漫画『BLEACH』の登場人物である京楽春水と伊勢七緒。
二人は護廷十三隊八番隊に所属する隊長と副隊長(後に一番隊の隊長と副隊長に異動)ですが、実は二人は親戚関係にあたることが千年血戦篇で明らかにされました。
では、京楽春水と伊勢七緒はどのような関係なのか。そして、七緒の両親はどんな人物だったのでしょうか。
今回は京楽春水と伊勢七緒の関係についてご紹介したいと思います。
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京楽春水と伊勢七緒の関係、伊勢家の呪いと母親の処刑理由について
引用元:久保帯人『BLEACH』 出版:集英社
京楽春水と伊勢七緒の関係
伊勢七緒の母親と京楽春水の兄は夫婦であり、七緒の父親は京楽の兄になります。
したがって、京楽と七緒の関係は隊長と副隊長であるとともに叔父と姪の関係になります。
七緒の母親と京楽の兄の関係
先ぶれした通り、七緒の母親の結婚相手は京楽春水の兄にあたります。
つまり、母親は上級貴族京楽家の嫡男に嫁いだのですが、貴族の家では夫が死ぬと嫁に来ていた者が縁を切られて元の家へ帰らされるということが珍しくないそうで、覚悟を決めて伊勢家を捨てた母親は再び伊勢家に戻ることになったのです。
京楽は兄と馬が合わなかったそうですが、七緒の母親が嫁いできてからは兄の雰囲気が変わり、随分と居心地がよくなったとのこと。そのため、京楽はしょっちゅう兄の家に遊びに行っては縁側で昼寝をしていたそうです。
時には兄嫁である七緒の母親に縁側で寝ているところを起こされるなど、平穏な日々を送っていました。
しかし、兄の死後に七緒の母親が伊勢家へと帰らされたことで京楽の居場所もなくなりました。
七緒の母親と『伊勢家の呪い』
伊勢の家は記録にある限り女性しか生まれていない女系になります。
そのため、家を存続させるために他所から婿をとるのが伊勢の習わしになりますが、伊勢家に入った男は伊勢の呪いで皆早逝すると言われていました。
呪いなどバカバカしいと考える人もいましたが、七緒の母親は呪いの言い伝えを信じており、呪いを断ち切りたくて伊勢の血筋を絶やす覚悟で外の家──京楽の兄の元へ嫁いだのです。
しかし、その覚悟もむなしく母親が嫁いでまもなく夫(京楽の兄)は言い伝え通り逝去してしまいました。
伊勢家の呪いと『神剣・八鏡剣』の関係
家を捨てても伊勢の呪いから逃れられなかった母親は一つの可能性に辿り着きました。
それが伊勢の家に代々継承されてきた『神剣・八鏡剣』だったのです。
伊勢の家は祭事を司る神官の家系。
個人の斬魄刀を持たないかわりに家長は一本の斬魄刀を代々継承する習わしであり、その斬魄刀というのが祭事に用いる刃の無い剣『神剣・八鏡剣』でした。この剣で人を斬ることはできませんが、神と対峙し神の力をその身に受け八方へ振りまく力があると伝えられています。
母親はこの『神剣・八鏡剣』が呪いの根源であり、伊勢の者にのみ作用すると考えたのです。
母親は京楽春水に『神剣・八鏡剣』を預ける
母親は呪いの根源が『神剣・八鏡剣』にあると考えてからは、生まれてくる娘(七緒)を呪いから外すことに必死になりました。
しかし、『神剣・八鏡剣』の隠し場所として家の外に頼れる相手は夫の弟である京楽春水しかいませんでした。
気は進みませんでしたが、『神剣・八鏡剣』は伊勢の者にしか影響を与えないため、京楽がこれを持つことで不幸が降りかかることはないと考え、京楽に伊勢家にとって大切な神器を預けたのです。
『神剣・八鏡剣』を隠すために狂骨が生まれる
京楽の斬魄刀『花天狂骨』は二刀一対の斬魄刀ですが、実は『神剣・八鏡剣』を隠すためにお花(花天)が狂骨を産み落としました。
そして、かくれんぼ好きのお狂(狂骨)はこれまでずっと『神剣・八鏡剣』を隠していたのです。
花天狂骨は伊勢家の神器を護るために生み出された二振り目の刀を有する斬魄刀であり、双魚理もまたミミハギ様を宿すために二刀一対の斬魄刀になったと言われているため、元来二刀一対の斬魄刀は存在しないと言われています。
七緒の母親が処刑された理由
七緒の母親はすでに故人ですが、死因は処刑になります。
