高橋留美子先生の三作目の長編漫画「らんま1/2」。
水を被ると女になってしまう体質になった少年・早乙女らんまと、その許嫁である天堂あかねを取り巻くドタバタ格闘ラブコメ作品は、1987年から1996年まで少年サンデーで連載され、1989年にはアニメ化や映画化、2011年にはドラマ化されるなど大人気作品となりました。
そして、2024年にはアニメリメイクが放送開始しています。
実は旧アニメはOVAも含めて原作漫画の最終回まで描かれていないため、原作未読の人が多い印象です。
今回は「らんま1/2」の最終回と早乙女らんまと天堂あかねの結婚についてご紹介したいと思います。
「らんま1/2」の最終回は?
物語終盤、母・のどかと再会し水を被ると女になる体質がバレてしまったらんまでしたが、玄馬の空約束の通り根は男らしく育っていたことから切腹を免れて一緒に暮らすようになりました(※なお、直後にシャンプーに家を破壊されたため今度は親子三人揃って天道家に居候することに)。
こうしてらんまが残す望みはただ一つ──変身体質を解いて男に戻るだけ。
そんな中、古来より娘溺泉と男溺泉を利用してきた鳳凰山の住人とのいざこざに巻き込まれることとなり、中国に渡り水源地・呪泉洞にて最後の戦いに挑みますが、その過程で呪泉郷が枯れてしまいます。
また、ラスボスとなるサフランの企図によりらんまの弱点となるあかねが攫われてしまったため、らんまはあかねを助けに向かいます。
呪泉郷の激闘、あかねの救出
引用元:高橋留美子『らんま1/2』 出版:小学館
サフランと交戦したらんまですが、サフランはらんまに盗られた金蛇環を取り戻す際に復讐としてらんまの弱味となるあかねを拉致。その後、あかねはサフランの部下のキーマによってとある呪泉郷の泉に落とされてしまいます。
呪泉郷の泉は最初に溺れたものの姿を記憶し変身をうながす泉です。サフランは新しい泉を掘ってそこにらんまの許嫁であるあかねを投げ込み《茜溺泉(あかねニーチュアン)》を作ろうと企図しており、計画通りあかねは泉に落とされてしまったのです。
そして、あかねを助けにきたらんまとサフランの交戦中、あかねはらんまを庇って金蛇環の攻撃を受けると体中の水分が蒸発し意識の無い小さな人形のような姿に変貌してしまいます。元に戻す方法は呪泉の水につけること(呪泉の水につけると乾燥ワカメのように元に戻るとのこと)であり、らんまはサフランとの決着時に竜の蛇口から呪泉の水を噴き出させるとあかねに水を浴びせて元に戻すことに成功しました。
しかし、枯れた呪泉郷は元に戻りますが、あかねの意識は戻らず息もしていない状態。僅かに間に合わなかったと落ち込むらんまは、人形の状態から元のサイズに戻ったあかねを抱いたまま「ごめん、あかね…。おれ…不器用だから…いつだって素直に本当の気持ちが言えなくて…おまえを怒らせたり困らせたりばっかりで…」と吐露。あかねが死んだと思い、胸中で『好きだって言わせてくれよ』と思いながら涙を浮かべて彼女の名前を叫びました。
しかし、意外にもあかねはすっと体を動かします。
どうやら、体が動かなかっただけで意識はありらんまの声も聞こえていたと言います。呪泉の水に効果でようやく動けるようになりました。
一方で、あかねが生きてることに安堵するらんまでしたが、あかねが全部聞こえていたと発言したことから表情が一転し曇ることに。らんまは全部聞かれていたことが途端に恥ずかしくなり動揺しますが、肝心の『好きだって言わせてくれよ』の部分は口に出していないので、幸いらんまの想いはギリギリ伝わっていません。
変身体質は解けない
引用元:高橋留美子『らんま1/2』 出版:小学館
サフランら鳳凰山の住人とのいざこざを解決しあかねも救出したらんま達は、ようやく伝説の修行場・呪泉郷へと戻ってきます。
しかし、枯れていた呪泉郷の水を復活させたので後は《男溺泉》に浸かるだけで元に戻れる手筈でしたが、復活した呪泉の水の量が凄まじく呪泉郷の泉が溢れてすべて混ざってしまうという悲劇が。
そのため、混ぜるな危険──ということで、結局らんま及び良牙など呪泉の被害者達は元の体に戻ることはできず帰国することになりました。
したがって、元の体に戻るのはまた当分おあずけとなります。
早乙女らんまと天堂あかねの結婚式は中止
引用元:高橋留美子『らんま1/2』 出版:小学館
日本に帰国後、あかねの方から祝言を挙げてもいいと申し出たため、玄馬と早雲はらんまを気絶させた間に新郎衣装に着替えさえ、目を覚ましたらんまはあかねと祝言を挙げることになります。
