【るろうに剣心】志々雄真実の最期はどうなった?剣心との決着から死亡までの流れと無限刃のその後

志々雄真実 るろうに剣心

漫画『るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-』の最大の敵キャラである志々雄真実は、明治政府相手に国盗りを企むテロリストです。

しかし、国盗りを前に志々雄の前に立ちはだかったのは緋村剣心であり、直接的な面識はないものの、かつて長州派維新志士の人斬り役を務めた新旧同士の決着が国の行く末を決める闘いとなりました。

では、志々雄真実と緋村剣心の闘いはどのようにして決着したのか、また、志々雄はどのような最期を迎えたのでしょうか。

今回は志々雄真実の最期の闘いと死亡をご紹介したいと思います。

この記事で紹介する内容は?
  • 志々雄真実と緋村剣心の関係
  • 志々雄真実の最後の闘い
  • 志々雄真実の最期と死亡とその後
  • 志々雄真実の愛刀・無限刃の行方

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志々雄真実と緋村剣心の関係

緋村剣心改め当時の緋村抜刀斎は長州派維新志士の遊撃剣士として「影の人斬り役」を担っていましたが、入れ替わりで遊撃剣士の役目を引き継いだ後釜が志々雄真実であり、剣心離脱後は「影の人斬り役」を担いました。

そして、両者が維新志士に加わり「影の人斬り役」を務めた理由ですが、

  • 剣心:自分の汚れた血刀と犠牲になった命の向こうに誰もが安心して暮らせる「新時代」があるならば──と人斬りを担う。
  • 志々雄:自分の実力と存在を維新志士の幹部にしらしめるためで、剣心のように仲間や弱い人のためという気持ちは一片もない。

と異なります。

同じ人斬りの過去を持ち同じ刀匠の作刀を振るう者同士ですが、二人の心の内はまるで正反対なのです。

 


志々雄真実の最後の戦いのまとめ

志々雄真実と緋村剣心の決着

引用元:和月伸宏『るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-』 出版:集英社

志々雄が自ら闘うのは数年振りのようで、未だ人斬り抜刀斎に覚醒したとは言い難いものの瀬田宗次郎を倒すまでに至った緋村剣心を前に一剣客として国盗りと同程度に血を滾らせていました。

そして、緋村剣心一行が進む先は志々雄真実との決闘の場『大灼熱の間』。逃げ場のない断崖絶壁の中腹に闘場を構え、石油を動力燃料とした篝火に囲まれた空間で雌雄を決することになります。

また、志々雄は「15分で片を付ける」と宣言するのでした。

なお、決闘の立会人として駒形由美、佐渡島方治、剣心とともに乗り込んできた相楽左之助が同席しています。


【一回戦】志々雄真実vs緋村剣心

『大灼熱の間』に到着するまでに、剣心は瀬田宗次郎と四乃森蒼紫という強敵と相対し満身創痍であるものの、最終戦の火蓋は切られます。

初手は互いの抜刀を受け太刀し互角。が、志々雄の『壱の秘剣・焔霊』の炎が剣心を襲い、志々雄が一歩リード。火炎に惑わされないように間合いを定める剣心でしたが、志々雄の剣捌きに翻弄され袈裟斬りの形で斬られてしまいます。

「斬る」と「焼く」を同時に味わう剣心でしたが、斬撃の鋭さに比べて傷自体の深さは大したことはないと判断すると、「焔霊」の正体は鋒で作る摩擦熱で極めて細かい鋸状の刀に染み込んだ人間の油を着火させていると見抜きます。

剣心が飛天御剣流・龍翔閃を放つと、志々雄は一度新月村で見た技を正面から受け止め、「一度見せた技はこの俺に効かねェ」と豪語。そのまま、剣心の首筋に噛みついて肩の肉を噛み千切ると、剣心は悲鳴。

しかし、志々雄が宗次郎にも擦り込んだ『弱肉強食』は自然の摂理であると説くと、剣心は動乱の時代を耐えて平和の世を手に入れて生きている人達が犠牲にならないために奮起するのでした。

