漫画『チェンソーマン』に登場するマキマは、公安対魔特異課4課を束ねるデンジの上司ですが、作中では特異な能力で敵を殺害しています。
マキマの正体が判明したのは単行本10巻~11巻の第一部終盤ですが、果たしてマキマは何を目的に動いていたのでしょうか。
今回はマキマの正体・能力・目的と最期についてご紹介したいと思います。
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マキマとは
引用元:藤本タツキ『チェンソーマン』 出版:集英社
東京本部公安対魔特異4課の統率者。特異課襲撃後は人員不足により特異1課、2課、3課が4課と合併してマキマの指揮下に置かれており、隊長は岸辺が務めています。
内閣官房長官直属のデビルハンターであることから一端のデビルハンターはマキマの悪魔を知ることは許されていません。
趣味は映画鑑賞。
男性には「君」、女性には「ちゃん」付けする模様。
マキマの正体
マキマの正体は『支配の悪魔』。
元ネタはヨハネの黙示録の四騎士の『支配』『戦争』『飢餓』『死』であり、支配の悪魔はこれら四つの悪魔の末っ子に該当するため、マキマに妹属性が付与されることに。
なお、チェンソーマンの眷属であるセラフィム、ビーム、ガルガリ、ドミニオン、ヴァーチェ、パワー、プリンシ、エンジェルとは信仰が違うようです。
マキマが不死身の理由
マキマは内閣総理大臣との契約で自分への攻撃は適当な日本国民の病気や事故に変換される仕組みとなっています。
おそらくその契約自体もマキマが支配の力で強制的に交わしたものであると予想されますが、攻撃を国民に変換させるかわりに何を条件に交わしたのかは不明。
特異課襲撃事件でマキマが殺害されたのにすぐに復活したのは上記の契約によるものであり、日本国民が存在する限り推定不死身。基本的に攻撃はすべて国民に変換されるため通用しません。
チェンソーマンとの戦いでは戦闘中に首や四肢を切断されても絶え間なく動き続けることが可能で、即死級のダメージを受けても瞬時に再生。新幹線内で銃撃された際は脳をやられたせいか復活に時間がかかったのか、あるいは死んだフリをしていた、様子をうかがっていたなどの都合が考えられます。
マキマの能力
支配の悪魔の力は『自分より程度が低いと思う者を支配』するというもの。
支配するにはただ程度が低いと見下すだけでよいのか、物理的に勝利する必要があるのかは不確定ですが、早川アキや天使の悪魔に対しては暗示をかけるように強制契約を成立させています。また、支配に置けるのは死体でも可能な様子。
一方で、興味のあるチェンソーマンだけは物理的に勝利するこだわりを見せました。
能力自体は、
- 支配下に置いた者の記憶を操作
- 支配下に置いた者の力を自在に行使
- 支配下に置いた者を操る
というシンプルかつ汎用性の高いもの。
支配下にさえ置けば、悪魔であれば悪魔の力を、デビルハンターであれば契約している悪魔の力を自在に行使可能。
また、暗示のように思考力を放棄させたり、小動物を使った盗聴など情報収集力が桁違いに高いことから日本国内にマキマの影響を受けない場所は限りなく少ない模様。
その他の能力の謎
マキマは支配した悪魔の力を強制的に使用できるようですが、固有能力なのかストック式なのかなど使用条件は明かされていません。
例えば、新幹線襲撃時にマキマは襲撃犯を殺害していますが、弾痕が銃の悪魔の力または闇の悪魔の力の使用時と類似しています。一方でマキマが正式に銃の悪魔の力を使用し始めたのはアメリカ保有分銃の悪魔の本体20%を討伐して以降であり、使用時には指を銃に見立てて「ぱん」と言い放つのが特徴。
新幹線襲撃時点では銃の悪魔20%分はまだアメリカが所有しているため、マキマは銃の悪魔の力を使用できない──という観点から、この時ヤクザを殺した力は別の悪魔の力、あるいは同行していた公安職員の悪魔を使用、もしくは公安所有分の銃の悪魔の肉片程度の力を使用したという考察があげられていますが、作中明らかにされていません。
また、囚人の命と引き換えに遠方にいるヤクザを圧殺した対象の名前を呼び掌をこねる動作で発動する力も不明であり、一説には同行していた黒瀬ユウタロウと天童ミチコの罰の悪魔の力を使用したと言われていますがこちらも不明のままです。
