漫画『BLEACH』の主人公・黒崎一護とその仲間である井上織姫は、最終回で結婚していることが判明しました。
織姫は一護に片思いしていたので結婚も不思議ではありませんが、本編で目立った恋愛模様が描かれなかった一護はなぜ織姫との結婚を決めたのでしょうか。
今回は黒崎一護と井上織姫の結婚についてご紹介したいと思います。
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黒崎一護と井上織姫の結婚
引用元:久保帯人『BLEACH』 出版:集英社
単行本74巻第686話『DEATH & STRAWBERRY』、霊王護神大戦から10年後に黒崎一護と井上織姫が結婚していることが判明しています。
一護と織姫が結婚した理由は?
本編で二人が結婚するに至る理由は描かれていませんが、小説『BLEACH WE DO knot ALWAYS LOVE YOU』にて一護が織姫への告白を決意する様子が描かれています。
織姫が黒崎真咲と重なる
霊王護神大戦から3年後、朽木ルキアと阿散井恋次の結婚に向けて織姫はリルカに相談したところ、ウェディングベールを贈ることに決めており、関係者や友人に苺の花の刺繍を縫ってもらうことになりました。
織姫が関係各所を回って刺繍を頼むようになったとある日、一護の自宅で高校時代の仲間が集まって刺繍を縫っていると日が暮れてしまい一同は解散することに。しかし、織姫も帰宅しようとしたところを遊子が引き止めるのです。
遊子は真咲の死後黒崎家の母役をこなすように家事を担当し一切の甘えをみせなくなりましたが、織姫相手には甘えられる模様。その日、遊子は織姫と並んで楽しそうに夕飯の支度に取り掛かりました。
その様子を見ていた一護と夏梨。
夏梨は一護に遊子の内情(織姫が来ると嬉しい)を明かすと、一護は「オマエはどうなんだよ?」と質問。
すると夏梨は自分も遊子と同じく織姫が来てくれると嬉しいと返答すると「織姫ちゃんって、ちょっとだけ…母さんに似てるから」と付け足すのでした。
この時点で一護の中に恋慕の情があったのか不明ですが、本編(千年血戦篇までの内容)を踏まえても一護の中で織姫は大切な仲間であることは確かです。しかし、一心は言わずもがな、遊子や夏梨が真咲の面影を感じつつ心を開いている織姫の存在は一護にとっていつの間にか大きなものになっていたのではないでしょうか。
恋次に後押しされる
ルキアと恋次の婚姻の儀終了後、恋次行きつけの居酒屋を貸し切って祝宴が開かれており、ほどなくして現世組(一護、織姫、雨竜、チャド)は穿界門を通り帰宅することになりました。
その道すがら、最後尾で恋次は一護を引き止めると織姫との関係に言及します。
恋次は一護が織姫に惚れていることを見抜くと、いつまでも待たせていないでいい加減関係をハッキリするように言い詰めるのです。
恋次のストレートな物言いに一護は言葉を詰まらせる反応を見せているため、ルキアと恋次の披露宴の時期には完全に織姫に惚れていることが明らかにされました。
なお、恋次に「テメェもそろそろハッキリしてやれよ?惚れてんだろ?あんないい子をあんま待たせんじゃねぇぞ」と言われた一護は言葉を詰まらせながらも「急に兄貴風吹かすんじゃねーよ、自分は何十年もグズグズしてたくせによー…」とブツブツと文句をこぼしています。
しかしながら、恋次に背中を押されたことで一護は織姫へ思いを伝える決心をするのでした。
一護から織姫へ
一護に発破を掛けた恋次は前を歩く三人の方へ駆け寄ると、男同士の話があると述べて織姫を一護の方へ追い払います。
恋次なりの気の利かせ方でしたがかなり強引な手法。なお本人は親指を立てて一護に合図を送りました。
やや気まずい雰囲気が漂う中、織姫はルキアの白無垢姿を思い出しながら結婚式の感想に耽っていると、一護は表情を強張らせて不器用に相槌。様子のおかしい一護を失敗そうにうかがう織姫ですが、一護はなんでもないと首を振るのみ。
そうして一護と織姫は他愛のない話を繰り広げると気付けば現世へ繋がる穿界門の出口が見えてきます。
門前には先行していた三人が談笑している姿。
ここで一護はようやく覚悟を決めると深呼吸をして織姫に「話…あるから、今度時間作ってくんねーか?」と約束をとりつけるのでした。
なお、小説『BLEACH WE DO knot ALWAYS LOVE YOU』はここで終了するため、後日談はありません。しかしながら、最後の一護の台詞が結婚に繋がる約束だったのは間違いないでしょう。
一護から織姫へのプロポーズが描かれなかった理由
小説『BLEACH WE DO knot ALWAYS LOVE YOU』はルキアと恋次の結婚をメインに、一護が織姫へ向ける感情を整理する内容でもあります。
しかしながら、結局スピンオフ作品においても一護と織姫のプロポーズシーンは描かれることはありませんでした。
実は本小説を執筆された松原真琴先生は『告白やプロポーズのシーンは久保先生が描かないと自分を含めた読者は納得しないから、そこを外して書く』と久保帯人先生に話していたようで、プロポーズシーンは構想から外していたようです。
久保先生は重要なシーンを外して結婚式の小説が成り立つのかと心配だったようですが、完成後の小説を読んだ結果、見事に成立している上にじんわりと泣けるとあとがきで語っています。
そのため、久保先生が描かない限り一護と織姫のプロポーズは読者の想像の中ということになります。
一護と織姫の馴れ初めはいつ?
