見えざる帝国の精鋭部隊星十字騎士団のバンビエッタ・バスターバインをリーダーに据えた女性グループ通称『バンビーズ』。
彼女らはカッコいい可愛いだけではなく滅却師としての強さも上位に位置する強者揃いであり、千年血戦篇では護廷十三隊に大きな打撃を与えています。
今回はバンビーズの気になる3点を紹介したいと思います。
この記事で紹介する内容は?
- バンビーズのメンバー情報と声優
- バンビーズの死亡と最後
- バンビーズのその後
バンビーズのメンバー情報と声優表
引用元:久保帯人『BLEACH』カラー版 出版:集英社
💀=死亡
名前 | 聖文字 | 完聖体 | 声優 |
💀バンビエッタ・バスターバイン | E『爆撃』 | 名称不明 | 竹達彩奈 |
リルトット・ランパード | G『食いしんぼう』 | 名称・能力不明 | 不明 |
ミニーニャ・マカロン | P『力』 | 名称・能力不明 | 上田麗奈 |
キャンディス・キャットニップ | T『雷霆』 | 名称不明 | 内山夕実 |
ジゼル・ジュエル | Z『死者』 | 名称・能力不明 | 不明 |
それぞれ愛称は以下の通り。
名前 | 愛称 |
バンビエッタ | バンビ |
リルトット | リル |
ミニーニャ | ミニー |
キャンディス | キャンディ |
ジゼル | ジジ |
バンビエッタの死亡と最後
バンビエッタは単行本56巻の一度目の尸魂界侵攻で初登場し、61巻の箸休め回、そして62巻の二度目の尸魂界侵攻で再び登場。二度目の尸魂界侵攻では狛村左陣と平子真子を相手に戦闘が繰り広げられました。
一度目の侵攻時には卍解を星章化するメダリオンで優位に立っていた──と思われましたが、実際は卍解をメタライズすると滅却師完聖体が使用できないというデメリットが滅却師にあり、蒲原喜助が『侵影薬』でメタライズされた卍解を取り戻すことに成功すると星十字騎士団は完聖体が使えるようになります。
そして単行本62巻558話、バンビエッタは滅却師完聖体を解禁し平子真子を爆撃で瀕死に追い込むと、狛村左陣と再戦することに。
しかし、狛村左陣は『人化の術』と呼ばれる一族の秘儀──大爺様に心臓を差し出すことで一時の間不死の肉体を得るかわりに物言えぬ畜生に成り果てる──を習得してきており、バンビエッタの爆撃をまともに受けても傷はたちまち修復します。
不死の特攻を仕掛ける狛村と卍解『黒縄天譴明王・断鎧縄衣』に追い込まれたバンビエッタは焦って近距離で黒縄天譴明王を爆撃すると自身に被弾、そして近距離で黒縄天譴明王に斬り伏せられるのでした。敗因はほぼ自爆。そのダメージは戦闘不能に陥るほどの焦げ具合で立ち上がるができず、バンビエッタはバンビースで一早く敗北しました。
そこに現れたのがバンビースの四人。
バンビースは横たわるバンビエッタを覗き込むようにして聳え立つと、ジゼルが顔に影を浮かべながら助けてあげると一言。しかし、バンビエッタは「やだ…やめて…やめてよジジ…」と涙を浮かべて拒絶するも、ジゼルはバンビエッタの首を絞めて殺害しゾンビに変えるのでした。
キャンディスの死亡と最後
バンビーズは単行本64巻でグレミィ戦で満身創痍となった更木剣八を強襲し行動不能に陥れましたが、霊王宮から黒崎一護が襲来したため剣八に止めを刺せませんでした。
キャンディスは滅却師完聖体となって黒崎一護に立ち向かうと巨大な雷『電滅刑』を放ちますが、一護の『月牙十字衝』に相殺されるばかりか押し負けて左腕を欠損。しかし、左腕はジゼルの『死者』の能力で復元し復活します。
仕切り直して一護と戦おうとするキャンディス(バンビーズ)でしたが、背後からバズビーの『バーナーフィンガー』に貫かれて一時ダウン。その場にはユーハバッハが定めた特機戦力の一人・黒崎一護を討つ手柄を立てるため、生き残った星十字騎士団が続々と集うと、バンビーズを含めた8人で一護と対峙することに。
しかし、一護側にも生き残った護廷十三隊の隊長副隊長が集結し、互いに総力戦・乱戦へ発展します。
