万は宿儺に一方的に付きまとう平安時代の呪術師ですが、死滅回遊編で伏黒津美紀に受肉し現代に復活しました。
果たして万は宿儺と戦ってどうなったのでしょうか。
今回は万の術式や登場から死亡までについてご紹介したいと思います。
この記事で紹介する内容は?
- 万の登場回と死亡回一覧
- 万のプロフィール
- 万の術式と領域展開
- 万と宿儺の関係
- 万の戦闘から死亡まで
- 万が遺したモノの正体
万の登場回と死亡回
引用元:芥見下々『呪術廻戦』 出版:集英社
- 単行本24巻第211話『熟む』
- 単行本24巻第212話『膿む』
- 第216話『浴』
- 第217話『浴②』
- 第218話『浴③』
- 第219話『浴④』
万(よろず)とは
万(よろず)は平安時代に活躍した呪術師の女性で、1000年前に羂索と契約を結んで呪物化し死滅回遊編で伏黒津美紀に受肉。
平安時代では彼女が極めた構築術式による戦闘スタイルで烏鷺が率いた『日月星進隊』と並ぶ藤氏直属征伐部隊『五虚将』を返り討ちにして藤原家へと取り立てられています。
死滅回遊では伏黒津美紀に受肉して目覚めており、津美紀の肉体を乗っ取った後は宿儺と戦うために故郷の仙台へ帰郷し、仙台結界で宿儺を待ちました。
万の術式は『構築術式』
万の術式は禪院真依と同じ『構築術式』。
万の呪力は総量・出力ともに平安の猛者と比較しても遜色ないほどに高いものでしたが、構築術式は他の術式に比べて圧倒的に呪力効率が悪く、彼女は自身の術式の燃費の悪さが原因で幾度か窮地に陥った模様。
ある時、昆虫は自重の何十倍もの重量を持ち上げその体格から計り知れない咬合力や跳躍力に速度を発揮することを知った万は、昆虫のエネルギー効率に活路を見て虫の鎧こそ構築術式の極みであると確信。
そんな万が行き着いたのは、半自律制御呪力により物性を安定させたまま体積を変化させる『液体金属』と、数多の生体機能を流用・特化させた『肉の鎧』の構築であり、一度構築してしまえば呪力を通し続ける限り自在に操ることのできる液体金属で中距離戦闘をカバーする戦闘スタイルを確立させたのです。
彼女が扱う構築術式は特殊な呪具を除き鍛錬次第で万本人が認識できる物質はほぼ全て再現可能。数ある武具を構築し歴戦の術師となりました。
万の奥の手は『完全な球体』の構築。実現が不可能とされている真球には設置面積が存在しないため無限の圧力を生むとされており、触れることのできない完全な球体に触れれば消滅します。
万の領域展開『三重疾苦』
領域展開名は『三重疾苦(しっくしっくしっく)』。
構築術式で生み出した『完全な球体』に必中効果を与えるもの。展開後は周囲に悍ましい臓器のオブジェのようなものが出現するが、おそらく昆虫の何か(脳?)。
元ネタは『地蔵菩薩印』と思われます。
万と宿儺との関係
平安の世、『日月星進隊』や『五虚将』を八つ裂きにした宿儺に敵意を示さないために藤原家は宿儺を招き入れて五穀豊穣を祈ることになりましたが、当時同じく『日月星進隊』や『五虚将』を返り討ちにして藤原家に取り立てられた万も参加することに。
しかし、万は招かれた宿儺を一目見て彼が『強すぎる故に孤独な目をしている』と見抜くと宿儺の孤独を独り占めにしたい、宿儺を殺すのは自分でありたい、自分を殺すのは宿儺であってほしいと突飛な感情を抱きます。
その考えの果てで『絶対的な強者、それ故の孤独、あなたに愛を教えるのはこの私』という結論に至っており、宿儺に本当の愛を教えるために半ばストーカーのように付きまとっているそうです。
宿儺との勝負に勝った褒美には結婚を望んでおり、結婚した暁には正妻の座は当然で妾は断じて許さない、婚儀では最低でも村三つを滅ぼすほか、余興では村一番の美男を干首にしてその変わりゆく様を皆で句にすることを所望。(万の一句『イケメンも干せばカピカピいとおかし』)
裏梅の料理の腕には見惚れているのか、料理は裏梅に取り仕切らせて猿脳のポタージュを作らせようとしています。
なお、羂索曰く昔から万の一方的な片思いの模様。宿儺自身も万のことはどうでもいいと述べています。
万vs宿儺
万と宿儺の戦いは仙台結界内のとあるサッカースタジアムで開幕。
互いに今後のことを考えて受肉体のままで交戦(万は伏黒津美紀、宿儺は伏黒恵※宿儺の場合は恵の魂を完全に沈めるため姉を恵の肉体と術式で殺す必要がある)。初手は徒手空拳で様子見ですが、万は構築術式による液体金属の盾で宿儺の蹴りをガードしアッカンベー。
戦闘中にも関わらず万は宿儺への愛を説き始めると自分が勝利した暁には結婚を所望し宿儺はそれを了承。万はこの契約に縛りを結んだことでテンションが爆上がりとなり、戦闘を再開。
しかし、宿儺が御廚子を使わずに十種影法術主体で戦う様子から一旦戦闘を中断するとなぜ御廚子を使わないのか言及。すると、宿儺が御廚子を使わないことを断言したため万は憤慨します。
