黒の組織の女幹部で千の顔を持つ魔女と言われるベルモット。
彼女が裏切り者の宮野志保を探し出すために変装の標的にしたのが新出医院の新出智明であり、長期に渡りベルモットは新出に成り済ましコナンの周辺を探っていました。
あわやベルモットに命を狙われてしまった新出先生ですが、ベルモット編以降はめっきり登場が減り、今では存在そのものがなかったかのように名前さえ出てきません。
では、新出先生はどうなったのでしょうか。
今回は新出先生の最後の登場や消えた理由についてご紹介したいと思います。
新出先生はどうなった?最後の登場回と消えた理由は?
新出先生とは
引用元:青山剛昌『名探偵コナン』 出版:小学館
新出先生のフルネームは新出智明。
新出医院の開業医・新出義輝と妻・陽子の一人息子で東都偉大を首席で卒業した現役の医師です。新出医院で父親と共に患者を診る他、帝丹高校の校医を務めており、優しく朗らかかつ少々お節介な性格から患者に慕われる人物。
初登場は第24巻File3~File6、当時24歳。
体調不良で新出医院に通っていた小五郎が酒の飲み過ぎでアルコール性肝機能障害と診断された回で、義輝が湯船で殺害される現場に遭遇。トリックは、停電の際にバスタブに電気ヒゲソリにつないだ延長コードを入れることで誰かがブレーカーを上げると自動的に感電死するという細工。犯人は妻の陽子でしたが、彼女が仕掛けたブレーカーを上げたのは何も知らないお手伝いの安本ひかるだったため、彼女に罪悪感を与えないために小五郎の提案で殺人方法を『薬で眠らせたご主人をバスタブにつけ、湯の中にタイマーを取り付けたコードを入れ感電死させ、停電時にタイマーを回収した』という供述に変えてもらった事件となります。
そのため、この事件の真相を知る者は現場の人物しかいません。
満月の夜の二元ミステリー
引用元:青山剛昌『名探偵コナン』 出版:小学館
黒の組織の幹部で千の顔を持つ魔女の異名を持つベルモットとの真っ向勝負の回。
新出先生の登場回は初登場時以降も多数ありますが、第29巻収録のバスジャック事件以降の新出先生はベルモットの変装となります(なお、本庁の刑事恋物語4もベルモットの変装と思われるものの、公式サイトのエピソード一覧では新出智明のエピソードに分類されており、ベルモットには分類されていない模様)。
42巻収録の本事件はvermouth(ヴァームース)という差出人から小五郎宛に季節外れのハロウィンパーティーの招待状が届いたところから始まり、同じ内容のものが工藤新一宛に届いたころから江戸川コナンと灰原哀の正体がベルモットにバレていると気付くコナン。そのため、招待状の会場となる幽霊船上には工藤有希子の変装術で工藤新一に変装した服部平次を送り、コナンは灰原を眠らせて自身は灰原哀に変装しベルモットを待ち構えました。
結果、灰原に変装したコナンをジョディが車で連れ出し、それを見ていた新出(ベルモット)は車で追走し人気のない埠頭で対峙することに。
そして、新出先生がベルモットの変装である証拠として『新出義輝の本当の死因』がカギとなります。ベルモットは新出智明になりきるために警視庁から毛利小五郎が関わった事件の調書を盗み、新出義輝の事件も頭に叩き込んでしますが、実際には小五郎(※コナン)の提案で陽子はひかるを傷つけないためにウソの供述をしており、犯人と警察が示し合わせてウソの調書が作られました。
そのことを知らなかったベルモットはまんまと罠にはまると、新出先生の変装を解いてベルモットの姿に戻ることに。
こうしてここ最近の新出智明=ベルモットの変装だったと判明したわけですが、その後埠頭でコナンがベルモットを追い詰めたことでベルモットは灰原哀から手を引いて退散、ベルモットが新出に変装し居続ける理由もなくなったため、新出先生の安全の保障が確立されました。
新出一家の死亡事故偽装
FBIは元々ベルモットを追いかけて日本にやってきており、女優クリス・ヴィンヤード(ベルモットの表の姿)が素顔のままお忍びで新出医院に通い詰めている姿を見て何れ彼女が新出智明を殺して成り済ますと考えマークしていました。
そのため、新出智明がベルモットに殺害される前に彼女の目の前で新出一家を乗せた車がガードレールを突き破り海に沈む光景を見せることで新出一家が事故で死んだように見せかけました。また、人気のないところで事故死させることで、世間が新出一家の死亡を知ることがなく、後々にベルモットが新出智明として立ち回り易い状況を作り出しました。
なお、事故死に見せかけた車に乗っていたのは酸素ボンベを背負ったFBIの仲間の変装であり、実際の新出一家はFBIが日本を離れた平和な場所で保護していました。バスジャック事件以降に登場する新出先生が全てベルモットの変装である理由は、このためです。
新出一家の帰国
引用元:青山剛昌『名探偵コナン』 出版:小学館
44巻収録の「帝丹高校学校怪談」の回、帝丹高校で頻発する幽霊騒動の調査をすべくコナンは蘭に連れられて帝丹高校へ向かいます。
その際、校舎の廊下で新出先生と鉢合わせするコナン。二元ミステリー以来久しぶりの登場となる新出ですが、ベルモットが撤退しているため本物の新出智明となります。コナンはベルモットの変装と彼の思い頬をつねりますが、本物なので変装術は剥がれない模様。
新出はジョディから話を聞いて大まかな事件の事情を把握しており(黒の組織関連は伏せて、悪い人物が新出に成り済ませて何かをしようとしていたと説明)、新出に変装していた人物が逃走したと聞いて祖母とひかるを連れて日本に戻ってきていました。