再び斬り合いに興じる最中、剣心は「焔霊」を素手で受け止めると、志々雄は少し本気を出して「焔霊」による多段斬りで剣心に斬り傷を与え、剣心がよろめいたところを胸倉を掴んで持ち上げます。

そして、手甲に仕込んだ火薬を無限刃の摩擦で着火する技「弐の秘剣・紅蓮腕」による爆発を起こし、剣心に至近距離の爆破を浴びせるのでした。

この一撃によって剣心は深刻なダメージを受け失神し倒れてしまい、志々雄は剣心の奥義である「天翔龍閃」を目にする前の決着に物足りなさを覚えるのでした。

【二回戦】志々雄真実vs斎藤一

志々雄が納刀した刹那、『大灼熱の間』の向こう側からとある人物の声が届きます。

扉を破壊して闘場に割り込んだのは斎藤一であり、斎藤は牙突の突進で扉を打ち破った勢いのまま志々雄の額目掛けて「牙突」を打ち込むのでした。

志々雄は完全に脳天に牙突の直撃を受けますが、直後開眼し笑みを浮かべると抜刀。接近してきた斎藤の両足に斬り傷を与えて機動力を削ぎます。

そして、包帯を剥ぐと額に「鉢金」を巻いていることを暴露。10年前、同志による不意打ちを額に受けて以来、同じ轍を踏まないように額だけは重点的に守りを固めていたのです。

千載一遇のチャンスを逃したかのように見えた斎藤ですが、斎藤には零距離で放つ「牙突・零式」があり、斎藤は余裕綽々と刀を振り上げる志々雄に「牙突・零式」を放ちます。

しかし、志々雄は零距離射程の牙突を意にも介さず半身で回避すると素手(四本手)で斎藤の右肩を貫くと、続けざまに手甲に着火し「紅蓮腕」の爆発で斎藤を返り討ちにするのでした。

【三回戦】志々雄真実vs相楽左之助

斎藤が紅蓮腕でやられた直後、間髪を入れずに左之助が乱入します。

志々雄の左頬に「二重の極め」を撃ち込みますが、何と志々雄は無傷。そればかりか笑みを浮かべて「かかってくるなら、この如何ともし難い実力の差をちったあ埋めてからかかって来いッ」と左之助の額を殴り返すと、左之助は闘場の壁に叩きつけられてしまいます。

また、左之助の額からは血しぶきが噴きだして戦闘不能に陥るのでした。

【四回戦】志々雄真実vs四乃森蒼紫

緋村剣心、斎藤一、相楽左之助の三人を相手に圧倒的勝利を収めた志々雄の前に現れたのは、直前に剣心に敗れたはずの四乃森蒼紫でした。

蒼紫と剣心の勝敗はすでについていましたが、蒼紫は自分との戦いを避けずに応じたために緋村剣心は本来不要の傷を負い体力を消耗したと述べ、自身が剣心の穴埋めを担う覚悟で現れたのです。

蒼紫の言い分を承諾した志々雄は四回戦目にうってでますが、蒼紫は防戦一方。しかし、蒼紫の目的は端から剣心が目覚めるまでの時間稼ぎ・・・・・・・・・・・・・・であり、志々雄も蒼紫の動きから彼が時間稼ぎのために反撃に出ないことを見抜いていました。

また、志々雄に誘われて「回天剣舞・六連」を披露しますが、天翔龍閃のダメージが酷く技と言えるほどのキレが出ず、志々雄に技を看破されてしまいます。

一度は限りなく修羅に近づいた男が今となってはただの時間稼ぎが精一杯という現実に志々雄は憐みの言葉を放ちますが、蒼紫は「奴がお前より弱いとは俺にはどうしても思えん」と言い放ちます。