らんまは一言申すためにあかねの部屋に赴きますが、ウェディングドレスを着たあかねを見てときめくと、先ほどまでの威勢がなくなり寡黙に。また、あかねが「和服の方がよかったかなぁ」と述べると、胸を高鳴らせながらも「い、いや、おれはどっちでも…。かっ、かわいいと…」と素直な感想を吐露。
らんまは改めてあかねに祝言を挙げてもいいと言った理由を訊ねると、あかねは呪泉郷でらんまがほぼ告白と同等のことを述べていたことから「だって、らんま…あたしのこと好きなんでしょ?」と照れながら意思を確認します。しかし、らんまは確かに告白同然のことを言っていますが実際に『好き』とはまだ伝えていないため「言ってない」と主張。すると、言った・言ってないの掛け合いの末に、あかねは「いいのよ、無理に祝言あげなくたって…。そのかわり…後悔するからね」と意味深なことを述べます。
そして、いざ披露宴が始まろうという瀬戸際で早雲が一人分の《男溺泉》を持っていることが発覚。なんでも、呪泉郷の水量がもとに戻ったので先日のお礼に一人分の男溺泉を宅配便で送られたそうで、早雲は披露宴の鏡割りで男溺泉が入った樽を割ろうとしていました。つまり、らんまが大人しくあかねと祝言を挙げるまで渡さない腹積もりであり、そのことをらんまや玄馬にも黙っていたのです。
あかねから早雲が男溺泉の水を持っていることを聞いたらんまは急いで会場に向かいますが、御祝儀目当てでなびきから結婚式の招待状を受け取った良牙やシャンプーといった主要キャラが続々と会場にやってくると、いつものようなドタバタ劇が開幕。それぞれの思惑が交錯する中、らんま・玄馬・良牙・ムースの四人は男溺泉が入った樽を追いかけますことになりますが、最終的には八宝斎が祝い酒と思いすべて飲み干してしまうことに。
結局、唯一の男溺泉の水を失ったらんま達は元に戻れないばかりか、会場はめちゃくちゃになり祝言を挙げるどころではなくなったため中止に。早雲の意向で二人の祝言はもう少し身辺整理をしてから行うという先延ばしの形で着地するのでした。
締めくくりは『そーゆーわけでここから先は延長戦──』の煽りと共に、いつも通り一緒に登校するらんまとあかねの後ろ姿で終わりとなります。
結局、らんまとあかねはどうなった?
先に触れた通り、「らんま1/2」の最終回は結婚式を挙げる目前まで迫るもいつものドタバタで式は取り止めとなり祝言は先送りとなって終了しています。
祝言を挙げる前にあかねは呪泉郷でらんまの独り言を聞いていたため「あたしのこと好きなんでしょ?」と意思を確認していますが、らんまが「言ってねえっ」と維持を張って否定した(胸中に思いをとどめて口に出していない)ため、想いを伝える機会を逃しています。
つまり、らんま自身は呪泉郷であかねを取り戻す際に彼女のことを『好き』だと認めていますが、結局は告白できずに終了しているため、二人は交際にすら至っていないという状況です。
とはいえ、らんまがあかねのことを好きなのことは確定であり、あかねも祝言を挙げる気持ちに至っている(※祝言を挙げると決めたのはらんまに男溺泉の水を渡す意図もあったが、呪泉郷でらんまが自分に告白したも同然の台詞を吐いたことが決め手になった)ので、二人は両想いでありながら意地の張り合いのようになっている感じです。
二人の結婚は延長戦という形で遠退いてしまいましたが、祝言を挙げること自体には二人とも反発していないため、意外と早い段階で結婚できそうに思えます。
あとはらんまが素直な気持ちを伝えるだけでゴールインなイメージです。
まとめ
以上「らんま1/2」の最終回とらんまとあかねの祝言のまとめでした。
作中でらんまはあかねのことを好きだと独白していますが残念ながら最後まで直接口で伝えることができず、なりゆき上の結婚式もいつものドタバタで取りやめになるという何とも本作らしい最終回となりました。
早雲の意向で二人の結婚式は身辺整理、つまりは周りのキャラクターとのいざこざを片付けた後に行うことになったわけですが、全員クセが強く諦めが強いため、学生中には難しいような気がします。
とはいえ、らんまとあかねは反発しつつも両想いのような形に収まっているので、案外早くらんまから告白し結婚するかもしれませんね。
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