大人気漫画『BLEACH』で登場した仮面の軍勢(ヴァイザード)。平子真子をリーダーとした八人の死神は全員虚化の仮面を使いこなした精鋭揃いでした。
そこで、今回記事にするのは以下の疑問についてです。
- 仮面の軍勢って何者?
- 仮面の軍勢のメンバーを教えて!
- 仮面の軍勢はどうやって誕生したの?
- 仮面の軍勢って弱いの?
- 仮面の軍勢のその後はどうなった?
仮面の軍勢(ヴァイザード)とは?
引用元:BLEACH 単行本42巻(カラー版)
仮面の軍勢は破面篇が始まった単行本21巻から登場した現世をアジトとした少数精鋭の組織です。
仮面の軍勢という組織名を表すように、全員が黒崎一護と同じ虚化の仮面を発動することができ、戦闘能力も近しい強者の集いですが、その正体は元『死神』の集団でした。
虚化とは?
虚が死神の力を得るために斬魄刀に虚の力を閉じ込めて仮面を割り破面となったのに対し、死神が虚の力を得るに虚の仮面を被る能力です。かつて蒲原喜助は死神より一段階上の次元を目指す研究で見つけた技術ですが、後に藍染惣右介も死神の虚化を研究しました。
虚の仮面を被るには精神世界で内なる虚を制御する必要があり、虚に精神を呑み込まれると人格が消えるため、失敗となります。虚化制御のための内在闘争の限界時間は約1時間前後と言われており、仮面の軍勢内での最長時間は猿柿ひよ里の69分2秒。
仮面を軍勢は蒲原喜助の協力の下、100年の歳月を経て虚化を完全に支配しています。
仮面の軍勢(ヴァイザード)一覧
平子真子をリーダーとし、構成員は全8名(男5名女3名)。全員が虚化制御の内在闘争を経験澄み。
名前 | 性別 | 仮面の種類 | 備考 |
平子真子 | 男 | ツタンカーメン風 | 元護廷十三隊五番隊隊長 |
猿柿ひよ里 | 女 | 一本角の小鬼風 | 元護廷十三隊十二番隊副隊長 |
愛川羅武 | 男 | 鬼風 | 元護廷十三隊七番隊隊長 |
六車拳西 | 男 | ホッケーマスク風 | 元護廷十三隊九番隊隊長 |
久南白 | 女 | 昆虫風 | 元護廷十三隊九番隊副隊長 |
鳳橋楼十郎 | 男 | ペストマスク風 | 元護廷十三隊三番隊隊長 |
矢胴丸リサ | 女 | 十字の穴がついた菱形 | 元護廷十三隊八番隊副隊長 |
有昭田鉢玄 | 男 | 聖獣バロン風 | 元鬼道衆副鬼道長 |
仮面の軍勢(ヴァイザード)の過去とは?
単行本36巻~37巻に110年前の過去篇が収録されており、なぜ死神である平子真子たちが虚化し現世で仮面の軍勢と名乗り居座っているのかが語られています。
物語開始から約110年前、蒲原喜助が十二番隊隊長に就任。仮面の軍勢が上述の備考通り護廷十三隊・鬼道衆の役職に就いていました。それから約9年後(101年前)に流魂街の住人が服だけを残し魂魄が消失するという変死事件が立て続けに起きます。※これは藍染惣右介、東仙要、市丸ギンが虚化の実験を流魂街の一般魂魄で行っていた影響でしたが、護廷十三隊は正体を掴まていません。
『仮面の軍勢の過去②』魂魄消失案件の調査
六車拳西率いる九番隊が変死事件の調査開始します。六車拳西、久南白が参加し、東仙要が当時九番隊第五席として同行。そして、調査中に東仙要が卍解を使用した描写と共に九番隊を強襲し、九番隊の霊圧が消失。護廷十三隊に九番隊の異常事態が報告され緊急招集。
その少し前に九番隊第六席が十二番隊蒲原喜助に六車拳西からの要請を伝えに到着し、九番隊の霊圧消失と入れ違いで猿柿ひよ里が単独で出動。蒲原喜助が「ボクが行くべきだった」と後悔。