そして、蒼紫が言い放った直後、ついに剣心が立ち上がるのでした。

【最終戦・第二局目】志々雄真実vs緋村剣心

剣心は目覚めたものの意識がない状態でした。

しかし、すぐに意識を取り戻すと剣心の目覚めと同調するように斎藤や左之助も意識を取り戻し、剣心が剣気を放てば山中の葉がはじけ飛びます。剣心の剣気を浴びた志々雄は心地良さを覚えると、剣心との第二局目を愉しむのでした。

が、最終戦・第二局目が開始と同時に控えていた駒形由美が狼狽え始めます。志々雄は全身火傷の後遺症で15分以上戦うことができないと側にいる佐渡島方治に訴えるも、方治は苦悶の末に志々雄を信じて闘いを見守ることを選択します。

外野の騒動を気にせず志々雄は剣心と斬り結ぶと、再び剣心を掴み上げ「紅蓮腕」で止めを刺そうとしますが、剣心は逆刃刀の柄で志々雄の腕を突き拘束から逃れると同時に摩擦で手甲に着火。志々雄は自身の「紅蓮腕」の直撃を受けてよろけてしまいます。

しかし、この好機を逃さまいと剣心は志々雄の胴体を踏み台に跳躍すると飛天御剣流の体勢に。そして、飛天御剣流・龍槌(龍槌閃)→翔閃(龍翔閃)→龍巻閃・凩→龍巻閃・旋→龍巻閃・嵐の五連撃を撃ち込むのです。

志々雄は剣心の五連撃を耐え抜き「焔霊」で斬り傷を与えますが、剣心も「焔霊」を耐えて引き下がらず志々雄の包帯を掴みます。

そして、剣心は「力弱くとも懸命に生きる人達にまでその痛みを当然と強いる貴様の時代など拙者の命が続く限り絶対に来させはせん!」と気迫と覚悟を見せると、掴んだ包帯を手繰り寄せ志々雄に飛天御剣流・九頭龍閃を撃ち込むのでした。

これにより志々雄は闘場の外壁に打ち付けられてしまい、かつ剣心も負傷により膝をついてしまいます。


【最終局面】志々雄真実vs緋村剣心

9つの斬撃を急所に撃ち込む九頭龍閃を受けた志々雄はこれまでにないダメージを負ってしまいますが、早々に復帰。

しかし、志々雄の剣気に呼応し『大灼熱の間』の篝火の炎が猛々しく燃え上がると、志々雄はこれまでの余裕の姿勢を伏せて「最終局面」を宣告します。

また、「終の秘剣・火産霊神」の予告を放つと、剣心もまた神速の抜刀術「天翔龍閃」で迎える体勢に入ります。どちらも満身創痍で満足に技を出し切ることができるのか怪しい状態ですが、いずれにせよ両者の奥義が最後の一撃になると外野は見守ります。

対して、「天翔龍閃」は道中で二度の使用により志々雄に情報が渡っています。天翔龍閃は左足を要とする抜刀術であり、剣心の一瞬の踏み込みが「左」か「右」を見定めることで、志々雄の力量ならば天翔龍閃を打ち破ることが可能でした。

最後の一撃を放つ前に、志々雄は「久々に愉しい闘いだったぜ」と胸中を述べると、剣心は「お主の力量には正直感服した」と返します。しかし、志々雄がこの先国盗りが控えているため剣心と遊ぶ時間がないと述べれば、自分や志々雄のような「人斬り」の時間はとうの昔に終わっていると返すのです。

「終わりはしねえさ、俺がこの無限刃を手にしている限り」

「終わっているんだ、拙者がこの逆刃刀を手にした時に」

両者の主張がぶつかり合った直後、ついに両者が動き出すと、剣心が左足を踏み込んだのをしっかりと捉えた志々雄。剣心が神速の抜刀術「天翔龍閃」を放つも、志々雄は右腕を支えに無限刃で抜刀術を受け止めると、刀身を回して逆刃刀を捌き切りました。

天翔龍閃を打ち破った志々雄はそのまま無限刃の刃を鞘に走らせると、鍔元から鋒に至る無限刃の全発火能力を解放する「火産霊神」を発動。業火に包まれた無限刃を携えて剣心に斬りかかろうとしますが、ここで志々雄の足元が何かに吸い込まれる・・・・・・・・・事態に。

