漫画『BLEACH』に登場した十刃の一人、ティア・ハリベル。
彼女は藍染惣右介の部下として空座決戦に参加し護廷十三隊と対峙しましたが、藍染によって処分されてしまいます。
しかし、処分されたはずのハリベルは千年血戦篇でも再登場すると、今度は滅却師に敗れて虜囚となっていたのです。
では、破面篇で死亡したと思われたハリベルがなぜ生きているのでしょうか。また、なぜ滅却師に捕まってしまったのでしょうか。そして、滅却師に捕まったハリベルは結局どうなってしまったのでしょうか。
今回はティア・ハリベルの生死とその後についてご紹介したいと思います。
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ハリベルの生死について
引用元:久保帯人『BLEACH』 出版:集英社
結論から述べるとティア・ハリベルは現在も生存しています。
霊王護神大戦(千年血戦篇における死神と滅却師の戦争の意)直前に虚圏は滅却師の襲撃を受けたことで事実上藍染惣右介がいなくなった虚圏を統治していたハリベルがこれに応戦した結果、敗北し捕虜になりました。
しかし、その後は終戦まで彼女の安否には触れられずに連載終了してしまったため生死は長らく不明でした。
が、小説『BLEACH Can’t Fear Your Own World』にてハリベルの生存が明かされました。
【破面篇-空座決戦篇-】藍染に斬られたはずでは?
破面篇後編、藍染惣右介は十刃を引き連れて空座町へ進軍しますが護廷十三隊は空座町のレプリカを作成し迎え撃ちました。
その際、ハリベルは十番隊隊長・日番谷冬獅郎と一騎打ちを繰り広げますが、十刃に落胆した藍染によって腹部を横一文字に斬りつけられた後に背中から左胸を刺し貫かれてしまいます。
そして、空座決戦終結後、転界結柱の起動により尸魂界へ移動した空座町は現世へレプリカは尸魂界へ戻ると、重傷を負った破面たちは総じて尸魂界へ転送されています。
その際、織姫は一護と再会すべくルキアたちとともに現世へ戻っていますが、そのタイミングでアパッチが井上織姫に助けを請うたことでハリベルや3獣神は治療されました。
織姫以外には絶望的な状況だったハリベルの傷具合ですが、織姫によって完治したことで、アパッチは人間に頼ってしまった不甲斐なさと織姫へ感謝の念を向ける自分に苛立ちを覚えます。
千年血戦篇序盤、キルゲとの戦闘中に織姫たちを庇ったのは偶然ですが、3獣神が織姫の存在に気づいた際にミラが「──お前、藍染が連れて来てた崩姫か!何だってまた虚圏に戻って来やがったんだ…」と複雑な表情を浮かべたのは織姫がハリベルを含めた自分たちの命の恩人だったからでしょう。
【千年血戦篇】ユーハバッハに敗北
千年血戦篇開始時点で滅却師は虚圏を制圧しており、ハリベルはユーハバッハの居城で虚圏制圧の象徴のように捕獲された状態で登場しました。
しかし、アニメ千年血戦篇では滅却師が虚圏を侵攻する様子が加筆されており、どうやら虚圏侵攻においてはユーハバッハ自ら軍隊を率いていた模様。
スタークやバラガンがいない現在の虚圏を実質的に統治していたハリベルは破面を従えて滅却師に応戦しますが、ユーハバッハに敗北してしまいます。
その際、司る死の形『犠牲』を冠するハリベルが自らを犠牲にネルたちを逃がしていることが憎い演出です。
ユーハバッハに敗北後はそのまま連れ去られたわけですが、ハリベルを連れ去った理由は依然不明のまま。ただ、ユーハバッハは使える人材は麾下に加えようとするので、ハリベルを戦力として連れ帰ったのが妥当かと思われます。
【小説】ハリベルの救出
ハリベルのその後については小説『BLEACH Can’t Fear Your Own World』で描かれました。
霊王護神大戦後、一護たちがユーハバッハを倒して現世に戻ったところ、依然霊王宮の一部区画は見えざる帝国の建築物と融合している状態であり、元々銀架城に囚われていたハリベルも一緒に霊王宮へ転送され幽閉されていました。
しかし、霊王護神大戦に参戦したネリエルとグリムジョーは蒲原たちとともに霊王宮(真世界城)にやってきていたため、アスキン・ナックルヴァール戦を経て、黒崎一護がユーハバッハを倒した後にハリベルを救出しています。
その際、ハリベルたちは意図せず霊王の正体を知ってしまうわけですが、兵主部一兵衛は霊王護神大戦では多くの犠牲者が出たこともあり今の状況でハリベルたちを浄化・消滅させれば三界の均衡が崩れるという理由で見逃しています。
