漫画『るろうに剣心』に登場する巻町操と四乃森蒼紫。
蒼紫は御庭番衆の現御頭であり、操は幼少期に御庭番衆に拾われて京都の葵屋で育ちましたが、操は蒼紫に好意を寄せています。
そのため、操を葵屋に預けた後に消息を断った蒼紫を追いかけて操は何年も御庭番衆を探して出奔していたわけですが、京都編でついに蒼紫と再会しました。
では、操と蒼紫の関係はどのように決着したのでしょうか。
今回は巻町操と四乃森蒼紫の関係や結末についてご紹介したいと思います。
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巻町操と四乃森蒼紫の関係
引用元:和月伸宏『るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-』 出版:集英社
巻町操は幕末の頃に誕生した16歳の自称・御庭番衆くノ一(御庭番衆先代御頭の孫娘)。
四乃森蒼紫は最年少で御庭番の御頭になった天才中の天才隠密で拳法と小太刀の達人(操は蒼紫の師匠の孫娘に該当)。
操は生まれてすぐ天涯孤独の身になりましたが、操を預かり育ててくれたのが蒼紫たち隠密御庭番衆でした。明治になってしばらく一緒に全国を旅していましたが、京都の葵屋に操を預けて蒼紫たちが出発したため、それ以降蒼紫たちとは離れ離れとなっています(なお、蒼紫が操を翁に預けたのは戦い続ける修羅道に生きる御庭番衆の中で操が危険に見舞われることを危惧したためとのこと)。
操は蒼紫に恋心を寄せており、隠密御庭番衆の皆とは家族ほどの距離感。操の拳法は般若に習ったもので、性格は育ての親である翁(柏崎念至)譲り。
なお、操は一度も微笑んだことのない蒼紫の隠された微笑みを自身が引き出そうと考えています。
巻町操と四乃森蒼紫の動向
蒼紫が御頭を務める隠密御庭番衆は徳川幕府に就いていましたが、鳥羽伏見の戦いで徳川慶喜が幕軍の劣勢時に大阪城を抜け出し軍艦で江戸へ逃亡をはかると、上野の寛永寺に籠城、会談によって江戸決戦が回避されることに。
結果、王城・江戸城は無血開城となり御庭番衆は闘うことなく幕末を終える無念を迎えました。
蒼紫個人には維新の折に士官の話はあったものの、他の御庭番衆には一切の勧誘がなかったことから士官の話を断り、新時代に新しい人生を見つけた仲間たちの出発を見送るまで御庭番衆に残留することに。その際、最後まで残った闘うことしかできない四人のために「最強」というあでやかな華を添えて誇りにさせるため明治になっても隠密御庭番衆を率いて影に生きることを決意します。
蒼紫は幕末維新における真の「最強」は御庭番衆という「証」を残すために、表向きは青年実業家で裏では一大私兵団を築く武田観柳に与すると、高荷恵の件で伝説の人斬り緋村抜刀斎と巡り合うと最強の称号を手にするために交戦し敗北。
また、剣心との決着後に観柳が持ち出した回転式機関銃によって四人の仲間が蒼紫を庇い戦死。
その後、剣心が観柳を捕え一件落着した後に警察が到着した頃には戦死した仲間の首を切断し回収して忽然と姿を晦ましたかと思えば、一度剣心たちの前に姿を見せると、剣心の「お主がもしどうしても自分を許せぬのなら今一度拙者と闘え。闘って拙者を倒して最強の二文字を四人の墓前に添えてやれ」という言葉に感化され、蒼紫は隠密御庭番衆の最強を証明するため、最強の証を四人への手向けとして緋村抜刀斎を討つことを目標に据えて失踪。
山の中で四人を弔い、剣心との決着に向けて心身を鍛え始めるのでした。
一方で京都葵屋にいた操は未だ蒼紫たちとの再会を諦めておらず、御庭番衆の噂を聞きつけるたびに出奔することを繰り返しています。初登場時も御庭番の噂を聞きつけたため東京に出張った帰りであったことから、どこからか武田観柳と関わっていた御庭番衆の情報を入手し東京へ向かったと考えられます。