実は飛天御剣流の抜刀術は全て隙を生じぬ二段構え。志々雄が捌いた天翔龍閃の一撃目の衝撃と威力によって弾かれた空気が時間差を生じて急速に辺りの物体ごと元に戻ろうと集中したことで、志々雄と剣心の間に空間が発生し、志々雄の身体はそこへ吸い寄せられていくのでした。

剣心に吸い寄せられていく志々雄は体勢を崩されると、剣心は一撃目を捌かれた勢いのままもう一回転して二度目の天翔龍閃を志々雄に撃ち込みます。

二度目の踏み込みによって一撃目より威力を増した天翔龍閃を受けた志々雄は空中に打ち上げられた後に床へ叩きつけられるのでした。


志々雄真実の最期

天翔龍閃を受けてなお立ち上がろうとする志々雄ですが、そのダメージは深刻。声にならないうめき声を上げて痛みを耐える様子がしばらく描かれます。

しかし、容態が急変。突然、嘔吐し苦しみ方が一変すると、胸を掻き毟るような動作を繰り返しのたうち回るのです。

すると、由美が戦場に飛び出すと志々雄真実の全身火傷の後遺症について説明。困惑する剣心と、苦しみもがく志々雄の間に割って入ると戦いの中断を請うのでした。

由美の願いを聞き受けて剣心は刀を下げますが、ここで志々雄は自我を取り戻すと、背後から由美を貫いて剣心の腹部を突き刺すのです。不意の──それも由美越しの刃に後れをとった剣心は致命傷を負って地面に倒れることに。

剣心は「自分が愛する女性を裏切ってまで勝ちを得たいか」と怒りますが、志々雄は剣心の言葉を否定するように「裏切るだと?てめえのものさしで語るんじゃねえよ。コイツは誰より俺を理解し、俺は誰よりコイツを理解している」と由美との関係を示します。事実、由美は志々雄の役に立てた嬉しさを見せると、息絶える直前には志々雄の勝利を願い、志々雄もまた由美が息を引き取る様を見届けるのでした。

剣心の傷口からの出血量はすさまじく、立ち上がることは困難。対して、志々雄もまた天翔龍閃のダメージと全身火傷の後遺症による熱で立ち上がれない状態。勝負は先に立ち上がって一撃を入れた方に委ねられる展開となります。

両者が苦しんでいる最中、志々雄の体温がさらに上昇し人間の血が持つ凝固作用を凌駕、血が蒸発して赤い蒸気が上がると、志々雄の剣気に反応して再び篝火が猛々しく燃え上がり、志々雄が先に限界を打ち破り立ち上がります。

対して、剣心は全身に力が入らず、幕末の動乱では感じえなかった本当の「死」を体感。その最中、自身に課せられた使命は志々雄一派と志々雄の力を削いだことで果たされたと諦観する姿勢を抱き始めており、次の時代を担う者へ後を託そうと思い始めていました。

しかし、志々雄が剣心に無限刃を振りかぶったところで、剣心の脳裏に薫の「みんなで一緒に東京へ帰ろうね」という言葉が思い起こされると、再び立ち上がる動力源に変化。

立ち上がった剣心が「生きる意志は何よりも強い」と逆刃刀を握りしめると、志々雄は「何より強いのはこの俺」と返し、弱肉強食の摂理の下、剣心に最後の一撃を畳み込もうとします。

しかし、志々雄の剣が剣心に届く一歩前で全身が発火。たちまち炎が志々雄の全身を包み込むと、すさまじい業火の中、志々雄は高笑いとともに瞬く間に灰となるのでした。

志々雄の高笑いが何を意味するのかは不明ながら、骨も残さず文字通り跡形も無く燃え尽きていきました。

こうして、志々雄と剣心の戦いは不測の事態で決着しました。

 

