第1特殊消防隊の大隊長を務めるレオナルド・バーンズ。
彼は12年前の日下部家の火災現場に駆け付けた消防官であり、森羅にとっては父親の姿を重ねるほど特別な人でしたが、あるきっかけを経て伝導者一派へと寝返りました。
そして、森羅やジョーカーとの決戦を経て死亡してしまいます。
今回はレオナルド・バーンズの死亡と裏切りの理由や復活についてご紹介したいと思います。
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レオナルド・バーンズの死亡は何巻何話?
引用元:大久保篤『炎炎ノ消防隊』 出版:講談社
バーンズの死亡が描かれたのは単行本22巻第195話『事態急転』(アニメ参ノ章第6話)です。
捕らえられた桜備を取り返すために府中大牢獄へ向かう第8特殊消防隊。第8は二班に分かれ、シンラとジョーカーの二人は先行しバーンズと対敵し戦闘を繰り広げます。
しかし、シンラの一撃で決着した直後、突如としてバーンズの背後に鬼(バーンズのドッペルゲンガー)が出現し背後から角で貫かれると、バーンズは鬼を抑え留めると鬼とともに異界の空間へと引きずり込まれて消えてしまいます。
そのため、厳密にはバーンズの死亡描写はありません。
バーンズの裏切りの理由
バーンズが裏切った理由は桜備奪還に赴いたシンラに言い放った台詞にあるように「アドラリンクを体験したことで私の中に神への疑心が生じた。そして今、伝導者に疑いようのない神を感じた、信じるにたる真実を…」というのが理由です。
神父であるバーンズにとって神に我が身を捧げることが生き方であるため、例え伝導者一派が大災害を起こして世界を滅ぼそうと企てていても、破滅の後には再生があると信じ、滅び=終わりではないというのがバーンズの信仰心であり、神の前では人の道理はただのエゴとなります。
より詳細に言えば、バーンズは厄を祓う存在の獅子である洗礼名『レオナルド』を授かる以前より敬虔な祈りを捧げており、神父となって皇国に不信感を抱いた後も神に仕える神父として祈り続けていました。
今まで神を信じてきた彼にとってそこに神がいなくても信じる形は変わらないというのが彼の本心であり、ラフルス一世の妻の手帳を読み聖陽教の開祖が他人が成り代わった存在と知った後も人々が『天照』という奇跡に救われてきたのは事実として、皇王庁で伝導者と邂逅した際に『圧倒的狂気・圧倒的正解』による人々の破滅の結末に触れた後に自身は祈りに何も望んでいなかった事を知り「祈りの先の答えに仕える」ことを選択しました。
単身で第8(シンラとジョーカー)を迎え撃つのはバーンズなりのケジメでした。
バーンズとの戦闘と決着
バーンズ戦はシンラが前衛でジョーカーがサポートする形で開始されますが、戦闘は戦いが長引くほど熱が上昇していくバーンズが有利に事を運んで行きます。
その際、バーンズは自身の責務としてシンラとジョーカーの攻撃は全て受けていますが、それでも優勢を覆しません。浅草で修業した後のシンラの『悪魔の型(コルナ)』さえもほぼ無傷で受け止めています。
戦闘終盤、シンラは第8や家族を守るためなら世界や神をぶっ飛ばす覚悟を強めると『死ノ圧』が重くのしかかる発火限界直前まで感覚を高めありったけの力を込めて蹴りを放ちます。一方で、バーンズはボルテージ・ノヴァ『ステージ4』の熱を纏い皇国の獅子となり皇国に仇なす悪魔を祓うという使命を背負い受けてたちます。
シンラの蹴りが初めてバーンズを捉えてダメージを与えると、バーンズは『ステージ5』に力を上昇させ更に高熱へ。伝導者と対峙し世界が滅びに向かっている世界の声を聞いたというバーンズに対し、シンラは「たとえ世界が全てを燃やそうとしていても…俺は絶対認めない」と奮起しこれまでにない力を発現させた蹴りを放ちバーンズに一撃撃ちこむことに成功。
吹き飛ばされたバーンズがボルテージ・ノヴァを解除したことで戦闘は終了となります。
バーンズの最期と死亡
引用元:大久保篤『炎炎ノ消防隊』 出版:講談社
シンラに蹴りが決まったことでバーンズはシンラの成長を認めて「強くなったな」と称えます。また、世界や神が滅びに向かおうとするのなら自分はそれに従うことしかできない、右目には滅びしか見えないと話した上で、シンラには「変えてみせろ。そして、世界より強くなれ」と激励の言葉を贈ります。
しかし、直後にシンラがアドラリンクを感じると不意にバーンズは背中から角を刺されることに。現れたのは片目が燃えている『鬼』──それもバーンズのドッペルゲンガーであり、バーンズは背後から鬼の角で腹部を貫かれてしまいます。
この鬼の出現はハウメアの策略。すぐにバーンズを助けようとするシンラですが、バーンズは戦闘で力を使い果たしたシンラを制止し「逃げろシンラ…、52後は頼む…」とジョーカーにシンラの補助を託します。ジョーカーはバーンズの最期を悟ると、バーンズが鬼を抑え込んでいる内にシンラを支えながら撤退を始めます。
そして、バーンズは鬼を抑えながらも最期に『祈り』を捧げると鬼とともに異界の空間へと引きずり込まれていくのでした。その胸中にはシンラに向けて『頼むぞ』という思いが含まれていました。
なお、バーンズの最後は異界の空間に消えるというもので直接死亡する描写がないため長らく死亡は曖昧となります。
バーンズの復活と再登場とその後