ジョディにコナンにだけは戻ってきた事情を話してくれと頼まれていたので、コナンにのみこれらの経緯を伝えています。
一方で、予めジョディからベルモットが新出に成り済ましてどのように学校で振る舞っていたのか事細かに聞いていたため誰にも疑われずに校医として学校に溶け込むことができましたが、あまりに生徒など誰からも人当たりのよい印象だったので純粋に『僕に変装していたその人って本当に悪い人だったんですか?』と聞き返したところ、ジョディの逆鱗に触れ「バカね!笑って人を殺すような人にいい人なんているわけないじゃない!」と怒鳴られることに。
新出先生の最後の登場|漫画版とアニメ版
引用元:青山剛昌『名探偵コナン』 出版:小学館
新出先生の最後の登場回は漫画版とアニメ版で異なります。
漫画版は49巻「超秘密の通学路」の回で、本回は灰原とよく似た女子児童が蒸発したという知らせから始まり、少年探偵団は女子児童の行方を追います。
事件の真相は少女が子猫を追って道路に飛び出し車と遭遇し、事故を起こした運転手は頭を三針縫うケガを負い脳震盪を起こしつつも女の子を抱えて新出医院に駆け込んできたようで、運転手は新出先生の治療を受け安静に、少女はほぼ無傷であるものの寝不足のようなので別室でベッドに寝かせてひかるに診てもらっていた──という結末。
新出先生は少女から自宅の番号を聞いて連絡は入れたものの誰も出ず、その後すぐに少女が眠ってしまったので、連絡先は男性や少女の目が覚めてからにしようと考えていたようです。
以上のように、新出智明は依然と同じく祖母とお手伝いと一緒に新出医院で医師を続けていることがわかります。
一方でアニメ版でも同じエピソードがあるものの、新出先生の最後の登場は第554~555話のアニメオリジナルエピソード「こうのとりミステリーツアー」。兵庫県観光に来た毛利一家と少年探偵団ですが、冒頭からコナンは松葉杖をついています。
小五郎が松葉杖をついている理由を訊ねると、コナンは回想。探偵団のみんなとの下校中、陸橋の下り階段を下りている最中に蘭と新出が二人で歩いている姿を目撃すると、コナンは二人に視線を奪われてしまい足を踏み外し転落。左足を捻挫してしまったという経緯でした。
なお、本エピソードの新出先生は回想のワンシーンのみ、台詞もありません。しかし、事実上アニメ版としてはこれが最後の登場となります。
新出先生はその後どうなった?
上述の通り、新出先生は第29巻のバスジャック事件以前からFBIに保護され外国で暮らし、満月の二元ミステリー以降はアメリカから帰国し新出医院で医師を続けており、漫画版では49巻、アニメ版では第554話(アニオリ)で生存が確認されています。
ちなみに初登場時点で翌月から青森の病院に勤務することが決まっていたようですが、父親の事件と裁判、ベルモットに狙われたためFBIの保護を受けてアメリカに渡っていた間に青森には別の医者が入ってしまったそうで、帰国後も新出医院に勤務しているという設定です。
また、帝丹高校の校医も継続しているように思えるので出番がなくなった後も米花町で暮らしていることは間違いないようですが、他の準レギュラーキャラクターと違ってベルモット編以降は登場が激減しついには登場しなくなっています。
新出先生が消えた理由は?
新出先生が登場しなくなった理由は作者が触れていないので不明ですが、単純に役割が無くなったからだと思われます。また、通常回と違い本編に大きく関わるベルモット回に登場させたキャラクターであるため、今後の構想上の都合など何かと登場させづらい事情があるのかもしれません。
しかしながら、小五郎も通院する町医者と言う立場であり、帝丹高校の校医を務め生徒に人気がある優しいイケメンというキャラクター性から新出先生の存在を気にかける読者が割と多いようです。
ベルモットが変装していた際には帝丹小学校の校医も務めているので、新出先生を出そうと思えば出せるはずなのですが、なぜかベルモット編以降は音沙汰なし。新出先生が黒の組織にまた利用される展開はないと思いますが、割と知名度の高いキャラクターでありながら一切再登場しないあたり、作者が存在を忘れている可能性があるかもしれません。
ただ、49巻で新出医院で通常通り開業しているので灰原哀同様に証人保護プログラムは断っていることがうかがえます。
ちなみに49巻が2005年発行で、第554話「こうのとりミステリーツアー」は2009年放送。2009年のアニメ制作スタッフは新出先生の存在を覚えているようですが、令和の制作陣が覚えていればアニオリで登場させてくれるかもしれませんね。
まとめ
以上「新出先生の最後の登場回と消えた理由」の紹介でした。
現在の視聴者層は新出先生と聞いてもピンとこない方が大半かもしれませんが、コナン×黒の組織×FBIが初めて交わったベルモット編を見ていた当時の視聴者層は新出先生のことを覚えている方が多いでしょう。
ベルモット編以降は全く登場しなくなった新出先生ですが、原作勢は意外と知らないもののアニメ版のアニオリでワンシーンのみ登場しています。しかし、その後はアニメ版も登場していないので残念ながら役目を終えてしまったようです。
今後新出先生が再登場する可能性は低そうですが定期的に黒の組織編は再放送や再編集されているので、思い出した作者やアニメスタッフが再登場させてくれる可能性にかけたいものです。
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