そして単行本66巻594話で再びキャンディスの出番はやってきますが既に朽木白哉に敗れたのか倒れた姿で登場。残念ながら白哉戦の描写はカットされ、かつロバートとナナナと共にまとめて片付けられたような描写であるため、黒崎一護戦よりも呆気なくやられたっぽいですね。
ミニーニャの死亡と最後
キャンディスと同じく更木剣八を強襲し黒崎一護とも一戦交えたミニーニャ。バズビーの『バーナーフィンガー』で射抜かれた後も平然と立ち上がっていますが、集結した護廷十三隊の隊長副隊長との乱戦には完聖体となって参戦しています。
しかし、ミニーニャの戦闘描写もキャンディ同様にカットされると、次に登場したのは既にキャンディスたちが朽木白哉にやられている場面。ただ、ミニーニャ曰く実力的にはあたし達(ミニーニャとリルトット)が残るのは妥当とのこと。
二人が喋っていると対峙する白哉の許に檜佐木修兵が現れ、修平は何食わぬ顔で白哉に斬りかかります。そこに現れたのは星十字騎士団の一人ペペ・ワキャブラーダ。ペペはハート型の光線を飛ばし当たった有機物を操る『愛』の能力を使って修平を操り白哉を襲いました。
操られた修平を見てリルトットはすぐにペペの仕業だと気づきましたが、ここでペペがまさかのリルトット達に『愛』の光線を飛ばすと、リルトットは咄嗟に回避。ですが、背後に立っていたミニーニャにハートが当たってしまうと途端に表情がとろけてハート目に。
ミニーニャは「ペペさまぁ……」と口ずさむと『力』の能力で右腕をムキムキに膨張させてリルトットを殴り飛ばすのでした。
ただしこれが本編でのミニーニャの最後の出演になります。また、ミニーニャの生死に関しては単行本67巻603話でリルトットが「ミニーはペペに操られて俺がやった。死んじゃいねぇ筈だ」と述べているので、生存しているものと思われましたが最後まで出番はありません。
リルトットとジゼルの死亡と最後
更木剣八を強襲した後、集結した護廷十三隊の隊長副隊長たちとの乱戦、そして朽木白哉と味方であるはずのペペ・ワキャブラーダというイレギュラーな展開を生き残ったリルトット。並びにバンビエッタのゾンビを使役し斑目一角と綾瀬川弓親を倒し、涅マユリに敗北したジゼル。
この二名はそれぞれの対戦相手から生き延びた後に倒壊した建物の空間で落ち合う事になりますが、そこに白哉に敗北したはずのロバートが現れ突然彼女らに銃口を向けます。
ロバートはユーハバッハが我々を置いて霊王宮に向かったため我々はこの先の戦いに不要と判断されたとがなり立てます。その発言の意味が分からなかったリルトットですが、星十字騎士団の古参であるロバートにはユーハバッハの恐ろしさが身に染みており、不要と判断された星十字騎士団はユーハバッハの『聖別』の糧になるという真実を告げました。
同刻、ユーハバッハが『聖別』を発動するとロバートは光に包まれて白骨化し死亡。リルトットは咄嗟にジゼルを掴んで光の届かない瓦礫の奥に飛び退きますが完聖体の羽が吸い上げられてしまいます。この瞬間、リルトットは自分たちはいったいユーハバッハの何だったのかと霊王宮を見上げて叫ぶのでした。
リルトットとジゼルは聖別を生き抜くも、ユーハバッハの裏切り行為を容認できず、単行本69巻623話時点でバズビーと共に護廷十三隊を相手に霊王宮への門を造る作業に協力する見返りにユーハバッハを殺すために自分たちも霊王宮へ連れて行くように要求。そして、交渉は成立し、リルトット、ジゼル、バズビーの三人は死神と休戦し門の創造を手伝うと霊王宮へと向かいます。
霊王宮へ到着したリルトットたちは死神と別行動をとり、バズビーはハッシュヴァルトの許へ、リルトットとジゼルは真世界城にいるユーハバッハの許へ向かいますが、単行本70巻635話開幕にリルトットは腹部を抉り取られた姿で、ジゼルが地に伏して吐血した姿で敗北した様子が描かれました。
バンビーズのその後はどうなった?