二人が面識を持ったのは中2から(織姫は有沢たつきと中学2年生の頃から親友となったため)。
一護は3年前(15歳時点から3年前であるため12歳の頃)に栗毛の少女(井上織姫)が交通事故に遭った兄(井上昊)を背負って診療時間前の黒崎医院を訪ねて来たことを覚えているため、正確に二人が出会ったのは12歳の頃(一護がブレザーを着用しているため中学1年生の頃の出来事)。なお、一護はその時の少女が織姫であると知ったのは高校生になってからです。
高校1年生時点で、一護の中で織姫とは「有沢たつきの親友でそこそこの付き合い」という認識(ルキアに間柄を訊ねられた際に回答)ですが、織姫はすでに一護へ片思いをしています。
破面出現篇において、織姫はウルキオラに一人にのみ別れの許可を与えられた際に一護の下を訪れており、自分の存在を破面にしか認識されず物質を透過できる能力を有した腕輪を装着した状態で一護へ口づけ(未遂)しようとしていたところ、織姫の一護を思う気持ちは本物。人生が5回くらいあったら──という空想で5回とも同じ人を好きになると告白しています。
破面篇では、一護は織姫を守るため、拉致後は救出するためにルキアの時と同じように虚圏への突入を決意しますが、依然仲間を取り戻すという名目。しかしながら、グリムジョー戦からウルキオラ戦を経て一護の中では織姫を助けるという思いが肥大するとともに、織姫が悲痛の助けを求める声に呼応し完全虚化してしまうと、織姫は足手まといになりたくなくて修業したというのに結局最後には一護に頼ったことで彼を虚化させてしまった罪悪感に駆られることに。
これらの経緯から織姫は一護と対等に並ぶためにより修業に励むようになりました。
死神代行消失篇では、織姫は月島の能力の影響を受けながらも一護が泣いている姿を見て自身も苦しくなり涙する──という風に能力に抗う姿が描かれています。
千年血戦篇では、一護が織姫に防御を任せたと述べたことから織姫はようやく一護と並んで戦えることに歓喜。また、ユーハバッハ戦では一護は織姫のトラウマでもある完全虚化の力を再現しつつも完全に制御し彼女を安心させるように呼び掛けに応えています。
ここまで二人の関係は恋愛にこそ発展していませんが、織姫はただの片思いから対等に並び立てるような関係になれるように努力しており、一護はただの幼馴染の親友という認識から大切な仲間へと存在を昇華させています。
とはいえ、千年血戦篇の作中に織姫の露出度の高い戦闘服を見て赤面する素振りを見せるあたり、一応異性として意識はしているようです。
なお、小説『BLEACH Can’t Fear Your Own World』では、グリムジョーが織姫を一護の番と認識していることが判明。
一護とルキアが結婚しなかった理由は?
一護とルキアが結婚しなかった理由は単純に二人の間に恋愛感情が一切なかったからです。
尸魂界篇で織姫が述べたように、一護にとって朽木ルキアは自分の世界を変えた大切な存在であると同時に仲間です。
一方でルキアにとって黒崎一護は死神の力を譲渡した死神代行から始まり、朽木白哉や阿散井恋次との軋轢を解消させた恩人であり、尸魂界100万年の不変を覆した存在となっています。
本編において二人の立ち位置は徹頭徹尾崩されることはなく、お互いのピンチには全てを懸けてでも駆け付ける間柄となりましたが、そこには恋愛感情はありません。
加えて、ルキアには当初から恋次の存在が描かれているため、一護とルキアを繋ぐのは友情と仲間意識になります。
そのため、一護とルキアが最終回までに付き合うという展開はありませんでした。
一護と織姫のその後
単行本74巻第686話『DEATH & STRAWBERRY』にて、10年後の一護と織姫は一護の実家(クロサキ医院)で暮らしていることが判明しています。
一護の部屋は現在遊子が使用しているため、遊子も同居。夏梨については触れられていないため実家暮らしなのか一人暮らしなのか不明。なお、一心に関しては登場すらしていないため同居しているのか不確定であるものの、一護が家業を継いでいないこととクロサキ医院が絶賛営業中という事実から現世で過ごしている模様。
一護自身は大学卒業後は翻訳家に就業。
織姫は学生時代のアルバイト先であるケーキ屋『ABCookies』からスカウトされたため高校卒業後には就労しているものの、10年後ならびに12年後時点で専業主婦になっているのかは不明です。
また、一護が「織姫」と下の名前で呼ぶようになっている一方で、織姫が一護を呼ぶ台詞がないため織姫が一護を下の名前で呼んでいるのかは不明。