『仮面の軍勢の過去②』魂魄消失案件の始末特務部隊の流れ
山本元柳斎重國の指揮の下、魂魄消失案件の始末特務部隊として三・五・七番隊隊長(平子真子、愛川羅武、鳳橋楼十郎)が出動。鬼道衆が到着し、副鬼道長有昭田鉢玄が同行。更に京楽春水が八番隊副隊長矢胴丸リサを同行させ、計5名が出動。
なお、蒲原喜助は山本元柳斎重國に自身が出動すると訴えるが却下され待機。
現地にて、猿柿ひよ里が虚化(暴走状態)した六車拳西と邂逅し戦闘開始するが、平子真子らが間に合い六車拳西を制圧にかかります。しかし、同じく虚化(暴走状態)した久南白が乱入。有昭田鉢玄が縛道で動きを封じ込めるものの、虚化の膂力のみで解除。
同刻、蒲原喜助が開発した霊圧遮断マントを着用して隊舎を抜けだすと、鬼道衆握菱鉄裁に見つかり、共に総隊長の命を破り出動。
始末特務部隊が六車拳西と久南白の捕縛に成功すると、今度は猿柿ひよ里が虚化を発症し暴走すると平子真子に斬りかかり、同時に隠れていた東仙要が卍解『清虫終式・閻魔蟋蟀』を発動し残りの始末特務部隊を斬り倒し、全滅させられます。
唯一、気を失わずにいた平子真子の前に魂魄消失案件の黒幕でもある藍染惣右介、市丸ギン、東仙要が姿を現すと平子真子は藍染の裏切りを確信します。※平子は初めから藍染を危険視しており監視できるように五番隊副隊長に任命していましたが、それも暗躍し易いという理由で藍染に利用されていました。
『仮面の軍勢の過去③』藍染惣右介の策謀と始末特務部隊の結末
始末特務部隊の全員が虚化の進行に侵される中、蒲原喜助と握菱鉄裁が現場に到着し、藍染惣右介らと対峙。蒲原は平子らの症状を『虚化』と断定すると、藍染は正体を現し撤退します。
その後、虚化の対処を知る蒲原は鉄裁の禁術で平子たちを十二番隊隊舎に運び入れると、死神の魂魄強化を研究する上で到達した虚と死神の境界を瞬時に破壊・創造する物質『崩玉』を取り出し、平子たちの虚化の治療に使用しました。
しかし、平子たちの虚化の完全回復には至らず虚の仮面はそのままであり、尚且つ蒲原と鉄裁は中央四十六室より強制捕縛令状が出され連行されてしまいます。※藍染惣右介の仕業により十二番隊舎から虚化の研究の痕跡が多数発見されたためです。
その結果、蒲原喜助は禁忌事象及び行使・儕輩欺瞞重致傷の罪により霊力全剥奪の上現世に永久追放。握菱鉄裁は禁術行使の罪により第三地下監獄『衆合』に投獄が下されました。ならびに魂魄消失案件の犠牲者となった平子真子以下8名は虚として厳正に処理される運びになります。
『仮面の軍勢の過去④』現世への逃亡
蒲原喜助たちの判決が下った直後、一応布で覆面をした四楓院夜一が議事堂に乱入して蒲原と鉄裁を救出し、双極の丘の秘密の隠れ家に避難します。
そこには夜一が連れ出した平子ちが寝かされており、蒲原は鉄裁に時間停止の術を平子たちに掛けさせると、20時間でここに集う全員分の霊圧遮断型義骸を作成します。そして、現世に逃亡し、この虚化を解除する方法を解き明かすことを決めるのです。
その結果、平子真子たちも現世に逃亡することとなり、現世では特殊な義骸に入っているために年が取らないことから100年もの間アジトを転々と渡り歩き『仮面の軍勢』と名乗り潜伏していました。
全ては来る決戦、藍染惣右介との闘いに備えて。
これらの経緯から平子真子たち仮面の軍勢は蒲原喜助・握菱鉄裁・四楓院夜一には恩があります。
仮面の軍勢(ヴァイザード)は弱い?