バンビーズの生死やその後については小説『BLEACH Can’t Fear Your Own World』で判明しており、バンビエッタ以外は生存しています。
霊王護神大戦(千年血戦)直後、リルトットとジゼルは見知らぬ部屋で意識を取り戻しました。リルトットはユーハバッハに土手っ腹を抉り裂かれたわけですが、最低限の治療が施されて何とか生存し、ジゼルと共に包帯グルグル巻きで寝かされています。
リルトットとジゼルを助けたのはユーグラム・ハッシュヴァルトの側近の女性滅却師。女性滅却師から聞かされたのはハッシュヴァルトの戦士、並びにユーハバッハが黒崎一護に敗北した事実であり、冷静沈着なリルトットも思わず声が出ないほど驚きました。
そして、女性滅却師からキャンディスとミニーニャが十二番隊に捕縛されたことを聞くと、まだ生存の可能性があれば例え十二番隊に実験・解剖をされていてもジゼルの『死者』で肉体の回復が図れると考え、救出を目算します。
なお、女性滅却師がリルトットたちを助けたのは、ハッシュヴァルトが負傷した星十字騎士団や聖兵の回収と治療を直属の聖兵に命じていたためであり、その命令を下したのはユーハバッハが眠りについた時だと言います。つまり、ハッシュヴァルトが『支配者の仮面』が与えられて未来を見た際、滅却師が死神に敗北する未来を見たのかもしれません。
その答えはハッシュヴァルト亡き今誰も分かりませんが最後の言葉は「何があろうと滅却師の未来を繋げ」とのこと。
ユーハバッハに奪われた『完聖体』の力以外は全て使えるレベルにまで回復したリルトットとジゼルは女性滅却師のいる拠点から出ていくと、最終目的をキャンディスとミニーニャの奪還のために十二番隊への襲撃に据えて、手駒を引き入れるために狩猟部隊の生き残りを求めて虚圏へと突入しました。
リルトットとジゼルのその後
まずリルトットたちが虚圏で対峙したのはロリ・アイヴァーン、メノリ・マリア、そして破面葬討部隊ルドボーン・チェルートの三名です。
バンビエッタの『爆撃』で破面の雑兵を一掃していたリルトットたちですが、一向に雑兵が減らないことに違和感を覚えると、それもそのはず、その破面たちはルドボーンが『髑髏樹』で生み出した髑髏兵団。
星十字騎士団にとってはただの雑魚兵に過ぎませんが、バンビエッタにとって死を恐怖しない特攻兵は狛村左陣との一戦を思い出す謂わばトラウマを蘇らせる光景であるため、バンビエッタは戦意喪失。そして、バンビエッタは髑髏兵団に呑み込まれようとしていました。
しかし、リルトットが『食いしんぼう』の能力で髑髏兵団を巨大な口で捕食しバンビエッタを救助。次にロリが『百刺毒娼』の刃を振るいますがその触覚を更に捕食。リルトットの『食いしんぼう』は食べた相手の能力を消化する間に限り使用できるもので、神聖滅矢にロリの毒の能力を付与して髑髏兵団を一掃します。
ロリたちを始末しようとした直前、大量の水がロリたちを押し流すと現れたのは現在事実上の虚圏の支配者ティア・ハリベル。喧嘩を売られたら買うのが流儀と話すグリムジョー・ジャガージャック。そして、勇み足のグリムジョーを制するネリエル・トゥ・オーデルシュヴァンクの元十刃たちでした。
ですが、元十刃たちと一触即発の空気の最中、更に別の霊圧を持つ者が虚圏に、それもリルトットたちの目の前に現れます。死覇装に似た雰囲気の黒い衣服を纏った子供──産絹彦禰。霊王護神大戦後に四大貴族綱彌代家当主になった綱彌代時灘の手下の彦禰の目的は藍染惣右介、バラガン・ルイゼンバーン亡き虚圏の王様になることです。
そして、それを断るならば納得するまで心が折れるまで打ちのめせと時灘に命令された彦禰は解号と共に破面と滅却師を相手取り、リルトットたちも波乱の戦いに巻き込まれるのでした。
ちなみにリルトットたちは状況的に破面と共闘して彦禰を追い払ったそうですが、ハリベル曰く相手は子供の死神一人だというのに滅却師の助力が無ければ全滅していた可能性もあるほどの強敵だったそうです。そのどさくさに紛れてリルトットたちは現世に逃亡し、産絹彦禰という死神が破面の鋼皮と滅却師の静血装を使っていたことを危惧しています。
虚圏編をまとめると?