一護と織姫の子供
霊王護神大戦から10年後時点で一護と織姫の間には『黒崎一勇』という男の子が誕生しています。
年齢は不明ながら未就学児もしくは小学校低学年程度の背丈。
二人の髪色を引き継いでいるほか、全体的な特徴は幼少期の一護に、目元は織姫に似ており、性格は穏やかかつマイペースで活発(織姫似?)。一人称は「ぼく」。
尸魂界から阿散井一家が訪問してきた際には阿散井苺花に自分が死神であることを打ち明けており、たちまち死覇装と斬魄刀を纏った姿へと変貌したことから、死神の因子を色濃く受け継いだ様子。しかしながら、義魂丸や義骸の使用なく死神化していることから死神の力を纏う完現術の力を行使している節が見受けられるため、少なくとも死神と完現術の因子を持っていると考えられます。
なお、霊王護神大戦から12年後を描く『獄頤鳴鳴篇』では、双魚理と思しき鯉に乗って浮遊したり、魂葬において謎の儀式を行った後に黒腔と思しき門を出現させる、現世に出現した地獄の門に意匠された髑髏と目が合うと笑みを浮かべたりと要所要所で異質な雰囲気を纏っています。
また、ユーハバッハの力の残滓の一つに触れただけで消滅させるなど、一勇の資質は父親である一護を凌駕しているのかもしれません。
まとめ
黒崎一護と井上織姫の結婚理由と馴れ初めのまとめ
- 最終話単行本74巻第686話『DEATH & STRAWBERRY』、霊王護神大戦から10年後に二人の結婚後の姿が描かれる
- 本編・スピンオフで一護と織姫のプロポーズシーンは描かれていない
- 小説『BLEACH WE DO knot ALWAYS LOVE YOU』、霊王護神大戦から3年後、一護が織姫との関係を進める決意が描かれる
- 遊子は織姫が来ると嬉しくて甘える
- 夏梨は遊子と同じく織姫が来ると嬉しい一方で、黒崎真咲と似ていると発言する
- 3年後時点で一護が織姫に惚れていることが判明する
- 恋次の後押しによって一護は織姫との関係を進めるために「話…あるから、今度時間作ってくんねーか?」と約束をとりつける
- 一護と織姫の馴れ初め
- 【中1(12~13歳)】交通事故に遭った兄を担いで織姫がクロサキ医院を訪問(※一護がこの時の少女を織姫と知ったのは高校生になってから)
- 【中2(14歳)】有沢たつきと親友になった織姫のことを一護が認識(※親友の友達程度の認識)
- 【高1(15歳)】織姫は一護に片思いするが、一護はそこそこの付き合いと認識
- 【高1(15歳)】尸魂界篇を通して一護と織姫は朽木ルキア奪還をともにした仲間意識が芽生える
- 【高1(15歳)】破面篇を通して織姫は一護への想いを独白し、一護は織姫を助けるために完全虚化に至る
- 【高3(17~18歳)】千年血戦篇で一護は織姫に防御を任せるほど信頼を寄せており、織姫は一護と並んで戦えることに歓喜する
- 【大学(20~21歳?)】一護が織姫に惚れていることが発覚し、恋次の後押しもあり思いを告げる決意をする
- 一護とルキアが結婚しなかった理由は、二人の間に恋愛感情が一切なくそういった描写もないため
- 一護と織姫は結婚後、一護の実家(クロサキ医院)で暮らしている
- 一護は翻訳家になっているが織姫が母親になったあともケーキ屋『ABCookies』で働いているのかは不明
- 一護と織姫の子供の名前は『黒崎一勇』
織姫が一護のことを好きになったタイミングや理由は本編では語られていませんが、尸魂界篇~破面篇を経てより好意をもったのは確実であり、一護の方もそこそこの付き合いという関係性から大切な仲間へと認識しています。
一護が織姫に惚れていると判明したのは大学生の頃であるため、霊王護神大戦から3年の月日の間に織姫を明確に意識するような重要なエピソードがあったのかもしれませんね。
もしくは戦いが終わったことで一護がそういった方面に気持ちを落ち着かせる余裕ができて織姫の好意に気づいた可能性も否定できません。
元々織姫が兄と住んでいたアパートは引き払ったのか、織姫は専業主婦になっているのか、夏梨も実家で暮らしているのか、一護の部屋が遊子の部屋になっているなら一護と織姫の寝室はどこなのか、クロサキ医院が営業中なら一心はまだ現世にいるのか──などなど気になる部分は多いですが、何はともあれ二人がめでたくゴールインできたのは感無量です。
BLEACH WE DO knot ALWAYS LOVE YOU 原作:久保帯人 著者:松原真琴 |
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