引用元:大久保篤『炎炎ノ消防隊』 出版:講談社
バーンズの復活と再登場は単行本32巻第283話『切り札の影』です。
大災害後、フェアリー(災害隊)は殉教することで命と引き換えに強力な確立者のドッペルゲンガーを呼び出しました。別行動をとっていたジョーカーはその内の一体である自身のドッペルゲンガーと交戦し苦戦を強いられていたところ、まさかの二体目のドッペルゲンガーがその場に出現。
そのドッペルゲンガーこそ一度府中で相対したバーンズのドッペルゲンガーでした。
バーンズの再登場
二体のドッペルゲンガーを前に死を覚悟したジョーカーは、過去にアドラを見た目を持つ者同士「あんたに殺られるなら最悪の中の最高だよ、殺れ」とほくそ笑みます。
しかし、バーンズのドッペルゲンガーが腕を振りかぶると、その腕で貫いたのはジョーカーのドッペルゲンガーでした。突然の裏切りに驚愕するジョーカーのドッペルゲンガーですが、バーンズは「ドッペルゲンガーと思ったか」と述べるとそのままジョーカーのドッペルゲンガーを爆散し殺害。
バーンズのドッペルゲンガーの正体はまさかの本物のバーンズだったのです。
見た目こそ『鬼』そのものですが、同胞であるはずのドッペルゲンガーを殺害した行動からジョーカーは「バーンズ…あんたまだあのバーンズなのか!?」と驚きを隠せません。
対してバーンズは「府中での戦いでドッペルゲンガーにアドラに引きずり込まれたが自我を保ったままアドラのイメージと一体化することができた」と、鬼の姿のままで自我を保っている理由を述べます。これに関してはジョーカーも「しぶとい頑固ジジイだ」と呆れました。
人類滅亡
単行本33巻第290話~第291話にて、最後の希望である桜備大隊長が桜備のドッペルゲンガーに暗殺されたことでシンラは怒りに呑み込まれ人類の未来が消失してしまったため、星は第二の太陽となり黒炎に呑まれました。
異界アドラにいるシンラたちを除いて人類は全員死亡してしまいます。
そのため、正確には府中ではなくこの回がバーンズの死亡シーンになります。ジョーカーとともにビルの屋上に佇み、星が黒い炎に包まれていく様を傍観しながら炎に呑み込まれて死亡しました。
バーンズの復活
引用元:大久保篤『炎炎ノ消防隊』 出版:講談社
単行本34巻第299話『答え』では、森羅万象マンとなったシンラが世界を創造し死亡した人類や文明をも復活させています。
その際、バーンズは生前の人間の姿で生き返りますが鬼の角は健在です。アドラで鬼と一体化した影響がそのまま残っているのでしょうか。同じく生き返ったジョーカーは開口一番「ぶはッあんたッ」と頭の角をみて吹き出す始末。
なお、バーンズ本人は寡黙を貫いているため心境は不明です。
バーンズのその後
単行本33巻収録のエピローグ前後編では、シンラが創った世界で暮らすキャラクターのその後の様子が描かれています。
バーンズに関してはわずか一コマしか描かれていないため何の職についてどうった暮らしをしているのか不明ながら、口角を上げている表情が柔らかくなった姿(鬼の角はそのまま)が描かれています。その傍らにはスーツ姿のジョーカーも一緒に描かれているので、共に何かの活動を続けているのでしょうか。
桜備や紅丸などの第8第7の準レギュラーたちは世界英雄隊に所属していますが、制服はスーツではないので別組織か一般職だったりする可能性もあるかもしれません。
なお、シンラが創った世界では死神によって発火能力は全て回収されているため人体発火現象は無くなっています。故に、全員第2世代や第3世代といった発火能力は使えなくなっていますが、代わりとして魂の強い人は前よりヤバくなっているらしく、例えば桜備は片手で大地をひっくり返すことができたり、元々ヤバかった紅丸は更に強くなっているとのことなので、バーンズも発火能力とは別の方向で強くなっているかもしれません。
バーンズについてはアニメ化で補完されるといいですね。
まとめ
以上『レオナルド・バーンズの死亡・復活・再登場・その後について』の紹介でした。
バーンズの生き様はジョーカーが述べた通り「不器用」な生き方であり、最期はシンラに世界を託してアドラへと引きずり込まれていきました。しかし、自我を保ったままイメージと一体化することに成功し大災害後に再登場しています。
一方で大災害完遂によって一度本当に死亡し、シンラによって生き返るものの、鬼と一体化した名残りで頭に角が生えたままというシュールな姿で定着することになり、ジョーカーに笑われる始末。
本編のエピローグでも角はそのままという格好のつかないバーンズでした。
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炎炎ノ消防隊
作家:大久保篤
出版:講談社 全人類は怯えていた──。何の変哲もない人が突如燃え出し、炎の怪物’焔ビト’となって、破壊の限りを尽くす’人体発火現象’。炎の恐怖に立ち向かう特殊消防隊は、現象の謎を解明し、人類を救うことが使命! とある理由から’悪魔’と呼ばれる、新入隊員の少年・シンラは、’ヒーロー’を目指し、仲間たちと共に、’焔ビト’との戦いの日々に身を投じる!! 燃え上がるバトル・ファンタジー、始動!! |
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