加えて、ヤクザの子分がマキマに殴りかかろうとした際にマキマと目を合わせただけで流血し死亡した能力も未知のままです。
マキマの目的
マキマの目的はチェンソーマンと戦い勝利して支配することであり、最終的にはチェンソーマンを使ってより良い世界を作ることに繋がります。
チェンソーマンにこだわる理由はチェンソーマンが食べた悪魔はその名前の存在がこの世から消えてしまうという力の一端にあり、めちゃくちゃな活躍をするチェンソーマンを崇拝しています。そのため、地獄のヒーロー・チェンソーマンのファンであることを公言。
具体的にはチェンソーマンを使って『死』『戦争』『飢餓』(いわゆるヨハネの黙示録の四騎士)など、この世にないほうが幸せになれそうな悪魔の存在を消し去ることがマキマの最終目標になります。
一方で仮にチェンソーマンに敗れて食べられてしまってもそれもまたチェンソーマンのファンであるマキマの望みであり、チェンソーマンの一部となるのは光栄なことだと吐露しています。
マキマの計画
本編第1話でポチタはデンジが普通の生活をするかわりに自身の心臓をあげるという契約を遂行したため、マキマが求める本物のチェンソーマン(=ポチタ)は表舞台から姿を消しました。
そこでチェンソーマンの力を手に入れたいマキマは、ポチタとデンジの契約を破棄させるべく、デンジが普通の生活ができなくなるくらい一生立ち直れない傷をつけて二人の契約を破棄させようと画策します。
しかし、デンジはポチタと生活していた時でさえ幸せを感じていたため通常のやり方では困難を極めると考えた結果、まずデンジに全てを与えて幸せにしてから全部を壊そうと決めたのです。
したがって、仕事・お金・食事、さらには早川アキとパワーでさえもマキマが用意した家族であり、それらが壊れて新たにデンジが何かを作ってもまたマキマが壊す──というプランを計画し、デンジから普通の生活を取り上げる算段でした。
そして計画通り普通の生活を満喫するデンジから全てを奪い去ると、早川アキを殺したこと、パワー殺害を手伝ったこと、加えて過去には父親を殺したことを責め立てデンジを精神的に追い込み、ポチタとデンジの契約を破棄させることに成功し本物のチェンソーマンを呼び起こすのでした。
また、銃の魔人(早川アキ)を早川家に向かわせたのは銃の魔人を倒すチェンソーマンの姿を衆人に晒すためであり、脅威の銃の魔人をチェンソーマンが倒したことで彼を人類のヒーローに仕立てチェンソーマンへの恐怖心を削ぐのが目的。これによってチェンソーマンは弱体化し、マキマでもチェンソーマンを倒せるレベルに落とすことに成功しました。
ポチタが負傷していた理由
マキマ曰く武器の悪魔たちと4人の騎士がチェンソーマンと戦いその最中にチェンソーマンは姿を晦ませたとのことで、どうやらポチタが傷を負っていたのは一人で武器人間と四騎士を相手にしていたからでした。
マキマの最期と死亡の詳細
マキマがデンジに計画を打ち明けて彼を絶望させた直後、マキマは岸辺率いる対マキマ対策部隊の襲撃を受けます。
対マキマ対策部隊は自らの命を対価に地獄の悪魔に『マキマを殺して地獄に落として欲しい』と契約し、地獄の悪魔を召喚。しかし、マキマはチェンソーマンに助けを求めると、ポチタとデンジの契約が破棄されたため本物のチェンソーマンが目覚めてしまうのです。
地獄のヒーロー・チェンソーマンは助けを叫ばれた者と助けを求めた者も手にかけるため、チェンソーマンは地獄の悪魔を撃退した後、マキマへも刃を向けると、マキマは記念に抵抗を試みますが瞬殺されてしまいます。
が、先述通りマキマへの攻撃は日本国民に変換されるためすぐに復活すると、支配の力で使役した武器人間たちを投入しチェンソーマンと再戦。しかし、マキマはチェンソーマンが武器人間を圧倒していく姿を見て早々に「勝てる気がしない」と諦めモード(また、マキマは26回殺害されたにもかかわらずチェンソーマンが食べてくれないことにやや不満げ)。
しかし、マキマの当初の計画通り日本国民が銃の悪魔を倒したチェンソーマンをヒーローに担ぎ上げたため、徐々にチェンソーマンは弱体化していくことに。そして、弱ったチェンソーマンに天使の力を1000年使用した槍を放ち致命傷を与えるのでした。
ところがチェンソーマンの中から血の悪魔(パワー)が復活すると、マキマに逆らいチェンソーマンを抱えて逃亡。
