話『BABY, HOLD YOUR HAND 6～七』
- 涅マユリと涅ネムとの交戦の末、ネムの肉片を取り込んだペルニダは強制細胞分裂加速器官による過剰成長によって自滅を迎えて死亡する
『強制執行』は恐ろしい能力であり、かつそれを使用する本体が霊王の左腕という設定モリモリのペルニダでしたが、最期はかなり呆気ない幕引きとなりました。
とはいえ、強制細胞分裂加速器官での決着がなければペルニダの攻略は難しかったように思えます。
闘いが長引くほどに神経を繋いだものから情報を引き出し進化を続けるペルニダを早い段階で撃破できたのはマユリの大きな功績の一つかもしれません。
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