仮面の軍勢は全員が元護廷十三隊の隊長・副隊長各の実力を持ち尚且つ虚化により戦闘能力が上昇しますので、設定だけを考えれば黒崎一護並に恵まれています。
しかし、仮面の軍勢は読者から『弱い』と評価されています。
その理由は破面篇・千年血戦篇ともに活躍どころが無かったことでしょう。
仮面の軍勢の活躍は微妙
まず第一に、仮面の軍勢が登場し活躍が大いに期待された破面篇での空座町決戦にて、ようやく彼らの全力の戦闘シーンが描かれました。
護廷十三隊のピンチに登場し虚化の力でギリアンを殲滅してそれぞれが十刃と対峙する最大の盛り上がりを見せた仮面の軍勢。しかし、彼らの実力では上位の十刃に圧倒的優勢で勝利とまではいかず、実際に十刃を打ち取ったのは元鬼道衆副鬼道長有昭田鉢玄のみで、読者からチートと言われるバラガンを倒す大金星を上げました。
しかし、他の仮面の軍勢といえば十刃を打ち取ることは出来ず、護廷十三隊の引き立て役になったまでです。
そして因縁の藍染惣右介戦では何もできずにやられてしまいました。平子真子に至っては斬魄刀『逆撫』の初お披露目でありながら、鏡花水月の下位互換に等しい能力だったため、初見の藍染に早々に打開されています。
最終章の千年血戦篇では、相手が滅却師ということもあり虚化を支配した仮面の軍勢の虚設定が生きると予想され読者から活躍が期待されましたが、特にそんなことはなく呆気なく全員が退場しています。
平子真子なんかは登場するたびに星十字騎士団にやられていますので、本当に不憫な扱いです。
以上の戦闘シーンからして、有昭田鉢玄を除き仮面の軍勢=弱いと言われるようになりました。
なお、小説『BLEACH Can’t Fear Your Own World』では平子真子が卍解を使用しなかった理由が、小説『BLEACH The Death Save The Strawberry』には仮面の軍勢が護廷十三隊に復隊した経緯が描かれており、仮面の軍勢の人柄がより鮮明になりますのでおすすめです。
仮面の軍勢(ヴァイザード)のその後
破面篇で藍染惣右介が敗れたことで仮面の軍勢の復讐劇はようやく幕を閉じたわけですが、その後、仮面の軍勢はどうなったのか破面篇後→千年血戦篇後→と時系列順に紹介したいと思います。
破面篇後の仮面の軍勢の動向
①破面篇後
- 卯ノ花烈に治療を受け全員生還
- 山本元柳斎重國が新制中央四十六室に掛け合い、藍染惣右介が引き起こした魂魄消失案件の被害者である仮面の軍勢及び蒲原喜助らの判決を見直させ、晴れて全員の罪が不問に。
- 鳳橋楼十郎が三番隊隊長、平子真子が五番隊隊長、六車拳西が九番隊隊長に復隊。
- 久南白が駄々をこね、九番隊『スーパー副隊長』を名乗る。
- 猿柿ひよ里、愛川羅武、矢胴丸リサ、久南白、有昭田鉢玄の5名は復隊せず現世に帰還。
- 矢胴丸リサ、久南白の2名は尸魂界に頻繁に行き来。
- 矢胴丸リサが現世の商品を取り扱い配送する『YDM書籍販売』を開始。(※主力はエロ本)
※復隊関連は小説『BLEACH The Death Save The Strawberry』に記載
②千年血戦篇後
- 尸魂界組は見えざる帝国との戦争、現世組は平子真子・涅マユリ・蒲原喜助らに協力し途中参加
- 霊王護神大戦で全員生還
- 霊王護神大戦後、猿柿ひよ里が鰻屋育美の『うなぎ屋(何でも屋)』でアルバイト開始。
- 小説『BLEACH Can’t Fear Your Own World』勃発。平子真子、六車拳西が参加し、平子が卍解披露。現世で猿柿ひよ里が登場。
- 時期不明、矢胴丸リサに八番隊隊長として復隊が打診。3年後には就任。
- 矢胴丸リサが副隊長を選ぶがどれもしっくりこず見送り。
- 10年後、単行本74巻最終話にて猿柿ひよ里が『うなぎ屋』の帽子を被っているのを確認。
- 12年後、矢胴丸リサの八番隊副隊長に八々原熊如が就任。
※その後については小説『BLEACH Can’t Fear Your Own World』、小説『BLEACH WE DO knot ALWAYS LOVE YOU』に記載。
仮面の軍勢(ヴァイザード)についてのまとめ
仮面の軍勢は能力値は高いものの残念ながら作中での戦闘シーンであまり良いところは描かれませんでした。
しかし、本編や小説版を読むと分かる通り、大体のキャラクターが人格者であり、特に平子真子に関しては上司としては優秀で頼りがいがあります。山本元柳斎重國ですら当時警戒していなかった藍染惣右介の危険性を見抜く慧眼は確かです。
また、本編では恵まれないキャラクターたちでしたが、小説版でその背景が深堀りされたことで彼等のファンも増えたのではないでしょうか。
- 仮面の軍勢は101年前の魂魄消失案件(藍染惣右介の虚化の実験)の犠牲者で全員が仮面を扱えるようになった。
- 破面篇後には山本元柳斎重國が中央四十六室に掛け合い、仮面の軍勢及び蒲原喜助らの罪を不問にしてもらい晴れて自由に身に。
- 破面篇後には平子真子、六車拳西、鳳橋楼十郎、久南白の4名が復隊し、千年血戦篇後には矢胴丸リサが復隊。
- 猿柿ひよ里、愛川羅武、有昭田鉢玄の3名は現世に残り、猿柿ひよ里は12年後も鰻屋育美の『うなぎ屋(何でも屋)』で働いている。
- 虚化は未だ解消されていない。