『神剣・八鏡剣』は祭事に用いる大切な神器であるため、母親が京楽に八鏡剣を預けた後、彼女は神器紛失のかどで中央四十六室の裁定にかけられ処刑が執行されました。
この一連の流れは京楽も知らなかったらしく、当時七緒の母親の処刑が執行された翌日に浮竹から伝え聞いています。
綱彌代時灘の関与を朽木銀嶺が阻止
七緒の母親の処刑に関しては概ね手続き通りのようですが、その裏では綱彌代時灘が絡んでいた──絡みかけていたことが小説『BLEACH Can’t Fear Your Own World』にて判明。
当時、七緒の母親が神器紛失で裁判にかけられた際に、時灘は京楽春水が神器を隠したせいで姪の七緒が虐げられそれを取り返しがつかなくなった時点で知らされる──という筋書きを見てみたいと考えて「娘が伊勢家の神剣を隠し持っている可能性があるから、拷問でもしたらどうだ」と進言したそうです。
しかし、時灘の計画は当時朽木家当主だった朽木銀嶺によって潰されました。
この事実を時灘に聞かされた京楽は銀嶺に改めて感謝の念を覚えました。
京楽の簪と女物の着物の意味
京楽春水は笠に女物の着物と簪がトレードマークですが、この出で立ちにも理由があります。
赤と藍の二つの簪は兄と兄嫁の形見であり、生前床に伏した兄から託されたもの。男が着るにはよく目立つ女物の着物は生前七緒の母親が着ていた着物になります。
簪自体は京楽の兄が七緒の母親に贈ったものですが、虚討伐で留守にしている間でも同じ物を持っていることが励みになるという理由で色違いの簪の一つを七緒の母親が受け取り、もう一つは夫にと手渡しました。
七緒の母親の気持ちが嬉しかったのか京楽の兄は照れくさそうに藍色の簪を自分のものとして頂戴しますが、端では二人の甘い雰囲気に茶々を入れるような視線を送る京楽。兄は京楽に頭突きをくらわせますが、やはり京楽から見ても兄は七緒の母親と出会ってから丸くなった印象を覚えました。
京楽にそのことを指摘される兄でしたが、兄は自らが丸くなったつもりはないものの、仮に京楽がそう感じているのだとすれば七緒の母親の優しさがそう見せてくれていると語っています。
両親の死後|七緒の生い立ち
幼少期に両親を失った七緒は伊勢の親戚である老夫婦に引き取られました。見知らぬ老夫婦でしたが、二人は七緒のことを実の娘のように可愛がって育ててくれました。
また、七緒は老夫婦のもとで暮らしながら真央霊術院に通い幼い内に卒業すると護廷十三隊入りを果たします。ただ、支給された浅打はついぞ使いこなせなかったようです。しかし、鬼道の才覚が認められたため早期に入隊試験を受けることができたため、試験を突破し護廷十三隊入りとなりました。
その朗報を老夫婦に伝えると「こんなに若くして隊士さんかね、ほんとに七緒ちゃんはすごいねえ」とお祝いをしてもらった模様。
しかし、斬魄刀を持たない七緒は鬼道衆への配属願を出しますが配属されたのは京楽春水が隊長を務める八番隊だったのです。
七緒が母親が斬魄刀を預けた相手が京楽だと気付いた理由
七緒は真央霊術院時代に八番隊隊長京楽春水が学長に挨拶するために訪問する様子を他の学生同様に遠巻きに目にしていました。
当時七緒が抱いた感想は、男の着物と簪が母親の物とよく似ている──という些細なものでしたが、その中でも簪はとくに似ていたので印象深く残っていました。
そして、霊術院卒業後に八番隊に配属された七緒は京楽春水の変化に着目します。
配属当日に新入隊士たちに挨拶をする京楽は七緒の母親の物とよく似た着物とは別の柄の着物を着用し簪を抜いていたのです。
母親が京楽に『神剣・八鏡剣』を預けた時にはすでに七緒は誕生しており、当時の七緒は今より幼かったため(101年前の過去篇よりやや幼い雰囲気)、母親が大切な何かを誰かに預けているところを目撃しても相手を覚えていませんでした(そもそも壁越しに聞き耳を立てるだけで顔を見ていない)。
しかし、八番隊配属当日に自分と顔合わせをする時に限って着物も簪も変えた様子を見た七緒は「あの時母が大切な何かを預けていたのはこの人だったんだ」と確信することになりました。
七緒は京楽に好意を寄せている?