志々雄真実の死因

志々雄は全身火傷によって体の中の汗をかく組織がほぼ全滅しています。

そのため、発汗による体温調節ができない身体になっており、生きているはずがないほどの高熱を宿している状態。その熱は全身をくまなく焼き続けているのです。

医者の見立てでは志々雄が全力で動けるのは15分が限界であるらしく、15分以上動いてしまうと体の熱が高まり続けてどうなるのかわからないと忠告を受けていました。

志々雄が圧倒的な力を有しながらも十本刀や組織を作った理由がこの活動限界時間があるためでした。

しかし、緋村剣心との闘いでは事実上勝利していたものの、立て続けの戦闘によって15分の限界をとうに超えてしまい、限界を超えた異常体熱が自身の油と燐分を燃やしたことで「人体発火」現象を引き起こし死亡してしまったのです。

志々雄真実の敗因

よく議論されるのが志々雄が闘いを愉しまずに早々に止めを刺していれば勝利していた事実です。

志々雄と剣心の闘いにおいて、先に傷を与えたのは志々雄であり、志々雄が「紅蓮腕」を披露した段階で紅蓮腕ではなく普通に斬り殺していれば、あるいは紅蓮腕で気を失った剣心にすぐ止めを刺していれば斎藤の介入前に勝敗は決していました。

一方で、剣心が不殺を貫いていなければ五連撃と九頭龍閃で志々雄は確実に死亡しているはずなので、剣心が端から人斬りに戻っていれば初回の紅蓮腕を受ける前に勝負はついていた可能性もあります(※その場合は九頭龍閃と天翔龍閃は会得していない状態)。

また、逆刃刀ではなく真剣であれば剣心の龍翔閃を志々雄が素手で受け止められたかどうかも分かりません。

ある意味、お互いに最終局面まで本気を出していない状態での闘いでしたが、今回の闘いにおいては志々雄が舐めプしないで本気で闘っていれば勝利していたのは志々雄だったと思われます。


志々雄のその後

志々雄が敗北した後、方治は半狂乱となりアジトを爆破させましたが、剣心一行は脱出。また、方治はここを死に場所と決めていましたが、安慈によって救出されたため、一命を取り留めます。

しかし、方治は志々雄と日本のために法廷の場で今回の闘いの全容を語り弱肉強食の政策の必要性を政府に説くために出頭を決意しますが、現実には公で全容を語る場を設けられることもなく、加えて実務能力を買い敵に裏取引を勧める誇りを失った明治政府に絶望し、獄中で自害するのです。

そして、自害した方治が今わの際に見た景色が地獄であり、地獄には先刻亡くなった志々雄真実と駒形由美が待っていたのです。志々雄曰く、こうして待ちぼうけていたのは由美が方治は後から遅れて来ると信じていたらしく、志々雄もこうして出迎えた模様。

そして、方治を加えた志々雄は閻魔相手に地獄の国盗りを決行することを宣言すると、由美と方治を加えて地獄を歩き出します。

また、緋村剣心との闘いには時代が志々雄を恐れて剣心に力を貸したと述べますが、地獄には悪人しかいないため今度はそうはいかないと強気な様子。

死亡時と同じく、高笑いを浮かべて地獄を闊歩するのでした。


志々雄の「無限刃」の行方

新井赤空作、最終型殺人奇剣『無限刃(むげんじん)』は、緋村剣心が帯刀する逆刃刀・真打の兄弟刀です。

いかな名刀でも連続して人を斬り続ければ刃がこぼれ引っかかりを生じ斬れ味が鈍く変わっていきますが、無限刃は殺傷力をぎりぎり保その限界を見極めあらかじめ刃の一部をこぼしてしまうことで常に一定の感覚で連続使用できる刀となりました。