- リルトットとジゼルはハッシュヴァルトの側近女性滅却師に回収され治療
- キャンディスとミニーニャとが十二番隊捕虜になったと知る
- バンビーズ奪還に向けて虚圏で捕まっている狩猟部隊の残党を手駒にするため虚圏突入
- ロリ、メノリ、ルドボーンと対峙し戦闘
- ハリベル、グリムジョー、ネリエルが到着し参戦
- 産絹彦禰が乱入したため、滅却師と破面が一時的に共闘し追い返す
- 戦闘に乗じてリルトットとジゼルは現世に逃亡
キャンディスとミニーニャのその後
聖別で『完聖体』の力を失ったところを十二番隊に捕縛されたキャンディスとミニーニャですが、涅マユリの被検体となっていました。マユリ自身が「ほぼ死体だったものを再起動した」と発言していますが、文中には過去に同じような事を破面の死体で行っていた──とあるので涅骸部隊と同じく死者(ゾンビ)のような状態かもしれません。
また、動く標本とも表現されています。
小説での登場は十二番隊研究室、それも円柱状の巨大なガラス管の中で半分ほどの溶液に浸り体中に封印のような形で鎖を巻かれチューブや電極を四肢や首筋につけられた状態でした。ちなみに解剖や実験は既に済ませているとのこと。
そして涅マユリは実戦における性能調査に非協力的だと代わりにリルトットとジゼルを被検体として補充すると述べ、キャンディスに二人の生存を知らせます。マユリはジゼルと戦った際にバンビエッタの体に追跡用の菌を仕込んでおり、居場所を特定済みでした。
ただリルトットたちをすぐに捕縛しないのはあくまでも霊王護神大戦中に京楽春水がユーハバッハ討伐に於いて滅却師たちと共闘した為と話しており、今のリルトットたちは敵対勢力でないのでマユリの一存で捕縛できないとのこと。
ユーハバッハの裏切りと敗北、そしてユーハバッハに反逆したリルトットたち、捕縛された自分の状況を理解するキャンディスに対し、マユリはキャンディスたちが完現術者の捕縛に協力してくれるなら実験を終えた検体を身内である滅却師達に返却することを条件に出すのでした。
一時解放されたキャンディスの仕事はマユリの次の研究対象となる完現術者──銀城空吾、月島秀九郎、沓澤ギリコ──の無力化と確保。完聖体を失い威力は下がっているものの『雷霆』の能力は健在で、その強力な一撃を流魂街を歩く三人に奇襲のように放つのです。
ですが、雷は月島が『ブック・オブ・ジ・エンド』で仕掛けた巨大な木で放電され霧散。すかさず銀城が斬撃を放つと、キャンディスは黒崎一護の『月牙天衝』を想起し紙一重で回避。そして再起動を終えたミニーニャ・マカロンも参戦することになると、流魂街郊外で滅却師と完現術者の戦いが始まります。
ちなみに沓澤ギリコが更木剣八戦のように筋肉ダルマに変身すると、キャンディス曰くミニーニャも全力を出せば腕とか筋肉ダルマ状態のギリコに似ているそうです。
しかし、この戦いの最中突如として黒腔が開くとグリムジョーが尸魂界に来訪。続けてキャンディスたちの戦いを監視していた涅骸部隊の破面たちがグリムジョーの霊圧に反応し、因縁のあるルピが出陣。廷内でも破面の霊圧を感知した平子真子が偵察に出動。グリムジョーが虚圏から消えたことで追いかけるハリベルとネリエル。
更に時を同じくして綱彌代時灘が産絹彦禰を囃し立てると、彦禰は今度こそ自身が王の器であることを示すために流魂街に向かいます。
こうして流魂街郊外にキャンディスとミニーニャを始めとする滅却師、完現術者、破面、死神、そして産絹彦禰が勢揃いすることになります。
尸魂界流魂街編をまとめると?