京都編-操と蒼紫の再会-
剣心が京都へ発った後日、蒼紫は剣心と決着をつけるべく下山するものの、入れ違いにより断念。しかし、斎藤から志々雄一派の詳細を聞いた後、山中で瀬田宗次郎の接触を受けると勧誘を断りながらも剣心を追って京都へ向かうことを決意。
一方で剣心は東京からの旅の帰りで京都を目指しているという巻町操と偶然出会うことに。
操は隠密御庭番衆の皆を探す旅の帰り道で蒼紫たちの所在を知るであろう剣心から情報を引き出すために強引に旅に同行。道中立ち寄った新月村では、家族を尖角に殺害された三島栄次に自身を重ねると『気持ちはわかるよ、あたしだってもし御庭番衆が殺されてたりなんかしたら命を捨てても絶対敵を討つ』と意思表明し助力しました。
京都到着後、薫と弥彦と邂逅し剣心が比古清十郎に奥義を伝授してもらうことになった頃、蒼紫が京都に到着したことを知った操は、薫から御庭番衆の終焉を聞かされます。また、蒼紫は翁と面会し緋村抜刀斎の足取りを追いますが交渉は決裂。情報源を得るために志々雄一派の誘いに乗って同盟を結ぶことになります。
抜刀斎の行方を探るために志々雄一派は葵屋を襲撃しますが梟爪衆は返り討ちに遭い全滅。そのため、蒼紫が駆り出されてかつての同志であり師である翁と交戦すると、蒼紫は翁を斬り訣別。決闘を知った操が駆けつけた際には決着の瞬間を目の当たりにすることとなり、念願の再会を果たすも修羅となった蒼紫に「二度と俺の前に姿を現すな」と突き付けられてしまうのでした。
蒼紫は翁を倒した後に葵屋に赴きますが、そこで弥彦と薫から剣心の修行のことを聞くと志々雄一派のアジトで待つと伝言を残し立ち去ります。
翁はもしもの時に操に手紙を残しており、自身の死後は御庭番衆の解散、かつ蒼紫のことは緋村剣心に一任すること前提に、操には御庭番衆のことも蒼紫のことも忘れて普通の娘に戻り普通の生活の中で幸せを掴むことを望む内容が書かれていましたが、御庭番衆の中で生まれ育った自分の幸せは御庭番衆なくしてあり得ないと考え剣心に力添えし志々雄一派の野望を阻止する意志を固くするのでした。
操は御庭番衆を守るために例え四乃森蒼紫であろうと討つ覚悟を持ち、蒼紫に変わり御庭番衆の御頭になることを決意。京都大火では陣頭指揮を執り火刑を阻止。その後、意識を取り戻した翁が修羅に残された安息の地は「死」のみという理由から蒼紫の唯一の救いのためにも剣心に蒼紫の殺害を頼むと、操は蒼紫の「死」を痛烈に想像し脈動が加速するものの、剣心は蒼紫がまだ修羅に至っていないとして蒼紫を葵屋へ連れ帰ることを約束したため、操は涙。
剣心一行が志々雄と決着をつけるべくアジトに向かった後は、薫や弥彦とともに御庭番衆が結束し十本刀から葵屋を守り抜きます。
その頃、蒼紫は念願の剣心との再戦を果たすも、飛天御剣流の奥義・天翔龍閃の前に敗れることに。しかし、剣心との戦いで知らず知らずのうちに四人への手向けのはずが四人の手向けを動機にして自責の念から逃げていることに気づかされることになり、蒼紫が御庭番衆と訣別して以降操が御頭の代役を務め皆を守り、蒼紫を連れ帰ると約束した際に涙したことを聞かされると改心。
観柳邸の悲劇から蒼紫の中で止まっていた時間が再び動き出すと、剣心と志々雄の戦いの救援に駆け付け剣心が目覚める時間稼ぎをしており、志々雄討伐後は崩壊するアジトからともに脱出し葵屋へ帰還を果たします。
志々雄との死闘から一ヵ月後、蒼紫は傷の治癒後からずっと禅寺に通い瞑想を続けており、操は相変わらず蒼紫を追いかけ回すのと同時に、再び蒼紫の笑顔を引き出すことを目標にするのでした。
人誅編-操と蒼紫の出陣-
剣心の緋村抜刀斎時代のことが明かされた本章では、剣心に斬殺された姉の復讐に生きる雪代縁が宣戦布告。