また、その場には京楽春水もいましたが、彼もハリベルたちがこのまま虚圏で大人しくしてくれれば充分として彼女たちを見逃しています。
なお、図らずも死神に借り作ってしまったハリベルは「この借りはいずれ返す」と言いますが、京楽は「礼ならボク達じゃなくて黒崎一護クンに言うべきだ」と述べています。
こうしてハリベルは虚圏へ帰還することができました。
【小説】綱彌代時灘の謀略の阻止
小説『BLEACH Can’t Fear Your Own World』は、冒頭で霊王護神大戦直後の出来事を、その後は霊王護神大戦から半年後の出来事を描いた作品です。
本作は四大貴族筆頭・綱彌代家、その末席であり新たに綱彌代現当主の座に上り詰めた綱彌代時灘の謀略を描く物語であり、彼の謀略を阻止すべく京楽春水をはじめとする死神・破面・完現術者・滅却師が結託します。
時灘は新たな霊王を作るために産絹彦禰というあらゆる因子を内在させる死神を作り上げると、虚圏へ派遣。
その頃、虚圏ではリルトットとジゼル(+ゾンビ化したバンビエッタ)が戦力を求めて破面に捕まった同胞の滅却師を解放すべく暴れ回っており、破面たちが(ロリ、メノリ、ルドボーンなど)応戦。
破面たちが劣勢に陥ったところでハリベル、ネリエル、グリムジョーらが参戦しますが、このタイミングで産絹彦禰が黒腔を開けて出現するのです。
この段階での産絹彦禰の戦闘力は未完成でしたが、産絹彦禰は一人で意図せず共闘する形となったハリベルやリルトットと応戦するほどの強さであり、ハリベルたちはやっとの思いで産絹彦禰を追い返すのでした。
しかし、この出来事によってハリベルたちは三界を巻き込む綱彌代時灘の謀略へ巻き込まれる・あるいは自ら首をつっこむことになります。
尸魂界へ向かい死神たちと結託
黒崎一護と似た性質を持つ産絹彦禰と決着をつけるべくグリムジョーが単騎で尸魂界へ赴いたため、ハリベルとネリエルも仕方なく尸魂界へ。
すると、そこには完現術者(銀城、月島、沓澤)と戦う涅骸部隊(キャンディス、ミニーニャ、ルピ)、産絹彦禰とその斬魄刀・已己巳己巴が戦闘を繰り広げていたところでした。
その際、元々中級大虚でバラガンとライバル関係だった已己巳己巴はハリベルとネリエルの霊圧を感じ取り「新タナル同胞カ。ヤハリ、見カケヌ顔ダナ、バラガンノ寵姫トイウワケデモアルマイ」と発言したため、ネリエルはよりにもよってバラガンの寵姫に間違えられたことをご立腹。
その場にいた戦力と協力する形で産絹彦禰および已己巳己巴を再び迎撃(用事ができたため本人が帰還)した後は、京楽春水によって四つの勢力が一つ所に集まると本件の黒幕・綱彌代時灘を討つという名目で一時的に協力関係を築くことになります。
その際、グリムジョーが黒崎一護との一騎打ちを所望したため京楽は邪魔はしないと約束しますが、ハリベルは空座決戦でのスターク戦のこともあってか「その言葉、スタークに誓えるか?」と確認を取り、京楽は承諾するとともに「また君達と戦争にでもなったら話は別だけれど…」と付け加えました。
こうして、ハリベルは三界を脅かす綱彌代時灘を討つ戦力として死神たちと結託するのでした。
叫谷で綱彌代時灘一派と決戦
決戦の場は叫谷。
涅マユリによって容易された入口から叫谷へ向かった一同は、綱彌代時灘と対峙。己の偸安のためだけに世界の在り方を崩す──という時灘の意義を咎めるハリベルでしたが、時灘は同じく殺すにしてもできる限り弄んでから殺してやるのが正しく健やかに生きるということだと主張したため、一同は時灘とは反りが合わない存在であると結論づけるのでした。
そして、京楽が時灘へ先制攻撃を仕掛けたところ、配下である産絹彦禰が到来。彦禰は帰刃すると已己巳己巴を解放し、已己巳己巴は最上大虚級の霊圧(かつ破面の中でも上位の部類に相当する霊圧)を纏いながらも中級大虚並の巨体へ変身。
すると、破面の遥か先達でもある已己巳己巴を相手にハリベル、ネリエル、グリムジョーは帰刃をして立ち向かうのでした。
なお、虚圏ならびに尸魂界で戦った時よりも成長した産絹彦禰と応戦する滅却師組でしたが、更木剣八が産絹彦禰に興味を示したため、滅却師(バンビーズ)たちは破面たちとともに已己巳己巴の応戦へ。ならびに、涅骸部隊(ドルドーニ、チルッチ、ルピ、シャルロッテ)も已己巳己巴を討つべく参戦します。
数の暴力で優勢となり已己巳己巴を追い詰めたハリベルたちでしたが、ここまでは敵の計算の内。剣八との決着をつけるべく、彦禰は弱った已己巳己巴を制御すると卍解に至るのでした。