加えて、刀に染み込んだ志々雄がこれまで斬った人間の油に着火することで「技」として昇華させました。

この一振りの行方は本編では志々雄と一緒に消え去ったと思われていましたが、続編『るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚・北海道編-』にて再登場。五年前、志々雄一派の雑用見習いだった長谷川悪太郎がアジトが爆炎に包まれる最中に転げ回りとっさに掴んだのが「無限刃」でした。悪太郎はとっさに掴んだ無限刃がしっくり手に馴染んだため、そのまま持ち出したというわけです。

その後、悪太郎は東京にやってきて神社(緋村剣心と鵜堂刃衛が戦った鎮守の森の奥)に埋めた後に志々雄一派言禁の罪で投獄されましたが、出所後、「無限刃」を狙う者たちによってその存在を思い出し掘り起こしています。

つまり、「無限刃」の現在の所有者は長谷川悪太郎(改名:明日郎)になっています。

続編では、「無限刃」はかの志々雄真実──地獄に堕ちた言禁の首魁が遺した愛刀と言われており、悪党にとっては悪の宝刀である「無限刃」を手にすることは悪の政党の証として呼び声高く、無限刃を御宝と称して狙う者が多く存在。

なお、無限刃自体は表面は焼けて鍔は取れて煤塗れの状態ですが、発火能力は使用可能です。


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まとめ

志々雄真実の最期と死亡のまとめ

  • 志々雄真実と緋村剣心の関係
    • 緋村抜刀斎は長州派維新志士の遊撃剣士「影の人斬り役」を務めた人物
    • 志々雄真実は抜刀斎の後継として、長州派維新志士の遊撃剣士「影の人斬り役」を務めた人物
    • どちらも面識はない
    • 剣心は、自分の汚れた血刀と犠牲になった命の向こうに誰もが安心して暮らせる「新時代」があるならば──と人斬りを担う
    • 志々雄は、自分の実力と存在を維新志士の幹部にしらしめるためで、剣心のように仲間や弱い人のためという気持ちは一片もない
  • 志々雄真実の最期と死亡
    • 決闘の場はアジト内部『大灼熱の間』
    • 【一回戦】志々雄真実vs緋村剣心 → 志々雄の勝利
    • 【二回戦】志々雄真実vs斎藤一 → 志々雄の勝利
    • 【三回戦】志々雄真実vs相楽左之助 → 志々雄の勝利
    • 【四回戦】志々雄真実vs四乃森蒼紫 → 志々雄の勝利
    • 【最終戦・第二局目】志々雄真実vs緋村剣心 → 剣心の五連撃と九頭龍閃が決まる
    • 【最終局面】志々雄真実vs緋村剣心 → 互いの奥義「火産霊神」と「天翔龍閃」の打ち合いの末、志々雄が「天翔龍閃」に敗れる
    • 志々雄は全身火傷の後遺症により15分以上の運動ができない身体であり、志々雄は天翔龍閃と火傷の後遺症によりもがき苦しむ
    • 由美が間に入り闘いの中断を請うが、志々雄は背後から由美を貫き剣心の腹部を突き刺し致命傷を与える
    • 両者が満身創痍の中、志々雄と剣心が立ち上がる
    • 志々雄が刀を振りかざした刹那、志々雄の身体が発火し瞬く間に業火に包まれる
    • 志々雄は業火の中で高笑いを上げながら跡形も無く燃え尽きる
  • 志々雄真実のその後
    • 地獄に堕ちた後は由美と方治とともに閻魔相手の国盗りを目指す
    • 愛刀「無限刃」は、志々雄一派の雑用見習い長谷川悪太郎が爆発炎上の中手にしており、続編『るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚・北海道編-』で現在の所有者になっている

志々雄真実の最期は人体発火による自然消滅という呆気ない幕引きでした。

一方で、志々雄にこうした弱点がなければいよいよ剣心が人斬り抜刀斎に立ち戻らなければ処理できなかったことでしょうし、仮に剣心が敗北していればいずれ比古清十郎に処理されていたことでしょう。

個人的には地獄の国盗りの続きを見てみたいですね。


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るろうに剣心 裏幕―炎を統べる―

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作者:和月伸宏
小説:黒碕薫
出版社:集英社

 

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