- キャンディスとミニーニャは聖別後に十二番隊によって捕縛され被検体となる
- キャンディスとミニーニャは死んだ状態から生き返った動く標本=ゾンビ状態?
- 涅マユリに協力すれば解放するという条件をのみ完現術者の捕縛に出動
- 銀城空吾、月島秀九郎、沓澤ギリコと戦闘
- 滅却師、完現術者、破面、死神、産絹彦禰が流魂街郊外に集まり乱戦
バンビーズの再会
産絹彦禰が一度目とは異なる解号を放つと斬魄刀がかつての十刃ヤミー・リヤルゴの刀剣解放時の尺度へと変貌すると、その場にいる滅却師、完現術者、破面の三組が一番厄介な彦禰と対峙します。(平子は傍観)
彦禰の斬魄刀『已己巳己巴』から白い霧が湧き出すと霧の中から翼をもった無数の小さな怪物──中級大虚レベルの虚──が群れとなって飛行すると、キャンディスとミニーニャは数十数百の虚たちを迎撃します。しかし、いくら能力や神聖滅矢で虚を倒そうとも数の暴力で次第に追い込まれることに。二人の窮地に登場したのがリルトットとジゼルでした。
再会を喜ぶキャンディスでしたが、リルトットは涅マユリがキャンディスとミニーニャに何か仕込んでいると勘繰り、恐らくどこかで監視しているマユリに向けて交渉を始めます。マユリの要求は『已己巳己巴』と産絹彦禰の被験体データ。リルトットは交渉成立とみて、まずは一番厄介な『已己巳己巴』との戦闘に臨みました。
しかし、突然彦禰が時灘に呼ばれたためこの乱戦は中断。
彦禰が最後に飛ばした巨大な虚閃をリルトットとネリエルが食べると、ネリエルは更に上乗せして撃ち返しますが彦禰に逃げられてしまいます。ネリエルが『虚閃を食べる』という共通の能力に興味を示しますが、リルトットは撃ち返すまではできないと話しつつ食べたものを吐き出すのは勿体ないと言えばネリエルは同感しました。
彦禰という全員の共通の脅威が去った今、この場に残る全員が敵同士。再び戦いの火蓋が切って落とされようとする緊迫した状況に現れたのは伊勢七緒であり、七緒は総隊長・京楽春水の遣いとしてこの場の全員を志波空鶴の屋敷まで連れて行くと、その場に四楓院夜一や六車拳西、更木隊までもが加わり、京楽の口から『四大貴族に対する下剋上』が宣言されます。
つまるところ綱彌代時灘の謀略を阻止するために打って出る、という事でこの場に集まった死神、滅却師、破面、完現術者で一時同盟を結ぶという提案でした。
そして戦いの舞台は時灘が潜伏する叫谷へ──。
なお、ジゼルと弓親が再会した際にはお互いに嫌な顔をしています。
リルトットとグレミィの回想
バンビーズが産絹彦禰と対峙した際、彦禰の中に混ざっている一つの霊圧に気づきます。
それはグレミィ・トゥミューの霊圧。何と、産絹彦禰は霊王の欠片を核として死神と人間の魂魄を混ぜ合わせて創り出された存在であり、数千数万の魂魄と無数の霊王の欠片の霊圧の濁流に耐えうる『滅却師の脳髄』は最高の演算装置でした。即ち、グレミィの脳は霊王護神大戦の最中に綱彌代時灘によって回収され彦禰を作る材料に使用されていました。
そして彦禰を前にしたリルトットはグレミィとの回想に。
一度目の尸魂界侵攻時、ユーハバッハの特殊な結界が張り巡らされた銀架城のとある区画の檻にいたグレミィ。時期は二度目の侵攻前に遡り、封印は解かれていましたが、グレミィはその区画に佇んでいました。
そこに現れたのがリルトット。リルトットはグレミィを「ばけもん」と呼びながら『夢想家』の能力で出す菓子をたかっていまいた。つまり、リルトットは頻繁に腹ごなしのためだけにグレミィの能力にたかっていたのです。