闘いではなく話し合いで解決できないかと探る薫は、雪代巴の日記帳に目をつけます。巴が決して剣心を恨んで死んでいったのではないということが巴の日記帳から伝われば、縁の復讐心も晴れるのではないかと考えた末、巴の墓のある寺に預けられたという日記帳を取り寄せるべく京都にいる操を頼ることになりました。
京都編以降、蒼紫を笑わせるために操は日々小咄を披露していましたが進捗無し。そんな中、東京の薫から手紙が届くと、窮地に立たされた剣心を救うために手から日記帳を預かり東京に届けるという任務を請け負います。
また、蒼紫は翁から「操と同行し必要とあらば剣心の手助けを頼む」と言われて操とともに東京へ向かうのでした。なお、操は蒼紫と二人旅に目をハートにさせますが、翁に真面目にやれとツッコミを受けることに。
東京到着後、薫が縁に殺害されたことを知って悲しむ操でしたが、蒼紫が薫の遺体が偽装され人形と暴くと、薫を取り返すため縁のアジトの手掛かりを捜索開始。その最中、蒼紫は外印と交戦し勝利を収めると「帰りを待っている者がいる」と述べる次のコマで操が描かれます。なお、操は神谷道場で呑気にお昼寝しており、蒼紫の夢を見ている模様。
その後も剣心一行に協力し警視庁選抜隊の船で縁のアジトへ出航。海中に仕掛けられた機雷を操が貫殺飛苦無で処理し無事に入島すると、呉黒星の護衛である四星と交戦することになり、蒼紫は朱雀を撃破。四星撃破後は剣心と縁の決闘を見届け、薫の奪還を果たします。
また、縁が警察に連行される間際に、薫は操が京都から届けた巴の日記帳を受け取り縁に渡しました。
巻町操と四乃森蒼紫のその後
操と蒼紫は人誅編後しばらく神谷道場に滞在していましたが、蒼紫が冬が訪れる前に御庭番衆(般若たち)の遺骨を京都に移すために帰郷すると述べると、操は浅草や銀座観光を諦めてみんな(般若たち)と一緒に京都に帰ることにしました。
その後、操と蒼紫は京都の料亭葵屋で御庭番の仲間と一緒に暮らしており、蒼紫は葵屋の主人となっています。
原作最終話で描かれた明治16年(明治11年から5年後)に、二人で東京を訪れ上野の花見で剣心たちと再会しました。
巻町操と四乃森蒼紫は結婚する?
本編および北海道編を含めても操と蒼紫が結婚あるいは恋人関係になっている描写はありません。
巻町操は花嫁修業中
るろうに剣心完全版ガイドブック『剣心皆伝』にて、キャラクターたちの最終回(本編開始から5年後)のその後の様子が少し触れられています。
それによると明治16年時点で操は花嫁修業中であるらしく、上野の花見に訪れた際には当時の女学生のようなピンク色の袴姿に三つ編みをほどいた格好にイメージチェンジしています。女性らしさを身に付けたと思いきや、まだまだ活発さは変わっていない様子です。
一方で蒼紫は洋装がお気に入りらしく、馴染みのコートの下は紳士的なスーツ姿。
なお、二人の関係については触れられていないため、操が蒼紫のために花嫁修業をしているのか、勝手に花嫁修業をしているのかは不明。
北海道編で再登場
本編終了時から5年後、北海道函館山山頂を兇賊が占拠し警察軍隊を撃破したため、北海道に渡っていた斎藤一が賊の一人を確保するも負傷し療養へ。
死亡したと思われた神谷薫の父・神谷越路郎を探しに北海道を訪れていた緋村剣心が陸軍になった三島栄次の依頼を受け、斎藤の代わりに捕まえた賊の尋問を行うことになると、陸軍練兵場(五稜郭)に設けられた特設牢にて凍座白也と対面します。
凍座白也たち劍客兵器の目的は世界に勝つための実戦経験を積むことであり、そのために北海道は実戦的な戦場に選ばれたことを知った剣心は劍客兵器の目的を阻止するべく彼らが望む『猛者』を募ることに。
凍座白也の尋問を終えた剣心はその足で函館電信局によると京都料亭葵屋に電信を送ると、翁が返信。
そこで操と蒼紫の現在の様子が語られています。
【北海道編】操と蒼紫の現在
蒼紫の現在は詳細は伏せられたものの身内の不祥事に関わるとある任務の遂行中とのことです。