突然のパワーの介入によりマキマはチェンソーマン(=デンジ)を取り逃がす結果に終わりました。
マキマの最期
一度マキマから逃走したデンジはマキマを倒す術を思いつき、再びマキマの前に姿を現します。
チェンソーマンはさらに弱体化している様子ですが、対してマキマは武器人間や公安職員などの人間を従えて対峙。しかし、チェンソーマンの人格がチェンソーの悪魔ではなくデンジに戻っていることに不本意。
デンジはマキマが作る世界に糞映画なくなるという理由でマキマを殺すしかないと決意。一方でマキマはデンジの人格はチェンソーマンとして相応しくないと一刀両断し再戦が始まるのでした。
支配した武器人間や人間を使った数の暴力でチェンソーマンは傷を負っていきますが、チェンソーマンはマキマが用意した駒全てと相打ち。しかし、倒れたチェンソーマンの口に自らの血液を流し込むと、マキマは最後は自分の手で殺すことを宣言し復活したチェンソーマンと殴り合いに興じます。
なお、マキマの背後には大勢の人間が鎖で繋がっており、傷を負う度にその傷を変換させられる残機として活用。
そして、マキマはチェンソー相手に素手の殴り合いの末勝利すると、チェンソーマンは服を着ない、言葉を喋らない、やること全部がめちゃくちゃでなくてはならない──という理想像を羅列すると、デンジの胸元に手を突っ込み心臓(=ポチタ)を引き千切るのでした。
完全に息絶えたチェンソーマン(=デンジ)を確認後、マキマは死体の一つから煙草を拾って一服。
心臓(=ポチタ)を掌に載せて「これで貴方は私のモノ。これからはずっと一緒です」と人心地つくと、一緒に幸せな生活を送ろうと頬ずりします。
が、不意にエンジン音が鳴り響くと音が聞こえる方角に振り返れば人間の姿に戻ったデンジがチェンソーを振りかぶる光景が飛び込んできました。
そして、反応するより早くデンジはマキマをチェンソーで袈裟懸けに斬るのでした。
実はデンジは武器人間たちと戦う最中、その集団に飲み込まれた際に心臓を自ら引き抜いており、マキマが殴り合いに興じていたチェンソーマンはデンジがもぎ取ったポチタだったのです。一方でデンジはパワーが最期に与えてくれた血を使って命を繋いでおり、マキマが完全に油断する瞬間を狙って息を潜めていました。
また、マキマを斬り捨てたチェンソーはパワーから貰った血で作ったものであり、マキマを斬った傷口から中に侵入し暴れるという効果を放ちマキマの傷の治りを妨げていました。
しかし、マキマへの攻撃は適当な人間に変換されるためこの程度の傷は致命傷にはなりませんし、倒すことはできません。
が、デンジはマキマを復活させない方法を考え付いており、彼女への謝罪を皮切りにマキマをチェンソーで斬り刻んでいくのでした。
マキマに気づかれずに攻撃できた理由
マキマは作中でも本人が述べていたように鼻が利きます。
マキマは人を匂いで分類しているらしく、一人一人の顔を認識しているのではなく、気になる人物のみ匂いを覚えていたとデンジは考察しています。
したがって、デンジは最初に出会った時からマキマは自分ではなくチェンソーマンしか見ていないと踏んで土壇場でポチタの心臓をもぎ取って囮に使うという奇策を打つことができたわけですが、デンジの考察が当たっていたということはマキマは最初から一度もデンジ自身を見ていなかったという事実に行き当たりやるせなく想うのでした。
マキマの死亡
デンジはマキマに酷い目に遭わされましたがそれでも彼女のことが好きなままでした。
しかし、マキマへの攻撃は適当な日本国民に変換されるため意味をなさない。かといって再び復活させたとあればマキマの策謀で死んでいった人たちはうかばれません。
デンジなりに熟考した結果、デンジはマキマの罪を一緒に背負うために一つになると決めました。その手段というのがマキマを解体し小分けにして冷蔵庫に保存し毎日の食事として取り込むというものであり、デンジはマキマを倒した後にマキマの肉を使ってハンバーグやステーキを作り少しずつ食べていったのです。
結論を述べるとデンジの作戦は大成功であり、マキマはデンジの腹部や排泄物からも復活することはなく、何日もかけて消化することができました。つまり、支配の悪魔(=マキマ)を倒すことに成功したのです。
岸辺はこの結果は偶然契約内容か認識の問題をすり抜けたものによると分析しますが、実際のところどうして倒せたのかは不明。ただ、デンジ曰くデンジ自身にマキマを傷つけるつもりは毛頭なくマキマを食べて一つになるのは愛であると語っています。
