前日譚『呪術廻戦0』で登場した夏油傑は乙骨憂太に敗北し五条悟に殺害されましたが、本編の呪術廻戦では普通に再登場しています。
では、なぜ夏油傑は生きているのでしょうか。
今回は夏油傑の正体とその目的についてご紹介したいと思います。
この記事で紹介する内容は?
- 夏油傑のおさらい
- 夏油傑の正体と脳みそ
- 夏油傑の目的
夏油傑はなぜ生きているのか
引用元:芥見下々『呪術廻戦』 出版:集英社
『呪術廻戦0』および『劇場版呪術廻戦0』を視聴の方は本編で夏油傑が登場していることに疑問を抱いたのではないでしょうか。
まず、夏油傑とは12年前に『呪霊操術』を扱う呪術高専東京校に通う生徒でしたがとある事件をきっかけに非術師に絶望し呪詛師として姿を晦ましました。が、2017年12月24日に百鬼夜行をしかけた結果、乙骨憂太に敗北し五条悟に殺害されています。
しかし、一年後を描く呪術廻戦本編では特級呪霊とともに登場し呪霊と協力関係を築いていました。
一つずつ見ていきたいと思います。
夏油傑は一年前に死亡
夏油傑は四人の特級呪術師の一人であったものの、単行本8~9巻収録の『懐玉・玉折編』で夏油傑は非術師に不満を募らせることとなり百を超える一般人を呪殺し呪術高専を追放されました。
そして、呪霊操術を操る特級呪詛師へと身を落とすと同士を集いかつての盤星教を支配し呪いの収集と金策に。非術師を『呪術も使えない猿』と蔑み、強者が弱者に適応する矛盾が成立している世界に疑問視し、万物の霊長が自ら進化の歩みを止めているこの状況を見直すべきと思案。
非術師が中心で回る世界に終止符を打ち呪術師だけの楽園を築こうと暗躍を開始したのです。
そして2017年12月24日には呪いの坩堝『東京』と呪術の聖地『京都』に千を超える呪いを放つ大規模テロ『百鬼夜行』を実行。
その本当の目的は乙骨憂太を孤立無援に追い込み特級過呪怨霊『祈本里香』を手に入れることにありましたが、憂太が自らを生贄とした呪力の制限解除を行ったために呪力のぶつかり合いの結果敗北。
そして、逃走ルートから逃げている最中に五条悟と鉢合わせると同士が事前に用意していたルートを使い生存していることを知り、今際の際には「誰がなんと言おうと非術師は嫌いだ。でも別に高専の連中まで憎かったわけじゃない。ただこの世界では私は心の底から笑えなかった」と語り五条に殺害される最期を迎えました。
しかし、翌年夏油傑は額に縫い目を刻んだ姿で特級呪霊たちと徒党を組み再登場しているのです。
夏油傑が偽物と発覚
本編で登場している夏油傑が偽物であると発覚したのは渋谷事変導入部の単行本11巻第90話『渋谷事変⑧』。
夏油は目的のために邪魔な五条悟を封印すべく呪霊たちと徒党を組み特級呪物『獄門疆』を使用。封印条件は獄門疆開門後封印有効範囲半径約4メートル以内に一分間五条悟を留めるというもの。
それも五条悟の脳内時間で一分であり、夏油は呪霊(漏瑚、花御、脹相)たちに五条の相手をさせると、五条が0.2秒の領域展開を行い299秒で真人の改造人間1000体を鏖殺した直後を狙い獄門疆を開門。
獄門疆から回避行動を取る五条でしたが、突然目の前に自らの手で殺した筈の親友が登場したために五条の足が止まるほか、目の前の夏油傑が偽物の可能性を考慮しますが全ての可能性を六眼が『本物』であると否定。
そして、五条の脳内に三年間の思い出が溢れ出したことで封印条件の一分を容易く超過してしまい獄門疆に囚われてしまうのです。
獄門疆に捕まった段階で呪力が練れなくなった五条は自身の詰みを受け止めると、目の前の夏油に対し「誰だよオマエ」と敵視。六眼により目の前の男から感じ取れる情報が肉体も呪力も夏油傑のものであると告げるものの、何より五条自身の魂が偽物であると否定し続けていたのです。
すると夏油は額の縫い目の糸を引っ張ると「なんで分かるんだよ」と言いつつ頭部が蓋のように開き脳みそが露に。脳には口がついており、夏油の偽物は『脳を入れ替えれば肉体を転々とできる』と術式を開示するのでした。
親友の死体を乗っ取られたことを知り五条は歯噛みしますが、夏油の偽物は『夏油傑の呪霊操術』と『獄門疆に五条悟を封印するためのこの状況』が欲しかったために肉体を乗っ取ったことを自白。
そして、夏油傑の遺体を手に入れることができたのは去年五条が夏油を殺害した際に家入硝子に処理をさせなかったことが失態であると告げ、おかげで楽に夏油傑の遺体が手に入ったと言います。
なお、五条が封印される間際に「いつまでいい様にされてんだ、傑」と述べた瞬間に夏油の右腕が自身の頸を締め付けるという現象が起きています。偽物曰くこの現象は『肉体は魂であり、魂は肉体である』とのこと。
夏油傑の正体は『羂索』
引用元:芥見下々『呪術廻戦』 出版:集英社
夏油傑の偽物の正体が発覚・言及したのは単行本16巻第134話『渋谷事変51』と単行本17巻第145話『裏』。
その正体は加茂憲倫を含む数多くの肉体を乗っ取ってきた1000年以上前から存在する術師──『羂索』。
術式自体は『肉体を渡る術式』であり、脳自体は夏油の肉体を乗っ取っている羂索の肉体の一部。そのため、脳は一般人にも見えるそうです。術式の認識に関しては、公式ファンブックでは作者が『NARUTOの大蛇丸みたいなもの』と回答。