京楽が七緒に神剣・八鏡剣の仔細を打ち明けた際に七緒は「私がお慕いする人はきっと呪いなんてバカバカしいと、そう言って笑う人のような気がします」と真っ直ぐに京楽を見つめて述べています。
ただ、「お慕い」という言葉は尊敬の念や恋慕を意味するものであるため、この場合七緒がどちらの意味合いで口にしたのかはわかりません。
しかし、小説『BLEACH Can’t Fear Your Own World』では、公務ではない綱彌代時灘の捕縛の最中、七緒は時灘の攻撃から京楽を護る行動をしたことから京楽に己の身を護ることに集中するように注意します。ですが、七緒は京楽が公務ではないと言えば「ならば尚更です」とさらりと言ってのけました。この発言に京楽は複雑な表情を浮かべています。
また、『BLEACH OFFICIAL BOOTLEG カラブリ+』では、バレンタインデーに義理と書かれたハート型のチョコを用意していたけど京楽に渡せない七緒が描かれています。乱菊曰く前年より前からバレンタインデーには京楽のためにチョコを作っていましたが、ゴミのような出来栄えだったとか。しかし、今年はうまく完成したものの京楽がチョコを求めるもついつい「私そういう上ついた行事には興味ありませんので」とうまく渡せませんでした。
これらの行動から、おそらく七緒が京楽を慕う心は恋慕に近い感情だと考えられますが、そうなると親戚関係という立場が枷となります。
一方で京楽は七緒に対してスキンシップが激しいですが揶揄いなのか叔父として娘のように可愛がっているのか、それとも絶妙な距離感を維持しているのか読み取れません。どちらかといえば、京楽は兄と兄嫁に託された七緒を護るという意志が強くにじみ出ているので、仮に七緒が恋心を寄せていたとしてもそれとなく躱していくように思えますね。
まとめ
京楽春水と伊勢七緒の関係
- 京楽と七緒の関係は隊長と副隊長
- 七緒の母親と京楽の兄は夫婦であるため、京楽と七緒は叔父と姪になる
- 伊勢は女系の家系であり、伊勢家に入った男は伊勢の呪いで皆早逝すると言い伝えられていて、京楽の兄も七緒の母親と結婚してしばらくで逝去する
- 七緒の母親は伊勢の家に代々継承されてきた『神剣・八鏡剣』が呪いの根源と考え、娘を呪いから外すために京楽に神器を預けるが、神器紛失の罪で裁判にかけられ処刑される
- 『神剣・八鏡剣』を隠すために花天が狂骨を生み、狂骨が神器を隠し続ける
- 京楽の二本の簪と女物の着物は兄と兄嫁の形見
- 七緒は両親の死後親戚の老夫婦に引き取られ、幼いながら真央霊術院を鬼道の才で卒業し八番隊に配属される
- 七緒は霊術院時代に京楽を見かけた際に母と同じ簪と着物を着ていたことを覚えており、八番隊配属時に京楽がわざわざ簪と着物を外していたことから昔母親が大切な何かを預けていた男が京楽であると確信する
- 七緒は公務以外でも京楽を優先するほど彼を慕っている
京楽と七緒の関係が親戚関係であることが判明しました。
しかし、七緒が叔父である京楽に対する感情はどうにも上司や人間性を尊敬しているようには見えず、どちらかと言えば恋慕を抱いているように見えます。
もしかしたら父性を感じている可能性もありますが、仮に恋心を寄せていたとすれば叔父と姪の壁はそうそう乗り越えられることではないですし、京楽自身七緒が一歩踏み込めば拒む未来しか見えないため、成就することはないように思えます。
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