ナユタの誕生
第一部最終話に登場した小学生の少女──ナユタ。
ナユタはデンジの人差し指に噛みつくと、デンジは彼女の噛む力加減からマキマを想起します。というのも、公安対魔特異課に来たばかりの頃にデンジはマキマから「私の噛む力で私だってわかるくらいに覚えて」と親指を甘噛みされていたため、すぐに少女=マキマと連想できました。
岸辺曰くナユタは中国で発見されたらしく、それを岸辺が盗んできたとのこと。
ナユタの正体は支配の悪魔ですが、マキマの頃の記憶はなく、言うなれば次代の支配の悪魔になります。
そして、岸辺はこのままナユタを国家に任せればまた以前のマキマのように育つことを懸念しデンジに世話を任せることにしたのです。
ナユタが現世にいる理由は不明
悪魔は輪廻転生を繰り返す存在であり、現世で死亡すれば地獄で蘇り、地獄で死亡すれば現世で蘇る──というサイクルを繰り返しています。
つまり、デンジがマキマを食べ尽くしたと思われるタイミングでナユタが登場していることから、支配の悪魔が現世にいるのはあまりに早すぎるのです。
そのため、
- 地獄に戻った瞬間に殺された(支配が初期化しているため)
- 何らかの手段で地獄から現世へ戻った
と考察されていますが、現時点でナユタが早くに現世にいる理由は明かされていません。
ただ、デンジに敗北したことでこれまで支配下に置いてきた武器人間たちが軒並みマキマの支配から解放されている側面から、①地獄に戻った瞬間に殺されたという説が説得力を増しています。
あるいはプリンシのような地獄と現世を行き来する能力を持つ悪魔を味方につけた可能性もなくはないですが、真相は不明です。
支配の悪魔の夢
ナユタを引き取った後、デンジはパワーの愛猫ニャーコとマキマの愛犬たち、そしてナユタとともにアキの遺産で借りたアパートで暮らしています。
その際、デンジはポチタの夢を見ることに。
ポチタは自分の夢を叶えてくれたデンジに、支配の悪魔の夢も叶えて欲しいと頼みます。実は支配の悪魔の夢は他者との対等な関係を築くというものであり、恐怖の力でしか関係を築けない彼女は家族のようなものに憧れを抱いていたそうです。
ポチタ曰く支配の悪魔はその夢のために間違った方法ではあったもののそういう世界を作りたかったそうですが、結果は失敗。したがたって、ポチタはデンジに支配の悪魔の夢も叶えて欲しいと言うのです。
支配の悪魔の夢を叶えろ──と言われてもデンジにはその手段が分かりませんでした。
しかし、そんなデンジに向けてポチタは「たくさん抱きしめてあげて」と言ってのけると、デンジはナユタを抱きしめて家族のような愛情を注ぐことにしました。
まとめ
マキマの正体・能力・目的と最期についてのまとめ
- マキマの正体は『支配の悪魔』
- 内閣総理大臣との契約で自分への攻撃は適当な日本国民の病気や事故に変換される
- 支配の悪魔の力は『自分より程度が低いと思う者を支配』する
- 目的はチェンソーマンと戦い勝利して支配しチェンソーマンを使ってより良い世界を作ること
- ポチタとデンジの契約を破棄させるべくデンジが普通の生活ができなくなるくらい一生立ち直れない傷をつけて二人の契約を破棄させようと画策
- チェンソーマン(=デンジ)に敗北後、マキマを食べて一つになるというデンジの奇抜な発想で死亡する
- 何らかの理由でナユタという小学生として現世で蘇りデンジが世話をする
- 支配の悪魔の夢は『他者との対等な関係を築く』ことであり、支配の悪魔の夢を叶えてほしいというポチタの願いをデンジが叶える
マキマの目的はチェンソーマンを使ってより良い世界を作ることでしたが、そのために早川アキを始めとする多くの公安対魔特異課が殉職しました。
デンジの奇抜な発想でマキマの契約内容の隙を突いて倒すことはできましたが、実際にはなぜ倒せたのかは不明です。もしかしたらマキマのチェンソーマンに食べられるという願望が復活を阻害したのかもしれませんが、第二部で明かされるのでしょうか。
また、ナユタとして蘇った際、ポチタに言われて支配の悪魔の夢を叶えようとするデンジの姿はかなり印象的でした。
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