肉体を渡る術式により乗り移った肉体が元々持つ術式を使う事ができます。
夏油傑の肉体に乗り移っている現状で使える術式
- 『肉体を渡る術式』…元々の羂索の術式
- 『反重力機構』…虎杖香織の術式
- 『呪霊操術』…夏油傑の術式
- 『無為転変』…真人の術式
この他にもまだまだ登場していない術式はあると予想。
ちなみに伏黒甚爾のような天与呪縛のフィジカルギフテッドを乗っ取ることもできますが、その場合、伏黒甚爾の天与呪縛と羂索の術式がぶつかりバグが発生する恐れがあるので乗っ取る意味はあまり無いとのこと。
羂索の目的
羂索の目的は簡潔に述べると『呪力の最適化』。
日本全土を対象とした人類への進化の強制を行うためには呪力不足であったため、1000年前からコツコツと契約を交わしてきた術師と一般人をマーキングし、真人を呪霊操術で取り込み『無為転変』で遠隔覚醒。
そして、次に死滅回遊を開催し『人類と天元の同化』に移行。また、天元は500年に渡り進化したことで組成自体は人間より呪霊に近い存在となっており呪霊操術の対象に。羂索が夏油傑の肉体を乗っ取ったにはそういった事情が含まれています。
羂索は呪霊のいない世界も牧歌的な平和も望んでおらず、『非術師・術師・呪霊』は全て人間という呪力の形の可能性であるとして、自ら生まれる可能性の域を出た可能性を探求するために暗躍し続けていました。
羂索曰く『答えはいつだって混沌の中で黒く輝いているもの』とのこと。
そのため、同化前の慣らし(検証)として死滅回遊を引き起こしました。
ちなみに羂索の見立てでは、天元と日本の非術師の同化は一億人の呪力を孕んだ呪霊になると予想。また『うずまき』のように何かしらの抽出も起こると考えています。
果たしてその姿がどんなものなのかと、羂索はワクワクしているとのこと。そして、羂索の目的自体は実験するまで分からないから面白いというものであり、もし一億人の呪力の塊が抱腹絶倒のマヌケ面だとしたら笑っちゃうよね、と笑い飛ばしました。
かつて加茂憲倫に乗り移り呪霊と人間の間に生まれた子供『呪胎九相図』も羂索の知的好奇心の一つであり、虎杖悠仁は宿儺の器であることが役割であり『始まりの狼煙』だそうです(まだ秘匿していることがあると予想)。
なお呪胎九相図には期待していたものの失敗作と罵倒。その理由は術師と並行して呪霊の可能性も考えており、新しい呪力の形は呪霊をもう一段階上の存在に昇華させることで生まれるかもしれないという好奇心からきていましたが、結果は失敗に終わったため。
羂索の計画と暗躍
羂索の計画には因果で繋がっている『天元』『星漿体』『六眼』が邪魔な模様。
- 羂索は過去に二度六眼の術師に敗北
- 二度目の羂索は星漿体と六眼を生後一月以内に殺害するも、天元との同化当日に六眼と星漿体が現れて失敗
- 羂索は六眼の抹殺を取り止めて封印へと方針を変えて獄門疆の捜索開始
- 1000年前から術師と契約を交わす(死滅回遊で利用するために呪物化させ受肉)
- 加茂憲倫の肉体を乗っ取り『呪胎九相図』を創作
- 虎杖香織の肉体を乗っ取り『虎杖悠仁』を創作
- 12年前に完全に呪力から脱却した禪院甚爾が介入し、呪縛の力で因果の外に出た人間が星漿体を殺害した上に、呪霊操術を持つ夏油傑の存在を確認し、獄門疆以外のピースが意図せず揃う
- 6年前に獄門疆を入手
- 1年前に夏油傑の肉体と『呪霊操術』を手に入れる
- 渋谷事変で真人を呪霊操術で取り込み『無為転変』を手に入れる
- 『呪力の最適化』の目的の前の慣らしとして『人類と天元の同化』をするために死滅回遊を開始
渋谷事変で目的が、死滅回遊で目的を遂行するのための手段が明らかになってきた羂索。
羂索が動き始めたきっかけは12年前に禪院甚爾(伏黒甚爾)が介入した事件が大きく、偶然にも星漿体の死亡と呪霊操術というピースが揃ったためです。
果たして、死滅回遊の終了後『呪力の最適化』の末にどうなってしまうのでしょうか。
まとめ
- 夏油傑は2017年12月24日に未曽有の呪術テロ『新宿・京都百鬼夜行』を仕掛けた結果、乙骨憂太に敗北し五条悟に殺害される結末
- 本編で登場した夏油傑の正体は1000年以上前から存在する呪術師『羂索』
- 去年、五条悟は夏油傑の遺体を家入硝子に処理させなかったため、羂索が夏油の遺体を乗っ取る
- 羂索の術式は脳を入れ替える『肉体を渡る術式』
- 羂索は乗り移った肉体の術式も使用可能
- 羂索の目的は『呪力の最適化』
- 死滅回遊は『人類と天元の同化』の前の慣らしであり、検証
- 羂索の見立てでは、天元と日本の非術師の同化は一億人の呪力を孕んだ呪霊になると予想
夏油傑は一年前の百鬼夜行を仕掛けた結果、五条悟によって殺害されましたが遺体を処理しなかったために羂索にその肉体を乗っ取られてしまいました。
くしくも夏油の遺体は六眼持ちの五条悟の封印と天元を取り込むピースに利用されてしまったのです。
今後、羂索の目的が遂行してしまうのかが見所ですが、夏油の肉体がどういった最期を迎えるのかも楽しみですね。
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