已己巳己巴を取り込んだ彦禰は剣八との一騎打ちに興じたため、ハリベルたちは黒幕である時灘を討つべく京楽の下へ向かいますが、時灘は綱彌代家に代々伝わる斬魄刀『艶羅鏡典』を解放。その能力は時灘が見た他者の斬魄刀(始解)の能力を自らの霊圧で自由自在に行使できる──というもので、刳屋敷剣八の餓樂廻廊、朽木白哉の千本桜、山本元柳斎重國の流刃若火などなどあらゆる能力を一度に使用し牽制。
さらには藍染惣右介の鏡花水月の解放の瞬間を一同に披露したことで、ハリベルたちは迂闊に時灘へ攻撃できない窮地に立たされしまうのです。
しかし、本小説の主人公である檜佐木修兵が到着したことで形勢逆転の糸口を掴むと、京楽たちは時灘に致命傷を与えることに。残念ながら時灘を叫谷から取り逃がしてしまうものの、ハリベルたちは時灘の謀略を阻止するという目的を果たすのでした。
ハリベルのその後
小説『BLEACH Can’t Fear Your Own World』のラストでは、完現術者・道羽根アウラが時灘が落下させた空中楼閣の衝突を回避すべく黒腔の中へと叩き込み死亡しましたが(その結果叫谷突入組は命を救われる)、その魂魄は黒腔を彷徨っているところをネリエルが回収しました。
そのため、ハリベルは虚圏に帰還後、ネリエルが救助したアウラを受け入れており、グリムジョーとネリエル、3獣神やルドボーン、ロカやピカロ(破面No.102の子供や小動物の破面で構成された群体※小説『BLEACH Spirits are forever with you』で登場)、おそらくロリやメノリといった破面の残党と平穏に過ごしています(おそらく居住は違うもののたまに顔を合わせる程度?)。
また、一護のために料理を始めたネリエルたちが作る食事(虚圏の大蜥蜴と虚圏特有の雪草の料理など)を食べている描写があるなど、とくにネリエルとの親交は深い様子。
残念ながら10年後の「獄頤鳴鳴篇」での登場はなかったのでその後は不明ですが、虚圏が脅かされない限りは統治者として普通に過ごしているのではないでしょうか。
まとめ
ティア・ハリベルの生死とその後についてのまとめ
- 【破面篇】空座決戦で藍染惣右介に斬り捨てられた後、井上織姫によってハリベルと3獣神は命を救われ虚圏へ帰還している
- 【千年血戦篇】ユーハバッハ率いる滅却師の襲撃を受けた際、実質的に虚圏の統治者であるハリベルは破面残党とともに迎撃に出るがユーハバッハに敗北し虜囚となる
- ネルたちを逃がす時間を稼ぐ
- 【霊王護神大戦後】ネリエルとグリムジョーによって救出される
- ユーハバッハが霊王宮を真世界城に塗り替えた影響で銀架城に幽閉されていたハリベルも霊王宮へ移動していた
- 霊王宮にて次の霊王となったユーハバッハのなれの果てを見届けたため、ハリベル、ネリエル、グリムジョーは霊王の真実を目の当たりにしている
- 三界の均衡を保つために兵主部一兵衛や京楽春水から見逃されている
- 【BLEACH Can’t Fear Your Own World】三界を巻き込んだ綱彌代時灘の謀略を阻止するべく、京楽春水の要請で死神・破面・滅却師・完現術者が共闘し時灘を討つ
- 【BLEACH Can’t Fear Your Own World】綱彌代時灘討伐後は虚圏へ帰還し平穏に過ごしている
破面篇で死亡したと思われたハリベルですが、織姫に救われていたことが判明しました。
その後、実質的に虚圏を統治していたハリベルは千年血戦篇で滅却師の侵攻を受けて迎撃に出ますが、ユーハバッハに敗北し虜囚となったことがアニメ版で補完されており、小説でネリエルとグリムジョーによって救出されたことが明かされています。
小説では綱彌代時灘の謀略に巻き込まれて再び戦線へ立つことになりますが、無事に生還できました。
ハリベルの近影で最新は小説「BLEACH Can’t Fear Your Own World」が最後となるため、10年後の「獄頤鳴鳴篇」でどのような状態なのかは不明です。
しかしながら、再び三界を脅かす事件でもないかぎり、ハリベルはネリエルたちとともにそれなりに楽しく日々を送っているのではないでしょうか。
BLEACH Can’t Fear Your Own World 合本版 原作:久保帯人 著者:成田良悟 |
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