すると珍しく見返りを求めるグレミィに対し、リルトットは死神と戦争が始まった時グレミィが誰かを殺し損ねたら追い打ちをかけてやると口約束をしました。ただグレミィが自分でも敵わない相手にリルトットが勝てるとは到底思えないと述べると、リルトットはその時は適当に嫌がらせをして逃げると豪語。それがドーナツ一袋分の礼と言います。
戦争が終わりもし自由を手に入れたらどうするか、という話になるとグレミィは想像外の味ができて面白そうという理由で料理がしたいと話します。すると、その時は味見ぐらいはしてやるとリルトットは言ってのけました。
が、戦争中にグレミィは更木剣八に敗北し死んだためこの時の会話がリルトットとグレミィの最後の会話となりました。そして、バンビーズがグレミィ戦後の更木剣八を強襲したのはこの時の約束を実行したものだと予想されます。
また、産絹彦禰の中にグレミィの霊圧があるものの完全なる別人と分かると、リルトットは少し寂しそうな声色で「あのクズ野郎が生きているわけねぇか」と呟いています。
バンビーズは死神たちと同盟を結び叫谷で戦闘
叫谷内部、綱彌代時灘が道羽根アウラに作らせた空中楼閣──霊王宮を模した宮殿──中庭で本編のボス綱彌代時灘と京楽春水が開戦すると、産絹彦禰が参戦しまたまた前回と異なる解号を放ち斬魄刀『已己巳己巴』が姿を現します。
大きさは前回より小さくなった家屋ほどのサイズですが、縮んだ分だけ霊圧が凝縮され圧倒的な空気を纏う異形の姿に。そして彦禰が放つ霊子の弓は滅却師の力で虚閃を凝縮した矢を撃つといった本来あり得ない力であり、リルトットは直撃すれば並の人間や死神よりも虚の因子が毒になりえる滅却師には致命傷になりかねないと即座に理解しました。
破面たちが斬魄刀『已己巳己巴』と戦う上空で、リルトットたちは産絹彦禰と対峙しますが、『力』も『雷霆』もジゼルのゾンビ兵であるバンビエッタの『爆撃』をもってしても彦禰には通用せず、かつバンビーズが五人で神聖滅矢を放つ合間に彦禰は五本同時に『虚閃の矢』を撃ち放つため防戦一方。それどころか『虚閃の矢』を追尾誘導弾の如く連射で放つせいでバンビーズは敗戦濃厚でした。
しかし、この戦場で一番強い獲物を見定めてた更木剣八が乱入すると、剣八の標的は彦禰に。十一番隊の矜持に則り戦いに干渉せず見届ける一角と弓親は闘いに干渉すると剣八の巻き添えをくらうことをバンビーズに話し、バンビーズは退避することに。また、剣八も過去の因縁に関してはあの程度で動けなくなった自分が情けないと感じる程度だったとしてバンビーズに興味はありませんでした。
次にバンビーズは中庭地上で已己巳己巴と戦う破面そして涅骸部隊に合流すると共闘。
已己巳己巴を追い詰めますが、剣八と戦っていた彦禰が全力を出すために地上に降りると、已己巳己巴を使って帰刃となり、再び剣八と戦うために空中へ。
已己巳己巴との戦闘が終わったのも束の間、京楽春水ら死神が綱彌代時灘と戦う最中に時灘が始解すると、斬魄刀『艶羅鏡典』の能力──実際に見た始解を模倣する──でバンビーズは刳屋敷剣八の始解『餓樂廻廊』の怪生物に襲われます。そして、餓樂廻廊にとどまらず、千本桜や流刃若火、鏡花水月の能力まで一度に多数を模倣し行使する綱彌代時灘一人と死神、破面、滅却師(バンビーズ)が対峙するのです。
特に鏡花水月にハマると同士討ちが避けられないので硬直状態が進みますが、檜佐木修兵の乱入が好機となり状況は一転。京楽達が時灘の斬魄刀の回収及び致命傷を与えると、叫谷での戦いは幕を引くことに。バンビーズと涅マユリの約束も無事に履行されることになりました。
バンビーズのその後
叫谷での一戦後キャンディスとミニーニャは涅マユリの被験体から解放されて自由を与えられました。