これから妻になる女に宿儺本来の術式以外で触れるとはどういうつもりなのかと地団駄を踏むと、御廚子なしで自分に勝てると思っているのかと構築術式による『肉の鎧』を纏って本気になるのでした。(※なお、ここで宿儺の頭上に魔虚羅の法陣が出現)
肉の鎧によって咬合力・跳躍力・速度・膂力が格段に向上した万は、宿儺が顕現させた玉犬を一蹴し本体を殴打・蹴撃。しかし、宿儺はあえて形を安定させないことで効果範囲を広げると同時に完全に破壊されることを防いでおり、莫大な呪力量と出力でそれを可能にしていました。
また、万の液体金属の制御を完全顕現させた『円鹿』の反転術式で中和し制御を断絶させると自身の傷も治癒。攻撃には完全顕現させた『貫牛』を放ち万に突進させ、肉の鎧に破損を与えます。
更に万が貫牛との戦闘に興じる最中『脱兎』で万の視界を奪うと、宿儺は空高くに浮上し空中から『万象』を投下。万は万象の自重を受け止めることはできたものの、その衝撃で肉の鎧を維持できなくなり鎧が消失しました。
御廚子を使うまでもない、そんなものか貴様の愛とやらは──と述べる宿儺ですが、万は呪力を消耗しながらも『絶対的な強者、それ故の孤独、あなたに愛を教えるのはこの私』と主張しまだまだ愛を教えてあげると豪胆な態度。
しかし、宿儺は万が愛を教えると述べると不敵に「フッ」と含み笑いを浮かべており、万は「噓でしょ……?まさか…宿儺が…?知っているの?愛を?」と当惑しながらもそれは愛ではないと否定し『本物の愛の形を見せてあげる!』と正真正銘の本気の奥の手を発動。
宿儺の孤独は自分だけのもの──宿儺を殺すのは自分である──と歪んだ愛情を見せた万が繰り出したのは『完全な球体』。設置面積が存在しないため無限の圧力を生む真球は触れるだけで消し飛ぶ一撃必殺の万の奥の手であり、万は真球を自由に操作できます。
そしてダメ押しの領域展開『三重疾苦(しっくしっくしっく)』でその真球に必中効果を追加。
しかし、万の領域に対して宿儺が領域を使用しなかったために万は困惑。このまま領域の必中効果で万が術式を発動すれば宿儺は消し飛んでしまいますが、宿儺は依然優位性を欠くことはありません。
その理由は宿儺の頭上に顕現させていた法陣に関係しており、宿儺は戦闘中に魔虚羅による適応を進めていたのです。(呪力効率の悪い構築術式などは運用手段が画一的になりがちで、万もまた何を構築しようが構成する物質は使い慣れた液体金属か鎧の流用であるため、その二つを適用すれば真球も魔虚羅で対処可能)
その結果、宿儺は万の領域に対して魔虚羅を顕現させると魔虚羅は一撃で真球を破壊。そして、万を魔虚羅で袈裟斬りにして倒すのでした。
なお、万は倒されてもなお「私のことそんなに知ってたの?嬉しい」(自分の術式のこと宿儺が深く知っていたため)と微笑んでおり、宿儺は少々呆れた面持ちで呆然。
万の死亡
魔虚羅に斬られた万ですが、その時点ではまだ死亡していません。
万は死ぬ間際に「これ、あなたに。私だと思って後生大事に使ってね」と構築術式でとある呪具を作って宿儺に渡しており、その反動で死亡しています。
何を生み出したのかは下記に記載。
万が遺した呪具は『神武解』
万が遺した呪具が判明したのは第237話『人外魔境新宿決戦⑭』。
万が遺した呪具は『神武解』と呼ばれる当時宿儺が愛用していた呪具のレプリカであり、効果は雷の発生ということが現在判明しています。(形は短剣に十字状の装飾が二つ取り付けられたもの)
万は『神武解』を絶命の縛りと引き換えに構築して死亡したことがここで明らかにされているため、状況的には禪院真依が命と引き換えに『釈魂刀のレプリカ』を構築したのと同じですね。
まとめ
- 万(よろず)は平安時代に活躍した呪術師の女性で、羂索と契約して伏黒津美紀に受肉し復活
- 万の術式は『構築術式』で、特殊な呪具を除き鍛錬次第で万本人が認識できる物質はほぼ全て再現可能
- 万の領域展開は『三重疾苦(しっくしっくしっく)』で、構築術式で生み出した完全な球体に必中効果を与える
- 万は宿儺に一目ぼれし『絶対的な強者、それ故の孤独、あなたに愛を教えるのはこの私』と述べている
- 万は現代で津美紀に受肉した後に宿儺と戦い敗北し死亡
- 万は絶命の縛りと引き換えに呪具『神武解』を構築し宿儺に譲渡して死亡した
宿儺大好きな万ですが、その愛情はもはや付きまといレベルであり、あの宿儺でさえも呆れてるものでした。
呪力効率の悪い構築術式は禪院真依を見ればどれだけ不便かが窺えますが、万は持ち前の呪力量によって群雄割拠の平安の世でトップレベルの呪術師に上り詰めています。
相手が宿儺でなければ五条悟を除いて特級クラスでもやっとの相手だったかもしれませんね。
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