そのため、北海道に駆け付けるには難しい状況にあると言われており、再登場の可能性はやや怪しい状態。
一方で操はいつものように蒼紫を追って出奔中のようですが、こちらは連絡が取れるようなので任務が一段落着き次第に北海道に向かうように翁から連絡を取っています。
操に関しては北海道の地で再会は確実だと思われますが、操が蒼紫を見つけて一緒に北海道に駆け付けるかは今のところ未定です。剣心と再会を果たした折には、蒼紫との関係がどこまで進展したかわかることでしょう。
まとめ
巻町操と四乃森蒼紫の関係とその後のまとめ
- 巻町操と四乃森蒼紫の関係
- 巻町操は幕末の頃に誕生した16歳の自称・御庭番衆くノ一(御庭番衆先代御頭の孫娘)
- 四乃森蒼紫は最年少で御庭番の御頭になった天才中の天才隠密で拳法と小太刀の達人
- 操は生まれてすぐ天涯孤独の身になるが、蒼紫たち御庭番衆が預かり一緒に全国を旅して回っていた
- 操が小さい頃、戦い続ける修羅道に生きる御庭番衆の中にいては危険と考え、蒼紫たちは葵屋の翁のところに操を預けて出発し、それ以来操は蒼紫たちと会っていない
- 成長した操は蒼紫たちとの再会を求め、隠密御庭番衆の噂を聞きつける度に出奔する
- 操は蒼紫に好意を寄せている
- 巻町操と四乃森蒼紫の再会
- 蒼紫は幕末維新における真の「最強」は御庭番衆という「証」を残すために、武田観柳に与して緋村剣心と対峙し、敗北
- 四人の仲間を失った際に、彼らの墓前に最強の証を添えるために剣心との決着を見据えて失踪する
- 一足遅く隠密御庭番衆の噂を聞きつけて東京にやってきた操は蒼紫たちとの再会が叶わず帰路についていたところ、剣心と邂逅し京都まで同行
- 京都到着後、蒼紫も京都に入ると剣心との決着にこだわり葵屋の御庭番衆と訣別
- 操は御庭番衆を守るために御頭代理を務めて蒼紫を敵とみなす
- 蒼紫は志々雄一派と同盟を結び剣心と再戦を果たすが再度敗北
- 二度の敗北の末に四人の仲間を死なせた自責の念と向き合い改心すると、志々雄一派討伐後は葵屋に帰還する
- 京都編以降、蒼紫は葵屋で操と一緒に暮らしている
- 人誅編では、「巴の日記帳」を届けるために操と蒼紫の二人で東京へ出発し、剣心に助力する
- 人誅編プロローグでは、蒼紫と操は四人の遺骨を京都に移すために早々と帰還する
- 巻町操と四乃森蒼紫のその後
- 明治16年(5年後)には上野の花見で剣心たちと再会
- 蒼紫は葵屋の主人になっている
- 操は三つ編みをやめて肩ほどの長さの髪型と袴姿にイメージチェンジしており、花嫁修業中と記載されている
- 北海道編では、蒼紫は身内の不祥事から任務の遂行中で音信不通であり、操は蒼紫を追って出奔中
- 巻町操と四乃森蒼紫の結婚
- 操と蒼紫が結婚あるいは恋人関係になっている描写はない
- 北海道編で操と蒼紫が剣心たちと合流すれば詳細が明かされる可能性がある
操が蒼紫を好きな理由は作中明かされていませんが、蒼紫たちと離れ離れになって以降何年も蒼紫たちとの再会を望んで度々葵屋を抜け出して出奔していました。
そして、京都編でようやく御庭番衆の足掛かりを掴んだわけですが、その最中に隠密御庭番衆の死亡と蒼紫の変わり様を知り、一時は蒼紫と訣別する覚悟を決めますが、剣心が蒼紫と決着をつけることで蒼紫は改心し葵屋に戻ることになりました。
操と蒼紫の関係は以前のように戻ることができ、人誅編では当面の目標だった隠密御庭番衆の四人の遺骨を京都に移すことも叶いました。
原作最終話では、操は花嫁修業中の身ですが蒼紫との関係は明かされていません。
北海道編でその答えかヒントが触れられると嬉しいですが、二人の再登場はまだまだ先のようです。
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