後日談としてバンビーズは現世の喫茶店でケーキを食べている姿がありますが、何故か外見はそのままながら流暢に言葉を話す生き生きとしたバンビエッタの姿が。なんでも綱彌代時灘にやられた後ジゼルが治したそうですが、うっかり血を与えすぎてしまったとのこと。
生前の高飛車な性格に戻ったバンビエッタは狛村左陣のトラウマを思い出しかけると頭が痛くなりますが、ユーハバッハが消滅した今、ユーハバッハの後を継ぐのは自分であり自分こそが女王ということで適当にその辺の国を爆破して乗っ取ろうと提案します。しかし、脳の機能が回復したのは一時的なものらしく、みるみるうちに目から生気の色が失われると大人しいバンビエッタに戻り黙々とケーキを食べ続けるのでした。
キャンディスとミニーニャは解放されましたが体の中には追跡用の菌や魂魄そのものに連絡装置が取り付けられているらしく、何かあれば強制的に呼び出しを受けたり利用される可能性はあります。それでも生き残ったことに感謝しつつ、生きていればそれを取り除くチャンスもあるだろうとリルトットたちは前向きにとらえていました。
そして、自分たちの身の振り方を考えるとの会話でバンビーズの出番は終了となります。
霊王護神大戦、そして綱彌代時灘との戦いを生き残ったバンビーズですが、まだまだ仮初の自由に過ぎないところで彼女たちの物語は終わりました。
バンビーズの生死とその後のまとめ
バンビーズの生死のおさらい
- バンビエッタ以外は生存している
- バンビエッタの死亡は単行本62巻558話
- キャンディスの退場は単行本66巻594話
- ミニーニャの退場は単行本66巻594話
- リルトットとジゼルの退場は単行本70巻635話
バンビーズのその後のおさらい
- リルトット、ジゼル、バンビエッタ(ゾンビ)はハッシュヴァルトの側近女性滅却師に回収され治療を施されている
- キャンディス、ミニーニャの二人は聖別後に十二番隊に捕縛され涅マユリの被験体となっている
- キャンディスとミニーニャは涅骸部隊同様に死んでいる状態を再起動されたと明言されている
- バンビーズは再会したが死神、破面、完現術者と同盟を結び四大貴族綱彌代時灘とその手下産絹彦禰と戦う
- 綱彌代時灘を倒し一件落着した後はキャンディスとミニーニャを涅マユリの被験体から解放し現世に帰還
- ただしキャンディスとミニーニャには涅マユリの監視用の菌や連絡装置が取り付けられている
- バンビエッタは血を与えすぎると元の高飛車な性格に戻り生前のように話すことが判明
バンビーズは星十字騎士団の中でもデザインが飛びぬけている他、やはりどれも可愛い女性キャラということで敵ながら人気のキャラクターでした。
しかし、本編では全員が死亡したと思われたため再登場は見込めませんでしたが、千年血戦後を描いた小説『BLEACH Can’t Fear Your Own World』で再登場、それも準レギュラー級に活躍したことでバンビーズファンも活気を取り戻しました。
バンビエッタだけは本編でがっつり死んでますので仕方ありませんが、五人の活躍、リルトットとグレミィの回想など、蛇足にならない程度で彼女たちのやり取りを再び見れた小説版は大満足な仕上がりとなっています。
この臨場感はやはり小説を直に読まないと伝わらないと思いますが、黒崎一護が居なくてもBLEACHの世界観が堪能できる本作品は最高の一冊でしょう。尸魂界の歴史とか伏線がほとんど解明されますのでおススメです。
BLEACH Can’t Fear Your Own World 合本版 原作:久保帯人 著者:成田良悟 |
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